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石川榮一君 今のに関連してもう
一つ伺います。
江戸川の
改修は見返
資金によ
つてすでに地建の方から
関係者を集めまして或る種の指示をしております。私共それに立会
つております。宝球花の市街地は殆んど全地区移転であります。その期日を伺いますと、来年の三月一杯に少くも百三十五戸移転して欲しい、更に附加えましてできるならば四百戸全部移転して欲しい、こういう
お話であります。そこで地元の人達は非常に覚悟はしておりましたけれども、期日の早いのに当惑しております。然らばどこに移転するのかということを聞きましたが、これから上を埋めでそうして
住宅地を求めてそこへ行
つて買うのだと、こういう
お話でございます。その方はどのくらい進んだかと申しますと、今着々調査中である、こういうような
お話であります。一方見返
資金の方の
関係は少くも十月末までにその買收が成る
程度まで行われなければならん、まあ或る
程度まで移転ができるという
見通しをつけませんと見返
資金に対する監督がやかましいので困るというふうに後ろから追立てられているところでございます。
只今伺いますと、自分も伺
つておるのですが、
江戸川の見返
資金は未だ留保されておる。留保されておるのに十月三十一日までに或る
程度まで移転して欲しいというとことに追いつま
つておる。そういうことになりますと、或いは十月一杯に見返
資金の建前上或る
程度の移転の
見通しがつかなければならないことになるのですが、更にその敷地は未だどこというて
はつきりした
見通しがないのであります。
従つて地元の方には
対策委員会を開いて非常に研究しておりますのです。一方見返
資金は今お活のように
解除にな
つておりません。一方で
解除になれば十月一杯までに移転しなくちやならん、こういうようなジレンマに陥
つております。こういう点から
考えまして見返
資金を急いで
解除して貰うと同時に、
一つ建設省ではこの
予算に囚われないで、地元の
方々が数十代住みなれたところを、集団的に都市の形に
なつたものが又他に移らなくちやならんという場合、非常に地元民として
はつらいことと、これは
財政的な援助は勿論でありますが、精神的な面からも
相当心配してやらなくちやならんと思うのであります。若しこれが惡化いたしますと、これは断じて
江戸川の
改修は不可能であります。又これを例に取りますと、
各地に利根の敷底が行われましたが、これも困難になります、
全国的に起る問題だと思うのですが、今までよく国の
方針であるから止むを得ず行政的にこれを移転させるのだ、或いは土地の收用法にかけてもやるのだというふうな嚇しが少しでも見えますと、今日の民主的な
考えを持つ住民は断じて応じません。そういう非常にデリケートな問題でありますから
一つ金額その他につきましては私共ここで單価幾らということは申しません、要は思い切
つた価格でやる、金では救えないことですが、金以外に解決の方法がない、従いまして地元民の苦痛とするところのものをよく察知いたされまして彈力のある政治的な金の支出をして貰わなくちやならんときが来る、そういう心構えでただ單価を幾らと見るということは標準上止むを得ませんが、その解決にはなりません。この点をよくお
考えになりませんと今取上げられております
江戸川のごときも直ぐ暗礁に乗上げます。その点は十分お
考えを願いまして單価に囚われず、地方全体の利益も
考え、或いは宅地としての適地か適地でないかよく
考え、若し不適地でも止むを得ず移転して貰うというような場合には思い切
つた賠償をして上げる、金の面でなぐさめて上げるというような親心を持
つた施策をと
つて貰いたいと思います。勿論これは地建の市町村等にもお願いしておるのでありますが、特に本省におきましてもこの点につきましては遺憾のない施策を立てて頂いて、彈力のある涙のある收用をして、買收をして貰いたいという点を慫慂して貰うようにお願いいたします。
金額の点につきましては、細かいことは申しません。要するに
要求が地元から出ます。その
要求が余りにも個人的な
要求ならば、私共も介在しておりますから、そういう点については心配いたしますが、地元民が本当に妥当と思うような、本当に心から救済を求めるようなものに対しては、思い切
つて一つ支給をして頂くように心覚えを決めて貰いたいと思います。これは部長さんばかりでなく、大臣等にもよくお伝え願いたいと思います。この機会ですから今差当
つて江戸川の問題は問題になりつつありますから、お含み願いたいと思います。これは私の希望でありますが、
一つ善処して頂くようにお願いします。