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1951-03-23 第10回国会 衆議院 水産委員会 第23号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年三月二十三日(金曜日)     午前十時三十四分開議  出席委員    委員長 冨永格五郎君    理事 鈴木 善幸君 理事 松田 鐵藏君       石原 圓吉君    小高 熹郎君       川村善八郎君    田口長治郎君       田渕 光一君    原 健三郎君       平井 義一君    福田 喜東君       小松 勇次君    井之口政雄君  出席政府委員         水産庁長官   家坂 孝平君         農林事務官         (水産庁次長) 山本  豐君         運輸事務官         (鉄道監督局国         有鉄道部長)  石井 昭正君  委員外出席者         農林事務官         (水産庁漁政部         経済課長)   奧田  孝君         参  考  人         (東京水産物         卸売人協会長) 寺田 省一君         参  考  人         (東京中央卸         売市場長)   中島 儀平君         專  門  員 杉浦 保吉君         專  門  員 徳久 三種君 三月十九日  委員川端佳夫辞任につき、その補欠として越  智茂君が議長指名委員に選任された。 同月二十日  委員田渕光一辞任につき、その補欠として岡  崎勝男君が議長指名委員に選任された。 同日  委員岡崎勝男辞任につき、その補欠として田  渕光一君が議長指名委員に選任された。 同月二十二日  委員井之口政雄辞任につき、その補欠として  苅田アサノ君が議長指名委員に選任された。 同月二十三日  委員苅田アサノ辞任につき、その補欠として  井之口政雄君が議長指名委員に選任され  た。     ――――――――――――― 三月二十二日  漁業法及び水産庁設置法の一部を改正する法律  案(平井義一提出衆法第二〇号)  漁船法の一部を改正する法律案秋山俊一郎君  外五名提出参法第一二号)(予) 同日  小型機船底びき網漁業整備に伴う転業資金交付  に関する請願原健三郎紹介)(第一四五六  号)  同(山本久雄紹介)(第一五一〇号)  同(橋本龍伍紹介)(第一五一一号)  瀬戸内海漁政庁設置等請願原健三郎君紹  介)(第一四五七号)  同(橋本龍伍紹介)(第一五一二号)  海区漁業調整委員会委員の公職の兼職に関する  請願橋本龍伍紹介)(第一五〇九号)  第五種共同漁業権証券資金化に関する請願(  長谷川四郎君外一名紹介)(第一五一三号)  同(前田正男君外一名紹介)(第一五三三号) の審査を本委員会に付託された。 同日  小型機船底びき網に関する陳情書  (第四五六号)  小型機船底びき網漁業整備に伴う転換資金交付  に関する陳情書  (第  四六一号)  同  (第四六二号)  伊勢、三河両湾のパツチ網漁業全面的禁止に  関する陳情書  (第四六七号)  漁業調整委員会費増額に関する陳情書  (第四七一号)  内水面における漁業権証券即時資金化に関す  る陳情書  (第四七四号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  連合審査会開会要求に関する件  参考人招致に関する件  中央卸売市場機構に関する件  水産物の運賃に関する件     ―――――――――――――
  2. 冨永格五郎

    冨永委員長 これより水産委員会を開きます。  この際お諮りいたします。ただいま運輸委員会において船舶職員法案が審議せられておりますが、本案は当委員会とも重要な関連がございますので、運輸委員会に対して連合審査会を申入れたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 冨永格五郎

    冨永委員長 御異議なしと認めます。さようとりはからうことにいたします。日時の決定は委員長に御一任願います。御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 冨永格五郎

    冨永委員長 御異議なしと認めます。さようとりはからいます。
  5. 冨永格五郎

    冨永委員長 中央卸売市場機構の問題について、前会におきまして参考人より意思を聞くことに決定いたしたのでありますが、本日ここにお見えになつておりますので、本問題について御意見を承りたいと思います。参考人として中島儀平君、寺田省一君がお見えになつております。まず参考人中島儀平君より御意見を承りたいと思います。
  6. 中島儀平

    中島参考人 昨年市場卸売につきまして、手数料の引上げ問題を決定いたしました際、生産者と数度にわたり交渉いたしました結果、生産者の要望として、現在中央卸売市場には荷受け機関が多い、かつ資本金が少いという点を指摘され、この点につきまして、市場は十分善処するということを確約いたしました。また一方東京都議会経済委員会におきましても、市場整備を急速に実施する必要がある。その一項といたしまして、卸売人整備を加えておつたのであります。従つて都におきましては、この線に向いまして市場整備する必要を感じたのであります。  まず整備の第一要綱といたしましては、現在東京都の魚類卸売人は十九社ございます。この十九社が、現在の東京市場における取引状況から申しますと、多いということが判断されたのであります。従つて、まずこれを適当に整備する必要があるということを考えました。そこでその整備法的根拠として、中央卸売市場法施行規則第十六条第二項の、いわゆる信用薄弱な者に対しては、知事業務許可を取消しする権限を有しますので、これを考えたのであります。しかし信用薄弱定義につきましては、何ら示しておりませんので、客観的に見て、妥当であるという観点より、信用薄弱という定義を下したのであります。一例を上げれば、産地に対する仕切金の延滞が非常に多いとか、あるいは経営状態が不振になつておるとか、あるいは市に対する公課公納を納めておらないとか、あるいは銀行に対する信用が薄弱であるとか、総合的に見て、そういうものは東京都が取消し処分をするということを第一に考えました。しかし一方におきまして、単に取消し処分のみによつてはたして市場運営明朗化するかどうかという点につきましては、行政当局としては、十分これを考える必要があつたのであります。すなわち産地に対する仕切金をそのまま放任するわけには行かない。あるいは金融業者融資をそのまま放任するわけに行かないということが考えられますので、都の当局といたしましては、極力そういう信用薄弱会社に対しては合併を慫慂いたしまして、それにより機能の強化をはかるということにいたしたのであります。御存じの通り、昨年の四月一日より統制が解除されましたので、いわゆる臨時物資需給調整法に基く卸売荷受け機関というものはなくなつてしまいました。従つて従来その効力を停止されておつた中央卸売市場法によつて、新たに卸売人を選任いたす必要を生じたのであります。しかしながら統制が早急に解除されましたので、その準備期間を十分持たない関係上、暫定的に従来の荷受け機関を六箇月の猶予期間を設けて、卸売人としての業務機能を与えたのであります。従つて新しい観点より卸売人整備統合するということは、新しい社会情勢経済情勢によつて考える必要が生じたのであります。たまたま手数料の問題が時日を要したので、今日になつたのでありますが、都といたしましては、三月中にこれを整備いたしまして、四月より新たなる卸売人を選任いたしたいというふうに考えております。この積極的条件といたしましては、まず第一に、資本金三千万円を有すること、第二に、運転資本固定資本とがある一定率によつて割合をとることであります。これを詳言いたしますと、要するに固定資本が多くて、運転資本が少くなると業者の活動ができないという見地から、運転資本固定資本の比率を定める必要が生じたのであります。第二の条件といたしましては、單に資本の集積であつてはならないということであります。業務そのもの相当技術、熟練、信用を要するので、そういう点を加味いたしまして、少くとも会社責任の一部分に対しては、そういう信用経験技術を有するものを入れなければならぬ。この三点を加えまして、この条件により現在荷受け機関整備中でございます。
  7. 冨永格五郎

