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1950-11-24 第9回国会 参議院 議院運営委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年十一月二十四日(金曜 日)    午前十一時十七分開会   —————————————   本日の会議に付した事件 ○委員辞任及び補欠選任の件 ○議案付託に関する件 ○電気事業編成に関する政令の件 ○本委員会運営に関する件 ○議院運営に関する件   —————————————
  2. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 本日の会議を開きます。  総理大臣官房長官通産大臣出席いたしております。
  3. 中村正雄

    中村正雄君 その前に何か事務的な問題を早く片付けた方がいいと思います。この問題は長引くと思いますから。
  4. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) ちよつと総理が時間を急ぐそうですから……。それでは議事部長
  5. 河野義克

    参事河野義克君) 一つ自由党から在外同胞引揚げに関する特別委員森田豊壽君が辞任されて、後任木村守江君を補欠に指名せられたいと、又郵政委員尾山三郎君が辞任せられて、尾山三郎君を内閣委員の方に替らせて頂きいたいと、こういうお申出がございますから、お諮りいたします。
  6. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 只今議事部長報告に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) さよう決します。   —————————————
  8. 河野義克

    参事河野義克君) 議案付託についてお諮り願いたいと思うのでありますが、地方公務員法案が御承知のように提出せられて参りました。本件につきましてはこれは地方自治庁が立案したので、地方自治庁所管であること等からいたしまして、地方自治庁所管事項として地方行政委員会にかけることが妥当であると議長としても考えておられるのでありますが、文部委員長の方から、この地方公務員法の適用を受ける地方公務員の中には地方の教職員が数においては非常に多いから文部委員会にかけるように考えて貰いたいという強い御要求がありますので、とにかく議院運営委員会に諮つて貰いたいこういうことでございますので、この点についてお諮りいたします。
  9. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 只今の件いろいろ文部委員長の方の御要求があると思いますから、総理が大変急いでおりますので、この問題を後にして総理発言をこの際許すことに御異議ございませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり)
  10. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) ではさようにいたします。   —————————————
  11. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 電力編成に関するポ政令の今日までの経過を一応お話をいたしたいと存じます。  日本資源として電力源が一番主なるものであつて、その資源を開発することが日本の復興を助長するゆえんであると司令部は特に考えて、御承知通りケネデイ氏以下数名の人が長きに亘つて日本に滯在して水力源調査に従事しておつたことは御承知だろうと思いますが、そこで司令部としてはそれは電力関係委員としては通産省関係、官庁、政府側といろいろな交渉もいたし研究もいたしたのであります。又同時に政府としても成るべく民間事情ケネディ氏以下において十分了解をするように要望がせられたと考えて、陳情と申しますか事情報道その他を十分にするようにと奨励をいたしておつたわけであります。そこで研究の結果はこの前第七国会に出した政府法案、これが通産省及びGHQとの長い間の交渉経済の結果出た結論で、その結論を以て法案編成して第七国会に出したわけでありますが、不幸にしてこれは成立いたさなかつたことも又諸君の御承知通りでありましよう。いずれにいたしても集中排除法の精神から申しても、この電力編成はいたさなければならん必要に迫られておるのであつて、又いわば義務といつてもいいような状態義務であるのであります。そこで政府もその再編成成立については極力努力もし、又研究調査をいたして来たわけであります。ところが一面にこの再編成ができない限りは見返資金は出さないという方針をGHQ決定いたしておることも御承知通りでありましようか、若しこの見返資金が出ないということになると、日発が今日まで著手いたしておつた工事も中止しなければならん、いろいろなもうすでに見返資金が切れておるために、十一月でありましたか十月でありましたか以降の金融については、相当日発会社としても苦心をして一応繋いで来たわけでありますが、いよいよこれも来年の一月と思いますが、時は私はつきりちよつと記憶がありませんが、多分来年の一月に至つて尚見返資金が出ないということになると、工事を継続することができないのみならず、工事の後始末を付けるために打切るためにも日発としては十五億と思いますが十五億の資金が要る、いろいろな状態から見て、この電力編成の問題はなるべく早く実現しない限りは今申したような故障が起るので、政府としても焦慮いたした点でありますが、同時に日本資源としては一に電力源あるのみという考えから、GHQとしても、或いはケネディ氏以下としても非常に焦慮し来つたのであります。又若し電力編成ができ上らないと外資導入という問題も自然できないのである。今日電気水力電源の開発ということが一番外資導入に適当な問題であむ、又過去においても日本の従来の戰前の外資は主として電力に向けられておつて、而もその電力に対する外債の元利償却等については一度も怠ることなく、従つて外国資本家、或いは関係者としては、水力電気に投資するということが一番適切であり、一番目にこれに投資をしようというものがあり、現に技術者等も派遣してそうして日本水力源については調査を進めておりました。それで外資導入という点から申しても、これ又日本水力電気の再編成ということについては必要な事態にあるのであります。かたがた政府としても又GHQとしても、この再編成についてはしきりに焦慮いたしており、又政府としても焦慮いたした結果、民間事情その他については卒直にGHQ関係筋交渉を持ち、又事情説明等に盡さしたのでありますが、併しながら今申したように、日発としては工事を継続するためにもどうしても又見返資金を得るために、又外資導入を得るためにも再編成は一日も速かに実現しなければならん羽目に陷つたのであります。政府としては成るべく法律によつてやりたいという考えを持つてつたのでありますが、又考えておつたことも諸君承知通りでありましようか、併しながら今のような事態会つたがためと思いますが、二十二日に司令部からマツカーサー元帥書簡が参りまして、成るべく早く実現するためにポツダム政令、乃至その他の方法によつて成るべく早く実現するようにという指示がありましたのでありますから、政府としてはポツダム政令を出すことに決定いたしたのであります。  これがこの問題に政令を出すに至つた経過であります。以上を以て御報告といたします。
  12. 中村正雄

    中村正雄君 二つに分けてお開きしたいのですが、一つポツダム政令を出すことになつたというその根拠であるマ書簡の問題でありますが、これはいろいろな事情があつてどういう形式で御発表になるかは一応お聞きしてからにしたいと思いますが、只今総理説明によりますると、マ書簡が出たのでポツダム政令の途を選んだ、こういう御説明でありますが、ではマ書簡自体ポツダム政令でやるように示唆をしたような内容を持つておるものかどうか、その内容につきまして一応御説明願いたいと思います。
  13. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) マッカーサー元帥書簡は従来日本政府から発表する理由はないのであります。発表すればGHQが発表する、これが従来の例であり又そうあるべきものだと思います。
  14. 中村正雄

    中村正雄君 併し只今国会開会中であり、今の総理経過説明によりましても、この国会電気事業編成に関する法案を出す意思であつて鋭意準備もしておつた、又この国会興農国会或いは救農国会の名前が書き換えられまして大きな問題は政府がしばしば言つておるように、電気事業の再編成補正予算の問題であるこういうふうにしばしば言明しております。その一つの柱である電気事業編成の問題が国会にかけずに、政府の一方的な政令でやるということになつたとすれば、国会政府との関係或いは国会自体審議権の問題はついても相当重要な影響がある。そこでその内容国会自体について公開できる、できないという形式上の義務でなくして、政府としても進んでその書簡内容を公開するだけの私は努力準備があつて然るベきだと思う。従つてこれを政府としても国会の、少くとも関係委員会に公開するだけの御努力をなさる意思があるか、或いは現在やつておられるか、この点についてもう一度重ねてお聞きしたい。
  15. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 只今申した通り準備もない、のみならずすべきことでないと考えますからいたしません。
  16. 中村正雄

