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1950-11-20 第8回国会 参議院 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 閉会後第5号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十五年十一月二十日(月曜日) 午後一時二十七分
開会
————————————— 本日の
会議
に付した事件 ○
在外同胞
引揚問題
に関する
調査
の件 (最近の
引揚状況一般
に関する件) (
在外
公館借
上金
の
確認
に関する分 の
返済方法
に関する件) (旧
軍関係債権
の
処理
に関する
法律
の一部
改正
に関する件) (
調査報告書
の件) —————————————
大谷瑩潤
1
○
委員長
(
大谷瑩潤君
)
只今
から
委員会
を
開会
いたします。御
承知
の
通り臨時国会
が明二十一日から
開会
されることになりました。本日を以て本
特別委員会
は一応解消することになります。
従つて
本日が
最後
の
委員会
でございますので、第八回
国会
における
特別委員会
の締括りをいたしたいと存じまして、皆様のお集りをお願いいたした次第でございます。本日の
議題
はお手許に差上げましたように、第一に最近の
引揚状況一般
、第二に
在外
公館借
上金
の
確認
に関する分の
返済方法
、第三に旧
軍関係債権
の
処理
に関する法の一部
改正
、第四に
調査報告書
の件とな
つて
おりまするが、その以前に本日の
議事
に入りまする前、未
復員者
の
給与法
についてちよつと申上げたいと存じます。この前の
委員会
におきまして
鈴木委員
から
経過報告
がありましたように、大体
委員会
の意思が達成せられるようになりましたが、この
改正案
の
取扱
でございまするが、即ち
参議院側
で発議するか
衆議院側
で発議するかでございますがこのことは先の
委員会
におきまして、
委員長
と
鈴木委員
に御一任して頂きました。そこで早速
衆議院
の
若林委員長
と協議をいたしました結果、
改正案
を一応
両院
より
関係方面
に提出して、その上でどちらが先議するかは次の
国会
が開かれましてから決定しようということになりまして、
参議院側
としては
関係方面
に対しましてすでに手続を取りましたことを申上げます。何とぞさよう御了承願いたいと存じます。先ず最近の
引揚状況一般
につきまして、
政府当局
より
説明
をして頂きたいと存じます。
外務省
の
武野引揚課長
。
武野義治
2
○
説明員
(
武野義治
君) 御
承知
のように
引揚問題
は、
昭和
二十二年末頃には殆んど英軍、
蘭軍
、
米軍関係
の
地域
からの
引揚
は、少数の戰犯者を除きまして殆んど全部
帰国
したということになりまして、事実上
引揚
が終了したと、こう申してもよい
状況
でございます。
従つて
二十三年度以降におきましては、
引揚問題
は
ソ連地区
、満洲を含めました
ソ連軍地区
の
引揚
に集中された次第でございます。一九四六年の十二月十九日、
米ソ
の間に
協定
ができましたことは御
承知
の
通り
でございますが、この
米ソ協定
によりまして
引揚げ
ました数は百一万七千四百七十八名に達しました。これは南鮮を経由いたしまして、北鮮から
米ソ協定
前に脱出いたしました二十九万三千九百六十八名を除いた数でございまして、これを含めまして、
ソ連地域
からの
引揚者合計
を調べますと、百三十一万一千九百六十八名とな
つて
おります。満洲は
只今
までのところ百四万五千五百二十五名の
引揚
がございまして、その合計は約二百三十五万七千とな
つて
おります。
ソ連軍
が八月九日進駐、占領いたしました
地域
におきまする軍人、
邦人
の総数は二百七十二万六千と推定せられておりますので、この
引揚者数
を引きますると、三十六万九千の
推定数
がおるわけでございまして、現在でも問題は、三十六万九千の
説明
が何ら
ソ連当局
からされておらないというところに問題の中心があるわけでございます。昨年十一月三十日に
参議院
で
引揚促
進に関する
決議
をなさいました。又二十四年十二月二日には、
衆議院
で同文の
引揚促
進の
決議
が行われました。二十四年の十二月二十五日、昨年の十二月二十五日に、
吉田首相
は
シーボルド議長
を訪問されまして、この
両院
の
決議
を
マ元帥
に宛てた書簡と共に提出されたことは新聞に伝える
通り
でございます。昨年の十二月二十一日には対
日理事会
で、この
引揚問題
をめぐりまして非常な紛糾がございました。
ソ連代表
は、全員退場されたのであります。次いで十二月二十二日でございますが、
シーボルド議長
は、
ソ連代表
の
マッカーサー元帥宛て書簡
を引用いたしまして、
ソヴイエト側
の主張を駁撃すると共に、
日本人捕虜
の
調査
に関して、
米国政府
に要請した旨の声明を
発表
されたのであります。本年の一月四日になりまして、第百三回、第百四回の対
日理事会
が開催されまして、その際
日本人抑留者
の正確な
情報入手
のために徹底的な
実地調査
を行う責任を持
つた
国際的団体なり、
人道的団体
を指定し、それを
ソ連当局
が受諾してくれるようにということを要請した
米国政府対ソ覚書
が
発表
されました。その際も
ソ連側
は退場されております。二十五年の一月九日
ソ連代表部
は総
司令部
に対しまして、二千五百名の
送還
を通告したのであります。で、それまでに昨年の五月二十日に
タス通信
を以て今後九万五千の
捕虜
を
送還
するであろうという
発表
がございました。その
人々
は先ず第一船の
高砂丸
を初め、御
承知
のように舞鶴或いは国内の諸所において異常な風景を展開いたしました。そうして十二月二日の
舞鶴入港信洋丸
を以てこの二十四年度は打切られたのでございます。この時の数は九万四千九百九十名と覚えております。九万五千名には若干足りませんでございました。そうしてこれが終りかというような心配がございましたが、二十五年の一月九日に
ソ連代表部
は、総
司令部
に三千五百名の
送還
を通告したのでございます。そのうちに一月十八日になりまして第百五回の対
日理事会
が開かれまして、
ホジソン英国代表
が、
濠洲政府
もキャンベラの
ソ連大使館
に、
日本人抑留者
の
調査
に関する
提案
を
ソ連側
が受諾するよう要請した一月五日付の覚書の
内容
を
発表
されたのでありました。この時も
ソ連代表
は退場されたのであります。こうした対
日理事会
の討議に併行いたしましてか、二寸五年一月三十日には再び
ソ連代表部
は総
司令部
に二千五百名の
送還
を通告合して来たのでありました。次いで二月一日、二月十五日、三月一日、百六、百七、百八回の対
日理事会
はいずれも
ソ連代表部
は欠場されております。四月三日
ソ連代表
は総
司令部
に四千名の
送還
を通告いたしました。そうしてその四月の
最後
のは二千八百四十四名でございます。この二千八百四十四名の
送還
が終りますと同時に、
タス通信
は戰犯、病人二千四百六十七名を除き
ソ連
からの
邦人引揚
は
打切り
だ、完了したという
報道
をなしたのであります。この
報道
は非常に
日本側
の
朝野
を刺戟いたしまして、勿論
政府
といたしましては
タス通信
を正式のものとは全然考えておりませんけれども、異常なシヨックを起したことは事実でございまして、本年五月二日
国会
は
引揚問題
について
国連提訴
を
決議
されたことは御
承知
