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石川榮一君
大臣の御構想に私非常に共鳴をして期待を持つものであります。一、二又お伺いいたしたいと思います。これは先ほど来行政簡素化についての御抱負誠に私
同感であります。特に
建設省関係の下に現場の管理をや
つております技術属吏に対する監査の煩わしさは、私共見ておりましても、労働基準局なら、税務署なり、会計検査院なり、経済
調査庁なり、その他沢山あるようであります。従いまして現場の
災害を急いで
復旧しようとする現場の技術官吏はこれに煩わされまして、大切なときにこれがために非常に暇をつぶすらしい。それでその
工事が進まなか
つたという情勢もあります。又従いましてこれらに対する事務官吏の数を非常に厖大にしておる。従いましてこれは数はわかりませんが、例えば利根川における技術官吏と事務官吏との比率はどうな
つておるか、恐らく私共は相当事務官吏が多いと思う。それはなぜかというと、この煩わしい期間が長いときには二週間もぶつ通しにな
つてしまう。用がないのにくついておるということがありまして、現場で直接指導しておる大切な技術官吏が皆頭を悩ますというようなことで仕事が進まない。これは実に気の毒な立場にある。それほどに不信用な
出先機関ならばとつくに解散して、ことごとにあるあらゆる官庁が、経済
調査庁なり、会計検査院なり、労働基準局なり、税務署、各種の機関が来て現場の
工事を妨げるような傾向がある。これに対する御研究を願いまして、
建設省なら
建設省一本の機関を設けまして、あらゆるものが一度に調べがつくようにする。そういう煩わしい期間が二週間も、それが終ると又一週間やる、ときによりましては相当の待遇もしなくちやならんということもあるらしい。これは実に、現場におります技術官吏は真劍に
災害と取組んでおりますから、それらの人にそういう煩わしさをさせるのはどうかと思う。それらこそ行政の簡素化に
一つ英断を以ちまして徹底的に御
調査願
つて、そういう複雑な、実に複雑怪奇と言われるようなそんなことをするようなことがないように、現場の
災害に取組んでおるところの技術官吏に対しては全面的に思う存分の仕事をさせるような仕組にして貰いたい。同時に事務官吏もこれと相待
つて、これに入ります組織であれば非常に減ると思う。こういう面に非常に無駄がある。仕事の面においても、経費の面においても無駄がある。この点を私共始終見ておりまして、非常に痛感するのであります。適当な
機会に御
調査願いまして、できましたならばこれをどのくらい監査機関があるか、
是非河川にしましても、或いは地盤沈下にいたしましても、
工事をするところに対する監査の種類が相当あるはずであります。それはいろいろの面から主張してやかましく言
つております。これに対する事務の人達はこれに当てはまるようなものを作るために非常に苦労する。同時に事務官吏も非常に沢山必要になると、これらが相当に
災害復旧の能率を鈍化する
原因をなしておるように思われる。御
調査をお願いいたしまして、こういう煩わしさのないような適当な、簡素にして、安心して現場管理ができるように、現場におります技術官吏が努力できますように御配慮を願いたいと思います。
それからもう
一つは、水防
関係でありますが、水害
予防組合が各所におきまして自治的にや
つております。最近
災害が大きくなりますと、これに要する物資が必要にな
つて参ります。例えて申しますと
小貝川の決壊の場合にも、或る一定の
場所に一万五千俵も俵を積んだというようなことがあ
つたことを聞いたのでありますが、それも急に市街でありましたからできたのでしようが、村落でありますならばなかなかそれは集まらない。これに対する経費も相当厖大なものであります。水害の
予防に関する経費は或る
程度まで
國庫から
補助して貰いたい。そうして完璧を期し、水害
予防組合の活動を教えて貰いたい。今までは自治的に
地方庁の要求で
災害のある以前に狩り集めましてや
つておりまして、非常に統制のない活動をしておりました。これらは
災害を未然に防止する立場から
考えましても、非常に國家といたしましても
災害を無にする場合もあり得るのでありますから、これに対する経費に対しては幾分なりとも國家が助成して頂きたい、
補助して行く
方法を考慮して頂きたいと思います。