    中村正雄君 それでは次の問題をお聞きしますが、大体総理の御説明によりますると、電気事業の再編成は急を要する問題であるというのでマ書簡が出て、そうして政令でやつたというお話でありますが、急を要する問題であれば国会というものを考えずに、極端に申しますると日発自体国会と同じウエイトの上で考えて、国会よりも日発の方を大事だと、こういうようにお考えになるようにしか受取れない、この点について御見解を伺いたい。
  17. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 御意見は御自由でありますが、マ書簡が出た以上は政府としてはマ書簡によつて処理するよりいたし方がない。
  18. 中村正雄

    中村正雄君 それでは今までの政府電気事業編成についての準備その他の経過から見て、自由党内部或いは政府内部事情で遅れて来た、そのためにこういう書簡が出た、こういうふうに政府はお考えになつておるかどうか。
  19. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) その通りであります。
  20. 中村正雄

    中村正雄君 そうしますると電気事業編成の問題は非常に急ぐということはこれは政府国民も全部承知のことであり、而も第七国会でああいうふうに審議未了になつてしまつた、而も臨時国会野党各派から早く開いて貰いたいという成規要求もしておる。それを段々会期を遅らして来て、又電気事業編成に関する政府部内の意見がまとまらずにここまで遅れて参つて、そうして日発自体資金問題等が今非常に危い状態になつておるというようなことは前から分つておる問題である。そうすれば今まで再編成の問題を遅らしてきた政府責任というものは誰がおとりになるのか、どういう形式でおとりになるのか。
  21. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) これは政府としては責任ありと考えたので国会に出し、又各地方事情を反映してその事情を汲み取つた十分な法律を作ろうとして考えて今日まで至つたのであります。政府としては盡すべき辞任を盡したと考えるのであります。
  22. 中村正雄

    中村正雄君 ではなぜ国会に出す準備をやつてつたものを国会に出さずに政令でやるか。言い換えれば、反対の面から申しますれば、マ書簡内容は示されませんから分りませんが、マ書簡自体政令でやれということは謳われておつても、新しい憲法の下においてはやはり国会審議を経るのがこれは当然の途であります。従つて政府が真に衆議院において絶対多数を持つておる、又やはり熱意と意思があれば国会に出して審議なさるのが可なりと思うわけである。それを国会に出さずに政令の途をとつたということは、国会審議においては成立見通しがないというふうにお考えになつて政令の途をとられたものかどうか、この点についてお聽きしたい。
  23. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) それは御意見であります。政府の見るところは違います。政府としてはマ書簡によりて出したのであります。これ以上に説明はできません。
  24. 中村正雄

    中村正雄君 では根本の問題でありますが、政府はそういう通過云々見通し、その他の関係ではなくて、マ書簡によつて政令を出すという意思決定した。こういう御答弁でありますがそれであれば国会の必要はどこにあるわけですか。
  25. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 国会と雖もマ書簡に服従すべき、今日は占領下にある日本としては、マ書簡国会においてもこれを尊重せられるべきものだと私は考えております。
  26. 中村正雄

    中村正雄君 マ書簡国会において尊重すべき論議の問題ではありません。占領下にある日本としては或いは政府としてマ書簡趣旨に従うのは理の当然でありますが、私の申上げておるのは、少くとも国民全体に関係のある問題、而も憲法の上におきまして示されておる問題は国会において審議するのが新しい憲法の建前でなければなりません。而も電気事業編成という国民全体の経済の基礎をなすべき法律において、たとえマ書簡政令でやれという明示があつても、国会開会中においては国会審議を経るのが憲政の常道でなければならん。然るに今まで臨時国会を遅らしておいて而も今マ書簡で出すという政府考え方の根本についてお伺いしたいのです。言い換えれば国会審議権日発自体と同じようなウエイト考えて、国会で到底通過見通しがない、それでは日発が困るからマ書簡によつてつたというより外に取れない。私のお尋ねしているのはマ書簡によつてやられる政令自体と、国会審議によつて成立する法律と、この二つのいずれの途を取るかという場合において、政府がなぜ政令の途を取つたか、その根拠をお示し願いたい。こういうことを質問しているのです。
  27. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 先程から申す通りマ書簡が出たから出したというだけのことであります。
  28. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 先程の総理お話の中に、マ書簡内容として政令その他何らかの方法で、こういうふうにあつたので……。
  29. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) すべての方法とあるのであります。併しながらすべての方法で似て成るべく早く通過させよ、こういうことで以て、政府としてはただマ書簡趣意によつて政令を出したのであります。これ以上は説明はいたしません。
  30. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 ですから、その点を明らかにしたいのですが、政令を以て出す途だけが示唆されたのではなくて、その他の方法もある中に政令を出したのは、政府撰択決定なのであると、こういうふうに承知してよろしいか。
  31. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) すべての方法で以て早くやるようにという示唆であります。政府マ書簡趣旨従つてポツダム政令でやることが一番その趣意に副うゆえんだと考えたのであります。
  32. 佐々木良作

    佐々木良作君 今の理由、つまりマ書簡によればポツダム政令その他の方法によつて速かにやれと書いてあつたと。
  33. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) いやそうじやない、すべての方法で早くやるようにと書いてある。
  34. 佐々木良作

    佐々木良作君 すべての方法で以てというすべての方法の中にはマ書簡以外のものを含んでいるという意味ですか。マ書簡意味政令以外のものも含んでいるということでありますか。
  35. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) すべての方法でありますから、いろいろな方法考えた結果ポツダム政令によるより外ないと考えたのであります。
  36. 佐々木良作

    佐々木良作君 ですから、マ書簡の中のすべての方法という中にはポツ勅以外の方法もあるということを前提としているわけですか。
  37. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) いやどうか知りません、それは(「無責任だそれは……」と呼ぶ者あり)マ書簡にお聽きになつた方がよろしい。
  38. 佐々木良作

    佐々木良作君 マ書簡にお聽きになつたがよろしいと言つてマ書簡を見せて呉れといつても見せられないと言う。
  39. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) これは見せないのが前例であります。
  40. 佐々木良作

    佐々木良作君 それならばマ書簡によつて直ちにポツ勅で出さなければならんという、そこの関係は切れているのです。
  41. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) すべての方法考えて、政府としてはポツダム政令によるのがマ書簡趣意に副うゆえんだと考えたのであります。
  42. 佐々木良作

    佐々木良作君 それはマ書簡ではなくして、政府において決定された……。
  43. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) マ書簡趣意従つて決定されたのです
  44. 佐々木良作

    佐々木良作君 それは政府においてポツ勅令によるということを決定したのでしよう。
  45. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) マ書簡によつて決定したのであります。その決定した責任政府は取ります。併し政府としてはポツダム政令がその趣意に副うゆえんだと考えたのであります。
  46. 佐々木良作

    佐々木良作君 ですからポツ勅によることを責任を持つて決められたのはマ書簡ではなくして政府でしよう。
  47. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) マ書簡趣旨によつたのであります。
  48. 佐々木良作

    佐々木良作君 何遍でも言うが、趣旨によつて政府責任を持つてポツ勅を出すことを御決定になつたのでしよう。
  49. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) ポツダム政令を出したのは政府責任において出したのでありますが、その責任を取つたゆえんマ書簡趣意によつたのであります。
  50. 佐々木良作

    佐々木良作君 マ書簡にどう書いてあろうともポツダム政令を出された責任内閣が御決定なつたんでしよう。
  51. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 無論のことです。
  52. 佐々木良作

