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説明員(今泉兼寛君) 私安定本部の
建設交通局の次長の今泉であります。只今お手許にお配りいたしました
昭和二十五
年度見返
資金公共事業計画表、これにつきまして今までの
計画と、それから閣議
決定並びに
関係方面との折衝の結果、目下の進行
状況等につきまして御報告を申上げて置くのが適当と思いますので、これから御
説明申上げようと思います。
一枚数で大ざつぱに書いてある点を御覧願いたいと思いますが、先般の閣議
決定によりまして、こうい
つた大枠といたしまして、
河川関係に二十二億、砂防八億、農業二十七億五百万円、
道路四十三億一千万円、航路標識三億三千五百万円、保安通信一億五千万円、結核病院五億円、こうい
つた閣議
決定をいたしまして、その詳しい
内容は別表に挙げてあります
通りでございますが、これに基きまして
関係方面と今日まで折衝して参りました結果が、ここに承認額といたしまして百億四千二百九十万円、未済が五億円、こういう
状況にな
つております。こちらの詳細に書いた方に丸をつけてございますが、尚丸の打ち方がちよつと足りない点がございますが、一枚紙の下の方に印旛沼というのがございます。下から五番目でございますが、その印旛沼の下に九頭龍川、野州川、東條川、小坂部川、それからその一枚めく
つて嘉瀬川、これもすでに折衝の結果、向うの承認を得ましたので、これが丸印をやはり同様につけて頂きます。それで一枚目におきましては、こちらの閣議
決定と向うと食い違いました点はありませんが、ただこの中頃に吉井、信濃、石狩、筑後と書いてございます。これはこの四つが書いてない表もあるようでありますが、これがその後
関係方面との交渉の結果、尚閣議の御了解も得まして、もつと
河川関係を重視したがいいのじやないかということで、おのおの一億ずつ追加になりまして四億円というのが入
つております。丁度中頃の辺に吉井、信濃、石狩、筑後と書いてありまして、四億円と書いてあります。
從つてここの
河川関係のところで、一枚紙の予定額の二十二億というのが、承認額のところで二十五億という食い違いにな
つておりまして、三億殖えていることにな
つております。これは最上川の下のところの吉井川、信濃川、石狩川、筑後川、これはおのおの一億ずつで四億の追加、それから五十里が当初四億であ
つたのが三億になりまして、結局当初の
計画は五十里が一億マイナスにな
つて、四本の川が四億入
つたために、この一枚の紙で二十二億という予定額が、承認額は二十五億にな
つている、こういうことに相成
つております。それから二枚目の方をめく
つて頂きまして、
道路の中の関門隧道というのがございます。その前に
道路の中の東海道
整備でございますが、これを閣議原案では当初二十二億にな
つておりましたがこれが
関係方面の意向によりまして十八億ということに減額にな
つております。それからずつと
道路の下の方で関門国道隧道というのが二十五
年度に二億入
つておりますが、これは向うの固い拒否で全然こちらはもう交渉の余地なく、とうとう日本の政府側としても折れざるを得なくな
つて削除になりました。関門国道が落ちました、それからずつとその下の方で観光
道路ですね、日光、中禪寺湖畔という観光
道路、これも向うの意向によりまして落ちました。それから
一つ置いて(e)の磯部、賢島(三重県)これも落ちました。それからその次の石巻、気仙沼、これも落ちました。変更にな
つたのと落ちたのとは今申上げた
通りでございまして、一番
最後に結核病院施設として五億載
つておりますがこれが現在まだ、未
決定です。
関係方面の意向は、ストレプトマイシンというものが今度非常に普及させることに
なつたならば、こうい
つた結核病棟というものをそう増す必要がないのではないかという意向に対して、厚生省としては、幾らストレプトマイシンが普及されても結核病棟はまだまだ必要なのだということで、まだ当方と先方との間に
意見の食違いがございまして、どちらも確定的に折れるとも採用するとも相成
つておらん。日本政府としては尚一層詳細に理由を付けて、是非通して貰いたいという
意味で今日まだ未解決、こういう
状況にな
つております。
從つてこの五億円が採用になるかならんか、今後どれだけ一体金額が残るかという問題になりますが、結局この五億円が仮に採用に
なつたといたしますれば、この承認額の十四億四千二百九十万というものと五億を加えた金額で、後が残と、こういうことになるわけでございますが、それに対しましては、候補者としては第一義的な候補者として四つ五つ残
つております。が併しこの五億が落ちるか、上るかということによ
つてその
内容も変
つて参りますので、今日どれが採用になるかということはまだ判明いたしておりません。併しながら閣議の意向としては、若し仮にこれが落ちたらばこうい
つたものは第一義的に
考えて呉れということで、まあ閣議の意向を向うに反映して出しておりますものは
道路で、この環状六号線、品川から板橋方面に拔ける環状六号線、それから広島と長崎の
道路と橋梁でございますが、それと呉地区で非常に失業者があそこに最近特に発生したという理由で、呉の周辺の砂防
関係、それから閣議では一旦金額の点で枠がないというために落ちた問題でございますが、漁港、燒津と三崎と長崎、
全国的な港のうちこの
三つだけは何とか
考えて呉れんかという特にあれもございまして、この
三つの漁港が候補者に上
つておる。今申上げた候補者が、この五億が採用になるか落ちるかということと、後の残額との兼合いの問題で、どの
程度これが入るか、こういう
状況に相成ろうかと存じております。そして今まで承認を得た分につきましては、それぞれ
各省におきまして
計画をいたしまして、安定本部の方にその
事業計画の認証も出して頂きまして、もうすでに安定本部の認証は済んでおります。それから大蔵省の方に廻
つて、大蔵省の方から司令部に対して見返
資金解除申請を今やりつつある、こういう
状況でございまして、一番早く認証の済んだものについてはすでに司令部に解除申請が行
つている筈でございます。
從つて見通しといたしましては、先程
建設省の方からも
お話がありました
通り早い時期に、今月中、遅くとも来月上旬あたりまでには実際の
使用可能な
状況に運ぶのではなかろうか、政府といたしましても特に司令部の方に懇請いたしまして、この金を早く現金化されるように特に懇請しておる次第でございます。