    冨永委員長 次に寺田省一君。
  8. 寺田省一

    寺田参考人 ただいま中島市場長さんから、整備についての大体の御説明がありました。関係業者一同といたしましても、都の御方針に協力して、市場明朗化して行きたいという意図のもとに、現在都の御指示に従いまして、いろいろとお話も進んでいるように承つております。大体現在十九社あるうち、現在の状況では半分以下、九つ程度にまとめて行こうではないかというふうに私どもつております。なおこの整備につきましては、昨年の手数料改訂の際に、いろいろ議員の皆様にも御心配いただいたのでありますが、整備についてはこれを即行しろ、それに要する資金については、政府があつせんをするというお話になつてつたのであります。この方も政府のごあつせんによりまして、だんだんと目鼻がついて参りまして、その出し方あるいは時期等につきましても、いろいろと御検討を願つておるのであります。近日中にはこれが具体化するように私ども期待しておるのでございますし、大体の進み方もそういうふうに進んでいるのではないかと考えております。従いましてその方の関係もはつきりいたしますれば、同時に市場明朗化についても一段と実効をあげることができるのではないかと考えております。ごく抽象的なことでございますが、大体の状況を申し上げますと以上でございます。
  9. 冨永格五郎

    冨永委員長 参考人に対する質疑を許します。
  10. 松田鐵藏

    松田委員 中央市場法法律の適用の範囲は、知事にそこの責任が全部あるのでありまして、参考人方々に対して、当委員会に御出席願つて、とやこや申し上げる筋合のものではないと私ども考えておるのであります。東京都知事が、その職権によつてすべてのものをやつて行政の面においてタッチされればいいと考えておるものであります。しかし東京都の中央卸売市場に対してのみは、ただいまの参考人お話のうちにもあつたように、手数料の問題は農林大臣の裁定によつてきめられたものであつて、当委員会においてこの問題が論議されたものであります。また今日東京都に対し、または市場に対して、整理統合するために、相当金額金融のあつせん政府当局がするという農林大臣の言明によつて、当委員会が論議してこれをなさしめようと努力したのであります。要するに、漁業生産者福利増進をはかるために、政府はこの措置を研究し、努力して来たのでありまして、当委員会意向農林大臣をしてこの政策を実行せしめることになつたものであります。この問題が完全になし遂げられることによつて市場側としても、また生産者側としても、私どもとしても、国民全体の上から非常に御同慶の至りと考えておるがゆえに、私どもは当委員会において、今日の中央市場が行いつつあるこの整理案に対して、政府が少しも関係しないということでなく、相当のつつこんだ御協議をなさるべきであり、またしておることであると存ずるがゆえに、この整理案内容をただいまお聞き申し上げる次第であります。だがこの中央市場において当初行わんとした計画に対しては、私ども参考までにその書類をもらつておるものでありまして、非常にりつぱなる計画だと思つておるのであります。現在十九社とかあるという荷受け機関のうち、ほとんどその大半は借金を持つて焦げつきをしておる。平たく言いますれば、につちもさつちも行かないほど借金を持つておる。三社で二億何千万円とかいう借金を持つておるとかいうことも聞くものであります。かようにして、東京中央市場の中にある十九社の借金というものは相当金額に上るねまずこの借金を第一次案として市場長の立案された方法によつてたな上げして、これによつて整理統合をやろうというのは非常にりつぱな案だと思つておる。ところが最近において、どういう理由によつてか、この案がひつくりかえされて、別な案に進んでおる。千分の三というものによつて、十年、二十年、あるいはそれよりももつと長い期間内といえども、これの供出する金額によつてすべての焦げつき整理しようというりつぱな、高遠な理想によつて行つたこの案を、何のために今日これをひつくりかえしてやつておるか。これに対して水産庁相談を受けたかどうか。たとい今政府のあつせんによつて融資するとしても、その金は国民の重税によつてまかなわれたもの、または貯蓄によつてまかなわれたものである。こうした金を中央市場に放出することによつて、全体の業者または生産者福利が行かずして、四大会社の利益になるような方法を講じていることは、いかに資本主義自由党内閣といえども考えなければならないことではあるまいか。こういう点に対して、当初の案をどうしてかえたか。先ほどのお話は抽象的であつたので、私は当初場長の示された案を持つているが、こういう理想的な案をどうして改廃されたか。客観情勢でやむを得ないということであるけれども、この点に対する御意見をまず承りたい。同時に、水産庁長官として、これに対してどのようなお考えを持つておられるか、お聞きしたいと思います。
  11. 中島儀平

    中島参考人 ただいまの御質問の趣旨、私よく了解ができないのでありますが、当初の東京都の方針は今日においてもかわつておりません
  12. 冨永格五郎

    冨永委員長 松田委員に申し上げますが、参考人に対する質疑だけにおとどめ願つて参考人に対する質疑を終了後、水産庁当局に御質疑があればこれを許したいと思います。
  13. 松田鐵藏

    松田委員 市場側からの陳情によれば、四大会社以外の会社BクラスCクラスとわけて、これを整理統合せんとしておる。しかもその統合せんとしておる基本は何であるかといつたならば、いかに借金があろうと、どのような状態にあろうと、強力にこれを統合しなければ面子が立たぬかのごとく考えて、これを強制しておる事実がある。これは寺田協力会長に特に質問したいのでありますが、陳情趣旨から行けば、あなたのおやりになつておる——例をあげたならば、北魚、生販、食安、こうした三つの会社合併するようにあなたはあつせんされておるということを聞いておる。ところがこの三社は、合併したところで二億何千万円という借金が残る。この借金をどのように整理されるのか。この点に対して、あなたのあつせんされるお考えを、まず聞いておかなければならない。要するに、これは政府のあつせんによつて金融をするがゆえに、また当委員会政策農林大臣がまじめに受けて、金融方法を講じるように努力されており、当委員会としても責任があるゆえに、こうした問題をお聞きするのであつて、決してあなたを攻撃したり、あなたに対してとやかく言う考えでないことを御了承願つて、まじめな気持で御意見を承るのでありますから、そういう趣旨において御答弁願いたい。
  14. 寺田省一

