○
横田委員 本
事件を何かはつきりさせないようにするためのように、巧妙にして不正しごくな今までの
調査方法を改めて、
調査中に
野党委員をも参画せしめて陣容を整備してかか
つたなれば、必ず本
事件の核心はつかめると私は思うのであります。そうすることにおいて
国民の
疑惑を一掃し、
電力産業の発展、日本の全産業のこの方面における障害を除き、
政界、財界の暗黒の癌に痛撃を加えることができて、明るく安き電燈を公平に
国民大衆に配電させることができると私は思うのでありますが、
自由党はなぜにこれをサボるのか、これを
調べたがらないというのは疑問であります。そこにおいて電気事業
関係者を
中心とした土建屋、追放のとばりの中に保護されて室町将軍の専横をほしいままにしておる三浦、これにつながる利権
政治家暴力団の暴威とその害を後世に残すような結果が起
つて来るのであります。
調査をこれで打切
つてはならない一、二の例を申し上げましても、こういうことが言われます。三建工業の星野君が協和銀行から二千五百万円の金を引出し、そのうちの一千万円を三浦が融通を受けている。この金の性質、この手品の
やり方が
日発工事費にまつわるところのものかいなかということが、
考査委員会における今までの
証人の
証言では明らかにな
つておらないから、そこにおいてこの星野君並びに三浦君を私は
喚問すべきであると思うのであります。また競争相手のない公共的な独占企業の名のもとにおいて
国民の夜の電燈を消し、しかも高い電気料金をと
つて、おのれだけはただで暖かい電熱器の中にぬくぬくと
やみ政治、
やみ余得の恩恵を満喫しておる。この不当な利得のわけ前にあずか
つて、公平であらねばならない配電事業を不公平にするために、おのれの公僕としての職務を怠り、係役人
どもを饗応したという世人の
疑惑がバレてはあぶないから、これは言いませんという手合いだけを呼んで来て、われわれがおもに官庁
関係その他の接待に使
つたと
考査委員会事務局から
報告され、
委員長から言われたところの問題を糾明したところで言わないのはあたりまえであります。だから私たちはこれに対しましては、
一つの手口をはつきりさせるために申しますと、この人たちが水上温泉に参りまして、しかもその温泉に参
つたときには
日発発電所の視察に行
つたのであります。それで行
つたときの通産省の役人が水上温泉において連日連夜どんちやん騒ぎをや
つておる。かような費用は一体
日発のどの費目に含まれておるのかということをはつきりしてくれとい
つて調査要求をわれわれは出しているのであります。それは当然すべきことなのであります。そうすることによ
つて、これは官庁
関係その他の接待でないと
委員長があわてて言われたところの
疑惑が一掃されるのであります。その努力がされずに、かえ
つてあわてて七百七十二万円は、おもに官庁
関係その他の接待でございましたということを言いましたが、それはわれわれの方の言い間違いでありますということを言われると、
野党側といたしましては、かえ
つて疑いを持つのであります。それから千四百五十二万円の渉外費にしたところが、これは実にややこしい帳面のつけ方でありまして、その
内容は明らかにな
つておらない。現に米国人との電源視察に名をかりて、占領下に外人
とつなが
つておりさえすれば何でもできるというような思惑を持
つておるところの特殊職業の名のもとに、芸者と遊んで騒いで使
つた多額の費用をわれわれは徹底的に
調べなくちやならない。そうせぬと
日発の
経理は明らかにならない。その一例として電源視察に名をかりて、か
つてこの
調査要求書にもございますように、齋藤
三郎という人たちが遊んだところのあの費用は、一体渉外費のどの項目に入
つておるのかということを
調査してくれとわれわれは
要求しておるのであります。これを徹底的にやることなしには、
日発の
調査が
調査にならないのであります。こんな帳簿をごまかすことの上手な手合いがつく
つた会社
経理を現わすための数字の行列にひとしい、ごまかしてしま
つた帳簿には
疑いがなか
つたとい
つて感心して引下
つておるようなこの
委員会のうちの、しかも
自由党の
委員は、
日発の電気事業
関係者の弁護士になり下
つたのじやなかろうか、考査
委員をやめて弁護士にな
つてしま
つたのではないかと
疑います。それからあらゆる不正をごまかしき
つてお
つて、悪いようなことはしたことはございませんとい
つても、悪いことは帳簿に隠してありますのだというように
日発の
経理はできております。だから
日発の
経理を見て、もしごまかしがわかるようであれば、このごろ赤を追放しておるように、こいつは
日発の不正、ごまかしに協力しなか
つたとい
つて首切られて、
日発の失業保險の中で失業者にな
つて泣いて暮さなければならぬのであります。だから帳簿を見て、これに間違いないというようなばかげたことを言う
調査方法それ自体が疑わしいのであります。第一、
考査委員会の責任者並びに
考査委員会の要請を受けて
調査に行かれた方は、