の
通り
でございます。この
国連提訴
の
内容
は今更申上げるまでもございませんけれども、生きて残
つて
いる者の
引揚
つ
促進
と、死んだ者並びに
戰犯及びその他
の
理由
で向うに抑留されておる者の氏名の
発表
、
現地調査団
の派遣、こうい
つた
内容
を含めました
決議
でございまして、
国際世論
を通じてこの問題を解決して貰う。こういう
趣旨
を織り込んだものでございます。そうしてこの五月三日、たしか
両院議長
が
マ元帥
を訪問いたしまして、
国会決議
の
内容
を懇請されたのでありまして、五月十日になりまして百十三回の対
日理事会
がございまして、この時は
ソ連代表
は欠席されておりまして、
シーボルド議長
は
国会決議文
の
国連
への伝達については、
マッカーサー元帥
がすでに
措置
をした旨を
発表
されたのでございました。五月の十二日になりますとロンドンの三
国外相会議
が開かれ、その際在
ソ捕虜
の
引揚
に関する
共同覚書
を
発表
されて、そしてこの
引揚問題
についての二国の関心を我々は強く感じたのであります。ところが翌月の六月八日、
タス通信
は重ねて
日本人引揚完了
を
報道
しております。八月二十二日になりますと、
米英濠
三国は第五回の
国連総会
の
議題
に、
日独捕虜
の
引揚問題
を加えるように
リー国連事務総長
に要請したと報ぜられております。一週間た
つた
八月二十九日、
日本人
の
捕虜
はない
意味
のプラウダの
発表
に対して、
シーボルド議長
がひどく非難した
報道
も
発表
されております。今年の九月十九日から
国連
の
総会
が開かれたわけでございますが、三日目の二十一日にこのジエネラル・コミツテー、
総会
が採択いたします
議題
の
日程
の中に、第二として
日独捕虜
の問題について
ソ連側
に
説明
を求める
米英濠
の要求が含まれているということが報ぜられたのであります。その詳細はまだ正式に私共聞いておりませんけれども、恐らく我々の
代表
である
斎藤惣一
、
中山マサ両氏
が非公式のオヴザーバーとして出席され、又
外務省
から倭島
監理局長
も行かれておりますので、この
議題
が確実に採用されているということは間違いないと考えておりますし、これがいつ頃の
日程
で
議題
に載るか、討議されるかということについてはまだ正式なものはございません。土曜日の
AP雷
でございましたか、外電では何か大分遅くなるようなことを伝えて参
つて
おりますけれども、本年のそう遅くならない
機会
にこの問題は
総会
に附属いたしまする
委員会
の
一つ
に懸けられるのではないかと
思つて
おります。これは
ソ連地区
からの
引揚
という問題に関して
只今
までの
経過
を一応申述べた次第でございます。 それから問題は又
中共地域
の
引揚
の問題がございまして、これは私共の観点から申しますと、満洲というものは
ソ連軍
によ
つて
占領せられまして、その
地域
に
残つた人々
の運命については
ソ連当局
の責任ある
措置
をお願いするという立場にあるのでございますが、
説明
の便宜上満
洲地区
からの
引揚
について若干触れたいと思います。というのはり満洲と
中国本土
の
関係
においては今截然と区別することができかねるような事態もございまするし、又その他最近のいろいろの
状況
からいたしまして、満洲を一応独立して御
説明
申上げたいというつもりでございます。
ソ連軍
が満洲で撤退いたしましたのは
昭和
二十一年の四月末から五月にかけた頃でございました。その後
国民政府
、
中共
両軍が相対立しまして、そうして内戦が開始された。勿論この頃国共間に
一般日本人
の
送還
に関する
特別協定
が結ばれまして、両
地区
における
邦人
は
松花江以南
は
帰国
せしめるということにな
つた
のでありましたが、
国共関係
の変化が非常に激しく次第にそれが困難になりまして、
交通関係
の問題も非常に大きな
関係
がございますが、要するに
中共地区
の
邦人
の
引揚
は幾ばくもなく完全に停止されてしま
つた
ということでございました。その後命懸けの脱出というものが若干ございましたけれども
昭和
二十四年、昨年の九月、千百二十七名の
邦人
が
ソ連
の
配船要求
によ
つて大連地区
から帰
つた
ことは御
承知
の
通り
でございます。それから
清洲地区
の
残留邦人
の悩みは、従来
内地
との
通信関係
が全然杜絶させられてお
つた
ことでございましたが、本年の初頭以来
中共地区
の
残留地域
から
内地向
の
通信
がだんだんと許されたようでございまして、我々の
情報
といたしましてもすでに今まで
内地
の
留守宅
、
知人宛
に届いた
手紙
は可なりの数に達しておるようでございまして、私共が散見いたしまする
手紙
のいずれもが行間に切々たる望郷の念を訴えておるのでございます。こうして昨年山澄丸、
高砂丸
で帰
つて
参りました
大連中共方面
の満洲の
引揚者
並びに
知人宛
、
留守宅宛
の
通信
によりまして、大体満洲及び
中国関係
における
在留同胞
の消息がだんだんとわかりつつあるのでございます。時に注意すべき点は
日本技術者
が非常に有能である。而も低賃金で使いまくれる又自由に酷使できるという点もあると思いますが、そういうために非常に便利な存在であるというために、なかなか
留用機関
が解放しようとしない。勿論いつまでには解放するとかいうような或る
程度
の思わせぶりはあるとは思いますけれども、いざとなればやはり強迫なり、懐柔の
方法
の諸手段を書しておられるように聞いております。
文中共電
の第四軍という所には相当の
日本人
の部隊も従軍しておるということも
通信
では聞いております。そうしてこれは
事情
がよくわかりませんので、私共確信ある
説明
はできないのでございますけれども、要するに満洲と
中国本土
との間には可なり
日本人抑留者
があちらこちらに移動させられておるということが想像されるのであります。又
留用機関
から解除されました
日本人
は非常に苦しい生活を余儀なくせられて各地に散在しておるという
情報
も私共聞いております。勿論
調査
の
方法
も特にございませんし、いずれも
内地
に来ました
留守宅通信
の一部を御披露するだけでございますけれども、大体こうした
気持
は
留守家族
の
気持
と共通した非常に切々たるものがあることを私共感じております。こうした
中共地域
並びに満洲、
ソ連関係
の未
帰還者
、いわゆる三十六万九千というものについて、もう少し納得行く
説明
が行われなければならないものだということを我々は感じておる次第でございます。 それから尚これは
政府
の対策といたしまして、とにかくこうい
つた
、特に
中共方面
についていろいろ
留守宅家族
からの御陳情もございますし、又
国会
の
方面
の強い御意向に鑑みまして、総
司令部方面
にこの
中共地域
からの
引揚
につきまして何とか一日も早くまとめた
措置
が行われるように懇請しつつございまして、総
司令部
の
方面
でも非常に同情を持
つて
この問題を取上げて頂いております。併し何分にも最近の
朝鮮動乱
を契機といたしまして或いは恐らくはそうい
つた
ような
状況
がこの問題の成り行きを相当阻んでいるのではないかと想像しております。先般
赤十字
の第二十一回の
総会
に出席されました
島津社長
さんがお帰りになられまして、
赤十字社
のほうでいろいろお話にな
つた
件を私が又聞きしたのでございますが、これは
総会
に出席されました
中共側
の
代表者
、
保健大臣
の李徳全女史、並びに
ソ連代表
