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1950-11-24 第9回国会 参議院 予算委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年十一月二十四日(金曜 日)    午前十時五十一分開会   —————————————  委員氏名    委員長     波多野 鼎君    理事      石坂 豊一君    理事      野田 卯一君    理事      羽生 三七君    理事      伊達源一郎君    理事      藤野 繁雄君    理事      櫻内 義雄君    理事      東   隆君    理事      木村禧八郎君    理事      岩間 正男君           池田宇右衞門君            泉山 三六君            大島 定吉君            工藤 鐵男君            中川 以良君            長谷山行毅君            一松 政二君            平井 太郎君            平岡 市三君            深水 六郎君            安井  謙君            山本 米治君            岩崎正三郎君            内村 清次君            河崎 ナツ君            佐多 忠隆君            下條 恭兵君            原  虎一君            山田 節男君            吉川末次郎君            若木 勝藏君            飯島連次郎君            楠見 義男君            高良 とみ君            西郷吉之助君            新谷寅三郎君            高瀬荘太郎君            高橋龍太郎君            前田  穰君            菊田 七平君            鈴木 強平君            中井 光次君            一松 定吉君            堀木 鎌三君            森 八三一君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○昭和二十五年予算國民経済に及  ぼす影響に関する調査の件  (報告書に関する件) ○公聴会開会に関する件 ○本委員会運営に関する件   —————————————
  2. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) それではこれより委員会開会いたします。閉会中に昭和二十五年度予算國民経済に及ぼす影響に関する調査継続調査でやつて参りましたが、まだその調査を完了してはおりません。併し参議院規則第五十五條によりまして、この会期の初めにその旨の報告書議長に提出いたさなければなりません。そこで報告書をまとめて見たのでありますが、相当内容の広汎なものになつております。従いましてその要領を只今申上げまして、報告書全体については後で御覧を願うことにいたしまして、先ず要領だけをちよつと申上げます。  この報告書の草案は、今までに前後七回に亘つて委員会を開きまして、三班に分けて現地調査を行いましたその結果を概括的にまとめたものでありまして、報告書の構成は、第一が調査の経過、第二が調査の結果、この調査の結果という第二部につきましては、一、はしがき、二、第一四半期について、三が第三四半期について、四が結び、こういうふうになつております。先程申上げましたように、調査報告内容は問題が非常に広汎でありますために、内容も広汎に亘つておりますが、主として財政資金の対民間收支を中心に、数字的に且つ具体的に記述いたしております。それらの点を詳しく申上げる時間がありませんので、抜きにいたしまして、大要だけを申上げて見ますと、第一に、政府の対民間收支のバランスは勿論財政の引上超過で、昨年度から引続いて超均衡予算を実行して参りました結果、第一四半期には非常なデフレが起きております。滯貨が堆積いたしまして、身動きもならないよう状態でありました。そこへたまたま朝鮮動乱が勃発いたしまして、これが滯貨を一掃すると同時に、財政デフレ的な作用を大分緩和するという効果を持つたのであります。第二点、そこで第二四半期に入りますと、動乱影響経済界の一部には活況を呈して参りました。いわゆる特需景気であります。併しその反面、農村、中小企業といつたような、つまり第一四半期デフレ不況で一番困つておりました國民階層が、今度の特需景気にも一番恵まれていないという状態が生れております。金融を例にとつて見ますと、信用の潤沢になつたところと、尚依然として金詰りのひどいところとがありまして、輸出特需重点が置かれる結果、これに恵まれない部面資金難却つてひどくなつているという傾向も見られるのであります。即ち非常にびつこの状態が生れております。第三点、それに今のよう特需輸出がどんどん伸びて、輸入がさつぱり振わないというよう状態が続いて参りますと、インフレーシヨンの懸念も相当濃厚にあると思われるのであります。第四点、そこで結論としまして、勿論最後の結論は本報告では出てはおりませんが、中間報告の簡單な結びとしての結論といたしましては、大掴みの方向だけを申上げて見ますと、要するに今後の予算執行に関連して、これからの財政金融政策というものはインフレを抑制しながら、この経済に現われました跛行性を是正する、即ち産業活動金融部面その他におけるでこぼこを調整するというところに重点が置かれる必要つがあるというのであります。大体こういうよう内容報告書を出したいと思つております。先程申上げましたように、詳しい数学その他も沢山ありますが、これは省かして頂きまして、今申上げた内容報告書議長に提出するにつきましてお諮りするわけであります。御異議がございませんければ、そういうふうに図りたいと思いますが、如何でございましようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) それでは御異議ないと認めまして、さように取計うことにいたします。本報告書賛成のお方の御署名をお願いいたします。  多数意見者署名    西郷吉之助   安井  謙    山本 米治   山田 節男    藤野 繁雄   飯島連次郎    東   隆   菊田 七平    前田  穰   泉山 三六    若木 勝藏   大島 定吉    吉川末次郎   岩間 正男    石坂 豊一   野田 卯一    堀木 鎌三  池田宇右衞門    佐多 忠隆   長谷山行毅    工藤 鐵男   羽生 三七    下條 恭兵   —————————————
  4. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) それでは署名願つております間にお諮り申上げますが、この國会会期が非常に短いのであります関係上、審議をできるだけ能率的に進めて行きたいと考えまして、昨日理事会を開いて頂いて委員会審議予定表なるものを作つたのであります。お手許に差上げましたのがそれであります。これはほんの予定表として理事会で決定したものでありますが、御意見がございますれば、幾らでも修正いたします。概略御説明申上げますと、本日予算が提出される予定だそうでありますが、これに引続きまして、本会議予算に関する質疑応答が三日乃至四日続けられる、衆議院の方におきまして、予算委員会を開かれると、政府側出席がとても惡いに決まつておりますから、開かないというふうに決めて置きまして、二十九日に補正予算の詳しい説明を聞きまして、それに引続いて一般質疑をする。それから三十日に公聴会、これは又後まで正式にお諮りしなければなりませんが、予定として公聴会を二日ここにとつたのであります。それから公聴会を三日にしました理由は後で申上げます。それから二日から五日まで従来のいわゆる分科会的な審議の仕方で進めて行こうという話になりましたが、重要な問題を分けて、その日その日に振当てまして、そして余り質疑応答がいろいろな方面に飛ばないように、大体こういう程度のこういう問題について質疑応答をしようという予定なんですが、こういうふうに作つたわけなのであります。三日の日曜日も委員会があります。これもいろいろ問題になると思いますが、何分日にちが少ない関係上、日曜日も一応予定いたしております。そして六日、七日を分科会的な意味での質疑応答に洩れた点、その他政治的な問題などにつきましての質疑応答日に六日、七日を当てておりまして、八日に討論、採決、本会議報告と一応の予定をこんなふうに立てたのでございます。先ずこの予定表についての御意見を伺います前に、公聴会のことを正式に一つお諮りして御決定願いたいと思いますが、補正予算が提出されましたら公聴会を開くということに御異議はございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) それでは公聴会を開くことにいたします。大体予定表で三十日、一日と二日を予定いたしたのは、公聴会やり方を従来のやり方と多少変えまして、この予算案全体についての意見を述べて貰う方を二人乃至三人、それから予算案に盛られている重要な問題、例えば平衡交付金の問題だとか、或いは給與ベースの問題であるとか、或いは減税の問題だとか、生活保護或いは貿易金融の問題とか、そんなふうに四つばかり重要問題を挙げまして、それぞれの問題について二人ぐらいずつの公述をして貰う。総計十人乃至十二人ぐらいになるのでありますが、その公述人の方に予め問題を指定しまして、意見を伺うというようやり方をした方がいいというので、理事会で二日とろうということになつたのでありますが、こういう点につきましても、御異議ございませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 御異議がなければさように決定いたします。  それから公述人人選手続などにつきましては、委員長理事に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 吉川末次郎

