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1950-07-29 第8回国会 参議院 議院運営委員会 第11号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年七月二十九日(土曜日)    午前十一時十九分開会   —————————————   委員の異動 本日委員小宮山常吉君及び吉田法晴辞任につき、その補欠として尾山三郎 君及び堂森芳夫君を議長において指名 した。   —————————————   本日の会議に付した事件 ○委員辞任及び補欠選任の件 ○講和に関連する諸般基本方策樹立  に関する調査承認要求の件 ○全国選挙管理委員会法第六條の規定  による全国選挙管理委員会委員の指  名に関する件 ○法制局職員任用の件 ○国会法第三十九條但書規定による  国会議決を求める件  (更生保護事業審議会委員)  (中央災害救助対策協議会委員)  (漁港審議会委員) ○文化財保護法第九條の規定による文  化財保護委員会委員任命につき同意  を求める件 ○旧軍港転換法第六條第四項の規定  による旧軍港市国有財産処理審議会  委員任命につき同意を求める件 ○漁業法第九條第一項の規定による漁  港審議会委員任命につき同意を求め  る件 ○議案の審議状況に関する件 ○議院運営に関する件 ○本委員会運営に関する件   —————————————
  2. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それでは本日の会議を聞きます。  最初常任委員辞任及び補欠に関する件。
  3. 河野義克

    参事河野義克君) 緑風会から議院運営委員会委員小宮山常吉君が辞任せられ、補欠尾山三郎君が、決算委員会委員尾山一郎君が辞任せられ、補欠小宮山常吉君が、自由党から文部委員長島銀藏君、厚生委員加納金助君が辞任されて、文部委員加納金助君、厚生委員長島銀藏君を指名せられたいというお申出であります。  それから社会党から議院運営委員吉田法晴君が辞任して、後任堂森芳夫君を指名されたいというお申出がございます。
  4. 小川久義

    小川久義君 何か長島銀藏君というのは、この前聞いた名前のようであるが、短かい会期中に何遍もお変りになつたように思うのですが、議運あたりは止むを得ないと思うが、もう会期が明日、明後日になつておるから……。
  5. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) この前差変えたのを又元に戻したのです。
  6. 小川久義

    小川久義君 それがおかしいのです。何の必要があつてやつたか、そういうことは成るべくして貰いたくない。常任委員制度を尊重して……。
  7. 河野義克

    参事河野義克君) 今小川さんのおつしやる通りで、この前変更になつた方であります。それでこの前のお話会もあるので、あれ以来は各党からお申出ある分については、いずれも篤と再考をお願いしておるわけであります。それで大分止めて貫つたのがあるわけでありますが、今日申上げた分は是非お願いしたいというので、ここにおかけしたわけであります。
  8. 小川久義

    小川久義君 強力に再考を求めて下さい。
  9. 赤木正雄

    赤木正雄君 小宮山さんはずつと病気しておられるので、その点止むを得ないのです。
  10. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 只今お諮りいたしました常任委員辞任及び補欠に関する件、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それではさように決します。   —————————————
  12. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 次に、決議案委員会審査要求に関する件、保留中のものにつきまして……。ちよつと速記を止めて下さい。    〔速記中止
  13. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 速記を始めて……。次に、調査承認要求がございます。
  14. 宮坂完孝

    参事宮坂完孝君) 外務委員長櫻内辰郎君から提出されました講和に関連する諸般基本方策樹立に関する調査承認要求の件であります。本件調査目的は、講和に伴う我が国内外の諸動向を検討し、安全保障問題、貿易、経済文化の諸方策、人口問題、移民問題並びに極東諸地域の政治情勢等に関する基本的調査研究を行うのが本件目的であります。
  15. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 如何でございますか。外務委員長要求調査承認することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  16. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 御異議ないと認めまして承認することにいたします。   —————————————
  17. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 次に、前回保留なつておりました国会法第三十九條但書規定によります国立遺伝学研究所評議員会評議員任命に関する件、新聞出版用紙割当審議会委員任命に関する件、各派でそれぞれ御相談を頂いたのでありますが如何でございましようか。
  18. 中村正雄

    中村正雄君 まだ私共は総会を開いてないのです。異議ないと思いますけれども、公式には聞いておりませんので、あとに……。
  19. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 社会党の都合もございますので、できるだけ早く御決定願うことにして、今回はもう一回保留いたします。
  20. 左藤義詮

  21. 河野義克

    参事河野義克君) 全国選挙管理委員会委員は、御承知のように国会に議席を持つている各政党政派から、大体所属議員数に比例して推薦されるわけでありますが、先に民主党から推薦されておりました野村秀雄君が地方財政委員会委員に就任せられて、この委員辞任されて欠員なつておつたわけです。ところが国民民主党幹事長千葉三郎君の名を以ちまして、後任白石古京君という方を推薦して来られました。この人は先任者野村秀雄君と同じく新聞界にずつとおられた方でありますが、民主党から白石古京君の御推薦がありましたので、このことにつきましてお諮り願いたいと思います。
  22. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 只今議事部長から申上げました白石君を、民主党の推薦通り承認することに御異議ございませんか。
  23. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 ちよつとこの際お聞きしたいのですが、この全国選挙管理委員会法の第六條に「国会における同一党派の各所属国会議員数比率による政治的実勢に基き、各党派の推薦した者につき、」、こういうように第六條の二項が一応なつております。今度民主党の方で野村秀雄氏が退職したわけでございますか、この第六條の規定は、こういう場合には適用されないわけでございますか。この点を一つお伺いしたいと思います。
  24. 近藤英明

    事務総長近藤英明君) これは最初全国選挙管理委員会ができますときには、この比率によつて結成されたわけでございます。従つて現在の実勢を申しますと、確か社会党が三になつておる。民主党が二、それから自由党二、緑風会一、小会派一かと心得ますが、これは継続要件ではないじやないかと、一応こういう建前で来ているのじやないかと考えます。と申しますのは、会派自身から申しますと、いろいろ御議論があるのでありますが、過去の実勢から見まして、欠けたところは欠けたなりにずつと補欠をしないでやつて来たということは事実なのでございます。で欠けた場合には例えば甲の党が欠けた場合は、甲の党が推薦して、黙つて承認して今日まで来ておるというように聞いておりますが……。
  25. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 速記を止めて下さい。    〔速記中止
  26. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 速記を始めて……。それでは全国選挙管理委員会委員白石君を指名することの要求承認することに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) さように決します。   —————————————
  28. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 次に、法制局の人事に関する件。
  29. 奧野健一

