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説明員(伊東正義君) 今
委員長から
お話ありました
補正予算と来
年度の
予算の問題でございますが、一応交渉の途中にありまして、資料を差上げまして御
説明いたしましたので、今日は大体この前御
説明いたしました点と一どういう点が変
つているかというような点を簡單に
お話いたします。資料といたしまして、この前にたしか
昭和二十五
年度の
補正予算と、二十六
年度の
予算という厚い資料を差上げてあるのでありますが、それが若干変りましたので、今日お手許にあげてあると思いますが、
昭和二十五
年度農林省所管一般会計及び
特別会計補正予算事項別表、それから二十六
年度の一般会計及び
特別会計予算事項別表というのを差上げてございます。公共事業につきましては、これも新聞紙上等で御
承知のように、まだ総額が
はつきりきまらぬというようなことにな
つておりますので、対照表は持
つて来ておりません。二十六
年度の農林省所管一般会計及び
特別会計予算事項別表として最終決定としてございますが、実はこれはまだ最終決定ではございませんので、これもまだ案として御了承願いたいと思います。
補正予算のほうから申上げますと、
補正予算につきましては、この前ここで私参りまして御
説明いたしましたことと殆んど変
つておりません。あのとき差上げました資料と変
つております。点は、例えば國家公務員の
共済組合の
負担金の問題でありますとか、或いは給与ベースの引上げの点とか、或いは年末手当というような点で若干の変更を見ただけでありまして、この前御
説明いたしました点とその外は殆んど同じでございます。でございますので、特に
補正予算につきまして一字一句を御
説明することは省略さして頂きたいと思います。それからここにまだ出しておりませんが、
補正予算で公共事業の
災害関係が各省全部で四十一億ということにな
つておりまして、これが配分は今安本でや
つておるというようなことにな
つております。
補正予算はこの前御
説明したのと同じであります。それからこれは来
年度予算になりますが、二十六
年度の一般会計、
特別会計につきまして、この前参りまして御
説明いたしました点と若干変
つた点だけを申上げます。今申上げましたように、ここに最終決定とございますが、これは最終決定ではございません。まだ若干の変更があるというふうに御了承願いたいと思います。頁数から参りますと、二十六
年度予算の五頁のところに農林省所管合計、これに備考が付けてございますが、この前御
説明に上がりましたときには、当初の二百十四億四千六百万円という
数字で御
説明申上げたのでありますが、現在はそれは二百四十二億ということにな
つております。それでこれはどうして変
つたかという御
説明でありますが、備考に書いてありますように〇印が付いておるのが中にありますが、それは実質的な変更のあ
つた分でありまして、そのほかは来年の給与ベース、年末手当の
金額が変
つただけであります。印の付いた分だけがこの前御
説明したところと変
つております。この点だけ御
説明いたしますと、元に返りまして、第一頁の二十三番、
農業共済保險実施に必要な
経費、こたが三十六億とな
つてお
つたのが、ここでは四十九億九千万円にな
つております。これがこの前参りまして御
説明したのと変
つておる点であります。これは前に御
説明いたしましたように、来
年度の
共済保險の
基金といたしまして一般会計から二十億を繰入れ、
基金を二十億とする。それから預金部資金から借入れ十二億、これは一般会計
予算には
関係ありませんが、預金部からの十二億の借入をいたしまして、一般会計からの繰入れの二十億の
基金という御
説明をしたのでありますが、これは来年の
災害のための
支払を迅速にや
つて行くため
基金の
予算が二十億であ
つたのが、二十五億に
なつたというふうにお
考えを願いたいと思います。この点で五億殖えております。それで預金部資金の借入れは一応零ということにいたしまして、
基金のほうを五億殖やしたということが、この前と違う点であります。この
基金で足りない場合には又
補正予算を
考える、こういう手を打つということになろうと思います。それから二枚目の農地局
関係で三十五番目に、開拓者資金融通
特別会計へ繰入に必要な
経費、これが二億一千六百万が十二億にな
