○磯田
説明員 お答えいたします。ただいまの
石炭手当の増額の問題につきましては、先日
参議院におきましてもいろいろと問題に
なつたものであります。ただいま実は私ここに詳細な
資料を持
つて来ておりませんので、あるいは多少御
説明の違う点があるかもしれませんですが、そういうお含みでお聞き取り願いたいと存じます。大蔵省におきまして今年度の
石炭手当の
支給の金額を、世帶主におきまして九千円、非世帶主におきまして三千円という案を立てまして、先般閣議で決定に
なつたわけでございまするが、そのいきさつは、
人事院が
勧告せられました四千百五十円の
石炭の單価でございまするが、この点は本年の一—三月のCPSの
石炭購入費を、購入数量をも
つて除した單価でございます。従いまして現実に何カロリーのものが四千百五十円に相当するというのではなしに、現実にCPSによ
つて支出した
石炭購入金額を、支出数量をも
つて除した金額でございます。これに対しまして大蔵省といたしましてこのCPSを分析いたしましたところ、二十四年度中におきまする平均のCPSの支出單価は、四千九十円程度に相な
つております。しかしながらこれも先ほど申し上げました
ように、
石炭のカロリーというものを一応拔きにいたしております。しこういたしまして他方二十四年度中におきまする
石炭購入の総支出金額は、CPSによりますならば、六千七百円ということに相な
つております。すなわち二十四年度中を通じまして、六千七百円の
石炭購入費用があればよろしいということに一応計算上は相なるわけでございます。しかしながらこのCPSの六千七百円の
石炭購入金額の中には、あるいは現物配給なり前年度からの繰越しなりの分が多少拔けているものがある。これは二十三年度中におきまして、資源庁の調べ等によりましても、あるいは一、二割程度のものが落ちているのではないかという
ような話もありました。従いまして二十四年中におきまする六千七百円の総支出金額に、かりに三割拔けておるといたしましても、八千数百円をも
つて足りるという
ような計算に相なるのであります。それからトン当りの單価を一応計算上三千円というふうにきめたのでありまするが、これは
昭和二十四年度の
石炭手当の算出の基礎にいたしました
石炭のカロリーは五千二百カロリーということに相な
つております。また
昭和二十五年度におきまする
石炭手当の予算の積算の基礎も五千二百カロリーということにな
つております。すなわち予算上一応
石炭手当を
支給いたします場合の積算の基礎としては、五千二百カロリーというものが
基準にな
つておるわけでございまして、従いましてこの五千二百カロリー程度の
石炭の單価は、どういうふうに推移しておるかということを分析いたしたわけでございます。私ども大蔵省といたしましては
物価庁の調べによりまして、いわゆる中級炭の單価の推移を見たのでございますが、おおむね昨年の十二月以来
石炭はデイ・コントロールにな
つたのでございますが、大体統制以前と同じ程度の足取りをたど
つておるのでございまして、従いましておおむね中級炭におきましては、單価は昨年度
通りの足取りをたど
つておるということを一応考えたのでございます。従いましてこれに対しまして五千二百カロリーの塊粉を五〇%ずつというふうに、一応旧公定価格で換算いたしますると、これが二千七百円になるわけでございますが、これはデイ・コントロール以後における輸送費用なりマージンなりというものを見まして、トン当りの單価を五千二百カロリーに置きまして三千円というふうに押えたのでございます。なお
法律の建前を尊重いたしまして、三トンというふうに仮定いたしますると、世帶主に対して九千円ということに相なるのでございます。大蔵省におきましては、こういうふうに現実における
北海道地区におきまするCPSの調べを尊重いたしまして、また單価につきましては
物価庁の調査を尊重いたしまして、それによ
つていろいろな事情を勘案して決定いたしたのでございます。なお念のために申し添えますが、CPSによりますると、
北海道地区におきまする燃料費の総支出金額は、約九千七百円ということに相な
つておりまするが、これに対しまして東京地区におきまする燃料費用は、五千七百円ということにな
つておりまして、その間約四千円ぐらいの差しかないということにな
つておるわけであります。従いましてもしかりに
石炭手当を
支給するといたしましても、東京地区にはまつたく
石炭手当はないわけでございますから、純理論的に言うならば、その差額である四千円程度のものを
支給すればよいという
ような考え方も一応成立つわけでございます。しかしながらそう一概にも言いかねるのでございまして、いろいろな
資料を
検討分析いたしました結果、さ
ように決定したのでございます。