    法制局長奧野健一君) 欠員なつております法制局の第三部長後任といたしまして、岡田武彦君を任命いたしたいと思いますので、御承認をお願いいたします。同君は昭和六年に大学を出まして、ずつと商工省におりまして、現在も荷通産省におるわけであります。この任命につきましては、すでに関係方面並びに人事院の予めの承認は得ております。経歴等はここに書いております通りでございます。
  30. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 岡田武彦君を法制局第三部長に任用する件、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  31. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それではさよに決します。  一先ず委員会を休憩いたしまして、午後一時半から再開いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  32. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それでは休憩いたします。    午前十一時三十五分休憩    ——————————    午後一時四十九分開会
  33. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それでは午前に引続いて会議を開きます。  国会法第三十九條但書規定によります議決要求が数件ございます。
  34. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) 更生保護事業審議会委員衆議院議員庄司一郎参議院議員宮城タマヨ両君任命いたしたく、両議院議決を求めるため、国会法第三十九條但書によりまして、本件を提案いたした次第であります。同審議会委員更生保護関係のある行政機関職員又は学識経験のある者の中から中央更生保護委員会委員長任命するものであります。庄司忍は町会、県会国会議員に永年就任いたしまして、その間教育会長司法保護委員等各種の公職を就任いたしまして、更生保護事業に対するその熱意は二回に亘る司法大臣の表彰が如実に物語るものがあるのであります。又宮城君は、明治四十三年奈良女子高等師範学校卒業後、大原社会問題研究所に入所いたしまして、社会事業一般について研究大正十二年文部省より米国に派遣され、社会教育少年保護事業について幾多研讃を積みまして、帰朝後は少年保護司として司法省に奉職し、大正十五年九月退職してからは、今日まで民間司法保護事業家として盡力し来たつたものであります。右両君の優れた学識経験よりして、最も適任者と存じますので、今回政府において特に同審議会委員任命せんとするものであります。何とぞ慎重御審議の上御同意を賜わらんことをお願いいたします。  次に、今回中央災害救助対策協議会委員に、参議院議員高橋瀧太郎山縣勝見両君政府において任命したいと存じますので、両議院議決を求めるため、国会法第三十九條但書によりまして、本件を提出いたした次第であります。同協議会の構成を申しますと、内閣総理大臣会長として、関係大臣関係各庁の官吏日本赤十字社社長及び学識経験者の中から、内閣総理大臣が命ずるものでありまして、高橋君はお手許に差上げてある履歴書にある通り明治三十一年学校卒業後、実業界に入り、各種の会社の取締役社長等に就任して、その間東京商工会議所会頭日本銀行参與日本食品協会会長等を歴任されまして、その経済的識見は誠に優れたものがあり、非常災害時における資金、物資の計画樹立に際し、有益な意見を求めるため、同会委員任命しようとするものであります。  又山縣君は、大正十四年大学卒業後、海運界に入り、辰島汽船、新日本汽船株式会社取締役或いは社長に就任し、我が国海運事業に多大の貢献をなされて来たものであつて非常災害時における海運計画について適切なる意見を得るため同会委員任命しようとするものであります。何とぞ慎重御審議の上、御同意を賜わらんことをお願いいたします。  更に、本年五月三十日公布されました文化財保護法による文化財保護委員会委員に、このたび高橋誠一郎細川護立矢代幸雄、一萬田尚登、有光次郎の五君を任命いたしたく、当院の同意を求めるため本件を提出いたしたのであります。  履歴書で御承知通り高橋君は明治四十一年慶応義塾大学を卒業し、同塾の教員となり、同四十四年ヨ—ロツパに留学、大正二年一月帰朝され、その後慶応義塾大学経済学部長となり、同大学に多年に亘り教鞭をとつて昭和十九年三月回大学教授を退職し、名誉教授となり、一時同大学塾長代理又は総長代理を勤めたこともあつて、更に昭和二十二年文部大臣日本芸術院長国立博物館評議員を経て、現在国立博物館長の職にあるのであります。  次に、細川君は、曾つて貴族院議員の職にあること三十年、その間東亜同文書院日華学会会長斯文会名誉会員東京地学協会会長帝室博物館復興翼賛会会頭国宝保存会会長美術振興調査会会長日本美術協会顧問等に就任し、現に国立薄物館顧問、同評議員の職にある者であります。  次に、矢代君は、大正四年帝国大学文科大学を卒業し、東京美術学校、第一高等学校、東京高等師範学校等教鞭をとり、又大正十年より同十四年に亘り、イギリス、フランス、ドイツ、イタリー、アメリカ合衆国に在留して、西洋美術史研究し、昭和二年帝国美術院附属美術研究所設立に従事し、同研究所主任を経て、昭和十一年所長になり、十七年官を辞し、後に欧米各国博物館調査に従い、現に国立博物館評議員の職にある者であります。  次に、一万田君は、大正七年大学卒業後、直ちに日本銀行に入り、昭和二十一年日本銀行総裁なつて現在に及び、同二十四年には日本銀行政策委員会議長に就任し、その間各種委員会審議会等委員及び顧問に就いておるものでありまして、同人の財政経済に関する深い識見は、特に文化財保護の円滑なる途行のため必要と存ずるものであります。  次に、有光君は、昭和二年帝国大学を卒業して文部省に入り、長く宗教局にありまして、国宝保存会重要美術品等調査委員会史蹟名勝天然記念物調査委員会、対支文化事業調査会等の各委員会幹事又は保存会長として、文化財に関する事務に従事し、その後累進して昭和二十二年二月文部次官となり、文化財保護に盡力し、現在国立薄物館評議委員会委員の職にある者であります。  以上申述べました五八は、いずれも文化財保存及び活用、文化財に関する調査研究その他国民文化の向上、世界文化の進歩に貢献するを目的とするこの委員会委員として誠に適任な人人と考えます。何とぞ愼重御審議の上、速やかに同意をいたされんことをお願いいたす次第であります。  旧軍港市国有財産処理審議会委員任命について申上げます。旧軍港転換法に基きまして、今回旧軍港市国有財産処理審議会委員が設けられるのでありますが、これにつきましては、荒井誠一郎君、長崎英造君、野村秀雄君、堀越禎三君、山田義見君の五名を、政府としてはこの委員任命いたしたく、国会議決を求めた次第であります。これらの方々の過去の経歴につきましては、いずれもその履歴に明らかな通りでありまして、政府としては、いずれも本審議会委員として最も適任だと考えるものでありますので、速かに慎重御審議の上、御同意を與えられんことを望む次第であります。  又漁港審議会委員につきましては、今回政府井出正孝君、川村魯八郎君、橘英三郎君、鮫島茂君、田村延一君、宮原庄助君、川口満義君、横田象三郎。この八名の方を漁港審議会委員任命いたしたいので、漁港法第九條第一項の規定によりまして、国会同意を求めるために提出したのでありますが、この各候補者履歴は、いずれもお手許に差出してあります通りでありまして、この漁港法第九條第一項の各号に該当する学識及び知識、経験者を選んだ次第であります。荷、川村善八郎君は衆議院議員でもありますので、同時に国会法第三十九條但書によりまして、国会議決をも併せてお願いするものであります。  何とぞ慎重御審議の上、これ又速かに御同意を與えられんことを願う次第であります。以上五件であります。
  35. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 只今官房長官から同意を求められました五件につきましては、如何でございましようか、各派でそれぞれお纏めの上、できるだけ早い機会に……。
  36. 山下義信

    山下義信君 ちよつと伺いたいことがあるのですが、外の方は皆最近にできた法令によつて政府が推薦するのですが、中央災害救助対策協議会委員というのは、すでにあるものなんですが、今度新たに二名の国会議員委員に充当するというのは、何か理由がありますか、ちよつと御説明願いたいのです。
  37. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) これは先程申しましたようにこの「内閣総理大臣の指定する関係大臣その他関係各庁の官吏及び日本赤十字社社長並びに学識経験のある者の中から」任命することになつているのであります。そこでこの両君はその方面の仕事には特に適任であると存じまして、この際この委員会委員任命したい、こう考えたわけであります。
  38. 山下義信

    山下義信君 従来この委員には国会議員から出ていなかつたと思うのですが、国会議員から出ておつて交替するのでありましようか、ちよつと調べて貰いたい。私も覚えておりませんから、或いは欠員があつて、この際国会議員から特に任命しようとするものか、欠員があつて任命しようとするならば、何か特に国会議員を選ぼうとする特殊の事情があるかということを伺いたいのです。
  39. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) 私も非常に詳しいことは存じませんが、確かこの委員につきましては、何名ということがちやんと書いてないと思つております。それからこの両君国会議員であるが故に任命するというのではありませんで、学識経験者の中で一番適任者を選ぼうとしましたとき、たまたま国会議員であつた方が最も適任者であつたというわけで任命したい、こう考えた次第であります。
  40. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 如何ですか。それでは他に……。
  41. 大隈信幸

    大隈信幸君 漁港審議会委員について政党関係を一応御説明頂きたいのですが。
  42. 岡崎勝男

    政府委員岡崎勝男君) 私はそれは実は一つも存じていないのです。若しありましたら調べて見ようと思いますが……間違いました。これは今はつきりしているのですが、国会議員……(「政党は何に属するのですか。所属政党は何ですか」と呼ぶ者あり)これは私は政党ということは余り考えずに来たのですが、政党関係があれば、あとでお調べして報告いたします。
  43. 大隈信幸