    佐々木良作君 その理由は何かということです。今度のポツ勅について新聞の報道によりますと、十二月の十五日という期限を切つておりますが、それまでにはまだ相当の日にちがある筈です。その中に直ちに今日ポツ勅で出さなければならないという理由があるとすれば外に理由がなければならん。十五日施行ということになつておるのでありますのでそのするとその間に国会に出しても通らんからとか、或いはその他の方法ではマ書簡の指示されておる内容を実施できないとかいうそういう判断があつて、初めて政府で御決定なつたんだろうと思います。そういうふうにポツ勅方法を取られた政府理由はどこにあるか。
  53. 吉田茂

  54. 佐々木良作

    佐々木良作君 説明しておりません。
  55. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 私の説明があなたは説明でないとお考えならそれはあなたのお考えであります。政府は今まで説明した通りで十分なりと考えております。
  56. 佐々木良作

    佐々木良作君 これは皆さんにお聽きになつてもお分りになるけれども、説明はされておらないのです、現実において。首相がどういうふうに言われようと、客観的に説明されていないと断固として言う以外にない。説明されていない。  もう一遍伺いますが、マ書簡が出た、そうしてあらゆる方法を以てマ書簡内容を、再編成を実施しろということにしておつたとするが、そのあらゆる方法の中でポツ勅という方法がある。そのポツ勅という方法を選ばれたのは政府である。この選ばれた理由は何かといえばマ書簡であると言われるが、それは理由にもならなければ何にもならんのです。
  57. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 理由にならんと考えるならばそれはあなたの御意見であつて政府としては理由ありと考えます。
  58. 佐々木良作

    佐々木良作君 ちよつと皆さんに採決して聞いて貰いたい。これは理由であるかどうか。ポツ勅によらなければならないということを決定されたのは政府である。そうしてその理由はと言えばマ書簡理由だと、こう言われる。それが理由になつておるかどうか、この委員会決定して貰いたい。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕  これは委員会決定して貰いたい。
  59. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) これを決定いたしますかいたしませんかは、総理がおられなくとも委員会独自で決められますが、総理あと十分程しかありませんので。
  60. 佐々木良作

    佐々木良作君 それなら別にその問題はあとにいたします。留保しておきますが尚ちよつとお伺いいたします。  今の経過の御説明によりますと、再編成案内容が、第七国会提出案最後のものであつて、これが民間GHQと寄せた意見最終的なものであるというように感ぜられたというお話でありましたが、それはいつ感ぜられましたか、マ書簡の出たときですか。
  61. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 今日までそう考えております。
  62. 佐々木良作

    佐々木良作君 今日まででなくて、第七国会であの法案がやめられた以後今日までの間のその期間のうちに、いつそういうように政府としては……。
  63. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 第七国会に出した案は、GHQ通産省と種々往復の結果あの結論に達したので、電気委員会としてはこれ以上に考えられないという最後の案であつたのであります。その後事情は何ら変化しておりません。政府としてはあの第七国会に出した案を以て最終の案と決定したわけであります。
  64. 佐々木良作

    佐々木良作君 政府として第七国会に出された案を最終案決定しなければならんというふうに感ぜられたのはいつかということであります。
  65. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 第七国会以来であります。
  66. 佐々木良作

    佐々木良作君 これは重大なことであります。第七国会が終了したときつまり第七国会終了と共にそういうふうに感ぜられておつたならば、そうすると六月以降今日までの間に政府としては、どういうような結論で第七国会提出案最後のものだと見て、それから今日まで放つて置いたというその理由について伺います。
  67. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 放つては置かない。さつき申上げましたように反復丁寧に事情を述べ又向うの事情も聞き、考え、そうして第七国会に出したときには政府としては相当確信を以てこれを最終の案であるとして出したわけであります。それで確信がなくて出しておるのじやない確信を持つて出して、その後事情の変化その他についてはますます議論をし又研究もして来たのでありますが、併しポ政令を出したときにはそれ以上の変更をすることはできないと、変更すべきでないと考えポ政令を出したのであります。
  68. 佐々木良作

    佐々木良作君 この第七国会案最終案であるというふうに考えられたのはいつかという質問なんです。
  69. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 提出したときであります。政府確信を持つて出したのですけれども、その後尚研究の余地がないかと爾来研究研究を重ね、又協議協議を重ねておつたのでありますが、それ以外に結論が出ないから、ポツダム政令を第七国会に提出した案の土台として出したのであります。
  70. 佐々木良作

    佐々木良作君 第七国会に出された案がどういうふうに動かしても最後の案だと考えられたのはいつかというのです。その間に対して第七国会というのですが……
  71. 吉田茂

    国務大臣吉田茂君) 今まで私が申した通り、それで御了解がつかなければいつまで説明しても仕方がありません。(議場騒然
  72. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 総理大臣ちよつとお聞きしたいのですが。
  73. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 退席いたしましたが、官房長官がおりますから……。
  74. 佐々木良作

    佐々木良作君 私の発言中に総理に逃げられましたが、総理大臣に対する質問は継続中であります。総理出席要求します。(「異議なし」と呼ぶ者あり)総理大臣出席要求しておりまして、まだ来ないということであれば、総理大臣出席になつてこの話を続けるまで暫時休憩を願います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
  75. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 暫く、政府の、総理大臣出席まで休憩することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  76. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それでは暫く休憩をいたします。    午前十一時四十三分休憩    ——————————    午後三時八分開会
  77. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 午前に引続きまして、委員会を再開いたします。最初に委員変更についてお申出がございます。
  78. 小川久義

    小川久義君 午前の議運は総理佐々木君の質疑応答中でありまして、その質疑応答の「けり」をもつけてから他の議事に入ることの動議を提出いたします。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  79. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 先例もございますし、事務的なことでございますので、今の委員の差し換えだけお諮りを頂きたいと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  80. 佐々木良作

    佐々木良作君 どういうことになつておるのです、総理大臣の方は。
  81. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) いずれ御報告いたしますが、取敢えず事務的な問題を片付けますように、委員の差し換えについてお諮りいたしたいと思います。
  82. 宮坂完孝

    参事宮坂完孝君) 委員交替届けがございます。緑風会議院運営委員加賀操君が辞任されまして、その後任として杉山昌作君が、決算委員杉山昌作君が辞任されてその後任議院運営委員加賀操君が丁度交替になつたわけでございます。次に社会党の大野幸一君が議院運営委員辞任いたされまして、その後任山下義信君が推薦されました。
  83. 佐々木良作

    佐々木良作君 今の委員変更ちよつとこれは保留して頂きたい。丁度初つぱなに今議院運営委員会の中で議院運営についていろいろ問題が出た際に、従つていろいろ各党ともこれがどういうふうに発展して行くだろうということを予測しながら、或いは採沢にならないかも知れないというようなことで予測しながらの変更考え得るわけです。ですから本論の方をやるまでこれは留保して頂きたい。
  84. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 如何でございますか。従来各派から申出がありましたことは了承をしておるようでございますし、そういういろんな込み入つたことは考えないでさらりと事務的に申入れ通り了承することにしては如何でございましようか。
  85. 佐々木良作

    佐々木良作君 それは事と場合によるのであつて、さらりと事務的にその各派から言われておることをただよかろうということもある。それが実質的な問題と非常に関連しておる場合に非常にもめたことは、前に緑風会から委員長が出られてアメリカに行かれた際にも似たような問題が起つたことがある。そういうときに藪から棒にちやんちやんと決つたことはなかつたので、ですからこれは僕は一応留保して頂きたい。少くともそういうふうな色目で見られるかも知れんようなことは当分の間ちよつと留保して貰いたい。
  86. 愛知揆一

    ○愛知揆一君 それは今どうでしようかね、委員長の言われたように極めてさらりと考えられて、今朝も総理出席されたときにおきましても事務的な問題は最初に片付けたのだが、それと同じような趣旨においてさらりと先例に従つて承認をいたしたい、そういうふうに考えます。
  87. 佐々木良作

