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説明員(石神甲子郎君)
只今の皇居外苑の三つの会の歴史につきまして
ちよつと申上げて見たいと思います。
最初整備奉仕会ができましたのは、当時警視庁の協力を得まして、地方に火災防止とか盗難防止とかいうような看板と申しますか、ああいうようなものを立てておりました方々が、皇居前にやはりベンチとか紙屑籠とかいうようなものを寄附いたしまして、それに若干の奉仕者の
名前を付けさして貰いたいと音
つて参りました。当時それらの施設がございませんので、そういう施設を寄附されることは誠に結構ではありますが、
名前を入れるのは広告に亘りますので、工合が惡いというようなことを申上げたところが、いろいろとその
関係の方々が協議されまして、整備奉仕会という一つの団体を作りまして、前の一松先生を会長にされまして、会を作りまして、
名前は入れなくてもいいから、それらの施設を寄附さして貰いたいと言
つて参りました。それで私共の方も或る程度の極く僅かな施設でございましたが、極めて僅かな施設を認めることにいたしました。但しこれはあなたの方の会の独占ではありません。更に又そういう会ができるかも知れません。一応この程度の寄附は認めましよう。尚その整備奉仕会におきましては、将来は便所とか、その外大きなものも寄附したいというような希望がございましたが、一応極く小規模のベンチとか屑籠というようなものを認めたわけなんです。
次にこの保存協会のことでございますが、岩隈氏が参りまていろいろお話しがございました。その際に皇居外苑に施設をしたいというようなお話がございましたが、皇居外苑の施設につきましては、皇居外苑を
国民の公園といたしますことに関しまする閣議決定の趣旨もあり、又その閣議決定の趣旨によりまして、皇居外苑
審議会というものができまして、その決議によりまして、皇居外苑にこの程度のものはしてもよろしいというような方針を答申して参りました。その趣旨に従いまして、これを維持管理することにな
つておりました。従いまして、その範囲内のものならば受入れる余地がございますが、例えば記念碑を建てるとか、建物を建てるというようなことは受入れ困難であります。従いまして、そういうことは困難である。会を作られるにしましても、こちらとよく打合せて施行して頂きたいという、我々の希望いたしますことは、
厚生省といたしましては、維持、保存、清掃というものをや
つておるのでございますが、これに御協力して頂ければ結構でございますということを申上げて置きました。それが一、二度おいでになりましたが、私の方の整備奉仕と十分打合せの上会を
お作りになりました。保存協会の方は私共の方の了解を得まして会を
お作りになりまして、発足にな
つておるわけです。それは御発足になりまして私達が
承知いたしましたのは、学校に寄附の何と言いますか、寄附に
関係いたします印刷物をお配りになりました。たまたま私の子供がそれを貰
つて参りましたので、初めてその協会がそういうふうに発足したということをはつきり
承知いたしました。そこで岩隈氏を呼びまして、これらのその中に約二億円の計画がございまして、宿舎を拵えるとか、その外の施設については、当方としては閣議決定の線並びに寄附行為
審議会の線から受入れられないから、こういうことは前に申上げた
通りですからということを御注意申上げてあつたわけであります。そのようなわけでございまして、先般のラジオ放送にも
なつたわけでございますが、私の方といたしましては、この印刷物に書いてございます線は全く
承知いたしておりませんので、我々が希望いたします点は先程も申上げましたように、外の
国民が利用いたしますメーデーとか、その外集会に使いまして、できるだけの清掃、現状を維持して行く、現状維持は不足なものでございますから、これに対して協力する団体を希望いたしたいというふうに
考えておりましたが、たまたま整備奉仕協会ができましたので、これは私達の希望いたします、団体でありますので、大変結構であると申上げて協会もできたのでございます。できます以上三つもあるのはおかしいから、これはよく話合いまして、一本にして全国的な団体にして頂いたら結構であるという趣旨でお話申上げたわけであります。大体できました会の歴史はそのように私
承知いたしております。