    大隈信幸君 一応お調べになつて御報告頂きたい。
  44. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 外に何か官房長官に御質疑ございませんか。    〔「ありません」と呼ぶ者あり〕
  45. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それではこれらの件につきましては、次項に各派で改めて御決定いたしますことにして留保いたします。ちよつと速記を止めて……。    〔速記中止
  46. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 速記を始めて……。山本議員から委員外発言を求められておりますが、許可することに御異議ございませんか。    〔「何について」と呼ぶ者あり〕
  47. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 文化財保護法委員についてであります。(「もう済んだじやないか、あれは保留した」と呼ぶ者あり)それについて各派皆さん協議の御参考と思いますが、委員外発言を求められております。許可することに御異議ございませんか。(「簡單にやつて貰いましよう」と呼ぶ者あり)御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  48. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それでは発言を許可いたします。
  49. 山本勇造

    委員外議員山本勇造君) 委員外発言を許して頂きまして大変有難う存じます。今日衆議院の方で五人の委員の中の一人の一万田さんが非常動になるために問題があつたように聞きましたが、ちよつとそのことについて僕は申上げて置いた方がいいのだろうと思いまして、発言さして頂くのでありますが、私は実はこの五人の委員選考者の一人になつておるものですから、実情を存じておりますので、その意味で申上げたいと思うのであります。それは一万田さんは初めから常勤という建前になれないことを承知で皆選んだのでありまして、実際は常勤の方がよろしいのでありますけれども、この文化財保護委員会の方は、御承知のように予算が大変少いのでありまして、これをどうしても多く取りたい。そういう上からこの間立候補をいたしましたときにも、その点を申したのでありますが、関係方面の方から可なりこの点についてきびしいあれがございまして、今後においても、これが沢山とれるかどうかというふうなことについては不安があるのであります。而も国民輿論から見ますというと、あの方にもつと力を入れろということが国民輿論だろうと思います。ところで外国におきましては、大体こういうものは民間でやつておるのでありますが、日本実情では民間でやれない。それでまあ政府で出しておるわけでありますが、併し又政府の方で出すのは十分な金が出ておらないので、外国のような例に倣いまして、民間から少し金を集める方法をやりたい、それには財界の有力な人がこの中に入つておると、その方で非常に便宜があるだろうというような建前から、これを入れましたのでございますから、どうかその点、衆議院の方では多少その点が問題になつたものでございますから、この点を皆さんに申上げて置きまして、どうかよくお諮りを願いたいと思います。
  50. 大野幸一

    大野幸一君 どうもあなたの御説明自体が腑に落ちないのだが、何ですか、一万田さんが金融業界の方に君臨しておられるから、金を集めるに便宜だという結論なんですか。
  51. 山本勇造

    委員外議員山本勇造君) とにかく財界と繋がりを持つて……そういう今寄附金を集めるということは相当僕はこの際困難だろうと思うのです。(「それはおかしいですね」と呼ぶ者あり)併しながら今文化財保護委員会の方においては予算が余りとれないのですから、とれなければ、やれ法隆寺が焼けた、どこの屋根が漏つているというように言つてても、金がなくちややつて行けない。そういう意味でそういう方の人も入れて、できるだけ金を集める方法をとる、そういう意味でしたわけでございます。
  52. 大野幸一

    大野幸一君 それでは却つて万田さんに迷惑がけることになりはしないか。
  53. 小笠原二三男

    小笠原二三男君 山本議員お話はなかつたことにして置く方が却つて通りがいいので、これがあつたということになれば、委員の性格からいつて問題が却つて起ると思うのです。これは山本議員に何とかこの発言は善処して貰いたいと思います。
  54. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 只今お話はいろいろ文化財の方におきましても御盡力になつ山本議員が御参考に申されたと思いますが、皆さん竹がただ聞き置く程度になさいますか。その程度でですね。(「了承々々」と呼ぶ者あり)老婆心と申しますか、いろいろご心配になつての御発言ということに、軽い意味で承り置くことにしたいと思います。
  55. 大野幸一

    大野幸一君 いやいや違います。私は今山本議員説明を聞き、私がお尋ねしたことは皆さんも聞いている。賢明なる議員の諸君が聞いておられることですから、聞かないことにもできない。(笑声)衆議院でこれが不承認になるようなことは私も考えられる。まじめに考えると、結局財界に君臨する人の睨みを以て、金のある人から金を集める、こういうようなときに便利だといようなことも想像できる。かようなことこそ私は大いに慣しむべきことだと思います。そうして又こういうために委員になられて、そういう役目を果ざれる一万田総裁を気の毒だと思うのです。そういう意味で、この人選については私は大いに考慮すべき抗心の義務があると考えます。このことは速記録にもちやんと書いて置いて頂きたい。
  56. 加藤武徳

    加藤武徳君 この点につきましては一応保留ということになつたのですから、各会派において御相談なさることに……。
  57. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 只今の御発言は軽い意味参考に承わることにいたしまして、先程申上げましたように、各会派で御審議の上、次回に決定することに保留いたします。御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  58. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 御異議ないと認めます。   —————————————
  59. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) お諮りいたしたいことがございますが、地方行政委員長岡本委員長から、現在委員会審議中の地方税法案でございますが、委員会内部申合せをせられまして、明日の午前中、明日は日曜日ですが、午前中に討論採決をすることになつている。ついては、どういう結果が出まするにいたしましても、参議院として、これに対していろいろあとの問題もございますので、三十一日だけは余裕を置いて、三十日の午後にこれを本会議に上程するようにいたしたい、こういう希望の申出がございました。ついては他にも相当な案件もございますし、会期も切迫いたしておりますので、三十日に本会議を開きますことに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  60. 中村正雄

    中村正雄君 岡本委員長から成規の申出があるのでありますれば、一応岡本委員長に来て頂きまして、地方行政委員会審議状況の御説明を願いたい。尚、又岡本委員長だけで分らない点もありますので、外の理事の方二、三名御同行願つて、一応御説明願うと同時に、我々も聞きたいことをお聞きしたいと思います。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
  61. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 只今中村委員から、岡本委員長及び理事に御出席を願つて審議状況を聴取いたしたいと、かような動議がございましたが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  62. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それではさようにいたします。   —————————————
  63. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) この機会に、現在委員会を上つて、本会議の上程を待つておりますのの案件等について、議事部長から御説明いたします。
  64. 河野義克

    参事河野義克君) 昨日中に委員会の審査を終了したものは九件ございます。但しその中の三件は、地方税法の成立を前提としての法案でありますので、地方税法が可決された後でなければ上程されないわけであります。尚その中の一件は、本院委員会で修正がありました。で、委員会の修正通り会議の修正があるといたしますれば、衆議院に回付をいたさなければならない関係のものでございます。それが昨日までに上つたものでございますが、本日現在におきましては、更に二件上りました。計十一件上つております。尚、今日中に更に数件上るのではないかと予想せられます。
  65. 小川久義

    小川久義君 請願の方は……。
  66. 河野義克

    参事河野義克君) 請願につきましては、厚生委員会外一つ委員会から出ておりますが、全部まとめて御報告申上げたいので、最終日にしたいというようなお申出が来ております。尚、本日請願の御審議を終了する委員会は若干あるだろうと存じます。
  67. 中村正雄

    中村正雄君 地方行政委員長かお出でになるまでに、ちよつとお尋ねしたいのですが、昨日中に上つた案件は九件ある。国会も明後日までに終るとすると、明日は日曜日でありますので、明日是非とも聞かなければならない重要な案件があれば別でありますが、一応平常の状態で考えますと、明日やることは必ずしも予定されておらない。併し外の、日曜以外の日であれば、国会の末期になつて案件が相当あれば、定例日以外でも開てというのは誰しも想像—得たところでありますが、昨日大郷九件上つたのであれば、本日本会議を開くということが一応考えられる。それに対しまして、委員長はどういうふうにお考えになつておられるか。昨日の議院運営委員会で、本日本会議を開くというような議題も出されておりませんし、或いは事務当局からどの程度本日中に上るという見通しについてこの報告がつあつたのか、なかつたのか、こういう点につきまして、一応委員長のお考えをお聞きしたい。
  68. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 昨日のこの議院運営委員会で、図らざる問題が起りまして、そのためにお諮りする機会もなく、而も休憩のままにして置きましたのを、皆さんの御了解を得まして流会いたしましたために、すでに委員会の上つて来ました報告を聞きますときには流会に決定した後でございます。さような機会を持ち得なかつたのであります。   —————————————
  69. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 昨日岡本委員長から申出でがありました、今お諮りをいたしたわけでありますか、それにつきまして、現在の地方税法案審議状況につきまして、御報告を頂きたいと存じます。
  70. 岡本愛祐

