○
松田委員 一昨日の小
委員会における
水産庁の御
答弁が、
旭冷蔵株式会社に対しての事柄に対してあまりに不誠意である。かような点から、本日は当
委員会において
水産庁長官不信任案を出そうとわれわれは考えたのでありますが、某氏より特に今日そういうことはしてもらいたくないという
意見があ
つたので、その成行きを注視しつつ、今日はかようなところに
議論を進めて行かないことに私
どもは申し合せたのであります。しかし本日われわれに配付された
書面を見ますときにおいて、われわれは
水産庁の
行動に対して非常な
疑惑と不満を持
つておるものであります。また二十七日の
委員会における
水産庁長官の御
答弁の中に、この問題は
関係方面からの強い
要望もあ
つた、
声がかりもあ
つたということを言われて、そのあとに、それもあるが、われわれの態度においてということを言われているのであります。また私からの
要望に対して、この問題の
閣議提出を阻止するというような
考え方を持
つていないという言明をされたのであります。その問題と、きようここに配付された
書面の
内容を見るときにおいて、この
幽霊会社に対する
融資の
方針を
閣議に対して申請をした点に対しては、
水産庁は少しも
間違つているなどということは考えていないように見受けられるのであります。この問題は二十七日の
閣議において保留、取消しとかにな
つたということを
委員長から聞かされて、われわれもほつとしたものでありますが、この
書類をわれわれに出されるときにおいて、なお以上にわれわれは忿懣やる方のないものがあります。なぜなれば、
旭冷蔵株式会社というものが、三月七日に
水産庁長官にあてて
名義変更を願い出て、三月十四日に
許可を得た次第でありますと書いておる。しかも
大蔵省、
日銀打合せの際に、他に前例があるから、
見返り資金に対しては貸出しするまでに
会社を設立すればさしつかえない。なるべく早く設立した方がよいとの御
意見でありましたので、準備を急に進めて十七日に
発起人会を開き、すでに
現実の払込みも完了しておるので、二十九日に
創立総会を開き、
手続もでき得れば即日登記完了する
方針でありました。かような
書面がわれわれのところに配付されたのであります。まずこの点に対しては、十七日に
発起人会が開かれたのであります。三月七日には、
水産庁長官に対して、あたかも
発起人会を開いた
書類によ
つて、
名義変更の
手続を完了したとある。
発起人会が開かれて初めて、この
会社をつくるか、つくらないかということが
発起人会の
意見によ
つてきまるものである。それを十七日に
発起人会を開いておるのに対して、三月の七日に
水産庁長官に対して
名義変更をしたのであるということをはつきり書いておる。十四日に
許可を得たものであるということが書いてある。こうした矛盾もはなはだしい
書類を、どのような
考え方から本日私
どもの手元に配付されたか。われわれは先日の
委員会において、この問題のけりをつけようとしてつけたものである。但しもつと
水産庁として責任ある何らかの
方法に出ることだろうということで、小
委員会を開いたのであるが、その小
委員会に対してはあのような
状態で、今日当
委員会に対しては、ことさらかような
書類を配付されて、またこの問題をむしかえすがごとき
行動に出たことに対しては、私は非常に遺憾の意を持
つておる。また誤りを繰返しておる。ああした問題が惹起されたならば、
水産庁は当然三十日の
閣議に対して、
自己の非を認めたならば
——関係方面の強い
要望があ
つたかは存じません。しかし日本の最高の機関たる
閣議に対して、
自己の責任において
大蔵省を通じてこれを阻止しなければならないものである。それをも阻止しなか
つた。しかも本日こういう
書類をわれわれに配付されたということに対しては、まことに遺憾であり、この問題をまたまた紛糾させることにしてしま
つたことを私は本
委員会に述べて、五月からの国会の問題としなければならないはめに陥れられたことを、非常に残念に思うものであります。