    佐々木良作君 これが完全に事務的であるとすればそういうふうに取扱えるかも知れんと思います。私の言うておることは事務的な問題でない意味考えられ得るから、或いはそうでないかも知れませんよ、だけども、事務的な問題でないようなことも考えられるような状態のことは今やめた方がいい。
  88. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そういう問題は至極尤もな点もあるのですがその前に、この委員会を開くに当つては午前中の委員会休憩になつた理由があるのであつて、それで開く場合には開くだけの理由がなくちやならない。従つて委員長としては何の趣旨を以てこの議運を開いておるのか。その点がはつきりされてから進行するなら進行するし問題になるなら問題にしなくちやいかんと、こう考えるのですか。
  89. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 委員長としては中村委員から、社会党代表と思いますが、事務局を通じて十分以内に委員会を再開しろという御要求がありましたから開いたのですが、只今報告しましたことは事務的な問題でありますので、現に山下義信君のごときは恐らく先例によつて了承されると思いますが出席されておりますので、この問題は一つ……。
  90. 山下義信

    委員外議員(山下義信君) ちよつと確めたいのですけれども、私の委員会の差換えはすでに決定に相成つて報告になるのか、ここで御認定になつて初めて委員という資格になるのか、それをお決め願わんと、ここに着席しておつていいのか、又退席しなければならんのか、そのことからお決め願いたいと思います。
  91. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) そういう意味におきまして皆さんにこの差換えを御了承頂きたい、かよに存じます。
  92. 中村正雄

    中村正雄君 いろいろ話はありますが、この委員会の再開が先程社会党の要求からという委員長の御発言でありますが、総理大臣出席するまで休憩といことで前の委員会休憩になりまして、その後委員長からも事務局からもいつになるか見通しが全然ない。従つて十分以内にできるのかどうか回答願いたい、そういう要求をしたのですが、直ちに委員会が再開になつた。前の委員会休憩する條件といたしまして、総理大臣出席するということを條件で休憩して今再開になりましたけれども、総理の姿は見えない。従つてこれは事務的な問題であると言われますけれども、いろいろ勘案しますとやはりこの問題は後に廻して、再開するに至つた條件その他の経過を先に委員長から御説明願い、或いは政府若しくは與党から説明つて了解を得た上で、やはり事務的に議事を進めた方が円満に行く。従つて今の問題は議題としては留保しまして、委員会再開についての経過について御報告願うなり、討論して、それからにして貰いたい。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  93. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 御異議ございませんか……。
  94. 山下義信

    委員外議員(山下義信君) その議事をお進めになるにつきましても、この委員会が、私がここにおつて成立するのか、おることは委員会成立上疑義があるのかということをお決め願わんと、私は従来の慣例によつて事務局から委員の差換えを届け出ればいつもそのまま出席することが慣例になつてつたのでありますが、今回からここで承認を求めなければ委員の差換えができないかどうか先に決めて頂かなければ、私の委員が有効か無効かという疑義が後に至つて生ずると思います。そのことを先に御決定を願いたい。
  95. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 只今山下君のお諮りの件について皆さんの御意見を伺います。
  96. 小野義夫

    ○小野義夫君 どうですか、この問題に限つてそういう先例を改めるという意味でなく、まだいろいろ総理大臣に聽くことがある、或いはその他幾つかの法案があると思うのですからこういう事務的なところまでそれを新しく先例を改めるという意味でなく、山下先生の動議のそれを有効に委員長から諮つて頂くと同時に、私共の方からの差換えも御承認を願つてこそ皆様の御寛大なる気持も分るのであつて、何ら事務的だから後廻しというのでなくしてやつて頂きたい、そう思います。
  97. 佐々木良作

    佐々木良作君 そうですね。事務的だからやつちまおうという、事務的だからというのに疑義あるのです。私共必ずしも事務的だと思つてないから後廻しにした方がいいと思つているのです。
  98. 小野義夫

    ○小野義夫君 政治的問題で事務的でないというけど政治的な本質の問題というふうに解釈されるのですね。そうでなく、これはどこまでも事務的、議運の立場からもどこまでも事務的でありたいということを私は考える。
  99. 佐々木良作

    佐々木良作君 ありたいと考えられても、事務的でない面もあり得ると片つ方で考えておれば、止むを得ないことだと思います。  それからもう一つ委員長に申上げたいのですが、事務的なことから片附けると言われるが、それだつたならばこの前に委員会を開いたときに事務的なことを半分やりかけたことがあつたのです。それも議案付託の問題である。それにも触れずに唐突にしてこの問題が出て来たということ自身に、政治的な半面があり得るという判定を加えることがどこがおかしいのか、僕は聽いて見たいのです。当然そういう疑いが出て来るのですよ、そうなつて来れば。
  100. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 只今の問題でお諮りしたことと、山下君から先程御提議がありましたことと少し趣旨が違つて来たと思いますが、山上君の御発言について皆さんの御意見を伺いたいと思います。
  101. 山下義信

    委員外議員(山下義信君) 何といたしましようとも私は退席いたしませんから、ここに着席しておりますから。その理由は、先例によりまして私の議院運営委員の差換えは有効であると私は信じておりますから、……その処分の決まるまでは私はここを動きませんから、それからお決め願いたいと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  102. 佐々木良作

    佐々木良作君 賛成という声がありますが届出だけによつて有効に成立したことはありません。委員変更が届出だけによつて有効に成立したことはありません。それは閉会中において委員会のそういう権限を議長に委任してあつただけのことです。その間は過ぎている限り、当然にその後において委員会で承認しない限り委員変更は不可能です。ですから山下さんがおられるのは結構だと思う。この前だつて委員発言とかいろいろ取扱うとかいう立場でおられたことがありますから、それでおられることは私は結構だと思うのです。届出だけで変更したことはありません。
  103. 山下義信

    委員外議員(山下義信君) 委員外議員だけではございません。私は議院運営委員と差換えられたとしてここに出席しております。資格のない着が出席しておつたのでは委員会は私は成立していないと思う。それからお決め願いたいのです。
  104. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) ちよつと速記を止めて下さい。    午後三時二十分速記中止    ——————————    午後三時四十三分速記開始
  105. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それでは速記を再開いたします。
  106. 中村正雄

    中村正雄君 事務局にお尋ねしますが、運営委員会を再開するについては、総理大臣出席するまで休憩ということになつてつたので、その後の総理出席状況はどうか、事務局の方から御答弁願います。
  107. 近藤英明

    ○事務総長(近藤英明君) 事務局が内閣に連絡いたしましたところによりますと、内閣からは二時五十分に、総理大臣は所用のため本日中は出席できませんという御返事を頂戴いたしております。
  108. 中村正雄

    中村正雄君 それでは二時五十分現在で所用のため総理は本委員会出席できない。こういろ御答弁が御回答があつたことになりますれば、このまま運営委員会を開くわけにも参りませんが、勿論本会議も開けないと思いますので、本日は本会議は休会とし運営委員会もこれを以て散会いたしまして、明日十時運営委員会を開いて今後の問題を議するという案を提案いたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
  109. 山田佐一

    ○山田佐一君 中村委員の発議に反対します。なるほど午前は総理出席要求いたしましたが、総理としてもいろいろ所用があることでありますから、御都合で御出席ができんということはまことに遺憾と存じまするけれども、併し総理委員会出席しないからというて本会議を取消すということは如何かと思うのであります。本日は総理の施政演説並びに大蔵大臣の財政演説というものは国民ひとしく待望しておるものであります。又今までの慣例といたしましても、第一回の施政演説が延びたというようなことは、殆んど国会開会以来ないと思う。又衆議院で三時半から施政演説をやられるそうであります。参議院だけ聞かずに翌日聞くということは参議院の名誉にかけて如何かと思うのでありますから、私は、本日は衆議院の散会後直ちに本会を開会をいたしましてそうして総理及び大蔵大臣の施政演説を聞くということを提議いたします。(「異議なしと」呼ぶ者あり)
  110. 中村正雄