    寺田参考人 ただいまのお話でございますが、市場荷受け業者、すなわち現在の卸売業者整理統合ということにつきましては、御承知通り、それぞれ関係業者話合い整理統合を進めて行くということが方針であると存じております。従いまして、そのお話合いが進む過程におきましては、それぞれの意見を調整するとかいうような実質上の問題が起る場合もあると思うのであります。そういう場合、私ども経験者としまして、いろいろ御相談に乘ることがあるのでございます。その場合には、私どもとしても、そのあつせんという範囲におきまして、いろいろ御意見を承つたり、あるいは意見を申し上げたりすることもございます。ただそういう立場で御相談に乘つておりますので、強制をするというような考えはもちろん持つておりませんし、都の方でもそういうおつもりはないと存じております。ただいまお話に出ました三社の合同につきましては、三社の意向をそれぞれ承りますと、いずれもお話通り相当多額負債を持つておる。従つてこのままでは三社ともなかなか成立つて行かない。そこで同じような傾向を持つ卸売会社が、この際共同して整理計画を立てる方が、お互いにぐあいがいいんじやないか、こういう御意向でございました。同時に、この三社はそれぞれ特徴を持つておりますので、その特徴のいいところを生かして行つたならば、一つにまとまつたあかつきにおいて、相当の業績を上げて行くことができるではないかという期待を持つておるのであります。従いまして、現在の負債を今すぐ償還するというのはむずかしいと思いますけれども負債の中をそれぞれ洗つて見ますと、あるいは債権者との間に話合いのつくものもあろうから、そういう債権者ともそれぞれ話合いをつけて、今後業務運営をなめらかにして行くことも考えられる。こういう意味合いにおきまして、それぞれの会社方々が今後の整理方針を立てまして、その方針によつて債権者との話も進める。そうして今後合併されました——あるいは合併形式をとらないかもしれませんが、単一の業務形態として、東京中央卸売市場における卸売会社として十分機能が発揮できるようにして参りたい、こういう考えで進んでおられると存じております。従いまして、その方針に沿いまして、卸売業務の健全な運営ができまするように、私ども念願している次第でございます。
  15. 松田鐵藏

    松田委員 寺田さんは連合会会長であつて、よく会社内容を御存じあるはずだと思う。また場長も、常に市場におられまして、その内容を検討されておられることと私は考えておるものであります。ただいま一例にすぎないが、この三社の借金整理する場合において、寺田会長は、整理を上手にやれる方法があるだろうというような御意見であるが、銀行借金というものは絶対にあとに続くものであつて個人借金違つて、やれ三分の一にするとか、二分の一にするとかいうことはないはずだと思う。またたとえば個人借金としても、荷主勘定としてこうしたものがあつたとしたならば、生産者に迷惑をかけるがゆえに、政府資金のあつせんもしようということになつて来た問題である。しからば、かりに三社が合併した場合において、二億何千万という借金があつたとしたならば、あなたはこのことに曉通しておるのだからよくわかつているはずだと思うが、どこの借金をどのように踏み倒すとか、切り離すとか、生産者に迷惑をかけないような方法を講じ得るという確信は持つているはずだ。私の調査によれば、あなたのただいまの抽象的な御答弁と全然かわつた状態にあることを、私は陳情を受けて知つておる。これは速記をもつてあなたの答弁を確認するのでありますから、あなたもひとつこの点はつきりと御答弁願いたい。
  16. 寺田省一

    寺田参考人 御承知通り、この卸売会社整備されたあかつきにおきまして、それぞれの業務につきましては、今後生産者方々にも御迷惑をかけることのないように、同時にまた消費者方々にもそれによつて御不便をかけることがないようにということが主眼でございます。しかしながら御指摘のように、それぞれの会社といたしましては、金融機関に対する負債もございます。それからまた生産者荷主に対する仕切金の問題もございます。これらにつきましては、それぞれの会社におきましても、万全を期して計画を立てておるわけでありますが、金融機関については御承知のように、今すぐこれを全部取立てるということになりますと、とれるかとれないかという問題も起つて来ると存じます。しかしながら、業務運営よろしきを得ますれば、今後の利益によつてこれを償還して行き得るだろうということも考えられます。同時にまた生産者の方に対する債務につきましては、これは生産者の事情についてもよくわかつておる次第でありますから、極力早急な解決もしなければならない。しかしその内容につきましては、御承知通り取引の現実の面におきまして、荷主生産者、それから卸売会社の方との間に、いろいろまだ未解決の問題がございます。たとえて言えば、その値段につきましても、当時の成行きというものとの関係、あるいはいろいろな面におきまして、まだ話合いのついていない面もございます。そういうものもこの際至急に話合いをつけて、今後の運営支障を来さないように、こういう点をねらいとして、今後の業務計画並びに資金計画を立てて参りたい、こういうふうに考えておる次第であります。従いまして、私としても、それぞれの会社のお考えを基調といたしまして、中央卸売市場としての信用及びその業務支障の来ないように、これを中心として考えておりますので、踏み倒すというお言葉も出ましたけれども、そういうような考えで進んでいるのではありません。それぞれの債権者関係につきましては、御了解を得て計画を立てて行くということを主眼としてやりたいと考えております。     〔委員長退席鈴木(善)委員長代   理着席
  17. 松田鐵藏

    松田委員 常に三社の問題を申し上げると言うと、語弊があるのでありますが、たとえでありますから、これによつて論議を進めて行きたいと存じます。この三社の方々の私に対する陳情趣旨においては、かような整備方法であつたならばいかんともなしがたいのである。ゆえにどのような方法になるか知りませんが、東京中央市場長に一任をするより方法がないのである。結局において、借金が多いために、営業を今まで通りであればどうにか持続してやつて行こうという考え方を持つたが、こうした方法によつてやられる場合においては、何ともしようがない。これは単なる理論でなく、経済が伴うがゆえに、三社が合併しても、二億幾らなんという金額天文学的数字であつて、今のところとうてい支払うことはできない。であるから、これは中央市場長におまかせするよりほかに方法がないのであつて、実は困つておるのであるという陳情を受けたのであります。またそのほかにもいろいろとある。たとえば、ある会社の今までの状態がこうこうこういう数字になるがゆえに、転換資金を借り得る。その借りたものは会社責任において返すことではあるが、これは相当の年限をもつて返し得るのであつて、将来どのような方法を講じていいかわからない。かようなことであるから、まず業務をやめるよりほかに方法がないのであるという意向を持つておる者もあるようであります。ところが、場長の先ほどの御答弁から行きますと、当初の計画と現在とは何らかわつていないということを言うておられる。当初の計画のその三というところに、卸売会社に対する特別資金措置というものを掲げておられる。その(2)に「前記の特別融資償還については左の措置を講ずること、(イ)各卸売会社から取扱金額一定率(千分の三)に相当する金額を醵出させてこれを償還財源とする」かように掲げられておるのでありますが、こうした方法こそ市場を救うものであり、生産者福利をもたらすものであり、政府融資をする意思に合致するものであると私ども考えておるのでありますが、今日は場長の先ほどの言葉とちよつとかわつておるように陳情を受けておるのであります。それは各会社責任において融資を受けたものを償還しなければならないし、また現在の借金焦げつき償還しなければならぬ。これは当然のことではあるが、かようにしてやつて行かなければならないものであるというように、このごろはかわつた意見が示されておるということを聞くのである。これに食い違いがあるようでありますが、場長といたしまして、この点はつきり御答弁願いたい。
  18. 中島儀平

