○岩本副
議長 この場合ひ
とつ皆さんに研究の
資料として私
発言しておきたいと思うのですが、この
国会審議権の
尊重という
決議案は、もちろんけつこうであろうと思います。ただひ
とつ今後の問題について御研究の材料にしていただきたいと思いますことは、この前渡米
議員団が
報告書を
出しまして、爾今可能の範囲において最高度に
議院立法に持
つて行こう。いわゆる憲法の
趣旨に準じて行こうということで進めまして、来年度予算には、案はこちらの議会の法制局の職員も立法のできる態勢にしようということで、完全ではありませんけれ
ども、二十人ばかり増して、着々その方向に進めるように配慮しておるわけでございます。そこで
電力再
編成というものは、向うの
要望があるなしにかかわらず、議会として立法すべき、しかも急速にやるべき筋合いのものだつたわけであります。
政府を責めるということは、これまた行
政府に対して立法府から言うことも、一応りくつは合いますけれ
ども、実は
議院立法の
趣旨から申しますと、今まででも、どの党でも、あるいはどの個人の
議員でもや
つてよかつた。この問題を
政府が出さなければならぬということはない。重要性からい
つて、今までに
議員が
出してもよかつたはずであります。その場合において、与党であり、大政党である
自由党が、そのイニシアチーブをと
つてまず出すということは当然でしよう。しかしこれも怠
つておつたわけであります。しかしながら少数派の
諸君といえ
ども、同じ
意味において立法権を持
つておるわけでありますから、今まで
議員のうちからこれが立法されても当然であつたと思うのであります。従いまして、ここにごの問題だけをとらえて、
国会に
審議権尊重に関する
決議案を出すには、いささか私は疑義があります。しかしながら、起つた問題について
議論を闘わすということもいいことでありましようけれ
ども、今後の問題として、議会としてはそうあるべきではなかろうかということを御検討願いたい。こういうように思います。