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1950-12-05 第9回国会 参議院 郵政委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年十二月五日(火曜日)    午後一時五十四分開会   —————————————   委員氏名    委員長     大野 幸一君    理事      柏木 庫治君            石原幹市郎君            石坂 豊一君            黒川 武雄君            三木 治朗君            島村 軍次君            徳川 宗敬君            深川タマヱ君   —————————————   委員の異動 十一月二十一日 委員徳川宗敬辞任 につき、その補欠として尾山三郎君を 議長において指名した。 十一月二十四日 委員尾山三郎辞任 した。 十一月二十九日 議長において中川幸  平君を委員に指名した。 十二月一日議長において池田七郎兵衞 君を委員に指名した。   —————————————   本日の会議に付した事件理事補欠選任の件 ○郵政事業独立採算制等に関する調  査の件   —————————————
  2. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それでは只今より開会いたします。  委員深水六郎君が委員辞任されましたので、その補欠として参議院規則第三十條の二により理事互選を行います。互選の方法は如何取計らいましようか。
  3. 柏木庫治

    柏木庫治君 互選は投票を用いず委員長にその指名を一任することの動議を提出いたします。
  4. 石原幹市郎

    石原幹市郎君 只今動議に賛成いたします。
  5. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 御異議ないものと認めまして、それでは私から理事中川幸平君を指名いたします。(拍手)   —————————————
  6. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 次に調査事件を議題に付します。第八國会閉会中の継続調査事件でありました郵政事業独立採算制等に関する調査については、調査を終えましたので、参議院規則第七十二條により報告書を議院に提出しなければなりませんが、その内容は、お手許に配付してありますような要領でございます。即ち調査概要といたしまして、郵政事業運営に関する実地調査郵政事業に対する公衆の意見聴取実地調査の結果に対する政府当局意見聴取、この三点を調査の結果総合いたしまして、今後検討を行う必要があるものと認めましたもりのは、一、独立採算制の適否、二、事業経営合理化、三、郵便料金合理化、四、会計制度合理化、五、特定郵便局制度改善、であります。最後に私は簡易保険積立金運用機構等に関して、詳細な報告書を提出いたしますが、この報告書速記録に添附いたしまして、速記録に載せることにいたしまして御異議ございませんでしようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 大野幸一

    委員長大野幸一君) それでは、なお一つ報告書には多数意見者署名が要りますので、御賛成のかたは順次御署名をお願いいたします。   多数意見者署名    中川 幸平  池田七郎兵衞    三木 治朗   石原幹市郎    柏木 庫治   石坂 豊一   —————————————
  8. 大野幸一

