○立花
委員 これで質問はやめたいと思いますが、これよりいい
方法がないから、
地方財政委員会で規則でやるというようにおつしやいましたが、私はもつとほかにいい
方法があるし、もつと民主的な
方法があると
考えます。しかもそういう
方法を何ら
政府はこれを
決定される場合に考慮されなかつたのではないか、一方的な頭から
地方財政委員会の規則できめてしまうのだというふうに、独断的におきめに
なつたきらいがあると思いますので、この点をもう一度御再考願いたいと思います。この問題はしかも
固定資産の大
工場等の配分の問題に関連して来るのでございますが、これはまた非常に重大な問題でございますので、船舶、車輛等の問題のみならず、
固定資産税の配分の場合にも、この問題はひ
とつ慎重に御考慮願いたいと思います。これは必ず将来におきまして紛争のもとになり、あるいは中央官庁の腐敗、不正の根本になるのではないか、そういうふうに
考えますので、これはひ
とつ慎重にお運び願いたいと思います。
それからこの問題と関連いたしまして、
地方財政委員会の
事務局職員が
地方に出向きまして調査なさる場合に、やはり非常に大きな権限が
地方財政委員会の
事務局職員に与えられているわけであります。それは三百九十六條の質問検査権でありますが、これはさいぜんも
指摘いたしましたように、重大な利害
関係を生ずる問題であり、しかも従来の例から申しましても、税務署等の不正腐敗の問題が
相当起
つております。あるいはこの間の公述人の場合にも、税をとります者の代表自身が非常に誘惑が多いということも申しております。しかも町村の場合の小さい問題ではなしに、この
地方財政委員会が直接にお取上げになる問題は、重大な大きな企業の場合が多いわけであります。
従つて取扱う金額も多いし、また利害
関係も複雑でございますので、この交渉に当られる
地方財政委員会事務局の職員の態度の問題が影響するところが多いと思うのでございます。しかしこの職員に対しまして質問検査権というようなものが与えられております、御承知のように
地方財政委員会は東京にございまして、あなたが言
つておられる全国一万の町村へ参りましても、それはおそらく初めてだろうと思うのでございます。しかもこれは
地方財政委員会の
委員みずからが、あるいは局長とか
事務局のえらい方が出て行かれるのではなしに、おそらく職員が行かれると思うのです。それにこの職員の質問検査権のような重大な権限を与えますと、見知らない、
事情のわからない所に参りまして、この質問検査権が非常に有害な作用をすると思うのでございます。こういうものは特にここに断りまして与える必要はないと私思います。所在地には
関係市町村があるのでございますから、その
関係市町村を通じまして
資料なり情報なりをお集めになれば十分なのでございまして、特に
地方財政委員会の職員に重大な質問検査権を与えるということは行き過ぎではないか、しかもこの検査を拒否いたしますと一年以下の懲役、または二十万円以下の罰金に処するとありまして、さいぜんからの科料などの場合のように処することができるというのではございませんので、一年以下の懲役、もしくは二十万円以下の罰金に処するとございます。しかもこれは
関係があると認められるものというように、非常に莫然とした
範囲に対しまして、この質問検査権がやられるわけであります。だから自分は全然
関係がなくても、
事情のわからない職員が突如としてその村へ出て参りまして、
関係があると認めればすぐ質問する、それに答えなければ一年以下の懲役または二十万円以下の罰金ということになるわけでございます。この弊害の及ぶところは実に重大だと思うのです。
地方財政委員会の
事務局の職員が何万人おられるのか、また八面六臂の方がおられるのか知りませんが、一万の
市町村へ出て参りまして、すぐ自分の認定で
関係があると思う者に対して質問いたしまして、それが答えができない場合、しない場合は一年以下の懲役または二十万円以下の罰金だというようなことに対しましては、罰則でおどかす、決して民主的な税法ではないという感じがするのでございます。こういうことをおやめになる意思はないかお聞きしておきたいと思います。