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宮幡委員 考えていなか
つたら、ぜひ
考えていただきたいと私は思います。悪いことは悪いと申すのが、政府を監視する與党の立場であります。われわれは與党なるがゆえに、ただむげにそれに賛同はいたしません。十分
検討し、正しきものにはわれわれの絶対多数の力をもて十分援護いたしまして、政策の実施ができる
ようにいたしまするが、そういう不明朗なものに対しましては、残念ながら御警告を発し、進んでは強い言い方もしなければならぬと思
つております。
考えていないという
お答えでありますが、もしそうでありましたならば、ひとつ
大蔵大臣とも御相談の上、ぜひお
考えおきをいただきたい。
日銀総裁として一体こういうことが言えるものか、やれるものか、これは実に心外にたえない。先般
大蔵大臣に私が
質問いたしましても、帰
つてみなければわからぬということでありました。吉田総裁
大臣は、再軍備というものは軽々に
考えべきものではない、こういうことを公表いたしておりまして、むしろそれに対して
国民の声は、弱いではないか、再軍備を果敢にやるのだとなぜ吉田総理は言わぬのか、こういう声が強い。それでも吉田総理は、再軍備などというものは軽々にやるべきではない。もし
日本が再軍備しないからとい
つて、他国から再軍備を要求される
ようなことはないではないか、これまで言
つております。しかるにもかかわらず、アメリカで言
つた一万田総裁の言辞はどうですか。UPの伝えるところによりますれば、
日本の新
経済政策は再軍備の線によ
つて修正すると言
つております。このことについて、
大蔵大臣は帰つ来て明らかにするというとでありますから、
大蔵大臣に御
出席を煩わしましたときにお尋ねいたしますが、こういうことまで言
つて、それが政策
委員会の議長であり日銀の総裁であるということで、こういうことがよいか悪いかということは、おそらく
舟山さんはよくわか
つている。ただおつしやらないというだけだと私は想像いたします。どうかもしお
考えにな
つておらぬというならば、直接
——新銀行法の案もありまして、
関係方面との
関係で
日本の
実情に合わぬという問題で、今膠着状態ではありますが、いずれ新しい銀行法等も
考えなければならなぬ事態にな
つております。それらにつきましても、ぜひひとつお
考えを及ぼしていただきたい。か
つてないことでありまし
ようが、お願いいたしておきます。
その次にもう一つ、伺
つても伺わないでもよろしゆうございますが、例の東銀債の問題につきまして少々
質問はいたしてみましたが、どうもまだ世間を釈然たらしめる段階に至
つておりません。それはどういうことかといいますと、
大蔵大臣が興業銀行と勧業銀行の債券発行を押えて東銀に許可をした。
——許可するのじやない、あれは
法律では届出でよろしいわけでありますけれ
ども、一方の興銀と勧銀にはこれを押える措置をと
つた、こういうことを伝えられまして、そのことについての言及がありませんが私個人をして言わしむるならば、興業銀行と勧業銀行が普通銀行に
なつた以上、彼らが債券を発行する特権銀行であると
考えることが間違いであ
つて、押えた
大蔵大臣の措置の方が適切なのであります。従いまして、各地に支店を持
つていない元の正金銀行の変体であります東京銀行としては、預金吸收の面が少いのであ
つて、あるいは長期であるとか短期であるとかいう議論には、幾分の話合う余地はあるかもしれませんけれ
ども、全体といたしましては、東銀に貿易資金といたしまして
相当長期にわたる
——一箇年もしくは一箇年半くらい程度の期間を持ちまするところの、預金と同様な資金の吸收策を講ぜしむることは適切でありまして、興銀と勧銀が債券発行の特権銀行だと
考えておるならば、再びこれを特殊銀行として取上げておるということに、私
どもは裏打ちしなければならぬ。それはいやである。たまたま今度の一万田さんの帰朝談の中にありました長期資金の問題につきまして、一万田さんの言われておりまするところを見ますと、民間銀行として興銀、勧銀などを長期金融機関として確立するとあります。一体一万田さんがこんなことを言
つて、特殊銀行がそれがために、
——せつかく普通銀行に
なつたものを、特殊銀行に確立するなどということが軽々と言えるものですか。こういう点に思いを及ぼしましても、私
どもは一万田さんのおつしやいますことは容易に納得ができない。またこれを大蔵省が看過するに至りましては、残念ながら與党でありましても、十分御警告を申し上げざるを得ないという
状況にあるわけであります。どうも今まで動いておりますのは、勧銀、興銀の特殊銀行的な性質を盛り上げて行く、こういうことに何か大蔵省も同調している
ようなきらいがあります。そういう点はございませんか。これも簡單でけつこうでございますが、ち
ようと
お答えを願いたいと思います。