○金子
委員 その問題は、ただ感情として同感だということではなく、私はどうしても
日本の
畜産というものを、自給飼料度というものを、もう少し高めなければならぬという点で実際支障が来ているのは、
農民の耕作地当に、一畝、一坪も漏らさず税金を取立てる、こういういわゆる大蔵行政のしわ寄せが、
農村の今後の自給飼料の
生産に非常な影響を持つと思います。たとえば飼料畑にした方がいいような悪い土地であ
つても、お前はここに何反つく
つているのだから幾ら税金をとるのだ、こう来るから、
食糧作物を無理につくるということになるのでありまして、この飼料畑に対する税金というものを、特にあなたの方で研究してほしいということと、もう
一つは、今後の新らしい
畜産計画というものを、でき得る限り近い機会に、こういうふうに変更して行きたいと思うというような、具体案をお示し願えれば非常にけつこうだと思います。
もう
一つ最後に、これはあなたに申し上げることははなはだへんでありますけれ
ども、大臣がおりませんから、一係としてのあなたの
考え方だけを伺えればけつこうなんでありますが、先ほどから非常に熱心に、前小笠原
委員長を初め農林大臣がこの問題に触れておりますが、その間答を聞いておりましても、非常に何か別の感じが出て来るのであります。と申しますのは、今の飼料の需給状態におきましては、統制をそのままぽんと放せばこうなることは、大体常識ある
人たちにはわか
つておるわけであります。そこでそういうふうになることは、
経済的の面に対して、幾分なりとも考慮を持たれる人であるならば
——おそらく現在のように、小麦よりもふすまの方が高いというような、こんなべらぼうなことがあるかと言いましても、
現実にできておるわけであります。しかしこれはか
つて統制を始めたときにも、統制をされた品目とそうでない品目とが、こういう過程を経て全面統制まで入
つたのであります。統制を解除いたして来ますと、またこういうふうにちんばなことが出て参るのであります。このときに、どういうふうな意味で配付されておるかわかりませんが、ここに配付されておる
政府の声明として書いてあるとに一例をと
つてみましても、「これがため
経済統制の復活を行うごときは毫もその必要を認めておらない」ということを前提としまして、その次に「自由の存在するところ、必ずそこに責任と規律が伴わなければならないということである。
政府は自由な
経済活動の助長を不動の基本
政策として」云々ということが書いてあるのであります。全国民がこういうふうな自由のあるところ必ず責任があるのだという常識を守
つて経済行為を行
つてくれれば、もちろん
経済統制の必要なんか毛頭ないのでありますが、しかしながら今の世の中は、
経済行為ばかりでなく、破廉恥行為さえもあえて盛んに行われるこういう時代に、こういうふうな一片の作文で、
経済の問題を
一つの軌道に乗せようとするところに、私は非常な無理があ
つたと思う。そこで結論として聞きたいのは、この際ただ無方針に、飼料の問題を手放しにして統制を解いたことは、少しはやま
つたとか、あるいはまずや
つたとか、うまか
つたとか、その点をあなた個人の
考えでもよろしい、統制をぱつと解いてしま
つたが、これは成功だ
つたと思うとか、あるいはこれは不用意だ
つたと思うとか。これは
ほんとうは大臣に聞くべきことでありますが、取扱
つておるあなたが一番痛い目にあ
つておるから、あなたが一番よくおわかりと思いますから、あなたの感じでけつこうでございますから、その見解を承
つて質問を終ります。