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大森委員 私は
証人にお断りしておきますが、あなたの言われるのはりくつである。常識的に判断していただきたいと思う。こういうことが行われるときには、ただひとつのりくつでは私はこうした問題は解決がつかないのだと考える。それはどういうことかというと、今の
お話のように、だれでもなれるのだ、それはごもつともでしよう。私もそれはなれないとは申し上げない。だれでもなれることは、あなたが仰せられるまでもなく、よく
承知しておる。しかし今申し上げたように、局長が支部長であ
つて、次長がその責任者にな
つて、それが売買するという場合においては、常識論で判断してみれば、どうなるでありましよう。そういう場合には情実はないでありましようか。しかもその支部長なる人は、もはや職に離れたことは
はつきりいたしておる。局長をやめて、支部長としてや
つている。その人がやられた問題であるのであります。常識的に申し上げると、私は
石炭のことはしろうとでありますから、
はつきりしたことはわかりませんが、大体私のこの間見たところによると、それであるならば、この一万トンをあたりまえの値段で売
つてや
つたらどうか。そして三十七万トン
あとみなくれてや
つても大体一億幾らくらいの金になるじやないか。そういうことを考えてみますと、私は現場を見て実に遺憾に思
つたのであります。でありますから、小澤君に対しても、あなたは常識的にどう考えているかというと、何とも申訳ありません。こういうことを言
つてお
つたのでありますが、これはあなたの今言われるように、何も感服していなか
つたということでありますならば、私はあなた方の職責はいずれにあ
つたかということを追求しなければならぬ。これほど恐るべきものはない。国家のものであるのに、お前たちは退職金のかわりにこれを持
つて行けというような形を現わしていることは、私はあなた方の職責を疑わざるを得ないが、この点はどうでしようか。あまりくどいことは申し上げませんが、非常に大きな問題であり、一億七百万円に三十七万トン全部を販売している。しかもそれにはいろいろなものを見積
つて――あなた方も大体ごらんにな
つていると思う。あるいは火をふいたものは、これを捨てる場合には二百円かかる、たいへんなことだ。大阪はいわゆる土を買
つて来ても一車が大体五百円も六百円もかかる。あるいは土の下に埋めても、埋立て使用しても、おそらくただで喜んで持
つて行くだろう。また幾らかの金を出しても持
つて行くだろうという見方をして参りましたが、捨てるのに二百円かかるというようなことで、あれも引く、これも引くで、引いてしま
つた結果が一億七百万円ということにな
つておるのであります。こういうことに対しましては、少しもあなた方は干渉もせず、またこれを見てもいられなか
つたかどうか。また
先ほどどなたかの質問に対して、何も現場を見ていないとおつしやる、これほど危險なものはないと思う。いやしくも一トン何千円もするものであります。これは政府の金でありますが、もしもこれが個人の経営でありましたならば、これが廃炭にな
つた、どこそこに炭があるが、おいだれか好きな者は持
つて行けということによ
つて放任できましようか。おそらくあなたが見て、これならば幾らに売れるかということくらいは
調査をされたでしよう。しかるに国家のものを扱
つているあなた方が、国家のものであるから何も見なか
つた。今までの出先の人たちに全部まかしておいたというがごときは、私
先ほど申し上げましたように、あなた方の職責の怠慢である。さらにいろいろな
関係で、おそらく局長あたりが出て参りまして、運動か何か行われたではないかということも想像しているが、その点に対してはどうお考えになりますか。