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内藤証人 ではお答えします。特別会計の
赤字の問題は、これは
赤字という以上は、結局予算に対する実行経費あるいは予算に含まれない特別な出費というより、欠損というものを明確にしない限りは、
ちよつと確実にどういうことが
赤字にな
つておるか、またどれだけの
赤字にそれがな
つているかということは申し上げられませんので、この点はやはり
薪炭課じやなくちやわからないと思います。
自分の方としましては、実際にその現場の仕事をや
つている
関係上、こういうものがつまり予算以外にやはり支出されているんじやないかというふうに考えておるにすぎないわけでございます。それで
薪炭特製会計の
赤字をいろいろ御説明するには、特別会計が
昭和十五年以来今日までたど
つて来た経過をいろいろ調べてみなくちやわからないと思いますが、特別会計の
赤字については二通りに大別されると思うのです。つまり二十三年の年末の機構の切りかえ時分までと、それ以降と、この二つに大別されるわけでございますが、この二十三年の機構の切りかえ時分までは、つまり消費地としましては非常に
薪炭の入荷が不足であ
つた。それから二十三年の十一月以降は、非常にまた
品物がだぶついて来たとい
つたふうな
関係で、それに付随した
赤字があるのじやないかというふうに考えられるのです。それで特別会計は、消費地における
薪炭の需給を調整するという意味で出発しているような
関係で、消費地には必要なものだけは持
つて来なくちやならぬという
建前にな
つていたわけでございますが、
ちようど昭和十九年から二十三年の終りごろまでは入荷が非常に惡くて、そのために特別会計本来の使命といいますか、それ以外にもいろいろな経費を出している。つまり
薪炭の
生産者価格というものは、駅頭からのある区間範囲のものを買うとしての価格にな
つているわけでございますが、特別に奥山であるとか、あるいは不便なところの
生産者のものを買う場合には、特別に小出し賃として支出しなくちやならぬとか、風水害のために道路が決壊し、あるいは橋梁が落ちるとい
つたような場合にも、やはり消費地に
木炭あるいは
まきを早く持
つて来るために、相当な経費の支出をしなくちやならなか
つた。その他早期築窯、早くかまをつく
つて出してもらおうというようなことで、早期築窯費というような経費を出したわけであります。あるいは早期供出、つまり何月までに
政府に供出すればどれだけの奨励金を出すとい
つたようなことで、そういういろいろな経費を出さざるを得なか
つた。それでもなおなかなか予定の
数量が消費地で確保できないというようなことで、消費地においてもまたどういう炭でもいいからひ
とつ出してもらいたいとい
つたようなことで、
生産者としてもその当時としては手もない、あるいは資材もないというような
関係で、貫軽のものも出したり、あるいは改装、手直ししなくちやならぬというようなものについても、改装する物資がないというような
関係で、そのまま消費地へ持
つて来るとい
つたような
関係で、そういういろいろな不備な点を、つまり特別会計として負担したという面が相当あ
つたと考えられるわけであります。
〔島田
委員長代理退席、
委員長着席〕
それから二十三年の末期になりまして、進駐軍のいろいろな施設の
関係が緩和したような
関係で、
貨車まわりが非常によくな
つた。それからまた二十三年の冬は、
東京の
関係の東北地方が雪が降らないで非常に暖かで、
生産も上るし、また小運送の能率も上るとい
つたような
関係で、消費地にはどんどん入
つて来たわけでございます。しかしそれは結局消費地の消費者に対して、非常にたくさんそのものを売り渡すというようなことができない
関係で、それをストツプする。それで結局予算に計上しない
数量のものを出したというよろなことがやはり
関係しているのじやないかというふうにも考えられるわけです。そういうふうにいろいろ
赤字の
原因として考えられることは、われわれとしてもいろいろ考えられるわけでございますが、どういうことがどれだけの
赤字にな
つたかということは
ちよつとわかりません。