    中島参考人 法律的に見ますと、市場経営業者がその危險負担においてやるベきものでありまして、他に転嫁するものではございません。これが市場法根本的精神でございます。従つて業者が自分の借金を他に転嫁するということは、はつきり市場全体の機構にもとります。この点は当初と少しもかわつておらない。ただ問題は、一会社が金を借りるときに、現在中央市場におきましては固定資産というものがございません従つて絶えず流動資産、いわゆる物的担保物件がないということになれば、勢い人的担保よりほかに方法がないのでございます。そういう場合において個人が保証する場合がいいのか、あるいは集団的に人的保証をするのがいいのか、こういうことは私が申し上げるまでもないと思います。そういう趣旨がただいまの千分の三を全体的の担保とする、しかし責任はどこまでも個人でやるということなのであります。業者が自分の経営の不始末を他に転嫁するということになると、これは重大問題でありまして、その点は業者がどういうふうに聞いたかわかりませんが、当初の考え方と少しもかわつておらないというのがその趣旨であります。
  19. 松田鐵藏

    松田委員 ごもつともなる御意見と思います。そうでなくてはならないものと私ども考えておりまするが、現在ある会社卸売業者整理統合する場合において、それをたな上げしなければその会社運営ができますまい。またそれに対して相当金融をつけてやらなかつたならば、荷主間においても満足なる信用を得ることはできないことと、私ども考えておる。ゆえに整理統合する趣旨においては、全体の業者もこれに参加しておることだろうと思いますし。ただいまの御意見のように、自分の借りた金を、人にその責任を持たせるなどということは、とうてい今の世の中にでき得ないことだと私は考えておる。ごもつともなことだと存じます。しかしそれに対するただいまの場長お話のように、具体的に申しますならば清算機関をつくるとか、やれ何機関をつくるとか、そうした業者の固りによつて、千分の三であつたら千分の三を出し合つてつて行こう、そういう趣旨の御意見であつたが、そういう方法でやつて行かれるのであるならば、現在、たとえば先ほど申し上げた三社においても、二億何千万円という借金があつてもでき得ることだろうと私は考えておる。     〔鈴木(善)委員長代理退席、委員長着席〕 だが今日の行き方がそのようでないとも考えられるのであるが、この点が私の陳情を受けたのと、ただいま場長の言われたこととちよつと食い違いがあると思うので、この点もつと具体的にお話が願えればたいへん好都合だと思います。
  20. 中島儀平

    中島参考人 三社がどういう協定をしたか私存じません従つてどういうことを言つているか実はのみ込めないわけです。先ほど申し上げましたように、業者がその危險、その負担においてやるということが本来なのであつて、他人に転嫁すべき性質のものではないのだ。ただ集団的の担保は市場信用を高めるので、それがある一定の期間不払いになることは考えられる。その期間中においては、他の醵出したところの金額を担保に充てる。こういうだけです。
  21. 松田鐵藏

    松田委員 ただ政府から出そうとするものは、まだ海のものとも山のものとも目鼻がつきません、どういうところまで行つているかは私存じませんが、きよう農林大臣と協議をする予定でおります。この出ようとする金を、各会社がこれを利用しなかつたならば、会社荷受け機関の維持というものはでき得ないのであるが、これに対して個人保証をもつて銀行保証をもつて農林中金から借りなければならないという方法ではありませんか。この点はどういう御見解を持つておられますか。
  22. 中島儀平

    中島参考人 市場当局者としては、市場荷受け機関としては、一応全体に考える必要がある、こういうふうに考えております。市場の入荷量というものは年額百五十億、それから資金の回転率は二月に三回転であります。従つて一回に要する資金というものは、八億三千三百余万円ということになる。ところがアロワンスを加えると九億円の金が必要なんです。現在銀行で借り受けた金というものは八億九千九百万円、約九億というものをこれに割当てておるわけなんです。ところが市場の十九会社資本金は現在一億七十三百万円、そのうち一億五千万円が固定しておるわけなんです。いわゆる固定資産に投資されておりますので、流動資産にまわせる金が二千三百万円、早く申しますと、銀行融資市場取引の金ということになります。ところが統制中に無理な集荷をした関係産地に対する前渡金の焦げつきが二億一千六百万円ございます。それから小売業者に貸したいわゆる代金未収額が、一億三千九百万円、合計いたしますと三億五千五百万円という数字が、結局固定しておるわけです。この金が市場百五十億の入荷量にマッチしない関係上、会社における取引が円滑に行かない。従つて市場における取引か澁滞しておるという結果になるわけであります。従つて、われわれは産地に対する前渡金も回収をはかりたいのですが、御存じの通り統制中は出荷組合というものがありましたが、今日はこれとは人格が違いますので、たとえ人が同一であつてもとり得られない。従つて市場はその二割しかとり得られないのではないかと考えております。小売業者に対しては、従前の通り統制中はいわゆる登録小売店舗と申しまして、配給機関に直接貸したわけです。ところが今日卸売の直接売りの対象というものは、仲買人に持つて来ておる。しかし市場に出入りしておるものでありますので、行政措置と相まつて八割をわれわれはとろうと言う。従つて市場全体から申しますと、今のような考えをどうしてもここで清算しない限りは、生産者はもちろん、金融業者、ひいて市場も動かないというので、この三億五千万という数字が出ておるわけです。この運転はむろん会社の事情によつて違いますが、しかし会社の事情を一律に考えてはいけないので、市場全体として考えた場合、今のような数字ができる以上、市場全体がその点については責任ではないかと考えております。従つて個々の会社においては、さらに債権債務、資産の整理状況違つて来ると思います。その点につきましては、生産者金融業者と十分協議した上で確定する考えでおります。
  23. 松田鐵藏