    吉川末次郎君 尚公述人の入選などについては、大体理事会で決められたらどうですか
  8. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 公聴会の例えば公述人はどういうふうな、若し現在候補者の御腹案がございましたら、一つお漏らし願います。
  9. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 大体昨日の理事会でこんなふうに腹案として立てたのでありますが、まだ勿論先方に交渉したわけではないので、承諾頂けるかどうか分りませんが、大体のこちら側の腹案ようなものは、こんなふうにできております。予算案全体につきまして、東大教授の有澤廣已君、それからもう一人時事新報の編集長の有竹修二君、この二人。それから農業の問題について、農復会議議長東畑精一君、それから給與ペースの問題について、全官公労の議長と、それから経済同友会の理事永野重雄君、この二人。減税の問題について、商大教授都留重人君と、それから日本中小企業連盟会長豊田雅孝君。それから地方財政平衡交付金の問題につきまして、府県知事代表一人と、それから東洋経済新報社にお願いして、一番その面についてのエキスパートを一人出して貰う。それから公共事業災害復旧の問題につきまして、建設連盟安藤精太郎君及び全購連業務局長島田日出夫君。補給金の削減と産業政策につきまして、堀越禎二郎君と、それから造船業界代表者の方一人。こんなふうに腹案としては考えておるわけであります。更に尚適当な方をお思い付きになりましたならば、お申出下されば候補者の中に差加えまして交渉しようと思つております。
  10. 吉川末次郎

