○立花
委員 議論が飛躍しているのではなしに、
岡野さんはあまり貸したくないからそう言
つておられるのだろうと思いますので、この問題はこれくらいにしておきますが、やはりさいぜん言いました、根本的な問題を
岡野さんはまじめに
考えていただきませんと、たとえば今問題にな
つております
税法の
改正の問題でも、国民健康保險
一つとりましても、やはりそういうふうに国家
財政と非常に緊密な関連がありますし、当面問題にな
つておりました預金部資金の金の問題にいたしましても、これがなぜ貸してもらえないのかという議論が非常に大きくあるわけです。今国民健康保險と税の問題になりまして、国民健康保險は返してもらえないから貸さないのだとおつしやいましたけれ
ども、そうしたら返してもらえる見通しのあるところへは貸すのかという問題も起
つて来るわけです。だからそういう観点に立ちますと、たとえば
地方の公共事業、こういうものは返せる見通しがありますので、そういうものにはお貸しになるつもりがあるのかということにもなるわけです。たとえば今度の
地方起債は四百億に限定いたしておりますが、そのほかに返せる見通しのあるところであれば、お貸しになるのかどうか、あるいは災害等の場合にも、特別にこの
起債を四百億のほかにお認めになるつもりなのかという問題も起
つて参ります。
従つてどういたしましても、具体的に
地方の
財政の問題と、国家
財政の問題とは、からみ合
つているわけです。ですからやはりそういう問題をもつと真剣にお
考え願いたい。国家
財政の問題だから大蔵
大臣に聞いてくれと言われるのじやなしに、あなたは、やはり最初私の
質問にお答えになりましたように、国家
財政と
地方財政の結びつきを十分お認めにな
つているのであるし、ことに最近の国家
財政の窮迫から、それは
地方財政にしわ寄せされて来ているということもお認めにな
つている。すなわち国民健康保險の
税金なんかは、その最も端的な現われだ。最後にはそういうふうなところにおちついて来るのだから、そういうものをなくしようとするには、やはり国家
財政の問題を問題にしなければいかぬ。何とかして預金部資金の金を
地方に出すことはできないものか、あるいはその他の金を
地方にまわすことはできないものか、そういう問題をまずお
考えくださいませんと、結局あなたがおつくりに
なつた、もうしようがない、最後には国民健康保險の
税金も取つちまおう、これはにつちもさつちも行かないものだというふうに話がおちつきまして、議論の余地も何もなく
なつあしまうわけです。あなたがおつくりに
なつたものを、
委員会としてはうのみにしなければならぬような
状態になる。私
どもはそれをうのみにするのではなしに、ここまで
処置をお
とりになる前に、国家
財政との
関係において、もう少し
考えるべき問題があるのではないか。それをあなたは、もうそういう問題は
関係ないのだ、大蔵
大臣に聞いてくれ、おれが出した案が最良だ、これで行つちまえというのでは、これは議論にも何にもなりません。あなたはだてや酔狂でそこに来ておるのではないと思う。私たちの
意見をお聞きになり、とるべきところはと
つて、国民のためにいいものをおつくりになるために、私は来ておられるのだろうと思う。ですから、でき上
つたものを
委員会に押しつけるという態度じやなしに、やはり関連のある国家
財政のあり方の問題についても、十分愼重にお
考え願いたいと思うのです。その態度をと
つていただきませんと、いくらこれはや
つておりましても並行線で、議論の余地がありません。あなたが、
自分の出して来た源泉
徴收あるいは国民健康保險の
税金の創設、こういうことだけで、ほかに絶対に余地はないのだというふうにお
考えになられましては、私
どもは議論をする余地も何もありませんので、そういう態度でなしに、やはりこれからお互いに具体的な問題で議論をいたし、
意見を交換して、改められるところは改め、撤回するところは撤回してより以上の案をつくればいいのじやないかと思うのですが、どうなんですか。これからも一方的に上から案を押しつけて行くというお
考えでお臨みになるのか、もつと率直に私たちと
意見を交換なさるおつもりなのか、イデオロギーが違うから
意見をお述べにならないというおつもりか、それを最後にひ
とつはつきりしておいてもらいたい。