つております。これが
一つ変
つております。これはこの前御
説明しましたときには、開拓者資金につきましては、一般会計からの繰入をやめまして、従来のように公債で賄
つて行くという
考えで、これが二億一千六百万と上
つていたのでありますが、これが
関係方面との交渉の結果、公債の発行はいかぬということになりまして、一般会計から繰入をするというので、ここで約十億殖えております。実はこのほかにこれは
昭和二十六年、来年入ります人と、それから今年、二十五年二十四年と三年間の入植者に対する営農資金の金なんでありますが、そのほかに二十一年、二十二年にすでに入
つた人で
補助金が実は行
つていなか
つたというような人にも、入植者に約三億ばかり融資をしたいというので組んでいたのでありますが、それが
関係方面で落されまして、従来
通り三年間の入植者だけに薬資をして行くというふうに
考え方が若干変
つております。それが一点と、さつき申上げましたように、公債の発行をやめまして、一般会計からの繰入をしたというのが違
つております。それから
あとはずつと違いはありませんで、ずつと飛びまして、頁で言
つて四頁でありますが、四頁の八十五、
食糧管理
特別会計へ繰入に必要な
経費、これが三十六億が四十一億、約五億ばかり殖えております。これも御
承知のパリテイが上りまして、来
年度一九五というような
数字で行
つておりますので、前の計算しました米価より高くな
つておりますので、御
承知のこれは共済の再
保険特別会計の繰入になる金でありますが、米価が上りました
関係上、従来消費者
負担分でありましたものを一般会計から繰入れておりますが、これが米価が上
つた関係で五億ばかり殖えている。一般会計で実質的に違
つて来ましたのは上の三点だけであります。
あとは先ほど申しましたように、給与ペースの改訂とか、或いは年末手当だけで違
つて来ましたので、一般会計の砥うから行きますと、この三点だけがこの前参りまして御
説明したところと違
つておる点であります。
それからそのほかで違いました点を申上げますと、
一つは、この前は金庫の問題を御
説明いたしたのでありますが、農林漁業金融公庫ですか、公庫の問題を農林省の
予算には
計上はいたしてありませんが、
大蔵省のほうに三十億一般会計に載
つてお
つて繰入をするという御
説明をいたしたのでありますが、これが
関係方面との交渉の結果、特別な
金融機関を作る必要はないじやないか、従来のものを成るべく利用してや
つて行
つたらどうかというようなことになりまして、今の話合ではこれは仮称でありますが、農林漁業資金融通
特別会計というようなことをい
つておりますが、
特別会計を
一つ作りまして、そこへ一般会計から二十億、それから見返資金から四十億、合計いたしまして六十億の繰入をいたしまして、それを中金を通して融資をして行こうというような
考えで進んでおります。それで一般会計から入ります二十億、それから見返資金から来差す四十億は、共にこれは無利子で入
つて来る。それで貸出すという場合には、これは事業によ
つていろいろ違うのでありますが、四分五厘から一割
程度の金利で融資をしようというような案で今進んでおります。これは
関係方面とは話合いは付いておりまして、ただ一点残
つておりますのは、我々といたしましては、六十億というフアンドでは少し少い。この前
通り百五十億ばかりのものにしたいので、預金部からもう少しこの
特別会計が借入をいたしまして、百五十億くらいにして融資をしたらどうかという交渉をいたしておるのでありますが、これは非常に向うの
考え方がむずかしい。まあ六十億でスタートしたらどうかというようなことを今言われております。1それで今の
考えでは、一年だけでなくて毎年六十億貸して行くというような構想で今進んでおります。これは危險
負担は全部
特別会計が危險
負担をするということにいたしまして、中金がその代理業務をいたしまして融資をして行こうというような案で進んでおります。融資いたします事業の対象も、この前大体申上げましたのと同じなのでありまして、土地改良事業でありますとか、或いは造林とか、林道とか、或いは漁港とか、そういうような一般の公共事業
関係で
補助をしているような事業について融資をして行く、或いは場合によ
つては