のボリスパシコフ、名前はよくわかりませんが、とにかくお医者さんの
代表者
とお会いにな
つて
、そうして
日本人抑留者
の
引揚促
進について
協力方
をお願いしたということを聞いております。
赤十字社
の
関係
は、特に
赤十字社
から直接に当
国会
がお聞きになられることが最も適切だとは考えますけれども、こうした
日本赤十字
も、
国際赤十字委員会
、スイスにございまする従来の
赤十字條
約の親でございまする
国際赤十字委員会
並びに
国際連盟
を思わせまする
赤十字社
の国際的の連盟がございまして、そこを通じて
中共
並びに
ソ連関係
の
引揚者
の
促進並び
に
赤十字
の事業でございまするいわゆる
抑留者
の安否の澁息を、そうした
国際的赤十字
の正当な
方法
を通じて問い合わせるという
方法
もお願いしているということを私共を聞いております。
朝野
を挙げてこうした
抑留者
についての
引揚
の
促進
について、
赤十字
の非常な御
努力
があることを、私共又確信するものでございます。最近又
中国本土
からぼつぼつ
留用機関
から解除された
人々
が帰
つて
来ておりまして、昨年から
只今
まで約二百数十名というものが帰
つて
来ておるようでございます。こうい
つた
個々の
留用者
だ
つた方々
は、
留用機関
に対し、或いは
北京政府
に対し、間断なく、又執拗にその
帰国
或いは
留用解除
の問題、そうい
つた
帰国
についての
便宜供与
、こういうものを執拗にお願いした結果許されたということを、大体一般的な傾向として聞いておりますし、なかなか
留用機関
が離さないというのが、先ほど申し上げしまたような
理由
もありまして、各人も帰る
方法
を知らないということもありますし、又
資力
の点からい
つて
もむずかしい。
留用機関
が離すときには、
内地
に帰るときの船賃まですつかり出すということも幾つかの例で散見しておりますが、こうい
つた
、まあ相当本人の
努力
によ
つて
、又
北京政府
の
機関
の理解によ
つて
帰られたかたはございますが、その背後に、やはり数とか、或いはその
状況
は、不明ではあるけれども、相当大勢の人がまだ残されておるということも感じております。一日も早くこうい
つた
問題を世界的に取上げて貰いたいということも考えております。
日本政府
といたしましても、総
司令部
に対し常に、或いは
機会
あるごとにお願いするつもりでございます。
大谷瑩潤
3
○
委員長
(
大谷瑩潤君
)
只今
の
武野課長
の御
報告
に対して御
質問
をして頂くことにな
つて
おりましたが、実は
課長
はこれからGHQのほうに行かれますので、
質問
は後日の
機会
に譲
つて
頂きまして、
只今
の
報告
はこれで
打切り
をいたしたいと存じます。御了承を願います。 —————————————
大谷瑩潤
4
○
委員長
(
大谷瑩潤君
) 次に第二の問題でありまするが、
説明当局
がまだ見えておりませんので、その次の第三の
項目
に移らして頂きたいと思います。第三の
項目
は、旧
軍関係債権
の
処理
に関する法の一部
改正
の件でありまするが、これは御
承知
のことと存じまするが、未
復員者給与法
或いは特別未
帰還者給与法
によ
つて
生じましたところのいわゆる
過誤払
を
処理
する
法律
でございまするが、これを先の
委員会
におきまして、
議員発議
とすることを決定いたしました。早速
事務当局
において
法案
の準備ができましたので、その
内容
を
説明
して頂くことといたします。
今枝常男
5
○
法制局参事
(
今枝常男
君) それでは旧
軍関係債権
の
処理
に関する
法律
の一部を
改正
する
法律案
につきまして
概要
を御
説明
申上げます。この
法案
は元の
軍人軍属
、又はその親族或いは遺族、並びにその他の未
帰還者関係
につきまして与えられました
給与金
のうち過払になりました分について、
事情
によりましてはその
返還請求権
につきまして
延期
の
措置
をするとか、或いは又場合によりましてはこれを
免除
するというような
措置
の講じ得るような
規定
をいたしておるわけであります。現在ございますところの
自軍関係債権
の
処理
に関する
法律
の中へこうい
つた
措置
のできまするような
規定
を盛り込んで行こう、こういうことでできておる
規定
でございます。第
一條
におきましては、現在ございます
法律
の第
一條
が主として
軍需債権関係
の
延期
の
措置
を
規定
いたしておるわけでございますが、この第
一條
に
規定
されましたものの中にはそうい
つた
本来的な
意味
の
軍需関係
の
債権
の外に今回
措置
をしようとしておるようなものに類するものが成る
程度
入
つて
おりまするので、この場合
一條
は
專ら軍需関係
の
債権関係
の
規定
にいたしまして、今回
措置
をしようとしておるような
債権
に類するものはすべて別に
規定
いたそうと、こういう
趣旨
からいたしまして、
一條
の中からはそうい
つた
種類のものを除くための
改正
をいたしておるわけでございます。次に第
一條
の二といたしまして新しい
條文
を設けまして、この
規定
におきましては
只今
申しました未
復員者関係
の
給与金
の過
払金
、及び特別未
帰還者関係
の
給与金
の過
払金
につきまして現在ございます
一條
の
規定
を準用することによりまして、その
返還請求権
について
延期
の
措置
をし得るというようなことを
規定
いたしたものでございます。この
條文
の第一号に掲げましたものが、
只今
申しました主として未
帰還者給与法
によりまして
給与
されますような
関係
の
給与
についてのことを
規定
いたしておりますが、第三号におきまして特別未
帰還者給与法
によります
給与関係
の過
払金
についての
措置
を
規定
いたしておるのでございます。次に第二條、これは第
一條
及び第
一條
の二の過払に伴います
條文
の
整理
でございます。第三條におきましてはこの未
復員者給与法
、並びに特別未
帰還者給与法
によります過
払金
につきまして、第三條の二の第一項で
免除
の
措置
を
規定
いたしております。この場合はこの過
払金
ということにな
つた
理由
が
債務者
の責に帰することのできないような事由によ
つた
場合に限ること、並びにその過
払金
の
返還義務
を負うている
債務者
が
資力
が十分でなくて、これを返済させることが困難であるというようなことの認められる場合、そういう二つの
條件
に限りまして、そうい
つた
條件
を備えた場合においてはその
債務
の全部又は一部を
免除
することができるということを第一項で
規定
いたしております。それから第二項におきましては、そうい
つた
債権
につきまして、
債務者
の行方が長いことわからないという
状態
にございまして、そういう
状態
が三年以上続いております場合にはやはりその
返還
の
債務
を
免除
することができる。こういうふうに
規定
いたしたわけでございます。それから第三項におきましては、これはその
免除
の通知を
債務者
にいたします場合の
方法
を
規定
いたしたものでございまして、官報に公告してこれをすることができる。並びにその公告から二週間た
つた
らその
免除
の通告の効果が生ずる。こういうことを
規定
いたしておるわけであります。
最後
の第四條は、單に
條文
の
整理
をいたしておる
規定
でございます。大体この案に盛りました
内容
の
概要
は以上の
通り
でございます。
大谷瑩潤
6
○
委員長
(
大谷瑩潤君
) 何か御
