○安孫子説明員 中間経費の節約の問題は、先年来から、
生産者価格と
消費者価格の間の矛盾を緩和する
意味において、どうしてもやらなければならぬ問題であると、私
ども考えております。特に本年度の
米価を決定するにつきましては、現在におきまする農村の
事情から申しましても、
相当米価を高くする必要があることと
考えております。また
消費者の
価格はさほど上げるわけにも行かぬという両面から、特に中間経費の節約について努力をいたしたいと
考えております。
お話のありました日通運賃の問題でございますが、全国プール計算をや
つております
関係、また非常に輸送が窮迫いたしました時代もありますので、そのときからの流れもありまして、これが削減につきましていろいろ努力いたしておりますが、いまだにいろいろの御批判を受けるような状態にな
つておるのでありまして、はなはだ恐縮に存じますが、二、三箇月前でありますが、約一割近い輸送費の節減をいたしております。今後もただいま
お話のありましたような点について、できるだけ努力をいたして参りたいと思います。たとえば日通運費の中には、警備費というようなものが場所によ
つてあるのであります。これは
相当食糧が窮迫いたしておりました当時に、応急的なものとして計上されたようでありますけれ
ども、もう昨今におきましては、そういうことを
考えなくともよかろう、それは運送費なりあるいは保管料の中に当然含まれるべきものだと思いますので、そうしたものは
相当切
つて参りたいと思
つております。できるだけ今後も強き態度で輸送賃の切下げについて努力して参りたいと思います。ただ運送費あるいは加工賃等につきまして、私
ども非常に悩んでおります点は、一応官庁の事務といたしまして、これを積み上げていろいろ内容を分析いたしますと、やはり一々
もつともなような経費があるのであります。これが普通の商事会社の
取引でありますならば、サービス料その他としてやり得る面も
相当あるのではなかろうかと思いますが、そうした点において事務的に扱
つて参りますと、客観的に見た場合に、結論において甘いというような御批判を受ける場合もあろうかと思うのであります。どうしてもこうした点については、競争の分野を開いてもらわなければならぬのじやないか、競争によ
つてこの点を切下げることにひとつ努力をする必要があるのではなかろうかというふうに、実は
考えておるのであります。そうしたいろいろな見方から、できるだけこれを切下げて参ることにいたしたいと思います。
それから公団の第二会社に運送会社があ
つて、五〇%程度の余裕でございますか、そういうようなものがある。これは経済
調査庁あたりの
調査もあるのであります。これも
一つ一つについてこうしたものを押えて参りたいと思
つて、
せつかく連絡をと
つておる最中でございます。
それから登録制の
お話がございましたが、
お話のように、完全に自由でありますならば、こうした問題に関して苦しむ必要がないのでありますけれ
ども、また希望する人に対して一々全部許してや
つたらいいじやないかというようなお店でありますが、そうしたものは結局マージンの問題にも
関係を持
つて参りますし、また末端における配給
統制はなお続いて参るわけでありますから、配給
統制の技術の面においても、やはりそこまで踏み切れませんので、数を制限する必要があるので、結局登録制にな
つて来たわけであります。そうした場合も、登録制というものは、ほかの商品についてや
つてみた結果、思わしい結果が出ていないということは、十分
承知しておるのであります。そうしますと
方法は、知事さんあたりが従来の実績のある人を指定するとか何とかいう形になろうと思います。そういたしますと、やはりその選定について、現在の一般的な方向と違
つたような、
一つの官庁と申しますか、そうしたものの
一つの独裁的な形を生み出すようなふうにもなりますので、そうしたことはできるだけ避けなければいかぬ。そうすると、どうしてそういう制限をされた数のものを指定するかといいますと、結局登録制しかないのじやないかというようなことで、いろいろ
議論をいたしたのでありますけれ
ども、また登録制の欠陥も私
ども承知をいたしておるのでありますが、最後的な結論といたしまして、登録制におちついたわけであります。来年の四月ごろに全面的な登録をやろうと
考えております。その後において情勢がまたいろいろかわ
つて来るかと思いますが、適当な機会に、この登録制というようなものはなるべく避けて参る方向をと
つて参りたいと思います。
それから委託期間中におきまする売掛代金について御
注意をいただいて、恐縮いたすのでありますが、その辺については今後とも売掛代金をいかに
処理するかという点について、私
ども非常に内々心配をいたしておるのであります。委託期間中は、これは
考え方の違いになるかと思いますけれ
ども、やはり公団の従来の機構が委託という形にはなりましたけれ
ども、大体今の機構そのままの形で行くようなことになろうと思いますので、ただいま
お話がございましたほど強く、委託に
なつた場合の売掛代金の回收について心配をいたしておらぬのであります。
相当回收が悪いと申しますものの、悪いという事態が出て来ますれば、そのときは公団としては十分な督促をして、その場その場の処置を講じて参
つて、何とか十二月まで大きな売掛代金を出さないで持
つて行けるのではなかろうかというふうに
考えておるのであります。若干甘い見方かもしれませんけれ
ども、そうしたことで公団
当局とは打合せをしておるような次第であります。