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増田國務大臣 いとも
簡單にとおつしやいましたが、私も内心は非常に苦しいのですが、それを
簡單に今日本語で表現しただけで、言葉が短いからとい
つて、
簡單にあし
らつておりません。これは非常に重大な
責任を感じてはおります。しかも嚴粛にきようも各閣僚に発言し、考慮も求めておるわけです。そこで明日あたりから必ず懇談会を持つことになります。そこで三分の一の
関係はこの
委員会においてしばしば私が言明を申し上げた
通りに、明年の税をも
つてしてはむりである。一種の資本の蓄積であり、生産設備であるからして、これは十年間、十五年間にわた
つて商売道具のもとでは
拂つてよろしい、すなわち起債によるべきものである。そこで見返り資金がだめになりそうなときに、できるだけのことをして一生懸命地方債のわくの拡張に努めさしたわけであります。今もこれは続行しておりますが、まだ確定はいたしておりません。そこでできれば地方債でやりたい、こう考えております。とにかく明年の府県税と市町村税をも
つてまかなわしめる、あるいは府県市町村の收入をも
つてまかなわしめるということはむりな話でありますから、何とか地方債のわくが拡張できなければ、一時金融の道を開くというようなことも、
政府が率先して考慮し、あるいは裏書きをするというようなことをしなければならぬ。地方債のわくにかからない方法でも、いろいろ金融の道もございますから、そういうようなことをして出さなくてはならぬ、こう私
どもも考え、そのために研究を続行をいたします。それから本多君がいろいろ言われたということを私は今初めてお聞きするわけでありますが、その言葉は断言的にな
つているかどうか、私はその点は本多さんの
一つの強い希望である。強い希望を強い言葉で表現したものである、こう考えております。あくまでも法律にある
通り、本年度限りとする、そこで私はこの建設
委員会においてもしばしばお話した
通り、全額国庫負担ということは、本年度支出すべき額を本年度全額を持つのである。しかも十五万円以上の箇所は、本年度出す分について全額を持つのである。であるから三割出れば非常にけつこうだが、かりに一割五分そこらしか出ていない、一割三分くらいしか現在出ておりません、十五、六万円しか出ていない、その十五、六万円を持つ分は、
昭和二十五年度分だけは全額出すのである。市町村が持たないというわけではありません。まるまる出すのである。しかしあとの八十万円はどうなるかわからぬということをよく言
つております。私は建設大臣拜命以来しばしばそういうことを申しておりますが、そのときに明年のことは、皆様の御意思を尊重しつつ、お互いの力できめて行くということにいたしてお
つた、ただし建設省としては、どういうことを考えておるかという御
質問があ
つたので、建設省としては、地方でも三分の一を持
つてもらいたい。何となれば、これは一種の自治行政の問題である。そこで地方自治団体が自治という
立場からも、三分の一くらいは持つ、自分のうちの橋梁なり
道路なり、あるいは護岸なりを直すのであるから、まるくすべて国の方で着物を着せてもらうというような考え方は、地方自治なり地方分権ということを特に強調されている今日、おもしろくないという御意見も建設
委員の方々から相当出ている。それも私は拜聽いたしております。ですから明年あたりはお互いの間で――何も
政府独断でありません。皆さんがお互いの間で研究して御決定を願いたい。そこで皆様の議決にかかる法律には、本年度限りとするこう書いてありますから、これは天下に対する国会なり
政府の約束であ
つて、こうは書いてあるけれ
ども、来年はやはり全額国庫負担を
継続するのであるということは、私は公の意思表示としては国民は
承知いたしておらない。それでこそ明年度も相かわらず全額国庫負担をや
つてほしいという運動がある。何も明年もやるなら運動も何もいらない。そこで府県知事さんも市町村長さんも全額国庫負担を
継続してほしいという民衆運動が起
つておるゆえんであると思
つております。ただしできるなら全額国庫負担が相当大きな額であるならばいたした方がいいと思います。しかし
関係の方面と折衝して
予算をきめなければならぬことで、かりにそういうことはあり得ないでしようが、災害復旧費三百五十億、公共事業費は千億であると仮定いたしますと、われわれが復旧いたしたいと思
つても、どんなに考えても三百五十億の事業はなし得ない。それよりもわれわれはできる限り災害復旧事業の分量をふやしたい。そうして早く病気をなおして健全な状態にして、どなたかがおつしや
つた通り、災害復旧というものはごくおもしろくないものであ
つて、マイナスをゼロにする状態に過ぎない、こういうわけです。そこで病気のところをできるだけ早く回復したいと思
つても、ちよつとしか回復しないのでは困る。今からできるだけ多くの分量をゼロの線へ沿
つて持
つて行きたい。それには地方で三分の一を持
つてもらいたいという意見を元来建設省は持
つておる。これは今年度限りとするという、あの法律のできる前から実は持
つておるし、あの法律のできる際にも持
つておる。そこで明年はこの法律は一応われわれとしては御破算にしても
らつて、できるだけ事業分量をふやしたい、こういうところから出ておるのです。全額国庫負担というと非常に美名でありますから、県知事さん、市町村長さんもこの美名に眩惑される方がありますが、わけのわか
つた方も相当ありまして、事業分量がふえないことには何にもならない。早くこわれた箇所を直したい、こわれた護岸も直したい、流れた橋も元へもどしたい、三分の一しか橋がかからないのでは困る、こう言
つておるのです。要するに復旧ということに私
どもは主力を注いでおります。元
通りの状態に置くということです。
そこで村瀬さんが、農業協同
組合の信用
関係の方から
融資を受けて、相当すでに復旧工事をしておる。それはまるまるもらえると思
つておるのであるから、まるまる返さなければいかぬとおつしやいましたが、これも冒頭に私が申し上げました
通り、本年度支出すべき
部分を目当てにして、農協等から借りられてあ
つたわけです。ですから本年度支出すべき
部分はまるまる国庫から行く。しかしながら本年度かりにある県のある市の災害が百万、そのうちに本年度は十五万きり出なか
つたとすれば、十五万円だけがその市の農協へ返されるわけなのです。あとの八十五万円は明年かりに六十万円行くということになりますと、二十万円は市の方で返してもらうと、四十万円は国から返す、こういうことにな
つて、さらに再来年にあとの二十五万円は送られて行く。ただ借りて事業をしたのだから、全部返せと言われても困る。今年だけは目当てにして金を借りても、もらえるということは、私は言
つたこともあります。全額国庫負担ですから、それを目当てにして相当復旧してお
つた府県も御
承知の
通りあるわけです。