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荻田説明員 このいわゆる宴会費の問題、それから出張旅費の問題、これは一件ございましても非常に目立つものであり、一件といえ
ども、一銭といえ
どもみだりに許すべき
性質ではない。これはもうわれわれま
つたくその
通りに
考えております。従いましてこういうことのないように、
地方団体側の自重を要望したいと思
つておりまするが、何分にも今は昔のように監督制度というものはないのでございまするから、これは
地方団体自体の自粛にまつよりしかたがないと思います。しかし
政府側におきましてもそのような必要の起らないような措置をとるために、先般も閣議で陳情等についての便法等を御
決定に
なつたわけでありますがそれはそれといたしまして、しからばどれくらいの金が
支出されておるかという点でございまするが、全体については調査はできませんでしたが、一度拔き検査的に調べてみますると、いわゆる旅費それから接待費、食糧費というようなものを全部ひつくるめましても、大体
地方予算の三、四%ぐらいのところが多か
つたようでありますが、その中には旅費といいましても、いわゆる物見遊山的な旅費は、おそらく一部分であろうと
考えられます。
地方の職員といたしましては、県内におきましてその
地方を、いわゆる指導と申しますか、農業なんかを指導してまわるというようなことは重要な職務でありまして、このために相当な旅費がいることはあたりまえなことであります。また食糧費の中におきましても、国の
予算等にならいまして、いわゆる食糧費という科目を置いたのでありますが、そのうちの大部分のものは、たとえば県立病院の患者の食糧であるとか、あるいは社会
事業施設、養老院であるとか孤児院等の食費、こういうものでございまして、いわゆる宴会費に流用されておるというものはわずかなものであります。われわれといたしましては、こういうものがあるということはもちろん認めますけれ
ども、このために
地方財政全体に非常にゆとりがある、非常な濫費が行われておるというふうには
考えていないのであります。繰返して申し上げますが、もちろんそういう
経費は一円たりとも
支出すべきでないということについては、われわれとしましても努力いたしたいと
考えております。
なお御参考までに申し添えておきたいと思いますことは、そういうふうなことにつきましての調査も十分でございませんし、先ほど塚田さんのおつしやいましたように、
資料等につきましても十分でなく、非常に御
説明が満足を得られませんことを残念に思
つておりますが、そういう趣旨におきまして、
地方財政委員会の職員の手
不足ということもございますので、来年度におきましては、二十五名ぐらいの特に
財政自体を專門に
現実に調査する、
資料を整備する職員を
政府に
要求しまして、大体承認されることになりますので、そのものの活用によりまして、十分なことをいたしたいと思います。しかし
地方自治を認められておる今日、われわれの方から監督的な措置をとるということは、あくまで避けたい。勧告をするというような、相手の自主性を認めた措置によりまして、ぜひともこういう
経費の節減に努力いたして行きたいと
考えております。