    委員外議員(岡本愛祐君) 地方行政委員会におきまして、衆議院から法案を回付して参りました日から専心審議をいたしまして、只今地方税法案の逐條審議を終りまして、まだ一般質問が多少残つております。そういう状況でございまして、過般委員長、理事の打合会で打合せ、それを各委員にお諮りいたしまして、大体今日で質疑を終了いたしたい、こういうふうに考えておるのですか、只今社会党の一委員から、今日の打切りということに大体申合せをしたけれども、明日まで待つて貰えないかという提議が今出たところであります。それでこれから委員長、理事の打合会を開きまして、そこで打合せをしよう、こういうことになつております。それで地方行政委員会といたしましては、明日午前討論採決をいたしまして、事情が許せるならば、本会議を午後開いて頂きたい。明日日曜で甚だお気の毒でありますけれども、そういうお取計らいが、議院運営委員会で願えれば非常に幸いです。そういうふうにわれわれとしては申合をいたしまして、そういうお願いを議院運営委員長に対して提出した次第であります。なぜそれでは日曜日にお願いをするかと申しますと、万一、或いは否決になるかも知れません。否決になりましたときには、どうしても地方団体が困りますので、今の税法が動けるようにしなければならない。それでその今の税法は御承知通り三月の末に法律が出まして、そうした重要な事業税とか、地租とか、家屋税とか、そういうものは、新税法ができるまで徴收してはならないということになつておるのであります。それでこれを廃止をいたしまして、そうして動けるようになる、そういうふうに地方行政委員会の方では考えておる。できれば明日開いて頂きたい、こういうのであります。
  71. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 何か御質疑がございますか。
  72. 大野幸一

    大野幸一君 万一否決になつた場合に、旧税法が発動できるようになる見通しはございますか。前国会の例はそうではなかつたようですが。
  73. 岡本愛祐

    委員外議員(岡本愛祐君) そうしなければ、どうにもならないのでありまして、これは是非、否決になつたときには、そうできるように私共は努力しなければならんと思つております。
  74. 中村正雄

    中村正雄君 それでは否決になつた場合、その他につきまして、これは地方行政委員会から御意見を承わるまでもなく、各委員としては考えているところでありまして、委員長にお聞きしたいのは、地方行政委員会審議の情勢だけをお聞きすれば、あとの判断は議運でやるわけでありまして、そういう意味におきましてお聞きいたしたいのは、いつの場合でも、重要な意見がありますると、修正その他がそれぞれ持ち寄られるわけですが、各会派から出している修正意見、或いは地方税法に関しましては、各常任委員長それぞれ自分の所轄の事項についての修正、その他の意見が恐らく地方行政委員長に申出があるだろうと思います。そういう点についてのお取扱いがどうなつているかという点を第一にお尋ねしたい。それから第二といたしましては、地方行政委員長並びに理事の方が見えておるので、御協議の上御答弁願いたいわけですが、明日午前中に、討論採決が終るという予定だと言われておりますが、果して今の情勢で終り得るものかどうかという見通しと、二点をお聞きしたいと思います。
  75. 岡本愛祐

    委員外議員(岡本愛祐君) 第一点についてお答えいたします。この問題につきまして、先程委員長、理事の打合会を開き、只今皆さんにその結果を御報告しまして、地方行政委員会としては了承を得たのでありますが、この各委員から出される要望書というものは、地方行政委員会においては尊重はいたしますが、地方行政委員会にありましては、地方行政全般の上から検討して審議をするのでありまして、必ずしもこの要望には副い得ない場合がある、こういうふうに考えております。そういたしまして、今までの審議の過程におきまして、これらの要望書にある事項は悉く一つ一つ検討いたしました。問この要望につきまして、その要望をされた委員会において、その要望に賛成された方は政治道徳的責任があるということを申して置いたのであります。
  76. 吉川末次郎

    委員外議員(吉川末次郎君) 修正案の問題については私からお答えしたいと思います。岡本委員長から一応お話がありましたが、岡本委員長お話になりました三十日に討論、採決を終つて、本会議にかけるようにしようということは、最初の数日前の審議の、五日程前かと思いますが、本審査に入ります当初におきまして、大体申合せました事項であります。併しながらこれは別に確乎不動のものでは勿論ないのでありまして、私は少くともそう了解いたしておるのであります。政治問題というものは刻々いろいろ客観的情勢の変化があるものでありますから、五日前におきまして、大体各委員申合せましたときと、そうした今日の事情とは若干相違が出て乗るものと考えます。でありますから、ただ一応の申合せに過ぎないものと私は了解いたしておるのであります。他の委員の諸君も大体これと同様の心組みで一応の申合せをして、その予定でやろう。その予定は、大体プログラムを申合せたものであると、私はそのように推察しておるのであります。  それから第二点の問題につきましても、岡本委員長からわれわれの理事会での只今申合せいたしましたことについて、その通りお話があつたのでありますが、特に後段においてお述べになりました、即ち農林委員会、運輸委員会、水産委員会等から、委員会の名におきまして、委員長を代表としてこの地方税法案に対するところの可なり具体的ないろいろな意見を我々の方へ文書にして提案せられておるのであります。その委員長説明を聞きましたときに、私その他の委員からもそれに対する質問があつたのでありまするが、少くともこれは議決権のないところの院外の団体が我々に要請いたしておるのではないのでありまして、議決権のあるところの参議院議員がみずから議決権を持ちつつ、そういうことを我々に要請いたして来られるのでありますから、当然にその八は国会議員として、又公人として厳正なる政治的責任を負うて頂くのは当り前である。ところが間々推察するところ、そういうことを我々に強硬に主張して置きながら、みずから議決権があるのに拘わらず、本会議においては全く我々に要求したと反対の行動をとられておるところの議員が今日までないではないのであります。例を上げることは私は避けたいと思いますが、そういう人は現にその人の個人の政治道徳の問題として、厳正に責任をとつて貰うべきものである。こういうふうな言論がありまして、大体その趣旨に基きまして、今岡本委員長が第二段の問題について話されたようなことを理事会において申合せまして、更に委員会において報告いたしまして、各委員承認を得た次第であります。重ねて申上げます。
  77. 中村正雄

    中村正雄君 私お聞きしました点の一つだけ、委員長、理事がお答えになつたのですが、岡本委員長にお尋ねしたい。いわゆる各常任委員会から出されております修正意見については、今の御決定を承わりまして、それに対する意見は別にいたしまして、それ以外に各会派からそれぞれ修正の意見なり希望があり、それぞれ協議しておることは各議員承知通りでありまして、従つて本日質疑を全部打切つて、そうして明日午前中に討論採決をするとしましても、この修正意見なり、この修正案の取扱いにつきまして、恐らく御協議なつたものと考えますが、この取扱いについてどうなつておるか、この点を伺いたい。言換えれば、こういうようなものの取扱いの審議の時間なり、方法につきましては、又プログラムが変つて来るだろうと思います。それをお聞かせ願いたい。それに基いて第二の質問である、明日午前中に上げるという見通し、その今の段階におきまして、委員長として断言ができるかどうか、委員長としてのはつきりした見通しを承わりたい。
  78. 岡本愛祐

    委員外議員(岡本愛祐君) 中村君にお答えいたしますが、只今地方行政委員会におきまして何ら修正案は出ておりません。その状況におきましては明日上げる見込みだということを申上げるのでありまして、これから修正案が出て参りますれば、その状況は違うと思います。
  79. 中村正雄