    吉川末次郎君 すべてに亘つて団体代表人選せられますのに、ただ軍に形式的な立場からの団体代表ということでなくして、実質的にも我々がそれを聽取して、いろいろ得るところがあるような、内容のある、又含蓄の深い話ができる方ということを併せて考えて出して頂く必要があると思うのです。例えば知事代表というような場合においても、地方行政委員会等で、單に代表というよう意味人選をして公聴会に連れて来ますと、極めてお坐なりの内容の貧弱な話をする人が非常に多いので、こういう点も併せて一つ御考慮願いたいと思います。
  11. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) それは十分に考慮して置きます。適当な候補者がございましたら、一つ申出て頂きますと、取入れますから……。それでは公述人人選その他の手続につきましては、皆さんの御意見を十分参照しながら委員長理事で取計らうことにいたします。御了承願います。  それから今お手許に配りました調査日程表ですが、これについて御意見がございませんか。
  12. 吉川末次郎

    吉川末次郎君 日曜はやつぱり休みたいがな。
  13. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 十二月三日の日曜日を予定に組んでおりますが、これは休んで貰いたいという御意見がありますが、どうなんでしようか。皆さんの御意見によつて、これはどのようにでもなります。
  14. 山田節男

    山田節男君 我々にとつても電力問題に関しては日曜日にやつた例もあるので、だから午前、午後やれば日曜はやらなくてもいいし……。
  15. 吉川末次郎

    吉川末次郎君 ただ全般的に議事運営の見解として、時日が非常に切迫しておつても、やはり日曜にすべてのビジネスは休むということは、國会運営として一つ原則的な考え方であるということは、やつぱり僕は必要だと思うのです。だから原則的には日曜はやらぬというようなこと、余程のことがない限りは日曜はやらないというように、一つ議事運営の全般的な原則として確立して、その精神に副うてやるという意味から、やつぱり三日の日にそれ程までしてやる必要はないと思います。三日は一つ私はやつぱり休む、日曜、祭日は休みにして頂きたいと思う。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  16. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 御意見ございますか。三日の日曜日は休みにするとなりますと、一日ずつ繰下げて行くことになります。その御意見が多いようですが、如何でしようか。休みにいたしましようか。
  17. 山田節男

