○寺中説明員 本年度の補正
予算といたしまして、まだ
関係方面の了解を得ておりませんが、閣議決定として決定いたしておるところの
状況につきまして、御説明申し上げたいと思います。
文部省関係の補正
予算としましては、十三億七千四百七十九万円が計上されておる次第でございます。そのおもな項目を事項的に申し上げますと、事務的な経費といたしまして、
国家公務員共済組合交付金が増額になりました。これは職員の掛金のパーセンテージが上りまして、甲種については千分の百四から千分の百十二に、乙種については千分の二十八から千分の三十六に上りました
関係で、二千九百三十九万四千円が共済組合の交付金として補正に
要求された次第でございます。
その次が適格審査に必要な事務費が千二百六十八万四千円でございまして、これにつきましては、教職員の適格審査を全般的に新たに行う必要を生じました
ために、中央教職員適格審査会並びに府県の教職員の適格審査会、
大学の教職員適格審査会に追加の金額を
要求する次第でございます。府県に公吏三人、雇員ニ人、計五名を増員配置することになる次第でございます。
それから昭和二十四年度すなわち昨年度の臨時年末手当の
補助金が七億二千七百四十三万三千円ございます。これは御承知と思いますが、昨年
一般の職員に対しまして年末手当を支給したのでありますが、府県の小、中
学校の教職員に対しましては、その際財源がなか
つたために、
ただちに財政的
措置ができなか
つたのでありまして、補正
予算要求の際にこれを確保したいという約束のもとに府県において出してもら
つて、辛うじて年末手当を支給したという形にな
つておるわけであります。それは大体一人三千円程度の金額で、約四十六万人の小、中
学校の先生に年末手当を出したわけでありまして、その二分の一を
国庫から
補助する形になるわけでございます。その金を府県においては一種の欠損の形で出しておるわけでありますから、それを手当する
ためにこの際補正
予算として
要求し、これを
地方に流すという予定にな
つておる次第でございます。
次に
教育職員免許法施行に伴う教員研修費の
補助の経費でございまして、来年度の
予算にもこの経費があが
つておりますが、本年すでに例の
認定講習会あるいは
大学における現職教員
講習会の形におきまして、
講習会を
実施しておるのでありまして、それの研修旅費を一部
補助するという形になるわけであります。その金額は一億九千四百二十万円でありまして、来年度の一億五千万円よりむしろ今年の補正の方が多いのであります。と申しますのは、獲得
單位が今年の方が多くな
つておるのであります。その大体の計算の根拠を申し上げますと、一人が一
單位をとります
ために、大体五日間の
講習を受けるわけでありまして、一人一日の旅費が八十円という計算でありますから、年に一人で大体八
單位ぐらいとる予定になると思いますので、旅費として一人当り、八十円の五日の八
單位で、三千円くらいになるわけであります。
單位数全体としましては、百六十一万九百八十四
單位でありますので、その金額を計算いたしまして、その三分の一という
補助率によりまして一億九千四百二十万円を研修旅費として計上しておる次第でございます。
大学学術局
関係の経費としましては、教職員指導者
講習会すなわち米人の講師が特に日本の
教育指導者に対して、二十六科目について
講習会を本年
実施したわけでありますが、これはすでに他の経費をまわして現在
実施をしておるのでありまして、進行中であります。その
ために三千二百二十五万四千円を計上いたしまして、
受講者は九百五十人、年二回、一回三箇月の期間で
実施される予定であり、また現在
実施中であります。本年は九、十、十一の三箇月に第一回、来年の一、二、三の三箇月間に第二回を
実施する予定にいたしております。
それから次が私立
学校の災害復旧費の貸付金でございまして、例のジエーン
台風の被害を受けました
大学、專門
学校、中
学校、小
学校、幼稚園に至るまで、ジエーン
台風の私立
関係の復旧費の貸付としまして七千七百十四万七千円を計上いたしております。その内訳も、おのおの被害を受けた坪数によ
つてこまかく計算した次第でございます。
本省
関係といたしましては、大体それくらいでありまして、その他に、
ただいま
文化財保護委員会の方のお話がございましたが、
文化財保護委員会の
関係で、その事務費の一部並びに刀劍類所持許可登録の事務、あるいは
文化財関係の災害復旧費等合せまして約五千万円を補正
予算として計上しております。
それから非常に事務的な経費でございますが、国立
学校の
関係では、人件費が足らなくなる見込みになりましたので、人件費の補足といたしまして九千二百十六万八千七百円、それから病院の運営費といたしまして、一億五千九百七十七万五千円を計上いたしております。その総額が十三億七千四百七十九万円なるわけであります。これは比較的重要な項目として補正
予算とて
要求するわけでありますが、その他に、本年度実は
一般の経費の中から五%の経費を節約いたしまして、それを最初から一種の予備金のような意味で、経費の足らなく
なつたところへ充当するという見込みを立てておりましたので、非常にこまかい経費で、ぜひ本年度急に必要を生じたような経費、そういうものに一々事項をあげまして充当する、すなわち五%の節約額によ
つて充当するものが、一億五千万円ばかりあるわけであります。でありますから、補正
予算の
要求は十三億七千万円でありますが、実はその節約によ
つて補充するものを合せますと、十五億二千四百万円になるのであります。
文部省関係の補正
予算はそれくらいでありますが、そのほかに
地方の
教育費の
関係といたしましては、例の教員の一月以降の待遇改善費の一部を、平衡交付金として補正
予算に
要求しておるのが約九億あるのであります。これは直接には
文部省の経費ではありませんが、
教育の
関係の経費で、重要な補正
予算の項目にな
つておる次第であります。大体そういうふうな
概要であります。