    中村正雄君 私委員会に修正意見が出るということになれば、それは誰しも考えて成規の手続を経なければ修正案を出せないわけですから、今の重要案件の取扱いにつきましては、修正意見の動議が出るまでにはそれぞれ御協議なさるのが前例になつておる。特に地方行政委員会における今の地方税につきましては、成規の提案になるまでの交渉なりその他に相当困難性があることは十分委員長としてお調べの通りだと思います。従つて会派の修正意見も出すか出さないかのことにつきましては、十分御交渉があつたと存じますので、そういうことを御存じないなら別でありますが、御存じありとしますれば、それに対する一応の見通しがなければ、明日午前中に上げるということは、明日はできない筈だと思います。従つて会派の動きにつきまして御存じであるか、御存じであれば、それによる見通しを承わりたいと思います。
  80. 岡本愛祐

    委員外議員(岡本愛祐君) 各会派に修正案の動きがあることは御承知しております。それが現実に出て来ましたときには、できれば午前中にと思つても、できないことがありますから、そうすると、午後に亘る、或いは夜の委員会において討論しなければならんかも知れない。
  81. 中村正雄

    中村正雄君 そうすると、理事の方は各会派からそれぞれ来ておられるのでありますが、各会派の理事の方にお聞きしたいのは、これから修正案について交渉その他を行う用意があるのかどうか、そういう点を各会派の理事の方にお聞きしたい。
  82. 吉川末次郎

    委員外議員(吉川末次郎君) 修正案の提出につきましては、岡本委員長が言われたように、まだ一〇〇%その運びに至つてないものであると解釈いたしておりますが、中村君が申されるようなそうした有力なる動きがあるということは明確であると考えておるのであります。それで私は個人的でありますが、岡本委員長その他の諸君に対しては、社会党及び民主党緑風会等の間において、今本案に対するところの修正案が準備されつつあるのであるからして、若しそれが関係方面のアプローヴアルを得て正式に提案されるということになつて来るならば、少くとも委員会におけるところの討論、採決というものは数日間延期して貰わなければならないだろうと、私は申しておるのでありますが、岡本委員長も私の記憶しておるところでは、そういう運びにならないようにしなければならないが、又その他の委員諸君も大体そういうことにしなければならないのではないかというふうに、私は今のように大体漠然たることでありますが私は了解いたします。
  83. 堀末治

    委員外議員(堀末治君) 自由党といたしましては、修正問題については今何も我が党自体としては考えておりません。
  84. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 只今委員長乃至理事に対する質問等でありまして、この際私申上げるのはどうかと思いますが、各会派の修正に関する交渉というような話がありましたから、御参考のために私の方のことを申上げたいと思いますが、実は……。
  85. 中村正雄

    中村正雄君 それはあとにしたらいいじやないですか、質問だけ終つてから……。
  86. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 ただ委員長緑風会におりますけれども、恐らく知らないのじやないかと思いますので、この際に関連して申上げて置きたいと思いますが……。
  87. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) どうぞ。
  88. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 昨日社会党民主党から修正案を緑風会に協同提案をしたいという申込がありまして、緑風会におきまして総会を開きました結果、その内容を見ましても、まだ抽象的でよくはつきりしていない。そしてこれはよりよき状態にするということは当然のことであるから一十分に一つ研究しよう。そうして社会党民主党の方からも、もつと我々が納得し得るような具体的なものを一つ明日持つて来て貰いたいということを正式に返事を出してあつたのであります。ところが今朝になりまして、相当具体的な條項を挙げて緑風会に正式に御返事に相成つたのであります。緑風会で総会をいたしまして、今朝九時半頃から十時頃になりましたか、総会をいたしまして、そして真剣にそれを検討することにしたのでありますけれども、とにかく愼重にする意味におきまして、立案者の御説明も必要である、又検討することも必要であるというので、各常任委員会に所属せられている方々、いわゆる連合審査を要求せられた常任委員会がございます。そういう所属せられている方方から総会において選任いたしまして、そうして十名程度の特別委員が選ばれまして、その内容について検討を加えたのであります。併しながら分らない点があつたりいたしまして、社会党からは衆議院地方行政委員会の理事の門司君、それから和田博雄君、それから民主党からは岩木哲夫君がお出でになられまして、三時間ぐらいの間共に検討いたしたのでありますが、その内容につきまして十分了解をいたしたんでありまして、そして書もずつとやりまして、そうして午後の一時頃でありましたか、その一応の修正案に対する内容を納得いたしましたのであります。そうして関係の方々にお帰りを頂きましてから、これに共同修正をするかどうかということについて総会を開いたのでありますが、殆んど大部分の意見が集まりまして、そうして共同修正案を提出するかどうかということについて諮つたのであります。議員総会に諮りました。その結果共同提案に賛成するという方は五名でございました。そういう関係で共同提案はしないと、こういう結論に先程なつたのでございます。そういう事情でございまするので、一応御報告をいたして置きます。併しながらこれはただ共同提案をするかしないかということだけでありまして、決して地方税そのものに対する賛否なり、それには全然関係ないということを條件として、共同提案だけについて、そういうことなんだということを御報告いたして置きます。
  89. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) まだ御質疑がございますか。
  90. 中村正雄

    中村正雄君 それでは私最後に私の質問をしたいわけですが、各常任委員会からそれぞれ成規による要望があつた。これは書面によつて出されておるので、至急検討はしたが、各出された委員会議決権を持つている議員であるのでこれは政治的に考えて貰いたいというような結論であつたように、委員長並びに理事から伺つたところでありますが、今までの例から行きましても、各常任委員会の関係のある法律案に対しまして、それぞれの委員会から自分の所轄事項についての修正その他の希望があつた場合は、それぞれの委員会とそれぞれ連絡するなり、或いは合同審査をやるなり、いろいろなことでその修正案を出さないということになるのであれば、了解を得なければならないし、出すとなれば、それぞれの委員会と連絡を附けなければならない。そういう諸般の手続、或いは懇談その他の機会をお持ちになつたものかどうか。或いは今後お持ちになるおつもりであるかどうか、これを委員長にお伺いしたいと思います。
  91. 岡本愛祐

    委員外議員(岡本愛祐君) 私の方の審議過程におきまして、例えば固定資産税の項目では固定資産税に関する各委員長の要望も取上げて検討いたしておるのでありまして、連合委員会につきましては、すでにこの連合委員会は農林、それから運輸、それから水産、これが要望書を出しておつたわけでありますが、それは連合委員会を了しております。審議も大体了しておると、こういうふうに私は考えておりますので、別に今後新たに更に連合委員会を開いて了解を求めるとか、そういうことは只今のところ考えておりません。
  92. 中村正雄

    中村正雄君 私のお尋ねしておるのは、法案審議についての連合審査その他を言うのではなくて、御承知のように今までの地方行政委員会における審査、その他の審査もすべてこれは議案のいわゆる説明を聞くなわ或いは質問するということでありまして、討論採決あとに残つておるので、各常任委員会から伝えておる希望は、こういうふうにして貰いたいという修正の希望であろうと思う。従いましてそれに対する何らかの連絡、懇談の手続をとらずに、所轄が地方行政委員会であるからと言つて、要望書を無視すると言つては何でありますけれども、何ら要望を容れるとか、容れないとかいう連絡をとらずに決を出すことは、重要法案についてはどうかと思うのです。従つて修正が各常任委員会から出ておるとすれば、それぞれの常任委員会に対しまして、その討論についての何らかの機会を與えるような方法を講じた方が妥当ではないか、こういう意味合で、何らかの連絡措置を講ずる用意があるかどうかということをお聞きしておるのであります。
  93. 岡本愛祐

    委員外議員(岡本愛祐君) これまでも連合委員会を我々もしばしば要求して開いて参つておりますが、それについて各委員会で結論を出されるとき、更に連合委員会を開いてどうこうということはありません。それと同じように取扱つてもいいと考えております。
  94. 山下義信