    松田委員 大体その概要はわかりましたが、私が先ほど申したように、この会社荷受け機関整理統合ができて今まで持つておる借金に対する整理方法がかりにできたとしても、銀行保証でもつて農林中金からその金を借りなければならないというのが現在の建前でありましよう。そうした場合において、この整理統合した会社のうちに、しからば何社が、こうした借金のたな上げをしたといえども、その会社内容がはつきりわかることであり、これを銀行ははたして信用保証するかどうかという問題がここに出て来ると思う。しかしただいまの問題ではなくて、今後に残された問題であるが、しからばここにおいて政府から東京都を通じて、東京都が中金を通じて貸し与えんとする金額は、第一に四大会社が使用することができるということになりましよう。銀行はあなた方のお考えになつておるところのものとは違います。不安なものに対しては、絶対に金は貸さないのが銀行の建前であります。しからば金融業者考え方というものと、あなた方の考え方というものは、ここに相当差があるものと私どもは信じておる。しからば借り得る会社というものは、四大会社に限られていると言うても過言ではないのではなかろうかと思う。しかし東京都の責任において、東京都が保証する場合は、これは別でありましよう。ただ自己の責任において、自己の信用においで借りるということであつたならば、とうてい中金としては不可能なことではないかと私ども考えておるものでありまするが、何のために四大会社に対して、さような利益を与えんとするか。われわれ委員会考え方も四大会社に独占させようという考え方でなく、十九社に対して整理統合をして、まじめな運営をすることによつて金融措置を講じなければならないという考え方から、農林大臣に強くこの政策を具申したものである。その趣旨と、実態について言えば、相当の差があると思う。まだこの金融の金というものは、明らかに言うならば、決定しておりますまい。そのまだ決定していないものに対して、今日これを発表しておるがゆえに、弱小なる統合をしなければならない運命に立つておる荷受け機関は、生産者から信用がなくなり、どのような統合になるのか、たとえば甲の会社は一千万円の借金がある。乙の会社は五千万円の借金がある、丙の会社は一億の借金があると仮定して、一億六千万円の借金があるようであつたならば、われわれ生産者の荷物をやつても、どんなようになるかという心配があるために、今日の入荷というものは、四大会社にのみ集中しておるではないか。しからば水産庁は何のためにこういう政策考え方をこの市場業者と話合つてきめられたかということだ。これに対しては、私はあとから水産庁に対する意見を問うのでありますが、今日の考え方は、現実のあなた方のやつておられることは、決して悪意を持つてつておるとは私は考えておりませんが、こうした四大会社にのみ有利になるような方針をとつてやられておること、現実の問題として中央市場がそういう傾向になつておることを、協会長である寺田氏もよく見ておられるだろうし、場長もこれを見ておられることであろう。しかしもし合併しない場合においては、市場法の法令の定めるところによつて、これを取消ししようという御意見さえ流布されておるようなことを、われわれは聞くのであります。これこそ憲法違反ではないか。こういうことをもあえてして信用を失遂させて、弱小なる企業者の利益を束縛せんとするようなことがあつたならば、われわれ委員会において政策を論議して、この金融方法農林大臣に強く要望して、生産者卸売業者、日本国民全体の利益にせんとした意図は、あなた方の行為によつて、非常なる蹉跌を来した。こうしたことは、私どもとしては、陳情を受けたからその内容がわかつたのであるが、かようなことに対しては、どういうお考えを持つておられるか。また弱小業者が、今までの仕入れというものと、今日の状態というものとの比例が、もしかりにあなた方のこのやり方によつて、荷物が入つていないという比例がはつきりわかつたときにおいては、これは損害賠償をする意思があるのかないのか。しかしこれは東京都に対して私ども委員会が言う言葉ではないのであるが、かようにまで、われわれは考えて行つてやらなかつたならば、とかく自由党は中小企業者を圧迫するがごとき輿論が沸いておるのである。盛んにわれわれがこういう政策をして、中小企業者に対して、まじめなる業務を遂行させんとして、この政策を行い、この金融措置をもしようするのに、あなた方のお考えが逆になつておるのならば、この点に対して、まことにわれわれは遺憾とするものである。これに対して是正をする用意があるかどうか、この点をお伺いしたい。
  24. 中島儀平

    中島参考人 業者がどういう陳情をいたしておるか、私はわかりません。しかし今日において、なぜ市場経済的の優位を来したかという根本の理由を考える必要があると私は思います。従来生産者市場に結びついた場合において、市場内容をよく知つておらない、要するに縦の連絡のみならず、横の連絡までついていない。従つて現在の荷受け機関がどういう操作をしても、生産者は知らないということが今日端的に現われたのである。従つて初めから自由競争をさせる趣旨のもとになれば、経済的な優位はできないのです。統制経済でなく、計画経済がそこに行かなければならぬと私は思います。結局問題は市場はいかに明朗になるかということが主眼であると私は考えております。従つて今日融資さえ早くつけば、これはもつと早く明朗になります(「ただ融資がつかぬのに、こういうことをやつておるじやないか。そこだ。」と呼ぶ者あり)その融資——私は端的に申し上げます。言葉を飾りません。われわれが整理統合するという方は、過去の実績、会社信用状態を基礎といたしておるのであります。そこで生産者融資ということを十分考えて、こうすれば建直りができるという確信のもとにやつておるわけなんです。従つて一日も早くできるならば、私は明朗な市場になり得るという確信を持つております。ただ業者はいろいろな自分の利害関係のみにとらわれて、いろいろな陳情をやることと思います。しかし実際の事情は私はそうでないというふうに思います。なぜならば、現に市場に、あるいは市場全体に協力して、いち早くこしらえられた会社もあります。ただ非常に借金が多い。また優劣があるということは、私の方で法律的な拘束力がありませんので、これを強制することはできません従つてわれわれは熱意を持つて業者と一体になり、一日も早く合同をして、整理して金融措置を仰ぎ、そうしてこの市場を明朗にしたいということが根本の考えでありまして、何も四社に特典なり利益を与えた点もありませんし。金融の割当もまだついておりません。また金融の割当につきましては、東京都が十分行政干渉をする考えでおります。
  25. 松田鐵藏

    松田委員 ただいま場長からのお話で、業者から自己の利益のためにいろいろな陳情もあるように誹謗されておられまするが、ここにおられる委員長市場会社関係のある方である。またここにおられる平井氏も関係がある。またここにおられる田口氏も関係のある者である。私も市場開設者である。また鈴木善幸氏もそうであります。そうしたことで、この内容に対しては、あなた方の今の自己保存的な考え方は、私どもの調査と陳情趣旨からいつて毫末も誤りがない、現に行われておる今日四大会社に入つておる入荷の数を今までの率と比較するならば、これは協会長である寺田省一氏がはつきり明瞭にされることであろう。あなた方のこの問題がこうして取上げられでからの経済の動きがそこに行つておる。そこで中小企業者の迷惑というものは、この通り来ておることをはつきり認識されて、よく調査してもらいたい。しかしこの問題は時間もないことであるから、今日はこの程度にいたしますが、委員長に諮つてもらいたいのであります。どうか明日の委員会にも参考人の御出席を求めるように、決議をしていただきたいと思います。
  26. 冨永格五郎

    冨永委員長 委員の皆様に申し上げます。本日は午前中しかこの部屋が使用できませんので、明日は午後一時から深更に及ぶまでゆつくり審議する機会が与えられておりますから、この程度にいたしたいと思います。委員の皆様にお諮り申し上げます。明日午後一時から本委員会を開会して、中島儀平君、寺田省一君を参考人としてお呼び申し上げることに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 冨永格五郎

    冨永委員長 御異議なしと認めます。さよう決定いたします。     —————————————
  28. 冨永格五郎

    冨永委員長 この場合、政府委員並びに説明員に対して、水産物の鉄道貨物運賃の件につきましてお尋ねいたします。  三月六日の本水産委員会におきまして、運輸省の石井国有鉄道部長に種々御意見をお聞きしたのでありますが、今日重ねて明確なる御意見を伺い、結論を出しておきたいと思います。  御存じの通り、現在の漁業は、燃油の値上りと綿原糸の七割以上もの値上りのため、これにつれて各種漁業用資材は驚くほどの上昇を来しているのであります。それに反しまして魚の値段はすえ置かれた形で、極端なるアンバランスを示し、それに基因して漁業経営は極度の危機にさらされている現状であるのでありまして、昨年四月の運賃改正当時に比べて、いささかの好轉もしていない点を考慮せられまして、水産物の運賃は主食並びに大衆魚の運賃を改正するのが妥当と考えますが、当局はその意思があるかどうか、お尋ねいたします。  お尋ねの第二点は、現在行われている七百五十キロ以遠の鮮魚、冷凍魚の特別割引価格は、運輸省においても、その道の学識経験者やエキスパートの方々によつて構成された等級審議会によつて、特別措置がきめられたのでありますので、相当の理由があつたわけであり、その当時と現在とは漁業の実態はいまだ好擁したとは言えなく、むしろ悪くなつたような状態でありますから、この特別措置は当分の間延期されることを強く要望する次第でありますが、御意見がありましたら明確に齢伺いいたしたいと存じます。
  29. 石井昭正

