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1951-03-13 第10回国会 衆議院 経済安定委員会 第12号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十六年三月十三日(火曜日)     午前十一時六分開議  出席委員    委員長 圖司 安正君    理事 志田 義信君 理事 多田  勇君    理事 永井 英修君 理事 勝間田清一君       岩川 與助君    寺本  齊君       福井  勇君    細田 榮藏君       宮原幸三郎君    森   曉君       森山 欽司君    羽田野次郎君  出席政府委員         経済安定政務次         官       小峯 柳多君         経済安定事務官         (総裁官房長) 平井富三郎君         経済安定事務官         (産業局長)  増岡 尚士君  委員外出席者         専  門  員 圓地與四松君         専  門  員 菅田清治郎君     ――――――――――――― 三月九日  委員田中織之進君辞任につき、その補欠として  勝間田清一君が議長の指名で委員に選任された。 同月十三日  勝間田清一君が理事補欠当選した。     ――――――――――――― 三月十二日  国土調査法案内閣提出第九二号) 同日  労務用物資割当制度強化に関する請願(野村專  太郎君紹介)(第一二六〇号) の審査を本委員会に付託された。 三月七日  労務者用物資配給に関する陳情書  (第三六六号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  理事の互選  国土調査法案内閣提出第九二号)  臨時物資需給調整法改正に関する件     ―――――――――――――
  2. 圖司安正

    圖司委員長 ただいまより会議を開きます。  この際おはかりいたします。去る五日理事勝間田清一君が会員を辞任されましたので、これより理事補欠選任を行いたいと存じますが、先例により委員長に御一任願うに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 圖司安正

    圖司委員長 御異議なしと認めます。それでは、去る九日勝間田清一君が再び委員に選任されましたので、同君を理事に指名いたします。     —————————————
  4. 圖司安正

    圖司委員長 これより昨十二日本委員会に付託されました内閣提出第九二号、国土調査法案議題とし、政府より提案理由説明を聴取いたします。小峯政務次官
  5. 小峯柳多

    小峯政府委員 ただいま議題となりました国土調査法案につき、その提案理由説明いたします。  わが国の当面の課題は、経済自立をできるだけ早く達成することであります。これがためには、生産水準向上貿易規模飛躍的拡大をはからなければならないことはもちろんでありますが、それと同時に、国土資源を最大限に活用し、わが国民経済の基盤を充実させて行くことが必要であります。従いまして、わが国の一切の天然資源をわが国民経済の発展に寄與し得るように活用することが必要でありまして、土地利用度を保持するため国土を保全し、さらに進んで国土利用を一層高度化し、国土人口扶養力を強化することは、刻下の急務と申さねばならないのであります。右の要請にこたえるためには、土地及び水に関連する幾多の施策を必要とするのでありますが、これらの施策を適切有効に実施するためには、その計画及び具体化基礎として、国土の量的及び質的実態を正確に把握しなければならないのであります。本法案は、以上申述べたところにかんがみ、国土の総合的な開発及び保全の基礎を確立し、経済自立の達成を促進するために、国土実態を、科学的かつ総合的に調査しようとするものであります。  次に本法案の主たる内容について説明いたします。  第一に、国土調査とは基本調査土地分類調査水調査及び地籍調査を申しますが、そのうち基本調査は国の機関及び都道府県が行い、土地分類調査及び水調査は国の機関及び地方公共団体等が行い、また地籍調査地方公共団体等が行うものとし、国と地方公共団体等とが、それぞれ適当な部面を担当して、この事業の完遂をはかることといたしました。  第二に、国土調査に関する業務は、経済安定本部において統轄いたすこととし、そのために経済安定本部国土調査審議会を設け、国土調査に関する重要事項について調査審議するのでありますが、調査実施は、関係各省庁がそれぞれの所管に応じてこれを行うことといたしました。  第三に、国土調査実施される都道府縣に、都道府県国土調査委員会を設置し、都道府県の区域内における国土調査実施のため必要な連絡及び調整を行うことといたしました。  第四に、国土調査の結果作成された地図及び簿冊につきましては、認証の制度を設けで国土調査成果の精度を確保するとともに、この成果によつて土地台帳等の訂正を行うことができるものといたしました。なお国土調査を行う地方公共団体等に対しては、予算の範囲内で所要の補助をなし得るものといたしました。  本法案内容は以上の通りであります。何とぞ御審議の上、すみやかに賛成されるよう、切望する次第であります。     —————————————
  6. 圖司安正