    山下義信君 岡本委員長に伺うのですが、これは率直に言うのですが、岡本委員長は非常に公平で、而も恪勤でいろいろ御努力されておるのですが、数日以前から新聞等に、是非三十日に上げたいという、殊に地方行政委員長の意向はどうだということが出たりするのですが、委員長が地方税法を上げることを焦つておられるような印象を持つておるのですが、併し今中村委員の質問に対して御答弁になるのを聞いておりますと、三十日という予定は修正意見の非常に複雑な、そういうものが出ないものと……、審議が非常に順調に行つて、質議が二十九日に終了して、何も修正意見が出ないものという前提の下であれば、三十日の午前中には上るだろうという、こういう予想を持つておつたのだ。ところが段々と修正意見の動きもある。今鈴木委員からも三派の関係参考意見お話がありましたが、社会党社会党として独自の修正案を出さなければならんかとも考えておる点もある。そういうことになつて来ると、中村委員の言うように、これを正式に委員会に提案するについては相当時間も要する。且つ又委員会においてそれを御審議を願うには相当手続等なり、或いは御審議を願うにしても時間を要する。こういうことを勘案すると、最初に御予定になりました明日午前中に委員会を終るということの見通しは、これは変つて来るのではないかと思います。同時にそういう修正意見に対しまして、天下が注目されておることは言うまでもない。これは重大な国民が関心を持つておるのであるから、できれば少しでも国民のためになる修正の努力がなされるということは必要でありますが、そういう修正の意見の提案に対しては、委員長は十二分に審議の時間を籍し、その修正に対しての関係者の努力に対しましては十分これを御援助下さる、そういう御方針で委員会運営なさるというお考えはあるかどうかということも、この際承つて置きたいと思います。
  95. 岡本愛祐

    委員外議員(岡本愛祐君) 山下委員から段々お話でございますが、私は山下委員がおつしやるように考えております。ただ私の委員会としまして、これは吉川委員なり、外の委員もそうでありますが、フエア・プレーで行こう、徒らに引延し作戰なんかは止めよう。若し惡ければ惡い、良ければ良いで、フエア・プレ—で行こうじやないかということを初めから各委員言つております。そういう意味におきまして、順調に行けば三十日の午前に行こうというふうに申上げたのでありますが、順調に行かなければ止むを得ないと思います。
  96. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 尚御質疑ございますか。
  97. 大野幸一

    大野幸一君 岡本委員長に伺いますが、若し今度の修正案に対して一定の手続きが求められる間は、委員長としてはフェア・プレーとして、委員会は終結しないという御用意はあるでしようか。
  98. 岡本愛祐

    委員外職員(岡本愛祐君) 今申しましたように、徒らに引延ばすということになりまして、いつまで経つてもこれは見当が付かんというようなことでは、私は委員長として困ると思います。殊に今地方公共団体は非常に困つて国会参議院がどうして呉れるかと待ち望んでおるときに、徒らに便々として待つということは、私はこれはどうかと思います。併しそういうことでなければ、勿論お説のようにいたしたいと思います。
  99. 大野幸一

    大野幸一君 ちよつと私の言葉におかしな御答弁を頂いたのでありますが、一党の責任において修正案を提出する、それが徒らに遷延される云々というのは、お言葉としてちよつとひど過ぎると思いますが、引延ばすと言つても明日、明後日に限られておることでありますから、これを前提にいたしましての話であります。こういう場合には委員長のお考えはどうでしようか。もう一度先程のお言葉についてお伺いいたします。
  100. 岡本愛祐

    委員外議員(岡本愛祐君) 言葉が過ぎまして恐縮でございますが、今大野君のおつしやるようなことであれば、それはできるだけの時間をかけて遺憾なきを期したい。こういうふうに思つております。ただすべて法律が八月一日施行の建前なつておりますので、又それを待ち望んでおりますから、それに間に合わすように可否を決したいと、かように考えております。それから先程申上げましたように、否決になることは今度もあり得ると思うのであります。で、否決にしつ放しで、参議院が、殊に地方行政委員会が今の税法を動かせろような努力もしなかつたということは、地方行政委員会としては私は甚だ困る。だからできればその時間を與えて貰いたいと、こういうふうに思つております。
  101. 山下義信

    山下義信君 先の質疑のときに、この点は実はお尋ねを避けたんですが、今重ねて委員長からその言葉があつたんで、先の御説明のときにも実は我々は奇異に思つたのですが、御心配は御尤もですが、三十日までの間に勝負を決して、一日は善後策のために置こうというのは、政府が考えるのならば、ともかくですが、委員長がそこまで御心配にならなくても、万一の場合があつたら会期延長という手もあるので、八日一日の実施を十日も延期する手もあるから、この会期を一日どうしても置かなければならんという先入観のお考えを持つておいでになるわけはないと思うのですが、若しそういう点を御固守なさるならば、我々もフエアに行こうと思いますから、余り御心配にならないように、その点を念のために申添えて置きます。
  102. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 尚御質疑ございますか。御質疑がなければ、地方行政委員会の方もいろいろお忙しいようですから、お帰りを願つてあとでこの件について審議することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  103. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 御異議ないと認めます。只今岡本委員長及び理事の方から、非常な努力をしておいでになる、その上に立つて、切実なる明日是非本会議を開いて欲しいという御希望を伺つたのでありますが、これに対しまして如何いたしますか、お諮りいたします。
  104. 山下義信

    山下義信君 今の岡本地方行政委員長の明日本会議を開いて頂きたいという切実なる要望は、昨日までか、今朝までかあつたのです。今の御説明で、その御要望は切実でないことになつたのですから地方行政委員長から切実な御要望があるということは、これは一つ御訂正を願いたいと思います。さつきの御説明で、場合によつては明日の本会議に上程の運びにできないかも分らぬということをも確認して帰られたのですから、改めて委員長から議題になさるならば議題になさつてお運びを願いたいと思います。そうでないと、折角説明をして貰つたことが何のためだか分らなくなる。
  105. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 昨日地方行政委員会が済みましたあとで、切実なる要求を伺つたので、お諮りをしたのでありますが、いろいろ只今地方行政委員会実情をお聞きになつたその皆さんの御判断の上に立つて、この問題を一つお諮りいたしたいと思います。
  106. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 只今委員長から、切実な委員長の御要望という言葉がございましたが、私も聞きまして、委員長といたしましては、会期も切迫いたしておりまするし、本法案の国民に対する我我の責任ということも考え合わせなければならないので、国会の期日を三十一日に決められたのも、要するにこの問題の関係が大きな原因をなしておるとも考えておりますので、今までのお話を承つて、やはり一日くらいの余裕をここに置くということは、当然私共国会運営する上においては必要な措置だとも思えるのであります。フエアに行こうというお気持が各派にありまする以上は、私は自由党に属しておりますけれども、極めてフエアに考えて、私はそう思います。是非明日本会議を開いて頂くようにお運び願いたいと思います。
  107. 小川久義

    小川久義君 先程から地方行政委員長の言われて事に対して、いろいろ御意見が出たのですが、地方税法案が通るとか通らぬとかということを一先ず別にしまして、議事部長から聞きますと、十数件すでに上つておる。それから請願、陳情も今日相当の数が上ると予想される。従いまして、明日は日曜日でございますが、本会議を聞くということに決定されたいと思います。(「賛成」、「異議なし」と呼ぶ者あり)
  108. 鈴木直人

    ○鈴木直人君 私も小川君のような意味を以て、とにかく明日本会議を開くということに御決定をお願いした方が参議院としても、国民かち見られた場合に、まじめに審議するということにもなるのではないか。勿論日曜でありますけれども、明後日までしかありませんので、従つて明日地方税法案がその本会議に上るかも知れんし、上らぬかも知れないけれども、他の法案もございます。又社会党民主党その他から修正案も或いは出るかも知れません。緑風会は先程御説明いたしましたように、共同提案もいたしませんし、修正案も出さないということになりましたけれども、社会党の方にそういう案もあるようでありますし、或いは関係方面との御連絡によつて、或いは明後日になるかも知れない。或いは又委員長お話によつても、或いは明日まで審議を必要とするかし知れない。その点はそのときにいたしまして、少くとも明日は午後に本会議を一応開いて置くということにすることが万全の策でもあると思うので、私はそのことに賛成するものであります。
  109. 鈴木清一