    中村正雄君 山田委員から異なことを聞くわけでありますが、本日参議院の公報は午後二時本会議を開いて国務大臣の演説を聞くことになつております。この参議院の公報は政府にも行つてるわけであります。然るに二時に総理大臣が演説をするという申入れもあり承諾して公報を出しておるが、二時はおろか二時五十分になるも参議院に所用のために出席できないという回答があつてどうしてその演説ができるか。今山田さんがおつしやいましたけれども、総理の演説は国民が待望しており又予定になつておる、これを何故やめなければいけないかということは、総理大臣自体が演説をすることを申入れをし、参議院は二時から開くために準備をしておるのに総理が来ないからできないので、当然本日演説ができないというのは政府側責任があるので、二時五十分現在何ら内閣から通知がない以上は散会すべきであるのであります。又二時に開会できないということは誠に遺憾だと思います。
  111. 山田佐一

    ○山田佐一君 二時に開会のできなんだということは誠に遺憾に存じますけれども、併し総理は、三時三十分から衆議院において演説せられるそうでありますから、それが済めば参議院開会すれば御出席下さることと思います。それでも若し御出席がなければ本会議を開かないということに異議ありません。事務局から一遍お取調べを願います。
  112. 中村正雄

    中村正雄君 おかしなことを聞くわけでありますが、総理大臣の都合のみによつて議院が動くような山田委員発言を聞きますが、三時半に衆議院が済めばこちらに来られるという、総理が所用のために運営委員会に出られない、その理由を御説明願いたい。
  113. 山田佐一

    ○山田佐一君 それは総理大臣に聞いて頂きたいと思います。
  114. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 第一今、事務当局の報告で所用のため本日中出られないということになつておる。それが議院運営委員会には出られないが本会議には出られるということであれば、尚そこは問題があるということは、ポ政令の問題は国会審議権の問題とからみ合う、政党政派を抜きにして参議院の重要問題としてとり上げたのであつて議院運営委員会だから軽視して出ない、本会議で自分のやりたいことならばやれるということでなく、所用のため、どうしても本日中出られない、それは当然そういうように解釈もするし、又今回の場合においては、議院運営委員会の方に総理大臣出席を求めて、午前中の問題が解決しない限りは、本会議を開くということは参議院運営並びに審議権の問題からいつて重要な問題であつて、ただ單に出席、不出席の問題でこれを扱つて会議だけを開く、こういうことは絶対できない。而も現在において議院運営委員会出席するという御報告もないということであれば、それは午前中の当然の帰結として議院運営も実は開けなかつた問題であつて、それを開いて善後措置を取るという、以上は明日に延ばす、そうして又本日中は出られないけれども明日になれば或いは所用が済んで出られると思われるのでそれまで待つ、これが正しい議院運営のあり方だと思う。私はそれで山田委員意見に反対いたします。
  115. 山田佐一

    ○山田佐一君 小笠原君のお話誠に御尤もと思いまするが、私午前中の諸君の問答を確かに聞いておりました。ちよつと私遅刻して伺いましたけれども、政府ポツ勅によつたのは如何なる理由によるかということを御詰問になりまして、総理マ書簡によつてそれをやつた、而してそれが最善の方法でありマ書簡の指示に副う意思だということを御答弁になつておる。ところが佐々木君はそれでは答弁にならない、何故ポツ勅によつたということをばもう少し明細にその理由を言えと言つたところが、総理マ書簡趣旨に副うということが私の信念だ、でこの上は私は説明の要は認めませんということであつたのであります。いわゆる意見の相違でありまするので、この上は本会議なり或いは委員会なりで大いに質疑応答をなすのが私は本当ではないかと思います。而して総理大臣は、私はこの上答弁の必要を認めませんと言うて席を立つて行かれたのであります。併し御都合ができれば又出て来ると言われておりますので決して私は参議院を軽視しておる意味ではないと思います。十分に御質問の御趣旨総理はあの短気な人が大いに癇癪玉を抑えて(笑声)御答弁になつたと思う。これは私の見解であります。あなた方はあなた方で軽視したと、おのおの見るところが違うのでありまするからこれを見解の相違で仕方がないと思うのです。併しそれはそれといたしまして、国民がやはり総理の施政演説及び財政演説を期待しておるのでありまするから、是非これは私は聽いて見たい。私は是非衆議院の散会後において参議院開会をして両大臣の演説を聽くということを主張いたします。
  116. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 山田さんの御意見ですけれども、これはまあ総理大臣の代りにあなたが総理大臣の気持を言つておられるようなところ、それから最後総理の演説は国民が待望している、又少くとも山田として早く聽きたい、こういうお話ですけれども、この委員会としては午前中総理大臣に対する最後の御質問が終つておらんと、そこで総理出席を求める。これは左藤委員長委員長の名前においで総理出席を求めるというお話があつたのです。そして皆に総理出席があるまでこの委員会休憩いたしますということだつたのであります。でこの再開の理由がないのでありますけれども、すでに再開して実質的な論議に私は入つておられると思う。問題はこの議運をここで開くか開かんかということが問題なんです。開くならばどういう開き方で総理に来て貰つて佐々木君のさつきからの続きの質問を続けるかということが、最初の問題であります。ですからそういう点で言いますならば今の実質的な論議は問題になりません。この委員会としては総理出席を求めて佐々木君の先程の質問を続行するということがこの委員会の任務であります。今までのいきさつなんであります、総理の所用のため今日出て来られんというならば、この委員会を再開し或いは継続する意味がないと思いますので速かに散会せられんことを提議いたします。
  117. 山田佐一

    ○山田佐一君 私は決して総理の代弁でも総理に頼まれたわけでもありません。午前中の質疑の応答を見まして総理はそう言い置いて行つた諸君総理の答弁には満足が行かなかつたことは私は了承いたします。私も満足いたしておりません。私も柳か御尤もと思いますが総理はその意味で立つてつておるのでありますから、この上は総理総理としての自由があります。それでも何でも綱をつけて引つぱつて来るわけには行かないのであります。私はその意味におきまして不満足であるけれども出て来られなければ仕方ない、私は出る必要はないということは申しません。午前中の件について総理の答弁において皆さんが満足したということは私も思つておりません。併し出て来られなければこれは仕方がありませんじやないですか、仕方がないと私は思うのであります。
  118. 鈴木清一

    ○鈴木清一君 幾度お聞きしても山田さんのおつしやることは非常に身勝手だと思うのであります。というのはこの内容審議するのにはまだ早いと思うのであります。総理が出て来るとか出て来ないとかいうことを、本会議を開くか開かないかという論をするのでなくて、午前中に決められた線に沿つて果してこれを総理がその問題は別にして開いて会議に入るかということは別ですそういうことは誰も発言して決めていないのであります。午前中は総理がどうのこうのの問題でなしに、総理が来なければ議運が開けないということに決められたことになつてつたのであります。それを再開させるということは結論が出たなら別ですけれども、そのことで再開しておるのでありますから、その問題を先に決定しないで本会議の問題をすでに持込んで総理の肩を持つておるけれども、そのことと議運の権威とを混同しては困ります。ですから吉田君の言つた通り委員長は再開する問題を区別してそれから議論に持つてつて貰いたい。
  119. 鈴木恭一

