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金子委員 関連して……。五分しかありませんから簡単に申し上げます。問題は二つであります。
一つは
国立公園の問題、
一つは
プールの問題であります。この
プールのことにつきまして、私別に今岡さんの御
意見というか、お話に反対する
立場でもなんでもないのであります。私も署名しておりますから、反対ではありませんけれ
ども、私
東京に来ておりまして、一番嘆かわしく思うのは、
東京都内にありますところの開放された名園、あるいは六義園であるとか、あるいは後楽園であるとか、新宿御苑ももちろんその
一つに入りますが、そういうものが戦後め
ちやく
ちやに荒れてしま
つていること、そして戦後において、りつぱな建築ができますけれ
ども、かりにこの国
会議事堂を
一つと
つて、高さが高いとか、金がたくさんかかつたとか、大きいとかい
つても、そんなことはちつとも誇りにはならない。
東京で誇りになるものはあの名園は誇りになる。こういうものに、もつと力を入れるべきだと思います。競技場というようなものは、それは金をかけたら、どこへでもできる。電車に乗ればどこへでも行ける。それを名園を壊してまでするのは、私も反対だ。その点は、私も
厚生省と
意見は同じでありますが、ただこの問題は、将来に残されるでしようけれ
ども、話が出ましたから申し上げるのでありますが、希望としましてはもし御苑にああいう競技場のような殺風景な鉄筋コンクリート——見方によれば近代的だといえるが、金さえあればいつでもできる。そういうものをつくるとするならば、後楽園の二の舞を踏まぬように、画然と環境の違うものをつく
つてもらいたい。そういうことで、私はつくることは別に不賛成じやない。またいいことでもありましようが、つくるときには、私は
自分の体験から行きましても、か
つては後楽園にも、常に散歩に出たのでありますが、最近はあおが
ちやが
ちやの隣にある後楽園には、行く気にならなく
なつた。また今の部長の話では、パンパンはないだろと言うけれ
ども、それはうそです、実際あるのです。これは私は一週間ほど前に六義園に
行つて、あの園丁と日陰でしばらく話したのでありますが、戦後パンパンがお
つて、ささや何かの中で風紀を乱して困つた、しかしながらだんだん
公園の管理がよくなるに従
つて最近よく
なつた、こういうことを言
つております。そのパンパンの問題も、風致の問題であります。また庭園の芝ふの上に、くつで平気で上るような、そういう女がいるようなことは間違いでありまして、これは戦後の日本の道徳がまた元にもどることによ
つて、日本独特の庭園というものが
保存できると思いますので、この点は相当あなたの方でも
考えていただきたい。
プールにつきましては、つくることに対しては不賛成じやない。もしおつくりになる場合には、自然の境地というものと、人工的なが
ちやが
ちやした環境というものと、まつたく要素が違いますので、環境を別な形に置けるように設計しなければいけない。やがてこの問題で
会議にかかりますならば、そういう
意見を主張したいと思いますから、それを申し上げておきます。
それから最後に
一つ、この間
九州に行きました。長崎県の雲他の問題でありますが、去年から問題にな
つております世生的な産業としての硫化鉱の採掘権が問題にな
つておるのであります。最近国政調査に参りましたら、向うでは一応六箇月で期限が切れておるけれ
ども、向うの鉱山主が非常に政治力を持
つておるので、
厚生省がまたどういう態度をとるかわからぬが、それに対して一応確かめておいてほしい、こういうことを地元で言われて参りました。私は硫化鉱の生産量がどのくらいであるかということは、わかりませんが、とにかく私も群馬県の
温泉地にいるだけに、
温泉のボーリングや、
温泉の掘り起しによ
つて、非常な異変が来ることは毎日見ておりますので、相当慎重な態度をとらなく
ちやならぬと思いますが、それに対して今どんな段階にな
つておりますか。