    ○石井(昭)政府委員 ただいま鮮魚、冷凍魚の貨物運賃についてのお尋ねでございましたが、御承知通り、昨年の一月に貨物運賃も一律八割値上げいたしましたときに、運賃負担が非常に困難であると思われる貨物につきましては、いろいろ陳情もございましたので、さしあたり一月から三月までの間におきまして、暫定措置の運賃割引を実施いたしまして、その間にただいま委員長からお話がございましたように、関係方面のお集まりを願つた等級審議会を国有鉄道部内に設けまして、いろいろ審議いたしまして、四月一日から新等級を実施いたしました。これは各業種の方の御要望並びに国鉄の独立採算制と、両方の建前からいろいろ勘案いたしまして、結論を見出して実施いたしたのでございまするが、その際になお等級改正をもつてまかない得ない部分につきまして、暫定的な運賃割引を数品目にわたつていたしたのがございます。これは本年の三月三十一日をもつて期間が満了するわけでございます。この満了にあたりましていろいろ勘案いたしたのでございまするが、昨年この割引を実施いたしました当時と今日とは非常に経済事情を異にしておりまして、御承知のように朝鮮事変というものがこの間に勃発いたし、いろいろ経済界の事情がかわつてつたのでございますが、その条件を加味いたしまして、この割引の存続について研究さしていただきたいということを、この前申し上げた次第でございます。その後時日も切迫して参りましたので、いろいろ研究をいたしておりまするが、鮮魚、冷凍魚につきましては、現行運賃割引を継続する方が適当であるというふうに考えて、そのような措置を国有鉄道にとりはからわせたい、かように考えておる次第でございます。  それから一般的な大衆魚についての、さらに運賃割引あるいは大衆魚の品目等について、改正の意思あるかどうかというお話でございまするが、この品目を決定いたしますときは、いろいろ関係業種並びに水産庁関係官庁にも御相談いたしてきめたのでございまするが、何分にもその後におきまして、漁獲の変化あるいは国民生活水準の変化等もございまするので、そういう点につきまして改正を要すべきものがございまするならば、これは別途ひとついろいろ御相談をいただきまして、関係官庁、主務官庁にも中に入つていただきまして、よく実情調査して、かえた方が合理的であるということならば、かえることが当然であろうかと考える次第でございます。
  30. 川村善八郎

    ○川村委員 ただいま鉄道部長からの御説明で要旨はわかつたのであります。ただ一般大衆向けというお言葉が最後にありましたが、鮮魚、冷凍の問題については、統制が撤廃されておる今日でありますので、安いところもあるだろうし、高いところもあるから、これは今後のいろいろな魚価の変動ということを見なければ、一概に運賃のみをどうこうということはできないと思います。従つて当分の間特別の措置を、前回講じてある通りにこれを延期することが好ましいことである。ただ問題は、するめ並びにいかの塩辛であります。塩辛に至つては極端でありまして、今日食糧に供するというようなことを考えておることがほとんどないといつた実情であります。またするめに至りましても、運賃の制定をしたときとは、価格が非常に下つております。ところが、そのするめ並びに塩辛は、たしか三級になつて、そうして一割五分かの割引をしてきめておるということに記憶しております。今日一割五分や二割を運賃割引してもらつても、するめや塩辛等は追つつきません。すなわちあの運賃制定の場合の半額の値段になつております。従つてこれはどうしても等級の改訂をしなければならぬ。私の考え方では、大体五級くらいにしなければならないのじやないだろうか、かように思うのでありますが、部長はどういうお考えを持つておるか、承りたいと思います。
  31. 石井昭正

    ○石井(昭)政府委員 貨物の運賃の制定につ要しては、いろいろ沿革もございますし、先般いろいろ御研究を願つてきめたものであります。ただいまそのものの時価が変動いたしましたので、ただちにこれを変更するというようなことは、多少研究の余地があるかと思うのでございますが、お話のように、非常に価格が固定して下落いたしておるということになりますれば、当然これは検討に値するものと私は考えるのであります。しかしながら、ただいま私は、具体的なするめ、塩辛等について詳しい資料を持つておりませんので、申し上げることが、あるいはただいま川村さんのお話のことと相反するかもしれませんが、私どもが国鉄の方からもらつております資料によりますと、するめ、塩辛は、いずれも昨年の四月よりは相当の値上りを示しておるようでございます。従いまして現在の運賃の割合をもつていたしましても、格別運賃と価格とについての割合は相違がないような状態になつております。これはあるいは調べが行き届かぬ点が相当あるかとも思いますので、なお十分資料を整えて、研究いたしたいと思います。
  32. 川村善八郎

    ○川村委員 昨年の四月よりするめの価格が上つておる、もうこれは調査がなつておらぬことは、はつきり申し上げておきます。ただいまはするめの現品がなくなつたので、大体東京都では四十五円程度になつておりましよう。盛漁期のするめ、すなわち昨年の十月ごろのするめは、十八円まで下落したのであります。高いときと最も安いときと平均しまして、大体二十七、八円というのが相場であります。また国内消費の面からいうと、それ以上生産地で高ければ、とうてい日本人の消費になりません。これは適当な価格だと私は考えております。もつともない時分には五十円もするかもしれないけれども、大体予定通りの量がありますと、産地価格が平均二十八、九円、高くて三十円というのが相場である。こういうふうに考えておりますので、東京都で、かりにないときが五十円になつておりましても、決してその価格は安定した価格ではありません。それから塩辛は、もうお話にならないほど食糧になつておらないというほどの価格であつて、これらも値上りになつているということは、まつたく心外でありますので、ぜひ調査なさりて、昨年の統計をとつて、そして改訂をしてもらうことを希望いたす次第であります。ところで、われわれは下げるもののみを論ずるのではありません。一面海産物で相当に高価になつたものもあります。そこでそうしたものも十分調査しまして、バランスのとれるように考えて、鉄道当局がいわゆる貨物で損をしたということを聞かせないようにすることが、最も適当な処置ではなかろうか、かように思いますので、一日も早くすべての水産物の調査をして、そしてこの際改訂を願う。しかしその期間は、日を切つても容易でなかろうと思いますから、当分の間・昨日とられた暫定措置の特例をもつて、運賃をこのままにすえ置いて、そうしてすみやかにいろいろな調査の結果、改訂されるように希望いたしたいと思います。
  33. 田渕光一

    田渕委員 運賃の値上げ問題は、運輸当局も、特別の措置を講ずるのは、木炭、亜炭だけではなかつたということは、よく御承知であろうと思うのであります。そこで不思議なことは、加賀山総裁が大阪に行つて、さらに運賃の値上げをするのだということを放言しておる。それに対して、今この水産に対しては絶対に上げるべきものではないという問題になつている。そこで四月から貨物運賃を上げたい、あるいは次期から上げたいというものの中に、水産物が入つておるのか入つておらないのかということを、この際伺つておきたいと思います。
  34. 石井昭正