    ○鈴木恭一君 只今再開して今中村君からの提案があつて、このまま散会ということに対して、山田さんの別な動議が出たのであります。それを議論しておるのであつて何ら差支えないと思います。
  120. 鈴木清一

    ○鈴木清一君 違いますよ、散会のその動議が出てからそれを取上げるということになつておりません、山田さんのを取上げるというようなことはしておりません、委員長も宣告しておりません。そういうことを言つただけで動議になつておりません。我々が初めて同意して成立するのであります。
  121. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 中村さんから散会の話があり、山田さんは再開して次に続けるというお話がありますから、それに皆さん方に十分なる御意見をお盡し頂いておるのであります。
  122. 中村正雄

    中村正雄君 私はこれは運営委員会を再開するについては総理出席するという條件で開会することになつておるので、それをせずに開かれた以上は委員長の方から総理出席しないから今後の問題をどうするか、実質論でなくて今日は散会してこの次の議運をどうするかということだろうと私は期待しておつた、通知も他に受けておりません。本日は議運を如何に続けて行くかということで議論に入るわけなんで、従つてこれは意外に感じたのであります。といいますのはその実質的な議論に入る前に前の委員会総理は何ら議運に承諾もなく勝手に先に帰つてしまつた、こういうことは参議院委員会を軽視しておる。私ははつきり言えば国会を無視した総理のやり方だと思うのであります。従つてこの責任を追求して行かなければならないので、こういうことは挙げて政府責任であつて明日に移したらいいと思います。本日の再開の條件が揃つてないから、このまま散会いたして明日午前十時に開いてそのままやるということは形式的に提案して、いやこのまま継続してやるというお話があるので、本会議を開こうというようなお話があるので、それで実質論に入つたわけであります。本会議には出るけれども運営委員会には所用のために出られないという総理の答弁はどうしても期待できません。この点さえはつきりすれば一応議論してもいいけれども、同じ参議院の構成であつて会議も参議院一つなら、運営委員会も参議院一つの構成であつて運営委員会に約束しておつて出られない、本会議つたら勝手に出ますという総理の答弁であつて議院の軽視も甚だしい。これをはつきりとどういう理由で本会議には出られるが、運営委員会には出られないということの理論をはつきりして貰わなければ僕は実質的の議論には入れません。
  123. 山田佐一

    ○山田佐一君 私は本会議に出られるが委員会には出られないということは、聞いて来ないからよく分らないのでありますよ。
  124. 中村正雄

    中村正雄君 それであれば一番参議院としてはつきりしておることは、事務局を通じて総理が二時五十分現在で所用のためついに出られない、こういう答弁であるから、これを基礎にして態度を決定すべきである。これは議院運営委員会であろうと、本会議であろうと二時五十分現在で出られないということであれば、散会する以外に途はない。
  125. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 先程事務総長から正式のお話がありましたが、総理大臣は本日中出られないということは、議院運営委員会に出られないということであるか、本会議を含めても出られないという意味であるか。その点を少し明らかにして頂きたい。(「必要なし」と呼ぶ者あり)
  126. 近藤英明

    ○事務総長(近藤英明君) 先刻申上げた通り、私共は議院運営委員会の御要求に基きまして正式に総理大臣の当委員会への出席要求いたしたのでございます。それに対する御返事が先刻朗読いたしました通りの御返事でございます。(「散会々々」と呼ぶ者あり)
  127. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 委員長、及び與党はもつとそれを明らかにして頂きたいと思います。
  128. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 委員長皆さんの御意見に従います。
  129. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 今鈴木君から明らかにせよ、と言つておりますが、明らかにしたつてしなくても問題は明らかなんです。と申しますのは、若しも明らかに本会議には出る、議運には出ないということになつたならば、今中村君の言うように明らかに参議院軽視である。又そうでなくて、いや本日中は出られないとすれば尚のことこれは会議の続行はできないことは明らかである。
  130. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 それは非常に重大なことですが、先程三時半から総理大臣と大蔵大臣の施設演説をするということが衆議院議院運営委員会において決議された。それは私は見て来ました。そういうふうでありながら本日中に本会議においても総理大臣は施政演説することが参議院においてはできないということなら、非常にこれは明らかに参議院軽視だと思う。そこで軽視かどうかを見る意味におきまても、我々は独自の判断において本日中本会議を開くという態度を決めて、そうして果して総理大臣が軽視しておるかどうかということを見る、これが最も良い方法だと思う。
  131. 中村正雄

    中村正雄君 鈴木君のお話でありますが、本当に参議院を軽視していないのであれば、本日二時から本会議を開くように政府に通告してある。そうして従つて二時に開けないということは政府の都合で開けないのでありますから、政府の方から正式に本日何時から開いて貰いたいと総理大臣出席するという要求があつて然るベものだと思う。それが未だに要求がないということは参議院軽視も甚だしい。敢て辞を低うしてもう一遍聞きに行く必要はない。
  132. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 聞きに行くのではなくても独自の立場において、本日中に本会議を開き而も演説を聞くという態度を決めれば、若し軽視であるならば来ないだろうし、そうでなければ来るだろう。
  133. 中村正雄

    中村正雄君 本日は二時に開くと決定して通告してある。ところが二時にやつて来ないわけです。そうして三時半から衆議院が開くというのが決定したならば、本会議には出席できるから二時に遅れて済まないが、何時に開いて貰いたいという通告があつて然るべきものだと思う。それが未だ曽てないのは参議院軽視も甚だしい。何を好んで参議院から向うに行くのか。そんな必要はない。
  134. 山田佐一

    ○山田佐一君 総理は参議院開会しないのだから出席しないのだろうと思います。二時に開会しておれば総理出席することは明らかであると思います。又議長に対して本日中総理出席できないという通告があつたのですか、どうですか。まだ議長に対して総理から出席の取消しがなければ、私は本会議を開けば総理出席するべきものと思うのであります。議長が参議院開会してそうして総理出席しなかつたならば、そのときにこそ初めて参議院軽視で、我々も鼓を鳴らして中村君と一緒に総理を攻撃したいと思います。諸般の態勢が開会もせずして、ただ出席しない、出席しないと言うことは、こちらも聊か顧みるべき必要があるのじやないか。かように考えます。
  135. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 今日のこの本会議については、今日の十一時から議運を囲いて、そして予算が提出せられるかどうかはつきり決めた上で議運で決定し本会議を開くと、こういうことになつておる。そういうところにこの電力編成についてポツ勅が出たというので、これは憲政上大きな問題であると言つてここで取上げられた。そしてその質問の途中で、途中これは山田さんも認められた通りでございます。そしてその再開を約束された委員会が首相の出席がなくて今に至つているわけであります。  そこでここで開いたら或いは来るかも知れんとかどうとかという問題でなくて、今までのいきさつからするならば、中村さんの言うように二時ということも一応政府で受け取つてつたならば、それまでにこの議運に対する何と申しますか申入れと申しますか或いはそういうものがあるのは当然でありましよう。それがなくて今に至つておりますということは、これは議運というものに対して、或いは本会議をどうするというような参議院のこの運営について、政府が無視をしたということははつきりしております。然るに今日こちらから云々という必要もなければ、又我々が受け取つております政府の気持というのものは、これはもうはつきりしておると思うのです。あなたのおつしやるように、こちらで開いて見たら来るか来んかは向うの勝手というようなものではないと考えます。
  136. 山田佐一