質問
がございましたら……。
内村清次
7
○
内村清次
君
質問
はにのでございますが、この
取扱
ですね、大体こういう
改正
はすでに一回こちらのほうでもやろうというふうな考えもあ
つた
ということも承わ
つて
おりますが、どう
取扱つて
今回の
国会
に出すかという問題でありますが、この点につきまして各
委員
から御意見を述べて頂きまして、もう一回この問題を
議題
として提出をして急速にするというような方向へ向
つて
、
一つ
その
方法
を決定して頂きたいと思います。
大谷瑩潤
8
○
委員長
(
大谷瑩潤君
)
提案
の仕方ですね、これは実は今お話しようと
思つて
お
つた
ところであります。一応この
原案
を
皆さんがた
に御
承認
を頂きましたらば、その上で提出する
方法
をお諮りしようと、こう
思つて
おりました。それじや御
質問
はございませんですか。……御
質問
ないと存じまするから、
只今部長
から
説明
を申上げました
改正案
を
原案
として発議することに御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大谷瑩潤
9
○
委員長
(
大谷瑩潤君
) 御
異議
ないと認めて、さよう決定いたします。 —————————————
大谷瑩潤
10
○
委員長
(
大谷瑩潤君
) では次に
調査報告書
の件を
議題
といたします。第八
国会
における本
特別委員会
の活動につきまして、
議長宛
の
報告書
を提出するわけでございますが、
案文
を朗読いたしまする故に、不備の点は御指摘を願いまして御
訂正
を願いたいと存じます。
青木玉吉
11
○
事務局員
(
青木玉吉
君)
調査
の
経過
並びに結果の
概要
。
在外同胞
引揚問題
に関する
特別委員会
は、
昭和
二十五年七月二十四日
院議
を以て設置せられたが、
今期国会
は期間短かく、且つ
特別委員会
の設置が遅れたるため、
国会開会
中
委員会
を
開会
すること二回、
先づ
本
特別委員会
は、今後
引揚者
及び
留守家族
の
厚生援護
に関する
調査
、即ち
引揚者
及び
留守家族
の住宅問題、失業対策問題、
在外資産
の
処理
及び
在外
公館借
上金
の
処理等
に関する
調査
に主力を注ぐことを
確認
し、取敢えず閉会中も
引揚者
及び
留守家族
の
実態調査
を行い、その実情を把握認識するため
継続調査要求
を提出することを決定した。
国会開会
中
委員長
及び
理事打合会
及び
懇談会
を各々一回
開会
した。付託された請願七件を全部審査の上探釈した。 七月三十日、
院議
を以て
継続調査
の
承認
を得てから
委員会
を
開会
すること五回、一、
引揚者
及び
留守家族
の
厚生援護
に関する
一般状況
、二、最近における
在外同胞
の
引揚状況
、 三、
引揚者
の
就職状況
、四、未
復員者給与法
の一部
改正
、五、
在外
公館借
上金
の
処理状況
、六、旧
軍関係債権
の
処理
に関する法の一部
改正等
、専ら
厚生援護
に関する問題の
調査
を行
つた
。又、青森、岩手、秋田、及び山形の諸県に
議員派遣
を行い、
実地調査
を行
つた
。尚
国際連合総会
において我が
抑留同胞
の問題が取上げられることになり、
委員会
は取敢えず
国際連合総会
に対し感謝を捧げると共に、
衆参両院
の
代表
及び
政府職員
が
国際連合総会
に出席できるよう
関係方面
に懇願することを
決議
し、早速この
旨関係方面
に連絡をと
つた
。
継続調査
中、
議事運営
のため
委員
会及び
理事打合会
二回、
懇談会
一回
開会
した。 以上の
通り
、
委員会
は
引揚者
及び
留守家族
の
厚生援護
に関する面に
專ら重点
を置いて
調査
を続け、この面における一応の
調査
を終えたが、特に住宅及び
就職
の面は誠に憂慮すべき
状態
である。而も現在、我が
抑留同胞
の問題が
国際連合総会
に取上げられている最中であ
つて
、
在外同胞
引揚問題
に関する重要問題の
調査
は完了しない。 以上であります。
大谷瑩潤
12
○
委員長
(
大谷瑩潤君
)
只今
の
案文
に つきまして
お気付き
の点、又
訂正
をしなければならんとお思いになる点を御指摘願いたいと思います。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大谷瑩潤
13
○
委員長
(
大谷瑩潤君
) ではさように決定をいたします。尚
只今
の
報告書
につきまして、字句の
訂正等
につきましては
委員
に御一任を願いたいと存じまずるが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大谷瑩潤
14
○
委員長
(
大谷瑩潤君
) では字句の
訂正等
につきましては
委員長
にお委せを願います。 それでは暫時休憩いたしまして懇談をお願いいたします。 午後二時十五分
懇談会
に移る —————・————— 午後二時三十二分
懇談会
を終る
大谷瑩潤
15
○
委員長
(
大谷瑩潤君
) 先ほどに引続き
委員会
を
開会
いたします。 先の第二の
項目
に戻りまして
在外
公館借
上金
の
確認
に関する分の
返済方法
に関する件を
議題
といたします。実は本件につきましては継続審査の
承認
を得てから
懇談会
を開催いたしました折に、大蔵当局からも御出席をお願いいたしまして種々懇談の結果、本件につきましては次の
国会
が開かれましたときに大蔵当局の
返済方法
の案を
委員会
に提出下さることにな
つて
おりました。明日から臨時
国会
も開かれますので、当局におかれてはそのことにつきまして一応の具体案ができていることと存じますので、ここに御出席をお願いいたしまして借
上金
についての
返済方法
を
説明
して頂きたいと存じます。
酒井俊彦
16
○
説明員
(酒井俊彦君)
只今
委員長
から具体的な案ができておるのであろうから
説明
せよというお話でございましたが、実はまだお話申上げるような具体案が実は手許にできておりません。誠に申訳ございません。具体案がございませんので御了承願いたいと思います。
千田正
17
○千田正君 どうも
在外
公館借
上金
の問題については、全
引揚者
が長い間要望しておるのであり、且つ、又何回となく
国会
ごとに外務当局並びに大蔵当局に対して当
委員会
からその解決方を懇請してお
つた
のでありまするが、今以て御回答がない。而も講和
会議
が或いは聞もなくじやないにしてもいずれは行われるであろうというときに際しまして、この
引揚問題
を中心にするところのいわゆる
在外資産
の問題、こういう問題に影響するところが非常に大きい問題であろう、私はかように考えるのであります。而もこの
在外
公館借
上金
という問題は
在外資産
とは別個にしても、
日本政府
としては借上げた以上は、これは返済するのは当然の
政府
の義務である。それに対して未だ以て何らの
方法
が見付からない。一体どこに難点があるのか。まさに終戰後今日まで五年た
つて
も未だにその返済の
方法
がないということは、私は
政府
の不誠意をなじりたいと思います。一体これに対する
返済方法
のどういうとこが引つかかりにな
つて
未だにその
方法
ができないのか。この点は大蔵当局としましては何が故に
方法
が立たないのか。その点を
一つ
御
説明
願いたいと思います。
酒井俊彦
18
○
説明員
(酒井俊彦君)
只今
のお尋ねでありますが、終戰後今日になるまで返済の
方法
が立たないということについて、これは我々も非常に申訳ないと
思つて