農業倉庫でありますとか、そういうものに拡げる可能性もあるかと思いますが、大体この前の公庫の融資のときと同じような事業というように御了承願いたいと思います。この前申上げました公庫というものは、今申上げましたように
特別会計というような形に変
つて来ております。これが若しこの
特別会計が農林省の所管ということになりますと、今申上げました二百四十二億という一般会計が又更に違
つて、そこに二十億以上のものが追加されるというようなことになりますので、今申上げましたようにまだ最終決定ではないと言いましたのは、その
関係が残
つておりますので さよう御
説明申上げたような次第であります。
そのほか違いましたのは、この前自作農創設特別
措置特別会計で自作農の維持資金をたしか三億五百万でありましたが、融資をするという
予算を組みまして、
法律もそういうふうに
改正したいといとので御
説明したのでありますが、これは
関係方面側の
了解を得られませんで、今のところは
特別会計で自作農の維持資金を融資するということは困難な状況にな
つております。これが前と違
つております。それからもう
一つ、これは実質的には大した違いではないのでありますが、國有林
特別会計につきまして、二十五
年度同様、見返資金から三十億繰入れるという
予算で
関係方面と当
つたのでありますが、これは預金部資金というものの窓を開いたというので、國有林
特別会計へ預金部資金から総額三十億繰入れをして行く、まあ借入れでありますが預金部資金から三十億借入れするというふうに今組替えております。これが若干違
つております。
それから一番大きな問題の
食糧管理
特別会計は、これは御
承知のように米価の問題、生産者価格、消費者価格、共に前とは大分違いまして、二十五
年度産米は御
承知のように五千五百二十九円、二十六
年産米は六千三百六円というような生産者価格に組替えてありますので、これが
金額的に大分違
つております。それからもう
一つ麦につきましては、これも御
承知の供出割当という
制度でなくて、農民の希望によ
つて買入れをして行くというような
方法をと
つて来ておりますので、食管
特別会計はこの前御
説明しましたのとかなり
金額的に違
つて来ております。
大体この前申上げましたところと違いました大きな点は以上のようなところであります。公共事業につきましては、先ほど申上げましたように、まだ総額が決ま
つておらないということにな
つてあります。
来
年度の
予算の大体でございますが、結局二十面
年度の
予算と変りました主な点を申出げますと、
増産関係でかなり
金額が殖えております。これは
増産関係といいましても、
單作地帯の問題でありますとか、或いは優良
種苗の配給の問題でありますとか、或いは病害虫の
防除とかいうような点が二十五
年度に比較しましてかなり殖えております。それから
共済保險制度につきまして新らしく
基金制度ができまして、これがかなり
制度自体としては充実したものにな
つて来ておる。それから試験研究機関、それから技術改良普及というよう点につきましては、試験研究機関につきましても、従来人件費とそれから研究費が大体半々ぐらいであ
つたのでありますが、これも研究費の割合を余計にしまして、或いは改良普及
関係につきましても、一市町村一名というように、今
年度に数千名のものを増員するというようなことにな
つております。それから
農業に関連しまして、
畜産の振興といいますか、これも午前中御質問が出ていたようでありますが、家畜衛生
保險所でありますとか、或いは家畜の人工受精所とかいうようなものを、計画
年度を繰上げて来
年度一挙に五百ケ所にも
つて行くというような点が、今年よりも大分殖えておる点であります。来年減
つておりますような点は、統制
関係はこれは大分減少しております。パーセンテージから行きましても非常に減
つております。それから既墾地の
関係でありますとか、既墾地の農地調整の
関係、それから今年ありました薪炭の、これはまあ当然でありますが、薪炭の整理に上げておりました五億円とかいうものは、来年はゼロにな
つておりますし、大体申上げますと、
増産の
関係とか、それから試驗研究、技術の改良普及というような点が殖えておりまして、農地調整とか、統制
関係とか、或いは供出
関係というような
経費が、今
年度よりも比率から見ましても減
つているというような
状態に相成
つております。又これは決定いたしましたら、パーセンテージ等を公共事業と一緒に御
説明いたしたいと思います