○川村
委員 ただいま
山本次長から、勧告に基いて、大体一年以内にその計画を立てて、実施は、それぞれ漁場とにらみ合せ、そうして漁民のあまり不幸にならないような政策をと
つて行きたいという御答弁があ
つたのでありますが、もちろんそうでなければならないし、これは当然であります。そこで私は、この
司令部の勧告の実施を一日も早く完了したいと
考えておりますので、ここで
簡單に北海道に例をと
つて申し上げたいと思います。
北海道では、小型機船底びき網のことを小手繰網と言
つておりますが、これは事実機船底びき網であります。これが許可船は北海道では約八百隻あ
つたのであります。それから無許可船が七百隻で、合口計千五百隻あ
つたことは事実であります。その整備にあたりましては、昨年度これを取上げまして、すでにこれは整理を断行してお
つて、昭和二十七年の三月三十一日までに整理を断行するということに決定づけられておるのであります。そこでこれに対しては、もちろん転換の
漁業の面、あるいは資金の面、あるいは資材の面等、これを恵んでや
つて転換させるということにな
つたのでありますが、資材の面、資金の面は遺憾ながら何ら約束が実行せられなか
つたけれ
ども、転換の面においては、大型機船底びき網に転換するように、約二百隻というものが許可にな
つて、これは混乱なく転換を了したわけであります。そこで数はもちろん千五百隻であるが、一方内地方面におきましては、聞く
ところによると、二万隻ぐらいのものがあるということであるから、十倍以上であるので容易ではありませんが、しかし、勧告された以上は、これを放置しておくわけに行きません。従
つて、今期国会におきましては、すみやかにこれを取上げるようにしたい——すなわち、水産資源調査の小
委員長として私はこれを要求するのであります。案については、一挙にりつぱな案が立てられるとは
考えられないのでありますけれ
ども、資源の調査は、すでにもう
司令部はこれを終
つて、
結論が出て勧告されるのでありまするから、むしろ、
委員会において資源を調査するというようなことよりも、もうすでに
結論づけられている以上は、具体的に
漁業の整備の問題を取上げて行
つた方が賢明でなかろうかと
考えております。先ほどの
次長の答弁から行きますと、取上げる
意思は十分あるということを了承いたしました。今国会は三月いつぱいで自然休会になるということであります。これから時日もあまりないことであるが、勧告を誠実に守らなければならない
義務がありますので、全部を取上げることは容易でないとしても、本
委員会において、いわゆる資源の調査に関する問題、あるいは
漁業安定に関する問題を強く取上げている以上は、この二つの面からも今度の小型汽船底びき網の問題、その他最も急を要する問題等は取上げて——五月であろうと思いますけれ
ども、再開さるべきそのときは、具体案を実施に移すということこそ、
占領下においてわれわれが勧告を忠実に守
つて、将来
漁業のいろいろな面の解決をはかるに有利であると思いますから、私は
水産庁に対して、一日も早くその案を提示されんことを要求して、私の
質問を打切ります。
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