おります。今日この返済の
方法
を研究いたします上に一番むずかしい問題は御
承知
の採算率と申しますか、レートの問題をどういうふうに決定をするかという問題でございます。そのレートの問題が当時の終戰後の混乱した
状況
の下にあ
つて
、殊にそれが各外地
関係
によ
つて
いろいろ
事情
が異な
つて
おります。そういう
地域
において借上げました借
上金
の採算率をどう評価するかということは、これは今後の
在外
財産の問題、その他いろいろ問題にも影響して参ります非常にむずかしい問題であります。なかなか万人を納得せしめるようなレートが発見できないという点が
一つ
の大きな問題になるところであります。尚さつきもちよつと申上げましたが、その他
在外資産
なり、これに関連するような非常に多くの問題を含んでおりますので、それとの
関係
をどう調整するかという点に大きな問題があ
つて
、実は具体案が今日まで延び延びにな
つて
おるわけであります。勿論この
法律
におきまして
政府
は将来
法律
の定めるところに従い、且つ予算の範囲内において返済すべき国の
債務
として
承認
するというふうに
法律
は謳
つて
おります。
従つて
これは
在外資産
、その他の問題は勿論
関係
はございますが、勿論将来
政府
が返済するということは
法律
に明らかにな
つて
おると考えております。
千田正
19
○千田正君 今のお話によるというと、当時のレートその他の問題が
一つ
の引つかかりにな
つて
おるということと、これが決定することによ
つて
今後起るであろういろいろな
在外
の資産や何かに相当影響する、その他影響する点が多いからということで延び延びにな
つて
おると、こういうのでありますが、実際
引揚者
の諸君が今日未だ一般の人たちと同じような
程度
まで生活が行
つて
ない。殊に最近におきまして住宅難で非常に苦しくな
つて
おる。庶民住宅にしてもそれを借入れるだけの
資力
もない。先般もこの
委員
の方々で、各地にこの
引揚
の住宅その他就労、
就職
の点について厚生政策を立てるべく出張された方はよくおわかりのことと思いますが、せめて
在外
公館に貸した金でも下げて貰えば、我々は小さいながらも五坪の家を建てたいという、こういう希望に燃えているけれども、それに
政府
が対処する何ものもない。むしろ
政府
を呪詛するような
気持
にな
つて
おる。單なる問題にあらずして、これは大きな社会不安を構成する
一つ
の原因とな
つて
おりますので、これは一日も早くこの問題は具体化して頂きたい。レートの問題ということになりますというと、
外務省
から審査室長もおいでにな
つて
おるようでありますが、どこに一体レートの問題が引つかか
つて
おるか。外地におけるところの当時のレートというものはすでにわか
つて
おるはずであります。そのレートが何故に引つかかりになるかということも、我々はむしろ疑念を生ぜざるを得ない。恐らく当時の
状況
におきましては現総理大臣であるところの吉田茂氏から訓令を発して外地におけるところの海外
派遣
の当局の人たちに対しては一応この問題について訓令を発しておるはずであります。当時のいわゆる首脳部であ
つた
ところの吉田さんが、今日総理大臣として未だに自分が訓令を発したものが決定的に具体化しないということは、私は
政府
に誠意がないということを証明していると思うのでありますから、速かに今日におけるこういうような
状況
下において、こうした
在外
公館の問題だけは片付けて頂きたい。レートの問題ということになると、大蔵当局はレートの問題が決定しないからと言
つて
逃げられる、
外務省
は一応かつこうが付いておるから予算化して欲しいとおつしやるであろう。併しながらそれは水掛論であります。レートの引つかかりがあるという点につきましては
外務省
のほうから池田さんがお見えにな
つて
おるようでありますから、池田さんから一応この間の
事情
を御
説明
願いたいと思います。
池田千嘉太
20
○
説明員
(池田千嘉太君)
只今
の御
質問
に対しましてお答え申上げます。実はこの償還については私たちも
確認
の分を共に並行して行われるべきものと思いまして、本年の春頃から大蔵省側とも密接な連絡をとりまして、至急これを解決して予算に組んで頂くようにお願いして置いたのでありますが、大蔵省において主として御研究にな
つて
おりますのでございますが、レートにつきましては一応終戰当時のいわゆる公定レートと言いますか、日本の通貨と
引揚
地の各
地域
における通貨との何はありましたのでございますけれども、その当時の実際のレートというもの、それからこれはまあ米ドルあたりを中心にされて考えられるものかと思いますが、そういうもの、その他数種類が考えられるようで、どうも專門的には我々よりも大蔵省の担任の專門の部局がありますので、大体そのほうにお願いしてあるわけでして、私のほうから今町ということもはつきり申上げかねるのであります。
千田正
21
○千田正君 どうも甚だそういう点は不誠意であると私は思います。何故かというと、仮に外地におけるところのレートがこうであ
つた
。当時の米ドルの建値はこうであ
つた
としたならば、それによ
つて
一応一案、一案、三案ぐらいの案は立てられるはずである。例えば上海のマーケットはこうであ
つた
、十八対一のレートであ
つて
も実情においてはそうじやなか
つた
から、こういうふうな
状況
でやりたい。或いは満洲はこうであ
つた
とか、或いは台湾はこうであ
つた
、一応の案は二つか二つか三つ、三つぐらいの案は提示できるはずだと思います。そういう案もなしにどうもレートがきまらないから予算も組めない。そういうことであ
つて
はやはり今の
引揚者
の諸君は納得も行くまいし、我々
委員会
としましても納得行きません。でありますから、当時の
状況
はこうであ
つた
から、こういう案を立てたい。或いは厳密に言えば、普通のレートで行けばこういうふうな案が立つ。これもできないとすれば第三案、これで何とかして
引揚者
の人たちに納得して頂きたい。こういうふうなはつきりした案が何か具体的にできそうなものだと思いますが、この点についてもう少し責任を持
つて
頂きたいと思います。どうかこの点について何か案を現在でも作りつつあるのですか、どうですか。その点を酒井次長さんからお願いします。
酒井俊彦
22
○
説明員
(酒井俊彦君)
只今
のレートの問題でございますが、勿論終戰当時に公定レートというのがございましたことは御
承知
の
通り
であります。ただ
在外
公館借
上金
と惜入れました時期が終戰時でございませんで、終戰後何ヶ月かに亘
つて
借りております。その間現地において刻々物価が変
つて
おります。又当時の終戰後の
日本側
のいろいろな
状態
も変
つて
参
つて
おります。而もこれがああいう外地におきまして、終戰後は的確な資料が我々には殆んど入
つて
おりませんし、各地ごとにそれぞれ
事情
は異な
つて
おると思います。そこで公定レートの外にどういう案があるということでありますが、これは突きつめて考えますれば幾らでも案が出るべきものだろうと思いますが、その当時の米ドルを中心とした
一つ
の比較が立ち得る。それから又当時大体現地において
日本人
間で、これは日本に帰
つた
ならばこのくらいで換算するというような私人間の契約というようなものもちらほら見えております。荷当時のまあ上海なら上海というものをとりまして、そこの終戰時から一番多く借入が行われた時期までの物価の騰貴率というようなものも、これは非常な推定になりますが、或る
一つ
