○田渕
委員 本日の
証言で、先刻の
証人の
永山正昭君は尋問
事項の第六、七、八、九の四点ことごとく否認いたしているのであります。またただいま出席されております
江川証人は本日の尋問
事項の一から五まではことごとくこれは前回の
証言通り事実であると
証言されておるのであります。かようなぐあいに、
証言の食い違いが出て参りますことは、近くは横浜の桜木町における工手長の中沢重二
証人と信号手の高原豊秋
証人の食い違い、またさかのぼ
つていろいろ考てみまするならば、応々にして
証人の
証言の食い違いがあるのであります。
証人は言いつぱなしで帰
つております。私は国権の最高の
機関である国会の
証言というものは、ちようどアメリカの議会における上院の軍事、外交両
委員会におけるマツカーサ元帥の
証言のごことく最も厳粛であり、権威がなくちやならぬものと思う。しかるにこの
証言の食い違いをこのままにして伏せておくならば、将来当
委員会があらゆる
証人を呼びましても、その
証言がことごとく食い違いであり、でたらめ、うそ、偽りを言いましても、これに対する再発その他の
手続をとらなければならぬというような、まことに威厳のない
委員会になるおそれがあるのであります。かような意味において、私は数度対決尋問をされたい、こういうことをお願いしたのでありますが、先ほども私はいましばらく
永山証人に聞きたか
つたのでありますけれども、時間の
関係上、議事の進行上一応これを留保して、
江川証人の
証言をま
つてさらに追究をいたしたい、聞きたい、こう思
つたのであります。
かような意味から、国会の
証言、ことに当
委員会の
証言というものは厳粛であり、重大なる責任を持たせるものである。あそこへ行
つて、議員諸公にうそを言えばこういうようなことになるのだということをこの際知らしめる意味におきましても、ただちに
永山証人を当主にお呼び願
つて、率直に、ありのままに、厳粛な態度で、両方ともほんとうに国会におけるわれわれ国民の
証言というものは、この国政に参与し、あるいは寄与するところ大きなものであるということを知らしめる意味におきましても、ひとつ厳粛なる運営の上において対決をさしていただきたい。時間の都合しただちに
永山証人を御喚問願い、われわれの審議を進めたいと思います。