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大池事務総長 そこでただいま御
決定になりました
ように、二十五日ということで
衆議院議長から
参議院議長の方に
開会式の
日取りの
協議を申し上げるのでありますが、当日
衆議院議長が両院を代表いたしまして、例によ
つて式辞を述べることにな
つておりますので、一応その
式辞の
草案をつくつたの、でございますが、何か特別に御
議論がありましたら、お申出願いまして、
あと字句等の修正については
議長に御一任を願いたいと思います。一応
草案を朗読いたしてみます。
式辞(案)
本日、天皇陛下の御臨席を仰ぎ、第十回
国会の
開会式を挙げるに当り、
衆議院および
参議院を代表して
式辞を申上げます。
隣国朝鮮の動乱は平和を熱愛する諸
国民の期待を裏切り、発生以来六ケ月を経過して今なお解決の見とおしもなく
わが国をめぐる諸
情勢は頗る微妙なものがあります。
この
ような時に当り、われわれは
日本国のおかれている立場を誤りなく認識し、
わが国の向うところを
適確に把握し、も
つて強力果敢に
内外の諸施策をおし進めなければなりません。
これがため、内においてはすみやかに
民主的社会秩序を確立し、経済の復興を促進して
国民生活の安定を図ることが必要であります。
また外に対しては完全に
国家主権を回復し、自由と正義を愛する諸
国民と手をたずさえ、積極的に世界平和の維持に貢献できる日の一刻も早く到来することを念願するものであります。
国民はこの歴史的な秋に当
つてよく
内外の
情勢を洞察し、愛国の至情をかたむけて
協力一致祖国の
自立再建に献身することを望んでやみません。
国権の
最高機関に列するわたくしどもは、目前に展開する一時的現象に心を奪われることなく、
国家百年の長計を按じて去就を決し、も
つて国民の委託に応え
ようとするものであります。以上であります。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