    ○山田佐一君 議長に対して出席の断わりはなかつたのですか。
  137. 佐藤尚武

    ○議長(佐藤尚武君) 先程山田委員から御質問がありましたが、議長に対しては総理出席問題について何ら通知は現在までございませんでした。
  138. 山田佐一

    ○山田佐一君 そういたしますと議長さんは、開会すれば総理出席なさるというおつもりでおいでになるのでありますか。
  139. 佐藤尚武

    ○議長(佐藤尚武君) 議長としては、よしんば開会されるにしても、時刻が大分移つておりますから、何時に開くということをこの議院運営委員会で御決定になるならば、その際これを総理に通告してそうしてその出席を求める、こういうことになるだろうと思いますが。
  140. 山田佐一

    ○山田佐一君 その際は……
  141. 佐藤尚武

    ○議長(佐藤尚武君) これは私の考えとしては、その際総理出席されるかどうかということは、これはちよつと当つて見なければ分らない問題だと思つております。
  142. 山田佐一

    ○山田佐一君 出席すべきものだということは……
  143. 佐藤尚武

    ○議長(佐藤尚武君) それはそうです。
  144. 中村正雄

    中村正雄君 山田さんの議論はおかしいと思う。開けば来る、開かなければ来んと言われるが、この議院運営委員会はやはり開くということになつてつたがやつて来なかつたから開けなかつたのです。それは二時に開くことになつてつて、やはり二時になつても開けないということならば、何か衆議院も開いておらないから、衆議院においては大体何時頃に開くということになつておれば、衆議院ではどのくらいで済むから、参議院は何時から開いて貰いたいということを内閣から言つて来るのが僕は順当だと思う。
  145. 山田佐一

    ○山田佐一君 順当だが……
  146. 中村正雄

    中村正雄君 順当であるとすればこの事実だけでも、参議院を如何に軽視しておるかということは明らかな事実だと申上げておるのです。
  147. 山田佐一

    ○山田佐一君 そう余りおこらずに、軽視は軽視としますから、円満に国政のためにやつて貰いたいと言つておるのです。
  148. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 山田さんは非常に総理に対する忠誠心を発揮しておられるが、我々は国民に対して忠誠心を発揮すべきだと思う。その点先程も午前の会で社会党とそれから第一クラブで以て質問して私はまだ国民のために質問しなければならん点を持つておるのです。それで先程それが十分盡されるという意味で了承して散会したのであつて、それをしないでこのままうやむやのうちに行くということは国民のために、総理に対してのあなたの忠誠は認めるが、国民に対して忠誠ではないと思う。電力は全産業の基幹です。国家の復興と独立の問題に関係しておる。その内容は本会議或いは委員会に讓るべきで、国民に納得の行くようにするかしないかということに対しは、私は飽くまでこの議運において十分な説明を受け十分に理解するだけの権限を持つておると思う。その点をもう一遍山田先輩は考え直して頂きたい。
  149. 山田佐一

    ○山田佐一君 今兼岩さんのお言葉承わつて御尤もと思いまするが、大体議運の性格から申しまして、議会をどういう工合に運営するかということが私は議運の使命だと思います。出た法案に対しての審議又は法案審議であると思います。私はその意味におきましてポツ勅に出たということはひとしく日本国民として非常に遺憾に思います。私はポツ勅に出たことがいいとは思いません。併し我が国の現下の国情では遺憾なことじやないかと思いますが、これは本会議なり委員会なりそれは十分に蘊畜を極めました兼岩君が御議論をされまして、天下にやはりあなとの蘊蓄を籠めた御議論を御発表下さるということは、私は決して異論はないのであります。併し開会するかしないか、議会を如何に運営するという問題は一応総理の信念を聞いた上でもつと微に入り細を穿つて来れば局長の意見も聞くでありましようし、通産大臣或いは官房長官すべての者の意見を聞いて、そうして調べて頂きたいということに、私は本当に心から敬意を表してあなたの御意見賛成いたすものでありますが、議運としてはもうこの辺において大体の要領が分つたのだから議会を開会して貰いたいというのが私の信念であります。決して総理に忠誠を盡すの、忠義を盡すのというような意味ではないのであります。
  150. 小川久義

    小川久義君 どうもこうなると前の話を持出さざるを得なくなつたように思う。前回にも総理出席によつて会議を開く、総理が出て来るまで開かんという申合わせ、決議をしたことがある。二日間総理が出て来なかつた。そのときに與党が出ない方がよかろうということで出ないという噂だつた。で、その後総理出席した三日目にもやはりこの施政方針演説のときであります、それで三時に開くというのが四時半に開いたことがある。そのときに同じように揉んだ。そこで再開して出ときに私が発言した。総理出席しなければ開かんということならば、出席したから開こうじやないかということで、満場一致に行かないで、社会党の方が反対して開いたことがある。然るにそのとき総理は出られないという意思表示はなかつた。今日は出られないという意思表示がある。議論の余地がないと思う。前回で三日目に総理が出て来たので開いた。今度は出られないという意思表示が公けにはつきりしておる。出られないという意思表示は総理自身からされておるに拘わらず、開くとか開かんとか僕は論議の余地はないと思う。従つてつの議運は直ちに散会すべきであると思う。何遍も何遍も同じ形を繰返す、世間の笑いものになります。
  151. 鈴木恭一

    ○鈴木恭一君 小川さん、兼岩さんのお話尤もだと思いますが、実は今、山田さんがおつしやいましたことは私共やはり参議院議員として当然考えて然るべきものと私は思つております。運営委員会に関する問題もすることながら、やはり国民は今日の総理の施政方針演説なり大蔵大臣の財政演説に対して待望いたしております。又我々といたしましても特にこういう機会におきまして、一日も早く総理の演説、大蔵大臣の財政演説を聞くのが趣旨でありまして、運営委員会の問題はありましたけれども只今山田さんが言われましたように、どこまでも国会を如何によく運営するかということが我々の使命であつて、本会議の問題がここに差迫つておりまする以上、私はこの際は運営委員会の問題は後に残しましても今日の本会議を是非開いて頂きたいと希望いたします。又、そうすべきであると私は思います。
  152. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 さつきから再三繰返しておるのですが、形式的には内閣の方から本日出席できないと言うて来ておる。そうして而も本会議には出席できるかも知れないが議運には出席できないということであれば明らかにこれは参議院軽視である。我々議運がこの問題を取上げることは当然だと思う。併し午前中においては皆さんが同調せられて満場一致そういうことを決定しておられる。従つて委員会を開いてこういう論議をすることも本当は必要ないことなんです。それを尚善後措置を考えるためにこういうふうにして論議をしておる。而も実質上の問題になるならばただ單に総理大臣出席したしないの問題でなくして、国会自体審議権にかかわるようなこのポ政令の問題なんで、而も総理大臣質問最中にポ政令を選ぶか或いは国会にかけるか、こうしたことは政府責任で選択の自由のあつたことを明らかにしておる。然るに一方のポ政令を用いたという点においては、議院運営委員会としこれを国会責任において明らかにして、そうして今後の国会運営に却つてプラスして行こう、こういう趣旨を以てやつておるのであつてただ單に反対のための反対をしておるのじやない。従つただ單に出席したしないの問題ではなく、形式上の参議院軒視の問題と今後の国会審議権の問題にからむ重要な問題なので、自由党とか社会党とかそういう会体の立場でなくて参議院全体として考えなければならん。そのためにこういう議運をやつておるのですから、従つて自由党皆さんつて、明らかに手続上から言えば散会する方が当然なのですから、それを実質上の方に持つてつて国民が待望しておるというようなことを、それだけを理由として継続しておるということになれば、却つてこれは今後の運営上まずいと思うのです。従つてもうこの辺にして散会せられるようにたびたび申上げて失礼ですけれどもお願いいたしたい。
  153. 山田佐一