    委員長大野幸一君) これより政府当局説明を聴取いたすことにいたします。
  9. 田村文吉

    國務大臣田村文吉君) それでは私から、郵政省における当面の業務概要について、御説明申上げ、委員の皆様の御参考に供したいと存じます。  先ず最初に郵便事業について申上げます。  業務運営状況は第八國会の本委員会で御説明申上げましてから大して変化はなく大体順調に推移いたしております。前回も申上げたかと思いますが、施設面におきましては郵便局舎戰災復旧も一応終り毎年新設もいたしまして、現在では昭和十九年に比し簡易郵便局を含め約一千局の増加なつております。又取扱業務の範囲も郵便送達の速度も大体戰前に復しております。なお外國郵便については、最近まで種々の制限がありましたが、これも六月二十九日附の覚書に基き九月一日から政府機関間の郵便を除き戰前の状態に復帰のためであります。このように、施設面及びサービス面におきまして相当復旧改善されましたが、独立採算收支面におきましては御承知赤字傾向が依然として続いているのであります。その原因はいろいろ考えられますが、一つ利用物数の少いこと、二つは料金の点にあると考えられるのであります。即ち、終戰後急激に減少しました郵便物数社会情勢の安定に伴い、漸次増加を示して来たのでありますが、未だ昭和十七年度に比べて昭和二十四年度通常郵便物数が五七%、小包郵便物数が三一%、本年上半期は通常郵便二八%、小包郵便一五%でありまして未だ著しい減少を示している実状であります。当省といたしましては郵便利用の勧奨に種々努力いたしているのでありまして、その一環の意味もあつて本年度寄附金一円を附加した三円のお年玉年賀葉書を四億枚発行いたし十一月十五日から売りさばきに努めている次第であります。赤字の一原因と考えられます料金につきましては、来年度も相当の赤字が予想されますので、コストから見て又料金相互間の均衡から見て、適当な調整を行いたいと考えておつたのでありますが、政府といたしまして種々研究いたしました結果、政治的な考慮からこれを避けて、赤字の補填は一般会計から繰入れるということで進んでいるのであります。  次に為替貯金事業について申上げます。御承知通り郵便野金は、本年七月までは好調な増勢を示して参つたのでありますが、八月以降増勢が鈍化し、九月までの毎月平均増加額三十七億円に対しまして、十月におきましては僅か六億円程度の増加にとまつたのであります。これは主として地方税徴收や、朝鮮動乱による物価高の傾向の影響によるものと思われ、十一月に入りましてやや増勢を回復して参りましたものの本年度増加目標額四百億円の達成には相当の困難が予測せられるのであります。  次に外國郵便為替におきましては、昨年十二月先ずアメリカとの間に再開されたのでありますが、極めて順調な経過をたどりまして、本年十一月十三日には百万ドルを突破いたし、只今では百万五千ドルに達しまして、引続き増加傾向にあるのであります。又カナダとの間には十一月一日より再開致すことになつたのでありますが、沖縄との業務開始につきましても、すでに大体の基本方針の決定を見、目下諸般の準備を進めております。更に万國郵便連合郵便為替に関する約定につきましても、去る十月二日約定の公布を見ましたので、約定加入各國との業務再開に関する取りきめの成立したものから順次実施する見込であります。  次に郵便貯金通帳横書式採用につきましては、来年度中には実施できますように、目下その様式及び金額表示器等につきまして考究を重ねておるのであります。  次に簡易保険事業でありますが、簡易保険は、昨年度二十億の募集目標達成によりまして、ほぼ收支均衡の端緒をつかみ得たのでありますが、下半期以降の急激な経済情勢変化のため、遺憾ながら当初の予想に反し若干の赤字を余儀なくせられたのであります。依つて本年度におきましては十五億円の募集目標を立て、年度初頭よりこれが必成を期して努力を続けておるのでありますが、その結果、十一月二十日現在では十二億九千万円、目標の八割六分を得ておりますが、何分にも金詰りなどのため必ずしも楽観を許されない状況にあります。然しながら事業運営健全化と、國民生活保険的保護という見地から、是非目標達成したいものと努力いたしておるわけであります。  次に簡易保険郵便年金積立金運用再開の問題につきましては、従来とも、委員各位の並々ならぬ御援助を頂いて参りましたことをこの機会に厚く御礼申上げる次第であります。  私どもといたしましては國会の決議の線に沿つて関係方面の許可を得るべく努力いたして参つたのでありましたが、今回ドツジ・メモランダムが発せられまして、政府資金は新らしくできる資金運用部において発行する運用部証券を引受けるよう指示されておるのであります。只今までのところ具体的に申上げる段階にまで立ち至つてはいないのでありますが、我々の熱望は一応この書簡で困難となつたと認められるのであります。併しながら簡保年金資金は、事業所管省たる郵政省で直接運用すべきことは、國内的には意見の一致を見ておることでもあり、なお今後も大いに努力する所存であります。  次に、特定局長会は去る七月三十一日を以て廃止せられたことは、御承知通りでありますが、残務整理も、八月三十一日を以つて完了を見たのであります。この特定局長会の廃止は、特に業務運行に影響するところが大きい点に鑑みまして、従来の局長会の要員を今回新たに発足いたしました指定局その他に配置転換をいたしますとか、指導部門を強化いたしますとか、種々対策を立て、業務支障を生ぜざるよう措置いたしました結果、今のところ格別支障は生じておらないようでありますが、なお、今後とも、その実績を見て、適切な改善を加えて行きたいと考えております。  以上で私の最近の業務概況についての説明を終りまして、本國会に提出しております補正予算については政府委員をして説明いたさせます。
  10. 大野幸一

    委員員大野幸一君) 速記をとめて下さい。    午後二時十五分速記中止    ——————————    午後三時三十四分速記開始
  11. 大野幸一

    委員長大野幸一君) 速記を始めて下さい。本日はこれで散会いたします。    午後三時三十五分散会  出席者は左の通り。    委員長     大野 幸一君    理事            中川 幸平君            柏木 庫治君    委員            石坂 豊一君            石原幹市郎君           池田七郎兵衞君            三木 治朗君   國務大臣    郵 政 大 臣    電気通信大臣  田村 文吉君   政府委員    大蔵省銀行局長 舟山 正吉君    郵政政務次官  山本 猛夫君