○門司
委員 私は非常に不親切な答弁だと思いますが、人事院の規則あるいはその他をずつとわれわれが勘案して参りましても、
給與の面に対しましては、大体国家
公務員の給料の改正か行われますならば、当然
地方も行われなければならないことにな
つていると私は
考えている。そうするとただそういうことが大蔵省としては望ましいという形、あるいはそうなるであろうという
ようなことでなくして、これらの問題については
責任を持
つてお
考えを願いたいということ、それから去年は三千円
出したから、ことしも何らかそれらの措置によ
つてということでありますが、去年の
地方財政のあり方と、ことしの
地方財政の現状というものでは、非常に大きな開きを持
つております。それは
地方税法の制定が非常に遅れたということも、
一つの原因でありまし
ようが、また一方において税制の
改革による
地方の
負担が非常に増しているということであ
つて、一応あなた方からお
考えになりますならば、デスクの上では非常に増税に
なつた
ようにお
考えになるかもしれませんが、増税は單なる数学の増税であ
つて、実際担税能力に応じた増税でなかつたと私は思う。その結果は今日徴税が非常に困難である。御存じの
ように
地方の市
町村民税のごときは、大体七割にまだ達しておらない。こういう
ような状態であるということは、そういうものがあるから、それを取立ててやつたらどうかというお話でありますが、国の
財政の面から
考えますと、あなた方も御存じの
ように国の
財政ではいまだに徴收不能といいますか、滞納の分が私は六百億を越えていると思う。国は六百億の大きな滞納金額を持
つてお
つても、今日何とか
財政上のやりくりがされている。
地方の情勢をそれと同じ
ように
考えて、そうしてこれを取立てたらどうかという
ようなお
考えであると思いまするが、それは国の状態を、
地方の一万有余に及んでおりますおのおのの状態を異にしております
地方自治体に、ただちにそのことはあてはまらぬと思う。同時にまた節約の面からいたしましても、国においていろいろな費用の約百分の五を節約したから、
地方の公共団体も百分の五の節約をすることが正しいという
ようなお
考えである
ように聞いておりますし、また
財政委員会もそういうことを
考えている
ようでありますが、これもさつき申し上げました
ように、一万を越えております
自治体については、そういう余裕
財源のまつたくない、ほんとうに手一ぱいでや
つているところもありまし
ようし、また剰費のあるところもあるかもしれない。しかしこれを国の
財政と同じ
ように
地方の
財政を
考えておられるという点が、私は
地方財政に対する非常に認識の欠けている点ではないかと
考えている。そういうものの
考え方からお
考えにな
つておりますので、この
地方財政委員会が要求いたしました額を約三分の一くらいの程度でこれを打切
つてしまう。三分の一にも
行つておりません。四分の一でありますが、四分の一くらいの程度にこれを打切
つてしまうという
ような無謀なことがされていると私は
考えている。この点については、もう少し私
どもは
数字を
はつきりこの機会に示してもらいたい。私はこの問題についてここでこれ以上あなたと水掛論はいたしませんが、要求をいたしておきたいと思いますことは、
地方財政委員会からあなたの方にまわしましたデーターについて、あなたの方の御
意見と
数字をこれにつけ加えて、われわれの手元にそれを御提示が願いたい。それによ
つてわれわれはほんとうに納得が行くかどうか一応検討してみたい。こう
考えているのであります。この点はひ
とつ特にお願いを申し上げておきたいと思うのであります。
その次にこれは
大蔵大臣に聞いておきたいと思いますが、起債の問題であります。起債のわくが当初は三百七十億であつたという
ようなことで、大体各
地方団体に割振りがされている。ところが実際は、これは三百億しか起債のわくはなかつたのだ。そこで実は起債のわくの中で七十億の誤差を生じている。このいきさつを実はきのう
自治庁の長官から聞いたのでありますが、この七十億の誤差というのは一体どういう
意味でこういうものができているのかということ。それから同時にすでに
地方財政委員会ではこれを三百七十億と
考えて、
地方に起債のわくの割振りをしている。こういうことで非常に
地方の
自治体、
財政委員会は困
つていると思いますが、
大蔵大臣としてはこの点のいきさつを、どうしてこういうものができたのかということを、一応お話を願いたいと思います。