    山田節男君 大体今の持つているプログラムで八日まで日曜を除けてできるという工作ができれば、一般質問関係なくできるというようになれば……。
  18. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) この日程表について今意見が出ておりますのは、三日の日曜日を予定に組んでおりますけれども、これを日曜日は原則としてビジネスを休むという原則を立てようという御意見から、これを休みにして、六日まで分科会的な質疑を繰下げまして、一般質疑の日を七日と八日の午前中というふうに繰下げて行けば如何かと思いますが、そういうふうにいたしてよろしいですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 御異議ございませんければ、さように計らうことにいたします。  それから尚お願いいたして置きたい点が二、三ありますが、それは政府側に対しまして、資料の提出を要求になります方は、できるだけ早くお申出願つて、私の方から政府側通告、催促いたしたいと思いますから、どうか成るべく早くお申出を願います。
  20. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 本日今お願いいたしたいことがあるのですが、今度の補正予算中、平衡交付金その他地方財政に関する分はいろいろな費目に入つているだろうと思いますが、地方財政全般に亘る分を、その費目金額その他を成るべく詳細にして書類で出して頂きたいと思います。
  21. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 尚お気付きの点がありましたら、資料の点ですね、あとからでも結構ですから、どんどんお申出を願いたいと思います。
  22. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 特に資料の点で委員長にお願いして置きますが、前回にも資料を早く要求しても、いつも審議が継続している終り頃に持つて来て、資料を生かす余裕もないというふうなことが非常にあるのですから、一つ地方財政の分も、今日すでに要求して置きますから、政府当局に遅れないように嚴に申出て頂きたい。
  23. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) 実は私の方から、今まですでに補正予算に含まれているいろいろな問題についての必要な資料というものは大体分つているのだから、それをまとめて出すようにということは厳重に通告してあるのですが、まだ出ませんから、今後とも十分督促いたしまして出すようにいたします。  それからもう一つお願いしたいのは、質疑の御通告一つお願いいたして置きます。大体こういう問題について、こういう大臣にというような大体の要綱で結構でありますから、事務当局までお申出を願います。  もう一つ、昨日理事会でこういう問題が出たのであります。警察予備隊の経費というものが今度の補正予算にも出ておりませんが、これについて余程委員会で審査しなければならん問題があるだろう。それについては警察予備隊が一体どういうことをやつているのか、今訓練所でやつているようですが、これを一度視察して置く必要があるのではないかということで、二十七日か、八日の午後に、警察予備隊視察をやろうという話が出ておりましたが、皆さん御異存なければ、そういうふうに取計らいたいと思いますが。
  24. 吉川末次郎

    吉川末次郎君 それは地方行政委員会でも大体やることになつて、期日は決まつておりませんが、我々両方兼ねて、西郷さんもそうだが、外にもいらつしやると思いますが、地方行政委員会一つ相談願つて、二重にならないように、受入れる方もやはり一ときの方がよいし、目標が同じですから、御相談の上、一つお決め願いたいと思います。
  25. 西郷吉之助

    西郷吉之助君 今の点で吉川さんの言われました通りでありますが、この間地方行政予算の点で聞いたのですが、このとき江口次長が来て説明を加えたのですが、非常に杜撰な予算説明をしたのです。それで地方行政でも、どうしても一つ実情を見なければならないという意見が前々からあつて、最初は準備が整わないという話であつたのでありますが、この間の話では視察する段階にあるようですから、是非地方行政と御相談の上実行して頂きたい。
  26. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) それでは警察予備隊視察の件は、地方行政委員会の方と連絡しまして実行することにいたします。
  27. 野田卯一

    野田卯一君 日取りですが、これはいろいろな國会の方の他の方との関係から、できるなら二十七日の方を私は希望します。私ばかりでなく他にも相当あります。その希望は……。
  28. 波多野鼎

    委員長波多野鼎君) それでは今日この委員会でお諮りする件はこれで終りました。どうも有難うございました。これで散会いたします。    午前十一時十九分散会  出席者は左の通り。    委員長     波多野 鼎君    理事            石坂 豊一君            野田 卯一君            羽生 三七君            伊達源一郎君            藤野 繁雄君            櫻内 義雄君            東   隆君            岩間 正男君    委員           池田宇右衞門君            泉山 三六君            大島 定吉君            工藤 鐵男君            長谷山行毅君            深水 六郎君            安井  謙君            山本 米治君            佐多 忠隆君            下條 恭兵君            山田 節男君            吉川末次郎君            若木 勝藏君            飯島連次郎君            西郷吉之助君            前田  穰君            菊田 七平君            堀木 鎌三君