    ○鈴木清一君 私は反対なんです。それは毎回のことでありまして、前のことを振返つて見れば、この会期の決定のこの前のときにも、実は私共がこうしたことを今までの経験から幾たびか受けておりまするので、一ケ月という提案を出したわけなんです。結局中間をとつて二十日になつたわけであります。従つて私共はそういうことを一週間、二週間でやられるという、いわゆる與党の方々が考えられて来たこと自体が、一週間又余計に延びているのであります。いわゆる政府の方針といたしましても、又国会運営という重大な責任といえば何ですが、慣例として、與党として持つておられる方々から実は明日本会議……。明日の日曜まで本会議をやらなければならないというのが……、御発言のあることを私はむしろ奇異に存ずるわけです。従つて私共といたしましては、前にもそういうようなはつきりした、このくらいはどうしてもかかるということを前提にとつて出しましたのが漸く修正……。殊更に私共がこれを延ばすという意味ではないのでありまするけれども、地方税法の問題にいたしましても、大概の会派の方々といたしまして、聞くところによりますると、いろいろ修正案をお互いに話合つて出すというようなことを言われておりまするけれども、これが党の性格なり、又党自体の持つ政策に非常に影響のある議題でありまするので、小会派と雖も、一応この地方税法案に対しましては、お互いに考えておるところもあろうかと考えます。従つてでき得れば、若し修正が大会派の方々によつて若しでき得れば、そしてそれが皆さんが同調でき得る修正であれば、小会派と雖も敢えて固執せずに、この問題に同意、一諾になつて行くということもできるのでありますが、これが若しはつきり決まつておらない状態でありますならば、小会派と雖もやはり一つの性格から、修正案なり、又決議案なりとして出さなければならない結果になるのであります。従つて地方税につきましても、そうした性格を持つておりますることが一つ。それから先程も申上げましたように、たびたび今後も起き得ることではあると思いまするけれども、会期を決定するときに、十分お互いに理解、議論し合つた問題が、結論がこの二週間になつたのでありますが、私は敢えてその間に日曜はいつでも休むということをはつきりしておるのでありますから、それにも拘わらず都合のいいときは二週間でやるということをどこまでも主張し、都合が惡くなると……。中に日曜を挟むことについては……、日曜でも原則を外して会議を開かなければならないということを今後に残すことは余り好ましく思いませんので、明日本会議を聞くということについては根本的に私は反対せざるを得ません。
  110. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 他に御意見ありませんか。
  111. 中村正雄

    中村正雄君 私明日開くかどうかということにつきましては、二色の賛成者の御意見も出ているわけでございますが、ただ明日地方税法案が午前中に上るから、午後本会議を開きまして、それをやろうという御意見の方に対しましては、私はそれには反対であります。一つは、只今地方行政委員長に対しまする我々の質問の答弁によりまして、今会派の間におきまして修正その他の最後の努力がなされておるというときにおきまして、明日午前中にこれを終結することは不可能な状態に立ち至つております。又明日よしんば午前中に上るのが午後になつて上りましても、明日開かなければいけないという理由が国会としては発見できないと思うのであります。会期は御承知のように三十一日までありますし、又よしこの地方税法が国民待望のものであるといたしましても、八月一日施行のものであれば、三十一日の本会議で十分間に合う筈であります。従つて何を好んで明日本会議を開くかということにつきましては、我々はその理由に苦しむわけであります。もう一つ民主党小川君からの提案によりまする、外の案件もあるから明日やろうということにつきましては一応考えられます。今までの例から申しましても、会期末になりますれば、本会議の定例日以外にも恐らくぶつ続けて本会議を開くのが慣例になつておるし、このことは自由党の諸君も十分御承知通りであります。日曜日は国会開会するときから暦によつてはつきり決まつておるわけであります。七月三十日が日曜かどうかは、今年の正月から決まつておるわけです。而も会期は三十一日と決まつておれば、何故本会議を開かなかつたのか、而も外に案件があるとおつしやいますが、只今議事部長から報告がありました通り、本日上つておるのは僅かに二件、昨日は九件上つておるのであります。一日も早くやろうとするならば、何故昨日九件上つておるにも拘わらず本会議を開かなかつたのか、而も私はその決定があつたから、昨日正式に本日本会議を開くべしということを要望したわけです。ところが自由党の諸君の反対によつて、本日の本会議開会は不可能となつた。従つて私は自由党から出されておる委員長並びに自由党の諸君にはつきり伺いたい。何故本日本会議を開かなかつたのかという理由を伺いたいと思います。
  112. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 先程申上げましたように、昨日思わざる事態のために運営委員会にお諮りする機会がなくなりまして、この問題についてだんだん委員会で案件が上つて来そうなのでお諮りしようといたしましたときには、すでに散会後であつた、こういう事情であります。その運びに至らなかつたことを誠に遺憾に存じます。
  113. 中村正雄

    中村正雄君 運営委員会が散会しましたことは我々も承知であります。併し運営委員会が散会いたしましようと、委員長はいつでも運営委員会の招集の権能を持つております。公報に告示しなくても直ちに委員長は招集する権能を持つております。又慣例から見ましても、会派の了解を得るならば、議長の職権によつて開き得るわけであります。従つて昨日私は議運が散会になつたという声を聞きましたので、直ちに委員長要求したわけであります。恐らく本日上れ得る案件を見ますと、更に相当件数上ろという事務局の報告であります。でき得れば今日は土曜日でありますけれども、本会議を開きまして、あと二日しかない。そのうちの一日は日曜日であるから、本日は定例開会日でないけれども、本会議を開いてという要求をしたにも拘わらず、委員長を含めた自由党が開く必要なしと決めた理由は、一体どういう理由であるか、それを承わりたい。
  114. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 先程申上げましたように、そういうふうに散会……、すでに本日の十時からの運営委員会も予定されておりましたので、議長の職権その他の非常の措置によつて、開くまでには至る必要ないと、かように存じた次第であります。
  115. 鈴木清一

    ○鈴木清一君 至る必要はないと考えたからそうしたということは、今日恐らく明日の問題が……、会議を開くか開かないかということが議題になるのではないかということは、委員長としては大体の予想は付けられておつた。まさかそれくらいの予想が付けられない委員長ではないと信じておりますが、そういたしますと、その観点から行きますと、すでに中村君も指摘したように、あなたのお考えは昨日浮んでおつていい筈だと思います。私共も議運があるものと思つて来ましたところが、あと事務局の方が来られて、今日は議運は散会しましたということを聞いたので、それでは委員長はそうしたことを噛み含んで、明日の問題として考えておらぬのかなと、こういうように考えておつたにも拘わらず、この問題が出ておるわけです。それでただ今遺憾の意を表すという程度の問題でこの問題を解決すべきでないということは、先程も申上げましたように、今までの国会の例といたしまして、ときどきあつた問題なんです。そのときはいつも議運におられた委員長でありますので、その事情はよくお分りになつておると思う。ですから会期の問題のことに触れまして、私は先程申上げた筈なんです。ただ遺憾の意を表せば納まるというような程度のことで、明日やる、やらないという原則を覆えすことは私は到底できないと思う。この点は委員長としてはつきり責任を感じて貰いたいと思います。
  116. 中村正雄

    中村正雄君 私のお尋ねしたいのは、今日本会議をやる必要がないと認定された自由党の諸君が、何故明日は開かなくちやいけないかという理由に苦しむという、その理由をお聞きしておるのであります。地方税法案につきましては、先程委員長言つておるように、現実の問題といたしまして修正その他のことがなければ、スムースに行けば明日午前中に上るという予定であるけれども、今修正その他の話が起きておれば、恐らくプログラムは変るということを委員長言つておる。にも拘わらず本日の本会議を開かずして、本日本会議を開けばすでに九件の法案が上程できた。而も本日は二件しか上つておらない。にも拘わらず本日開かずして、明日開くという理由がどこにあるのか自由党の諸君にお聞きしたい。
  117. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) ちよつと委員長として申上げますが、昨日九件のことを聞きましたのは議運散会を決しましたあとでございます。そういうふうな只今おつしやつたような非常な、議長宣言とか、そういう非常の措置をするまでのことはない。本日十時から運営委員会を開きますので、そこでお諮りしたいと思いましたし、只今地方行政委員長からの切実な御要望も、地方行政委員会散会後、即も我々としては議運散会後分りましたので、それを併せて今日の議運でお諮りをする次第であります。
  118. 中村正雄