日発に数学のけいこに行かれたのかと私は
疑います。数字の計算に行かれただけであります。また
日発の一億円の
内容にも問題があるのでありまして、この一億の金は一体何を現わしておるのかということをはつきりしない限りにおいて、帳面を私たちは信ずることができないのであります。それから特にこの点をはつきりしておいてもらわねばならないのは、数字というものは人の
考えでどうにもできます。しかもあの人たちは
やみ経営の中において十分に腕を磨いた人たちでございますから、
やみ経理ということは上手でございます。しかもその人たちに対しまして、お前のところは二重帳簿があるのじやないか、秘密帳簿があるのじやないかということを尋ねたら、秘密帳簿がないのはあたりまえであ
つて、秘密帳簿があるということは、それは秘密帳簿ではないので、そういうばかげたことを聞いておいて、一体
委員会は何をしているのだろう。これで
証人を呼んだのだろうか。これで
考査委員会の役割を果しているかということが、私は実に残念でならないのであります。
さらに配電
関係に至りましては、
日発よりインチキがはなはだしいのであります。電気が送られて来て、それを配電する料金を集める場合においてどんなインチキをや
つておるか。その電気産業に携わ
つておる人は多いのですが、その十万人の人たちが使うところの電気料金は全部ただであります。無
制限に使
つておるのであります。この電燈料金は一体だれが出しているのでしようか。しかも第三国人に対しましては、料金が違うのであります。日本のわれわれに対しましては、一キロ水力が一円八十銭、火力が九円八十銭である。この二つの料金を建前にいたしまして、わずかしか使わせない規定のもとにおいて、よけい使
つたからとい
つて電力料金をさらにとるのであります。そうして外国人が使
つた場合においては、よけいに使
つた分は、九割はいわゆる水力料金の一円八十銭の安い方でとるのであります。われわれ日本人が使いました場合は九円八十銭の高い方をとるのであります。だから非常にインチキがあ
つて、特に関東配電のごときは土倉水源培養林の費用は多額なものであ
つて、この培養林を切
つてこしらえた木によ
つて机ができ、たんすができ、それをたくさんの従業員に売
つておるのでありますが、その費目は向うの帳簿には出ていないのであります。この金はどこに行
つたのでしよう。こういう金を明らかにしないから、松永は二千万円もら
つているのじやなかろうかという
疑惑が起るのであります。
日発問題がこうな
つたがために、
自由党の人たちは非常に困
つておる、もし京都の競輪
事件の不正があがらなか
つたら、大野はもう少し元気があ
つたのだが、あの不正があが
つたがために、これはたいへんだとい
つて、三菱の何号館かに一生懸命もみ消しに行
つておるという
真相があるのであります。特に私が不快に思いましたのは、松永
喚問でありまして、
自由党のお覚えがめでたくて、連れて行
つていただいたのですが、行
つてからたいへんなことをしたと思
つたのであります。なぜと申しまして、松永さんの
喚問に対しましては、この人は本
委員会における重要な
証人であります。だから来てもら
つてぜひ言
つてもらわなければならない人であるにもかかわらず、病気であ
つて、老齢であるから行けない、こう言われたのであります。なるほどこれは至極その
通りである。そうしなければならないと
思つて私も行
つたのであります。そうしたら病気で寝ているはずの松永さんがかえ
つて元気でありまして、病人を見守りに来ておるお医者さんの方が病人らしいのであります。それでは一体何の
尋問か。だからその意味においてどうでもこれは
中村博士という松永さんの秘書を呼んで来て
究明しなければならない。ところがこれがやられておらない。それから特に
田中清玄氏であります。これは
共産党を転向した人であるからそうだというのではないのであります。なぜと申しまして、きのうの
理事会の空気をみますと、非常に不愉快だから申し上げます。あなたたちは
政党献金を云々しますが
政党献金というものは
内容は如何でしよう。
国会に議席を有しているところのいわゆる代議士あるいは参議院議員あるいは
政党の一員が金をもらうのが
政党献金なのでしようが、私はそう
考えない
田中清玄がもら
つておるところの千九十三万円の金は一体何に使
つたのでしよう。電産労働組合の名前においてビラをまいている。しかも電源防衞の名においてトーチカをこしらえ、そうして廠舎をこしらえて演習さながらのことをや
つているというのは、
調査に行
つたところの
考査委員会の事務局員に聞けば明らかであります。これは明らかに
政治献金である。こんな金をだれが出したのでしよう。しかも一日に四百七十人の紅陵大学の学生までを交えたところの田中の行動は労働省労政局の人に聞いても、これは明らかに不当労働行為だと言われておるのであります。これを明らかにしないで、
自由党は団体等規正令等による議席を持
つておらないところの団体の人たちに対しまして、放送を適用しておられる。