    ○山田佐一君 小笠原君のお説御尤もだと思います。審議いたす上におきまして総理に御出席を御要求になるのは御尤もでありますが、総理一人でやるのじやないのでありますから、どうか本当に審議をなさるのなら官房長官通産大臣がその局に当つておられますから、官房長官通産大臣がいつでも御要求があれば出席すると言つておりますから、両大臣を囲んで一つ審議願いたい、かように考えております。
  154. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 それは官房長官なり通産大臣電力問題の内容、そうう問題については言えるでしようけれども、このポ政令を以つてしたということについての御意見、それの審議権との関連については責任者である総理大臣でなかつたら答弁できないだろうと思います。呼んで答弁できますか、その点について。
  155. 山田佐一

    ○山田佐一君 それは総理総理だけの信念によつてここで答弁しております。この上は折衝の経過なり如何なることということは、やはり官房長官も中に入つておるでありましようし、通産大臣も折衝に当つておられるのでありますから、両大臣から一応聽いて頂くということもいいのではないか、かように考えるのであります。
  156. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 これは山田さんなり或いは自由党の御意見も吐いておられるけれども明らかなことはこの前ここを散会するときには満場一致で委員長はこの議院運営委員会を代弁して、委員会の名において出席要求する、そうして総理大臣出席のあるまで散会する。こういうことで散会した。その点についての言明がなければこれは進行いたしません。その点について委員長に伺いますが、委員長は先程から自由党諸君発言をさせられておりますけれども、委員長の散会の際のお言葉のお取計らいについてはどうせられるつもりでありますか、伺いたいと思います。
  157. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 委員長総理出席を求めましたが、所用のため出席ができないということでありますので、その出席ができないままで運営委員会を続けますか。或いは運営委員会で何とか本会議を速かに開くような措置になりますかどうか、その点について皆さんに御協議を願つておるわけであります。
  158. 吉田法晴

    ○吉田法晴君 委員長の今の言葉の通り総理大臣出席がないということであるならば、あのときの委員会の空気は、これは出席をされて再開をしこの質問を続行する、こういうことでありましたので、話は極めて簡單明瞭で散会して総理出席を求めて再開する、これ以外にないと思います。   (「進行」と呼ぶ者あり)
  159. 愛知揆一

    ○愛知揆一君 私はいま一つ最後に観点を変えてこの問題を討議して頂きたいと思います。それは去る二十一日に、本二十四日の午後二時を一応予定として二十五年度の補正予算案が上程されるということを前提にして総理と大蔵の演説を聞こうではないかというのが運営委員会の二十一日の決議であつたわけであります。そうしてその後のいろいろの情勢から言うと幸いにして補正予算案の提出も今の時間においては間に合つておる。それから同時に衆議院においては本日時間は遅れたけれども両大臣の施政演説を聞こう、こういうことになつたわけであります。だからこれは一つ別の観点から見て、成る程電力問題についての今日の午前の運営委員会総理との間のいろいろのことについてはいろいろの御議論がありましようが、併しこれを一つ大局から取上げてもう一度二十一日の線に帰つて頂いて、この本会議ということを是非今日中に行うように我々としては提議をいたしたいと思います。
  160. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 そうなれば尚のことおかしい。と申しますのは本日十一時から開く議運は只今愛知さんのおつしやつたような趣旨で開く、即ち予算案がその時刻において出るか出ないかによつて、これは両大臣のそれを聞く聞かないを最終的に決定する、こういうことで開いた。その時刻においては十一時には予算案は出ておらなかつた(「そうだ」と呼ぶ者あり)。それから又そういう委員会の中で事務的なことは最初にやり、地方公務員法その他の問題はポ政令の問題が片付いたあとに廻わしましよう、こういうことを委員長が諮られて、そうして決定になつておる。速記録を見ればその通り出ておると思います。そうしますと、ポ政令の問題が質問継続中で、今形式決定しておらない。そうすれば決定していないうちにその外、地方公務員法或いは議事日程、予算案云々の問題で本会議の問題を論議するとこれは論理的におかしい。どうしてもそういうことで言うならば総理大臣出席を求めて、そうして委員長議事の順序を決められた通り、この問題を解決した後で地方公務員法並びに本日の議事日程等について御討論が願いたい。観点は変らん。
  161. 中村正雄

    中村正雄君 今愛知君から言われましたが、二十一日の状態に返すというわけですが、すべての状態が二十一日であればいいのですが二十一日以後二十四日の間に、いわゆる今国会一つの柱である電力事業再編成に関する話が出たからこういうふうに情勢が変つたわけで、これを抜きにし、二十一日に返すということは暴論だと思います。総理大臣出席があるまでは、いろいろ議論されまして幾らやつても盡きませんので我々一応帰つて会派として相談して見たいと思いますので、暫時休憩を願いたいと思います。
  162. 愛知揆一

    ○愛知揆一君 私は今提案いたしましたのはこれは新しい提案です。併しその考え方においては二十一日の線において、二十四日の本会議は開こうといつたこの線に実質的に同じものなんです。私の動議を是非この運営委員会で取上げて頂きたいということを改めて提案いたします。
  163. 中村正雄

    中村正雄君 これは運営委員会はそう一般の委員会と違つて、動議を出して一片の賛成があつて直ぐ議題にするということであれば、前から散会の動議もあるし、続行の動議もあるし、あなたの動議もあるし、私の動議もあつたがそういうことでなく、フリー・トーキングの形でやつておるのです。一つ各会派でもいろいろ御相談があると思いますから暫時休憩を願いたいと思います。
  164. 小川久義

    小川久義君 愛知さんから発言になりました二十一日に返すということは最もいいことだと思う。従つてそれならそれで自由党の方々も考え方をもう一遍改めて貰いたい。今日の十一時に議運を召集したことは予算との睨み合せにおいて二時に開くか開かれんかということを決定するためである。然るに十一時には予算は出ていない、これが電力問題に関することがなければ今日は当然開かないと決議しておつた筈である。予算は十一時には出ていないのですからそういう観点からも十分御検討願わんと、自分のことだけを、言つてつて……僕は前回の例も申上げ、又今日の十一時に議運を開いておつたのだが予算は提出になつておらんから、今日は本会議は開かないと決定しておつたことに間違いない。それを今四時半になつてもまだ総理が出ないというにも拘わならず、かような論議は僕は無駄だと思います。明日という日があるのですから明日開いた方が結構なんです。(「休憩々々」と呼ぶ者あり)それを各会派でお諮り願いたい。
  165. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それではできるだけ各派の意向をまとめて頂いて、成るべく早い機会に再開することにいたしまして、暫時休憩いたします。    午後四時二十七分休憩    〔休憩開会に至らず〕  出席者は左の通り。    委員長     左藤 義詮君    理事            愛知 揆一君            鈴木 恭一君            中村 正雄君            鈴木 直人君            大隈 信幸君    委員            小野 義夫君            加藤 武徳君            仁田 竹一君            山田 佐一君            江田 三郎君           小笠原二三男君            曾祢  益君            吉田 法晴君            赤木 正雄君            片柳 眞吉君            小宮山常吉君            高橋 道男君            小川 久義君            境野 清雄君            佐々木良作君            鈴木 清一君            兼岩 傳一君   委員外議員    厚生委員長   山下 義信君            杉山 昌作君            岩間 正男君   —————————————    議長      佐藤 尚武君   —————————————   国務大臣    内閣総理大臣    外 務 大 臣 吉田  茂君    通商産業大臣  横尾  龍君   政府委員    内閣官房長官  岡崎 勝男君   事務局側    事 務 総 長 近藤 英明君    参     事    (事務次長)  芥川  治君    参     事    (議事部長)  河野 義克君    参     事    (警務部長)  丹羽 寒月君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君   法制局側    法 制 局 長 奧野 健一君