    中村正雄君 私は委員長が非常の措置というような、何か非常に例外的な、固苦しい措置のように言はれますが、今までの慣例によりましても、各会派に連絡しまして了解を得て、本会議を定例日以外に開くということは何も非常な措置ではない。又昨日は散会になつたけれども、各会派運営委員に対しましては、足留をいたしておる筈でありまして、何ら委員長の言うように非常の措置というふうな固苦しいことではなくて、日常の、議運の慣例である常態のことでありまして、それくらいのことが何も非常の措置に入るとは考えないし、従つてやろうとすればいつでもできる。これは慣例上、平常のやれる問題であるのに拘わらずやらずして、明日開かなければいけないという理由に苦しむ。委員長の非常の措置ということはどうも納得できない。
  119. 小野義夫

    ○小野義夫君 大分むずかしくなつたようですが、先程から自由党が開かないと言つたということを大分伺つたのですけれども、これは委員長が中立的な自己の立場から、先程からしばしば声明せられるような理由によつて、單なる委員長の認定というところにあるのでありまして、自由党は本会議を開くか開かないかという相談には我々は全然與つていないのでありますから、そういう言葉はきつ過ぎるように考えます。
  120. 中村正雄

    中村正雄君 只今の小野委員の御発言ですが、同じ自由党に党籍を持ちながら、あまりにも迂濶な御発言だと思います。私は自由党とはつきり申上げましたのは昨日左藤委員長初め自由党運営委員の大部分の方と協議をいたしました席上、協議というよりも歎願いたしましたのに対して、自由党の大部分の委員が反対されたのであります。
  121. 小野義夫

    ○小野義夫君 私は甚だ新参で、その辺の消息は分りませんでしたから、どうぞそれは取消しますから、お許し願います。(笑声)
  122. 鈴木恭一

    鈴木恭一君 私昨日その場所におりましたから申上げますが、散会後、五時頃だつたと思いますか、その頃に委員長から、そういう申出のあることを聞きました。併し私は率直に申しまして、本日どういうふうな法律案が上るかということも承知いたしておりませんでした。現に委員長もその点について御存じないようでありましたので、我々といたしましては、それ程本日開くということが重要でないと思いましたので、たまたま私そこにおりましたので、開く必要はないのではないかということを申上げました。
  123. 大野幸一

    大野幸一君 昨日法案が上つて来るのは、議院運営委員会の散会後、気が付いたとおつしやいましたが、これは会期が間近になれば、今日は土曜日、明日は日曜日、明後日は月曜日、最終日の場合には、あの委員長が散会を冒せられた時間において、あとに多くの委員会がまだ継続していたのであるから、法案が上つて来ることは容易に想像できるので、それにも拘わらず、昨日は散会を画せられて、今日の本会議を開かないようにされたのは、今日開くと明日開かれないということになるから、だから土曜日には皆が出て来ても本会議を開かないで、人の嫌がる日曜日に出て来て本会議を開く、そうすると、恰度三十日に地方税法が上る、今日は地方税法が間に合わない。三十一日になると少し遅過ぎて危険だ、こういうように昨日の議運の散会は、我我がこれを惡意に取れば、明日我々を出席せしめる一つの陰謀であつたというふうに解釈するが、どうですか。(「その通り」と呼ぶ者あり、笑声起る)
  124. 山田佐一

    ○山田佐一君 何しろ議運の博士と言われる中村三、大野さんから、今までの取りなしをかれこれ言われますが、我々不勉強の者は答弁に困るのでありますが、併し冷静に考えて頂きまして、会期切迫のときに日曜にやるということは随分前例があると思います。委員会会期切迫のときはやはり日曜にも委員会を開いておりますので、どうかそう惡意にとらずに、やはり委員長は公平に考えてやつていると思いますから、明日は日曜ではありますけれども、我々も国民に負託せられた責任上、会期切迫のときに、その日曜を一日我々だけでなく、事務当局の方も出て頂くので誠にお気の毒だと思いますが、やはり会期が切迫して、来た以上は、明日は抂げて本会議を聞いて頂きたいということを懇願いたします。
  125. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) ちよつと委員長から……。如何でございますか、委員長が、本日中村君の言う非常でない措置によつて会議を開くように取計らいをしなかつたことにつきまして、委員長の責任につきましては後刻御究明頂きまして、当面の問題につきまして、暫らく速記を止めて懇談を願つては如何でございますか。
  126. 小川久義

    小川久義君 社会党の方々のおつしやること、それから鈴木さんのおつしやることも至極御尤もだと思います。併し今日の今の時間になつてからは取返しの付かぬことだと思います。でこの意見は尊重して御意思に副うように決議をやつて頂くということで、明日は先程も申上げました通り、すでに上つた法案、又明日も上る、それから又各委員会で以て継続審査の要求も出るだろう、議員派遣の要求も出るだろう。それで明後日一日ですから、間に合いかねるように思いますので、明日は午後本会議を開くということに一つ……。いろいろ御不満もありましようが、御同調願つて、満場一致で明日の午後開くということを一つお願いしたいと思います。
  127. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 明日の午後というのは何時から何時までのことですか。(笑声)
  128. 佐々木良作

    ○佐々木良作君 先ず委員長から懇談に入るか入らぬかのことからやつたらどうですか。
  129. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 先程申上げましたように、委員長が開かなかつたことが陰謀であるかどうか、糾弾の方は又あとで御処分を願うことにいたしまして、当面の問題を一つ御懇談願つたらこ如何でございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  130. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それでは速記を止めて……。    午後三時十八分速記中止    ——————————    午後三時五十三分速記開始
  131. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) それでは速記を始めて下さい。  本土曜日に本会議を開くよう中村君から御要求がありましたが、すでに議事散会後でございました。早速その手続をいたすところをいたさなかつたことは、誠に申訳なかつたところで、中村君にお詑び申上げます。(「了承」と呼ぶ者あり)  只今明日の本会議につきまして、いろいろ各派の互譲の精神によつて御懇談を頂きました。その結果を申上げます。  明日は午後一時より本会議開会して、方税法案がその開会の時までに上つたら、これを上程すること。かような決定に御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  132. 左藤義詮

    委員長左藤義詮君) 御異議ないと認めまして、さようにいたします。  荷いろいろございますが、明日議運を午前十時から開会いたします。本日はこれを以て散会いたします。    午後三時五十四分散会  出席者は左の通り。    委員長     左藤 義詮君    理事            愛知 揆一君            鈴木 恭一君            中村 正雄君            鈴木 直人君            大隈 信幸君    委員            小野 義夫君            加藤 武徳君            仁田 竹一君            山田 佐一君            江田 三郎君            大野 幸一君           小笠原二三男君            堂森 芳夫君            山下 義信君            赤木 正雄君            尾山 三郎君            加賀  操君            片柳 眞吉君            高橋 道男君            小川 久義君            境野 清雄君            佐々木良作君            鈴木 清一君            兼岩 傳一君   委員外議員    地方行政委員長 岡本 愛祐君            山本 勇造君            石川 清一君            水橋 藤作君            吉川末次郎君            堀  末治君   —————————————    議長      佐藤 尚武君    副議長     三木 治朗君   —————————————   政府委員    内閣官房長官  岡崎 勝男君   事務局側    事 務 総 長 近藤 英明君    参     事    (事務次長)  芥川  治君    参     事    (記録部長)  小野寺五一君    参     事    (議事部長)  河野 義克君    参     事    (警務部長)  丹羽 寒月君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君  法制局側    法 制 局 長 奧野 健一君