○小笠原
委員 ちよつと一言お尋ねをいたします。これはぼくはわきの方から聞いた話だが、今の金庫の三十億の
関係ですが、これに対して大蔵省は、畜産なんかこの金を使わなくてもいいじやないかということを言われたということを聞いておるのだが、それは大蔵省がそういう主張をなされておるのか。そうでなくても、畜産に対する
予算を、あなた方はいろいろなことでこねくりまわして、しろうとのくせにくろうとの言うことを聞かないで、こんなものはどうでもいいという、その弊害が今日どう出て来ておるかと言えば、畜産の衛生問題、馬の伝貧に対しても毎年削
つてしま
つて、こんなもの、衛生なんかどうでもいいじやないかとい
つて削
つて、今試験する学者なんか、感染しないモルモツトで伝貧の研究をせよというので、馬が買われないからモルモツトでや
つておる。それが
影響して馬がどれほど犠牲に
なつたか、ごらんなさい。牛はどうだ、感冒にかか
つておる。衛生費を削
つてしまうから、ことしは牛がどれほど犠牲に
なつたか、大騒動している。牛馬がなければ畜産はどうなりますか。あなたの着ている服も畜産だ、あなたのはいているくつだ
つて畜産、かぶ
つておる帽子も畜産じやないか。いろいろな
食糧解決のために、山のてつぺんまで開拓した
つて、
日本の
食糧が解決つきますか。やはり牛乳を自由に飲んだり、あるいは鶏卵でも、あるいは肉でも、それらの問題を全部解決しなければ、解決がつかぬ。ことに
農民が豚を二束三文で売り飛ばして、みんな屠場がないために閉口している。それを畜産局が簡易屠場をや
つて、簡易に屠殺して、豚の脂肪
食糧を食わして、そうして
米麦というものの
食糧をこういうところで経済するというような方法で、ほんとうにカロリーで行
つて、
日本も文化の生活をして、農村
関係も、労働者も、これによ
つて解決しようというふうに努めておるのに、ああいうふうに簡易屠場なかいらないとい
つて削
つてしま
つて、今度は金を貸すのに、三十億でも、畜産なんかどうでもいいじやないかという空気が、あなたの方であるとするならば、
食糧問題の解決はどうなさるつもりか。
一体しろうとのくせに、とにかく大蔵省というところは、
主計局長とい
つたら、
大臣といえどもあなたのところでは弱いんだ。あなたぐらいいば
つてる者は世の中にありはしない。ことにあなたの部下のところに行
つて、朝の三時というのに寝ないで行
つて、ぺこぺこみなへたば
つている、降参している。あなただ
つて一生
主計局長でもあるまい。あなたは大蔵省のああいう習慣を打破して、ほんとうにくろうとの話をしつかりとのみ込んで、国家のために、ほんとうに
予算の分配をするような制度に改めないと、これがための弊害が非常に恐ろしい。いつまでもあなたが大蔵省で
日本の金の元締めをしているんじやないから、もう少し緩めて、国家の全体をにらみ合せてやるように、大蔵省の空気をつくり直さないと、これは重大な弊害があると思
つているが、はたしてあなた方は畜産に対する能力なく、畜産を軽視するくせがある。ことに三十億の金庫ができるという前提のもとに、畜産なんか必要はないという
考えをお持ちにな
つておるかどうか、その点をはつきりさしておきたい。