の物価騰貴率を加堕したレートというものも考えられ得ると思います。ただこのいずれを取るかというようなことになりますと、それぞれ推定その他が入
つて
おりまして、誰でもがこれでよろしいと納得するレートはなかなか出て参らないのでございます。案というほどではございませんが、レートとしては四種類、五種類、考え方によ
つて
はもつとそれ以上いろいろなレートが考えられるかと
思つて
おります。
森崎隆
23
○森崎隆君 千田
委員
の言われたのと同じでございまするけれども、この問題は非常に強要して来ておる。勿論これは出したものが徴收ができないのが主な点であるようでございますので、待
つて
待
つて
待ち切れなくて請求するというか、金融業者その他のほうに奪われつつある現状であります。これは実際について考えましても
引揚者
に対する重大な段階に立ち至
つて
おると考えております。私は香川県出身でございますが、香川県のほうに行
つて
も非常に或る事業なんかに一部提供したような人は、何とかそれを待て待てと言
つて
お
つて
も、もう待ち切れないという現状なんです。この一
人々
々の実情を考えて頂いて、私は今日までこんなのんきに延ばされては実際
引揚者
自身がたまらないと思います。いろいろな面で危險思想とか、思想悪化とか申しますけれども、
政府
の政治、政策面が一番大事な段階で、こういうようになりますことは実は国民の思想を悪化させる根本問題であるということをはつきり御認識頂きたい。いろいろな点をあれしたりいたしましても、政治そのものが国民に納得行くような、そういう貧しくとも良心的に、これが
政府
の手一ぱいの範囲だというところを出して頂かないと、やりは国民は納得行かないのです。香川県においては大体いろいろな階層の人がございますが、併し私共の県におきましては
在外
公館等借入金緊急
措置
促進
会というのができまして、明日は四国四県全部に作りまして、四国四県の団結をやるということになれば、これ又だんだん拡がりまして各県みんなに火が付いております。このまま放
つて
置けば
政府
自体の責任問題になると思います。外交問題、講和問題を控えた現段階におきまして、こういう問題、これは明らかに
政府
の不誠意であるというはつきりしたこういう態度であると言いますか、
政府
自体に一種の非民主的な根性がありはしないか。何とかして引延ばしてそのうちに成るべく安く叩いて払い戻そうとい
つた
ような根性があるのじやないか。
引揚者
自身に対する
政府
が淵かい
気持
を持
つて
おれば、換算率その他の問題は、これは私は本当に何とか解決がつくと思うのです。一方的に
政府
で
最後
まで決定して援けようという
気持
でなくて、これはいろいろな面があるのでありますから、みんな今おつしやるような試案を作られまして、そして
引揚者
の
関係
のかたと十分に折衝いたしまして、そしてどの案なら納得するか。勿論
政府
の一方的な意見でもいけない。
引揚者
自身の考えも今のところ非常に強力でございます。そこに或る
程度
お互いに譲り合う点が出て来るだろうと思うのです。そこまでの誠意を示さずに、何にも出さずにまあ待つすおれと言
つて
も、いつまで来ましてもこれは一
人々
々の
引揚者
自身が……、さつき申上げたことを繰返すようでございますが、今自分の尊い権利で
内地
で事業をしようという……本当に握
つて
握
つて
、握り切
つて
お
つた
尊い金を、借りた担保をだんだん奪われておる現状から考えますと、本当にこれは一
人々
々の
気持
というものがだんだん悪化する
一つ
の途であると思う。こういうように考えますので、
一つ
千田
委員
のおつしやられるように、本当にもうこれ以上は待ち切れないのです私は特にお願いいたしたいのは、今日具体的な案がないようでございまするが、大体皆様がたにお考え頂きまして、例えば臨時
国会
が終るまでに何とかするとか、年末でに本当の
一つ
の具体案を三つでも、四つでも出して誠意を以て交渉するとか、この
委員会
に出すとか……、この期限ですね、今すぐと言
つて
も困難だと思いまするから、例えば明日か明後日にもこの
委員会
は引続いて成立いたしましようから、初の
委員会
に出されまして遅くとも年末くらいまでには大体材料はあるのでございますから、具体的な
一つ
の動きにすぐ切り換えて頂きたい。今日のような押問答を幾らされましても、これは我々が突込でもそちらでは
皆さんがた
としては、責任があるかないかはわかりませんが、はつきりした答弁ができないという暖簾に腕押では、いつまでた
つて
も困る。各府県にみんな散らば
つて
、その日その日を今日か今日かと待
つて
いる
引揚者
自身の問題ですですからこの点をお考え頂いたならば、もう少し
皆さんがた
に味方にな
つて
頂いて、
政府
なり大臣なり、重要な責任者に対しまして強力にあなたがたが私共に代
つて
一つ
十分に我々の意見をお伝え頂いて、できるだけ
一つ
この次の最初の
委員会
に具体的な案を是非出して頂きたい。是非まあその点をお願いいたしたいと思います。我々はいろいろ
質問
したいことが沢山ございますけれども、これは具体的な問題になりますから今日はもう
質問
しませんが、
一つ
期限をはつきりして、次の
委員会
までに是非とも
一つ
はつきりしたものを皆さんの手でお持出し願うようにお約束して頂きたいと思います。以上お願いします。
千田正
24
○千田正君 簡單ですが、酒井次長にお願いしたいのですが、今為替のレートや何かそれぞれの情況によ
つて
違うというお答え御尤もですが、何か平均値というようなものを出せるだろうと思います。どういう場合においてもそれは公定があるし、いろいろなそのときの
條件
がありますので、大体併しながらコンビネーシヨンその他の点から言
つて
一つ
の平均値というものが出るはずです。その平均値そのものを土台にして、一応の案を立てて頂きたい。私はそう
思つて
おります。とにかくさつきも申上げた
通り
火がついているのです。せめて出すという額さえはつきりして来れば或いはそれを対象にして
引揚者
が年末の苦しいとき金融するとか何とかして、一応それを生活の足しにでもして生き延びるというような、本当に切ない
気持
で、るのですから、そういうことをはつきりしてやらんというと、政治というものに対する、或いは
政府
というものに対するところの国民の声というものは、簡單には片付かない。どうか
一つ
そういう点を十分に御明察あられて、そうして一日も早く具体案を提示して頂きたいということを強く要望いたします。
池田千嘉太
25
○
説明員
(池田千嘉太君)
只今
お叱りのありました点、重々御尤もでございまして、我々も帰りましてよく大臣にお話をいたしまして、できるだけ速かにこの問題が解決できるように
努力
いたして見たいと
思つて
おります。ただ問題は、先ほども申上げましたように、レートの外にいろいろ関連する問題にかか
つて
参りますのと、それから又、今すぐということになりますというと、これは財政問題が伴
つて
来ますので、これが一両日中に何か具体案ができるかどうかかということは、ちよつとお約束できないかと思うのでありますが、帰りまして御
趣旨
のありました点は十分大臣のほうにお伝えいたしまして、できるだけ早く解決できますように我々も
努力
いたしたいと思います。
千田正
26
○千田正君
只今
のように二、三日でできないとおつしやるならば、大体臨時
国会
の開かれてある間にでも具体案を提示できるかどうか。できるだけはつきりして貰いたい。そうでないと御
承知
の
通り
案がきま
つて
も、予算の組合せができないとか、何とか言
つて
逃げられるかも知れません。国民は、殊に
引揚者
は一応こういう案が出た。これが或いは