    圖司委員長 引続き臨時物資需給調整法改正に関する件を議題といたし政府より説明を聴取いたします。小峯政務次官
  7. 小峯柳多

    小峯政府委員 臨時物資需給調整法はまだ提案手続が完了いたしておりません。関係方面との折衝は終了いたしておりますので、正式な説明にはならないと考えますが、今までの折衝の経過及び内容等につきまして概要を申し上げ、御参考にしていただきたいと思います。  なおこの法案は、御承知通り三月三十一日をもつて期限が切れますので遅れて提案して早い御審議をお願いいたしますのはまことに恐縮でありますが、手続が済みまして正式に付託になりましたあかつきには、何とぞこれも迅速に御審議、御賛同を賜わりますように、ひとえにお願い申し上げる次第であります。  臨時物資需給調整法は、御承知のように、終戰直後日本経済再建に必要な統制実施いたしますための基礎立法としてつくりましたものでありまして、爾来延期して今日に至つておるものであります。この三月三十一日に期限が切れますので、この臨時物資需給調整法をそのままもう一年延期するかあるいはこれに多少筆を加えて延期するかというようなことが政府といたしましては考慮の中心でありまして、いろいろ折衝して参りましたが、二つの点で改正趣旨を織り込もうと考えたわけであります。一つは、この臨時物資需給調整法で終戰後いろいろの経済統制をやつて参りましたが、実際上に使つたことのない條文は、この際整理したらどうだろうという考え方であります。すなわち非常に広範囲な需給調整ができるようになつておりますが、その中で輸送に関しますもの、あるいは建築物建築制限等に関しますものは、一応これを削除して、今までの経験に徴して、実際上使わなかつた條文を整理することを考えております。そのために幾分規定しております内容が簡素になつておりまして、それだけ政府権限需給調整に関しましては縮小されておることになつておるのであります。  いま一つは、需給調整をこの法律に基いてなします場合に、民間学識経験者の御意見を十分に反映して、そのやり方に遺漏なきを期しますために、諮問委員会を付設することにいたした点であります。この二つの点につきましてはいろいろ御意見もありまして、今までありました権限を縮小するというようなことよりも、むしろそのままで持つて行つたらどうかという御意見もございました。しかし私どもは、私ども内閣がしばしば申し上げておりますように、統制をなるべく簡素な姿に持つて行きたい、統制をほどいて自由経済の面を拡大して参りたい。これは單に思想の面から申し上げるばかりでなしに、戰時、戰後の統制が、国民経済の運営上むしろ害になつているような面もありますので、そういう点も考慮いたしまして、統制はなるべく少く、またやるとしても最簡の形式でやりたいという意図の現われが、わずかながらこの改正法に現われたと御承知願いたいのであります。また委員会は、今まで全面的な統制をやつているときにもなかつたものを、今日簡素な形で統制をするのについて、特に委員会を付設することにつきましては一部に意見もあつたのでありますが、私どもはむしろ全面的に統制をやつているときよりも、統制をはずして行こうとしている過程において、統制しなければなりませんものと、統制しなくてもいいものとのけじめ等について、むしろこれは民間の御意見を十分に反映して行く方がよかろうという考え方で、この委員会を付設するようにいたしたわけであります。以上の二点が改正内容なつておりますが、その他は今までやりましたものとかわりのないままに一箇年御延期を願いたい、こういう趣旨にほかならないのであります。  簡單ではありましたが輪郭だけ御説明申し上げましたので、御質問がありますれば、補足してお答えいたしたいと思います。
  8. 圖司安正

    圖司委員長 それでは本日はこれにて散会いたします。  次会は、公報をもつてお知らせいたします。     午前十一時十七分散会