    ○石井(昭)政府委員 加賀山国鉄総裁が、出先で、貨物運賃あるいは鉄道運賃についていろいろ談話をしておるという新聞記事は、私も見たのでございますが、はなはだ新聞社の方には失礼でございますが、新聞記事になりますときには、談話の全般よりも、ある部分が特に強調されるので、往々誤解を生ずる点もあることは、御了承願いたいと思うのでございます。おそらく二十六年度における鉄鋼その他の資材の値上り状況から見ますと、鉄道の経営状態が非常に困難になつて参る。従つて予定の業務量あるいは予定の工事量を遂行いたして行くについて、どうしても財源が整わなくなつて参る。従つて何らかその点に格段の措置——もちろん経営の合理化もその一端ではございますが、それにいたしましても、何らか格段の措置がなければ、結局独立採算という建前を貫いて参りますと、運賃の値上げも考慮しなければならないときが来るのではないかというような趣旨のことでございまして、ただちに運賃値上げをするというようなことを申しておるのではないと私は思つておるのでございます。  ただいまお尋ねのございました、四月から運賃値上げをするということでございますが、四月から運賃値上げは決していたさないわけでございますが、ただ先ほど申し上げましたように、昨年の四月一日から暫定措置として、遠距離について割引をいたしております。数品目につきまして、割引を存続いたすかどうかという点について、検討をいたしまして、結局いろいろ当委員会においても御意見がございましたが、鮮魚、冷凍魚につきましては、これは現状の割引を存続して参りたいという考え方になつておるということを、先ほど御報告申し上げた次第でございます。
  35. 井之口政雄

    ○井之口委員 鉄道の採算が非常に悪くなつたということは、終始一貫主張されておることであります。そのために割引を考慮する、これを撤廃するということを言つておられますが、結局それが貨物運賃の値上げとなつて現われて行くことは、これは推理上必然といわなければならない。現に総裁もそのことをほのめかしておる。だから、そこに中心点をつかまえて、新聞も書いておる。そこでその採算の問題でありますが、この鉄道の採算が非常に悪い、困難になつて来たということの根本的な原因は、今日軍需輸送が鉄道において非常に大きい部分を占めておる点だろうと思うのです。この朝鮮事件に対して、国連軍の武器の輸送、その他のものがどんどん行つているはずでありますが、そのために貨車使用が非常に多くなつて、また従業員の人たちの労働もひどくなつて来ておる。軍需品がどれくらい輸送されているかということに対して、政府当局はこれを発表する意思があるかどうか。できないのかどうか。今までいろいろな委員会においてもこれを発表していないのでありますが、それを発表して、国民のほんとうの理解を得て、初めて輿論政治というものはできるのであります。こうこうだから、この戦争のためにこれほどの軍需品を輸送し、そのために値上げを必要としているのだということが、はつきりと国民にも了解されると思うのであります。その点発表される意思がないか。それからその軍需品に対しまして、なお武器となつてでき上つたものでなく、それをつくるための資材の運搬ということに対しても、鉄道は非常に大きな輸送を開始しているだろうと思うのです。そのために、原始産業としての水産業並びに農業生産品がとばつちりを食つて、値上げをしなければならぬということは、必然に起つて来る。この点も政府においては、軍需輸送を世界の平和日本の平和のために、これを阻止する意思はないのか、そうして今現にそういうものに対するところの運賃がどうなつておるか、連合軍用の武器の輸送運賃はどうなつておるか、この点をひとつ政府において発表してもらいたい、こう思います。
  36. 石井昭正

    ○石井(昭)政府委員 占領軍関係の運賃につきましては、これは関係方面の御了解がなければ申し上げられません。ただこれは損をしているかということでございますが、これにつきましては、正当なる対価を収受しているのであります。この点で国鉄は絶対に損をしておらないということを申し上げておきます。     —————————————
  37. 冨永格五郎

    冨永委員長 先ほど船舶職員法案につきまして、運輸委員会に対して連合審査会の開会の申入れを決定いたしたのでありますが、この際本案の内容につきまして、御説明を承つておきたいと思います。山本水産庁次長
  38. 山本豐

    山本(豐)政府委員 この法案につきましては、昨年の六月ごろからたびたび海上保安庁におきまして、水産庁その他関係方面の会合がありまして、特にまた海上保安庁に海上保安審議会というものがございまして、そこでいろいろと何回となく論議をいたしたのであります。特に漁船につきましては、その適用範囲が非常に広範囲にわたりますので、水産庁といたしましても非常に関心を持ちまして、たびたびいろいろの意見を申出たのであります。特に今回の法律のねらつておりまするところは、この漁船——一般船舶もそうでありますが、乘組員の資格あるいは名称、こういうものを詳細に検討いたしたのであります。これらの点につきましては、非常に技術的にわたりますので、特に漁船につきましても、漁船の関係の專門家を委員にいたしまして專門委員会をつくりまして、その委員会におきまして、十分審議をとげたのであります。そういうような経緯によりましてできました案でありまして、細部について御検討願えば、いろいろ御意見も出ると思うのでありますが、大体において水産庁としましては、こちらの申出たことが大体織り込まれておる、こういう感じを持つておるわけであります。そういう経緯だけを私から申し上げまして、改正の要点につきましては、担当課長から御説明申し上げさせます。
  39. 奧田孝