国会
を通過するということになれば、長年の間待ちに待
つて
お
つた
のですから、この臨時
国会
のうちにとにかく具体案を提示して、これによ
つて
国会
の協賛を経て今度の本
会議
においてはこれを具体化して、来年なら来年に、この暮なら暮に何とかできるというような
方法
をと
つて
貰わないと、簡單なことでは済まなくなります。ですから少くともこの臨時
国会
の開かれておる間に、具体案を提示するというようなことを約束して下さることを大臣に
要求
します。
高良とみ
27
○高良とみ君 二、三点お伺いします。
在外
公館というものの性格が、戰争前の
在外
公館と今日新しくできつつあります
在外
公館と、その責任上性格が違うと解釈してよいものかどうかということを、今日御出席の外務政務次官に一応御
説明
願いたい。
草葉隆圓
28
○
説明員
(草葉隆圓君)
只今
高良
委員
から御
質問
のありました
在外
公館の性格は、まあ
在外
公館そのものは現在の
在外
事務所は或いは戰前の
在外
公館と同じと存じますけども、実質的なり、或いは法的なりには相当違うと思います。現在は相当な制限を受けております。いわゆる全般的な
在外
公館としての使会は現在はいたしておりません。通商
関係
なり、或いは一部文化
関係
なりという
程度
でございます当時の
在外
公館はいろいろな
意味
におきまして、国の全部、或いは一部としての
在外
公館というものでございました。
高良とみ
29
○高良とみ君 重ねてお伺いしますが、そうしますとその当時存在してお
つた
国家の諸
法律
、殊に商法のようなものは、今日もそのままに行われておることでありますし、その後日本の
政府
が、今日占領下にあ
つて
性格が変
つた
とは言え、やはり
政府
の
機関
であります限りは、責任においてはやはり
政府
を
代表
しておることに変りはないと思います。というのは私共今日
在外
公館の借入金の問題については、
国会
の者としては釈然としないことが多いのであります。つまり国家の命令、外務大臣の命令によ
つて
借入れましたものに対して、これの支払を躊躇するという
理由
が那辺にあるかということがいろいろ御
説明
を伺いましても、その責任感において私共了解しにくいところがあるのであります。殊にもうすでに他の
委員
からお話がありましたように、終戰後五年を十分に出ております。し、海外に又新しい
在外
公館さえもできつつあり、日本の船等も海外に出ている今日の実情から推しまして、日本の公館に対する信用というものが非常に重要であると思うのであります。そうして見ると、管理下にあるなしはそのときの
事情
によるのでありますが、戰争中の
在外
公館というものも十分な自由は持
つて
いなか
つた
と考えましても、やはり今日の
状態
と似ておるとも考えられる。そうすると今後の
在外
公館の信用にかかわることに対して、今日新しくや
つて
おります来年度の予算に、これを計上されないというその
理由
は、日本がすでに財政の自由な権利を持たないというところにあるのか。或いは国民に対して責任を果し、延いては海外へも
日本政府
の信用を博するということに対して、そこにどういう実際上の支障があるかということを伺いたいと思うのであります。
草葉隆圓
30
○
説明員
(草葉隆圓君)
在外
公館の借入金は、これは当然
政府
が予算の範囲内において支払うべきものという
法律
も通過いたしまして、又当然これは支払うべきものであろうと思います。
政府
も
只今
十分それをさように考えておる次第でございます。
従つて
先ほど来繊々お話のありましたように、支払うならば成るべく早く支払
つて
、現在いろいろな経済情勢で悩んでおられる多くのこれら該当の方々に速かにその立替金をお払いする
方法
をとるべきものである。これは当然だと思います。又当然成るべく早くその
方法
をとるべきである。ただ明年度の予算には現在のところまだ出ておらんじやないか。この点に対しましては先ほど来大蔵省からのお話もありましたように、
在外
公館の借
上金
に対してどれだけの額を予算化すべきものであるかということがはつきりいたしますと、或いは補正予算等において十分出し得る
方法
があると思いますし、
政府
はこの金を当然予算の範囲内においては支払うことをはつきりとこの方針だけは確定いたしております。ただ先ほど来た大蔵省の答弁にありましたような点が事務的に具体的にはつきりして参りますと、予算にありませんでもこれで十分補い得ると、こう考えております。
高良とみ
31
○高良とみ君 更にお飼いしたいのですが、そうしますと私共はこういうふうに解釈していいでありましようか。金を貸したほうの人たちがこの決定権を持
つて
お
つて
、第三者のどこか外にこの率を決定する要素がないと解釈していいか。即ちこれを言い換えて見ますならば、
政府
と、国民の
代表
であります
国会
の
代表者
が、この率については適宜
会議
をいたして決定する自由が、国民側にあるかということを伺いたいと思います。
草葉隆圓
32
○
説明員
(草葉隆圓君) 現在実施されておりますこの
在外
公館借入金の
法律
におきましては、これを審議して、そうして正確なものとそうでないものとを分類する。そうして
確認
証をお渡しする。それに対しては
政府
が借上げたということを
確認
をする。その
確認
をいたしました額に対して当然
政府
は責任を持つべきものでありますが、先ほど来お話にありましたその後の経済変動等において、その
確認
率と、それが現在の社会情勢にどれだけの金額と換算するのが妥当であるかという問題と、それからもう
一つ
大きく申します。と国家予算の
関係
、まあこれだけの
関係
だと心得ておる次第であります。
従つて
今度これを更に支払う具体的
方法
になりますと、十分
国会
の
承認
を経た
一つ
の
法律
としてこれを出すべきである、かように考えております。
高良とみ
33
○高良とみ君 重ねてお伺いします。そうして見るといろいろなその後の財界の変動ということは、
政府
の責任においてや
つた
ことなんでありますから、そのときは常に国民から徴税される税率についても、或いは財産税等についても率は考えてお
つた
ことでありますから、支払いすることについても借金についても換算率というものはすでに考えられていていいことであ
つた
のでありまして、今更ここに来て国民から徴税し、或いは財産税を取るほうの率はきめたけれども、借入れた率は考えておらなか
つた
。今ここに来てまごついておるということに考えられるかどうかということなんですが、私共から考えるとそれは非常に一方的なことであ
つて
、借人のほうは計算して考えておらないというふうに考えられる。
従つて
大臣のお話にな
つた
来年度予算につきましても、或いは今までの予算につきましてもこれは国家全体の財政であるから、その收支相償う
意味
から言
つて
もこの借りたほうの金はその計算に入れておらないということは、小にしては一家の家計にいたしましても、商業にいたしましても貸方と借方は常に見合せて行かなければならないのであ
つて
、その点は非常に私共納得が行かないのであります。 それで更に第三にお伺いしたいのは、それならばお貸し申上げたほうの国民側から
国会
を通して
政府
にこれを
要求
する立案を議員から出しましたならば、
政府
においてもこれを推進なさるのにやりいいかどうかということをお伺いしたい。
草葉隆圓
34
○
説明員
(草葉隆圓君) 一方におきまして当時の終戰後の
状態
は、日本だけではなく殊に
引揚げ
て参りました同胞の多くが住んでおられました
地域