    ○奧田説明員 船舶職員法と申しますのは、御承知のように、船舶の安全をはかりますために、これこれの船には、こういう資格を持つた船員を乘せなければならないということを、主たる内容とする法律でございます。  この法律は海上保安庁の所管になつておりますが、その改正がただいま問題になつておるわけでございまして、その改正の要点といたしましては、いろいろございますけれども、水産業に関係のある点だけを申し上げますると、大体二つございます。第一点は、従来本法の適用がなかつた五トン以上二十トン未満の漁船に、本法が適用されることになつたという点でございます。第二の点といたしましては、これは漁船に限りませんが、一般的に資格が引上げられたという点がございます。以上二つの点が、本改正案の水産業に関係を持つた主要な点でございます。  そこでこの改正法案につきまして、水産庁といたしまして、特に問題とせねばならぬ点が、大体三つあると私は考えております。第一の点は、今後の船舶職員法に対しまして、農林大臣がいかなる権限を持つべきかという点でございます。第二の点といたしましては、今度の改正の実際的な内容が妥当であるかどうかという点であります。第三点は、本改正に伴いまして必要になります船員の養成をいかにすべきかという点でございます。以上三つの点につきまして、簡単に問題の点を申し上げまして、御審議の御参考に供したいと思うのでございます。  第一の、農林大臣が船舶職員法に対していかなる権限を持つべきかという点につきましては、この改正の結果、五トン以上二十トン未満の漁船まで本法の適用を受けますので、漁船にとりましては、非常に重要な意義をこの法律は持つて来るわけであります。そういう関係からいたしまして、水産庁といたしましては、海上保安庁と交渉いたしまして、本法に基く命令を運輸大臣が定めんとする場合においては、農林大臣と会議をしなければならないという規定を、本法の中に挿入することを交渉いたしまして、その点は水産庁の要望通りに決定いたしております。それが第二十九条に「運輸大臣は、この法律に基く命令を制定しようとするときは、農林大臣に協議しなければならない。」という条文が入つているわけでございます。この点につきましては、水産庁としては満足しているわけでございます。  それから第二の問題の、改正の実体的内容でございますが、この点につきましては二つの問題がございます。第一の問題は、五トン以上二十トン未満の漁船に本法を適用することの可否であります。第二点は、その他の漁船につきまして一般に資格が引上げられておりますので、その点が妥当かどうかという点でございます。これらの点につきまして水産庁としての根本的な考え方を申し上げますると、われわれといたしましては、漁船なるがゆえに低い資格の船員でいいという考えは捨てまして、漁船は小さい船の割に遠方まで行くのでございまするから、むしろ漁船船員の素質を向上する上からいいまして、資格を引上げることには賛成である。そういう理想を高く掲げるというような考えを根本的な考え方といたしまして、それに漁業の実情からいたしまして、一度にそういう理想に近づくこともできませんので、その現実との調和ということを主眼にいたしまして、この法案の改正の審議に参画いたした次第でございます。そういう点から、そういう理想と現実の調和という点を考えましておちつきましたのが、お配りいたしましたこの新しい資格でございます。これはお配りしました資料の船舶職員法に伴う新旧資格対照表というのをごらんくだされば、現行法がどうで、改正後どうなるかということがおわかりになります。時間がございませんので、この表の詳しい説明は省略いたしますが、大体におきまして、私どもはこの改正案の内容に満足いたしておるというところでございます。  それから第三点といたしましては、船員の養成の問題でございます。それでこの改正の結果、新たに資格免状がいるという乘組員が約三万人あります。それから上級免状が必要となるものが約三千人おります。この三万三千人を約三年間の猶予期間の間に養成いたさなければならないのであります。ところが、現在船員の養成につきまして水産庁で持つております予算は、ほんの微々たるものでございまして、ただいま大日本水産会に委託しております。養成の委託費がわずか百二十六万円であります。二十六年度もこの数字が踏襲されておりますので、これでは約二千人の養成しかできないような勘定になつております。そういう関係からいたしまして、この三年間の猶予期間に三万三千人の新たな免状のいる者を養成するためには、相当な予算がいるわけでございまして、この点は最近の機会に予算の増額を要求いたしたいと、かように思つておる次第でございます。  以上が問題の点でありますが、この法案はただいま参議院の方で審議されておりまして、参議院の水産委員会では、この改正案につきまして、修正の意見を決定されたのでございます。これはお配りいたしました資料でごらんを願いたいと思いますが、結局参議院の水産委員会といたしましては、その五トン以上二十トン未満の漁船について、ただいま船長と同種の職務を行つておる者が、本法施行のために新たに試験を受ける必要がある。そういうことによりまして、試験に落第しまして、失業する者ができるおそれは多分にある。それを三年間の間に養成して、しかもその間に津々浦々に保安庁の係官が行きまして、試験をいたしまして、免状を与えるということはとても不可能ではないかというような御意見から、本法施行の際に、現にそういう小型漁船の船長の職務をやつております者に対しましては、市町村長の証明があれば、その者に試験を行わないで小型船舶操縦士の免状を与えることとするというような決議をなさつたのでございます。この参議院の水産委員会の修正意見は、参議院の運輸委員会の方に申入れをされたのでありますが、それはただいま交渉中でありまして、その結果はどうなつたかまだ伺つておりませんが、参議院としては、そういう修正意見を決定されたのでございます。この点は御参考までに申し上げておく次第であります。
  40. 冨永格五郎

    冨永委員長 ただいまの船舶職員法案は、運輸委員会連合審査会をいたしたいと思いますから、その際御質疑を願いたいと思います。ほかに御質疑はありませんか。
  41. 松田鐵藏

    松田委員 水産庁長官にお伺いいたしまする。ここに資料が出ているさんまの問題でありまするが、現にこの委員会にも、またその以前にも、私が水産庁に対する私見を申し上げておつたのでありまするが、昨日か一昨日さんまの会議が催されたということを聞いているのであります。その経過がどのようなことになつておられるか承りたいと存じます。
  42. 田渕光一

    田渕委員 議事進行について……。ただいま松田委員から、きのうのさんまの会議の模様を水産庁にお尋ねがありましたが、これはまことに重大な問題であります。しかしきようは午後はこの委員会の室を明けなければならぬというときに、時間がないからとあつさり片づけられてはまことに困るのでありまして、次回の委員会でゆつくりやつていただきたいということを議事進行上申し上げます。
  43. 冨永格五郎

    冨永委員長 この問題は非常に重要でありますので、明日は午後一時より開会いたしたい予定でありますので、明日にお譲り願えませんか。
  44. 松田鐵藏

    松田委員 明日は本会議があるので、午後一時というものは非常なる混乱する状態が今われわれは察知されるのであります。ただ水産庁の昨日の会議の運営ぶりが、どういう趣旨でどういうように行われたか簡単にお伺いしたい。
  45. 冨永格五郎

    冨永委員長 田淵委員にお諮りいたします。この問題はこれで打切りにいたしません、明日続行いたします。時間の許す限り審議いたしたいと思いますから……。
  46. 田渕光一

    田渕委員 あす一時からというお話がありましたが、あすは第十国会において一番大事な本会議だろうと思う。重大問題があると思いますから、少くとも一時から開かれては議了できませんので、あすでない日にゆつくりやりたいと思う。
  47. 川村善八郎

    ○川村委員 このさんまの問題は、いずれ各関係人が相当な関心を持つている重大なる問題でありますから、これはここの席で議題として出して、議論が対立した場合に、おそらく収拾をつけるのに容易でないと私はこう見ている。なぜかなれば、北海道の関係あり、東北の関係あり、ひいてはずつと四国まで関係があるので、これは相当容易でないから、私は本委員会に上程するよりも、まあ自由党が中心になつて、そうしてごく秘密裡に懇談を遂げて、妥協がついたところで本案を本委員会にかけるべきである、こう考えております。ただいたずらに本委員会に上程して、混乱して時間を費して、結局相互間におもしろくない結論が出たんでは、今後水産委員会にとつていろいろな支障もあると思います。     〔発言する者多し〕
  48. 冨永格五郎

    冨永委員長 静粛に願います。
  49. 川村善八郎

    ○川村委員 私はこの際このさんまの問題は、かえつて懇談的に話し合つて、大体の目途がついてから本委員会で取上げて行くべきだと思いますので、さようおとりはからい願いたい。
  50. 冨永格五郎

    冨永委員長 川村委員から御発議がございましたが、さようとりはからうことに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  51. 冨永格五郎

    冨永委員長 御異議なしと認めます。  本日はこの程度で散会いたします。明日は公報をもつて時間をお知らせ申し上げます。     午後零時十三分散会