につきましても、随分物価の変動がありまして、而もその物価の変動は
地域
によ
つて
又大分違
つて
来て、中国自身についてもさの
地域
によ
つて
いろいろ違
つて
来ておる。その
状態
を把握するのに大変困難だというのが現在事実大蔵省が大変悩んでおる点だと私共
承知
いたしております。併しその後皆さんの御審議を得ました
法律
によ
つて
、この金は当然国家が責任を持
つて
払うべきものであるということが
法律
化されて、現在それが審議の途中にあるわけであります。そういう
状態
でございますから、或いはその額がどうなるかによ
つて
は、直ちに現在或いは明年度の予算によ
つて
国家の財政に影響を来たすかも知れませんけれども、額によりましては必ずしもそうじやなしに、或いは適当なる費目なり、適当なる補正によ
つて
出し得る
状態
でありまして、国家は当然その支払を予想しておるし、又しておるべきものである。かように我我も考えながら進んでおります。
従つて
この
引揚げ
ていらつしや
つた方々
が
国会
の紫さんを通じて、これが具体的な
方法
を
促進
するということにおきましては、これは当然
国会
にも権利があるし、立法の責任もありますし、ちつとも差支えないと存じております。又そういうふうになりました
国会
の意思を尊重すべきであると、かように考えております。
高良とみ
35
○高良とみ君 これだけ延滯して参りますにつきましては、その延滯利息というものも常に考えられていいことなんでありまして、先ほどから借入れた
地区
の物価騰貴、通貨の変動等によ
つて
考えられておりますが、これは余り簡單に考え過ざるかも知れませんけれども、大ざつぱに言
つて
借りた金はその時の金で額面がちやんときま
つて
おることでありますから、借りた後でその土地の物価がどう変
つて
もそれによ
つて
その当時の金を幾らに踏み倒すというような御意思は毛頭ないと私共は考えるのであります。そうでありますと支那で何千ドル借りた。そしてその当時の換算で考えていいのではないか。こんなふうに考えるのです。それから今の、こうや
つて
年々歳々延びて行けばそれに対する利息ということもお考えにな
つて
おられるのか、或いはないのか。つまり国民に払わせます納税については延滯しますと常に利息がついて行くのでありますが、その点はどういうふうに考えておりますか。
酒井俊彦
36
○
説明員
(酒井俊彦君)
只今
お尋ねのありました第一点でありますが、第一点の御
質問
につきましては、先ず
在外
公館が借入れました時にきま
つた
レートがあれば、それでおつしや
つた
ようにお返しするわけでありますが、御
承知
のように終戰後、例えば中国をと
つて
見ましても日本との間に為替レートが成立いたしておりません。終戰時においてこれは日本と中国だけの公定レートというものがありましたが、その後は両者の経済交流が絶たれまして、為替相場が立
つて
おりません。
従つて
法幣で何元借りたその法幣何元が日本の何円に相当するかということがおつしやるようにわからない。それを追及するためのいろいろな資料が欲しいのでありますが、当時の混乱した
事情
の下においては一体これをどういうふうな換算率を見たらいいか、その点が資料もございませんし、又
地区
地区
で
事情
も異なりますし、すべての人を満足せしめるような或るレートが作りにくい。そういうことを先ほど申上げたわけなんです。 それから第二の延滯利息の問題でありますが、この点は支払
方法
如何という問題に関連して、勿論延滯利息の問題ということも起
つて
参りますが、これをどういうふうに
取扱つて
行くかということは、先ほど申上げました具体案が若しできます際に、
取扱
いがきまることだと考えております。
高良とみ
37
○高良とみ君 大蔵省のほうに更に希望として申上げて置きたいことは、外の議員からもお話がありました
通り
、これは
国会
が
引揚者
を
代表
いたしまして、そうして話合いがつくことなんでありまするから、一日も早く私といたしましても、一日も早く具体案を出して頂いて、
国会
で十分にその率その他利息等についても練
つて
、早く解決いたしますように御帶刀を切望する次第であります。
千田正
38
○千田正君 大分議論も盡きませんですが、結局のところ為替レート云々でありますが、その当時の一万円と今の一万円と比較したらとても今のほうが、むしろ大蔵省が遅延していることによ
つて
、それにどれだけの差があるかということは、むしろ我々が大蔵省に聞きたいくらいです。いつまで言
つて
いても際限がありませんから、私は動議を出します。この臨時
国会
中に大蔵省から具体案を当
委員会
に提示するよう、
委員長
からこの
委員会
として申入れを願いたい。この動議を出しますから、皆さんにお諮り願いたいと思います。
大谷瑩潤
39
○
委員長
(
大谷瑩潤君
)
只今
の千田
委員
の御動議に御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
大谷瑩潤
40
○
委員長
(
大谷瑩潤君
) 御
異議
ないものと認めまして、それでは
委員長
より御動議の
趣旨
を
政府当局
のほうへ申入れることにいたします。
委員長
から一言外務並びに大蔵当局にお願いして置きます。この問題は地方へ参りましても各
方面
のその
関係
者から、いろいろ歎願を受けておりますることは、各
委員
同様だと思います。つきましては
只今
大蔵当局からも言われました
通り
、この問題には非常に関連が多いのでありまするから、それと共に解決されるべき住宅問題とか、失業問題、殊に思想問題に対しまして大きな影響があると存じまするので、どうぞこの
委員
各位が熱願されているその
趣旨
をお汲み取り願いまして、一日も早く当局の誠意ある御回答を頂けるように御盡力あらんことをお願い申上げまして、私のお願いを終りたいと思います。どうぞよろしく。 以上で本日の
議題
は全部終了いたしました。
最後
に
委員長
より簡單に一言御挨拶を申上げたいと存じます。第八
国会
におきまして、図らずも皆様の御推薦によりまして不官私が
委員長
の重責をけがすことになりましたが、何しろ
委員
諸君よりも不慣れな私でありましたために、以前よりの
経過
を十分に
承知
をいたしておりませなんだ
関係
上、甚だ職責の上におきまして、その運営よろしきを得なか
つた
点が多々あ
つた
と反省をいたしている次第であります。この点につきましては皆さんに対しまして深くお詫びを申上げる次第でございます。併しながら
委員会
のお力で以て未
復員者給与法
も大幅に
改正
される見通しがついて参りました。
引揚者
留守宅家族
の方々には非常にこの
法律
が
通り
ますればお喜びを頂けることと存じます。かくなりましたこともひとえに皆様方の御盡力の結果であると存じまして、改めて各
委員
の皆さん方にお礼を申上げる次第でございます。どうも皆さんに長い間いろいろ御苦労をかけ、いろいろ御支援を頂きましたことを厚くお礼を申上げまして、この
委員会
を終りたいと存じます。有難うございました。 午後三時十八分散会 出席者は左の
通り
。
委員長
大谷 瑩潤君 理事 内村 清次君 高良 とみ君 木内キヤウ君 千田 正君
委員
石川 榮一君 長島 銀藏君 安井 謙君 小酒井義男君 森崎 隆君 紅露 みつ君 堀 眞琴君 兼岩 傳一君 事務局側 主 事 (
委員
部第三課 勤務) 青木 玉吉君 法制局側 参 事 (第一部長) 今枝 常男君
説明員
外務政務次官 草葉 隆圓君 大蔵省理財局次 長 酒井 俊彦君
外務省
管理局借 入金審査室長 池田千嘉太君
外務省
引揚
課長
武野 義治君