○小林(信)
委員 私
たちはこの
集団住宅に住んでおる
人たちが、どういうふうな
生活状態に今置かれておるかということをつぶさに見せてもらいまして、單に
引揚者の応急
措置としてあそこに住ま
つてもらうんだ、それですぐその問題は解消できるのだというように考えておるのではないかというような点から、この問題を強く
関係当局に取上げていただきたい、こういう面から申し上げるのですが、今援護局の方方の御
説明でも、主として住むところというこの
お話にな
つておられるのですが、あすこの
実情というものは、住むことのできない條件の中に、むりに住まわしておるということが、一番重大問題だと思うのです。
従つて、
補修というところに当局は
重点を置かれるかもしれませんけれ
ども、今日の財政
状態からして、ともすればそうなりやすいと思いますが、やはりこれは新しく建てて、この問題を解決してやらなければならない点がたくさんあると思います。その
一つは
衞生の点だと思いますが、この点は当局として、また社会問題として非常に
考慮されなければならない問題であります。そして災害の問題は、これは何ら防火的な
施設がなくて、危險な
状態で火をいじ
つておるのでありますから、一旦火を出したら、そこに集団しておる二百
世帯とか、あるいは三百
世帯というものは、元の裸一貫にな
つて、今までの努力が一切烏有に帰する
状態なのであります。これを放置しておくということは、政治上の重大な問題である。こういう点からして、応急
措置としての修理というようなことで考えられて行くのではなくて、どうしてあれを疎開するかというところに
重点を置いてもらわなければならぬと思うのですが、この点は
委員長もわれわれに言いつけて、三班にわかれて全国の
状態を
調査さした事実からしても、
委員会の
意向として、重大にこの問題を取上げてもら
つて、
関係当局と協力して解決してやらなければならぬ問題だと思うのでありますが、しかし来
年度の当初
予算にもそういうふうなものが計上されないということは、非常に遺憾なことであります。それから
補正予算も、お聞きするところ
地方の要望は満足されない
程度のものでありまして、私
たち現状を見た者としては、遺憾にたえないのであります。この問題は、單に
厚生省だけの問題だというふうに考えられるのですが、私
たちが
地方へ行きますと、そのためによく聞いたことです。実際
建設省を恨むことがはなはだしい。何とかしてこれを一方にまかしてもらうことができないか。二つの省が関與するために、ともすれば仕事がうまく行かないことが往々にあるというようなことをいわれるのですが、やはり二つの省があることによ
つて、この仕事はうまく行くのだという私
たちの考えからして、何かそこに障害があるのではないかと思いますが、そういう点も当局としては、
相当に
考慮されて行かなければならぬと思います。
何にしても、目下
地方の財政が非常に苦しいことはよくわか
つておるのですが、その中でも
集団住宅の問題に対しては、担当に
考慮されておりまして、犠牲を拂
つておるようですが、しかしそこに住んでおる
人たちから、いろいろな訴えをされて、この
地方のこれに対する係の
人たちの表情を私
たち聞きまして、まことに
政府として、何とかこの際善処してやらなければならぬということが痛感されて来たのですが、ぜひとも十分なる御
考慮をお願いしたいと思います。
委員長もその点を
委員各位に諮
つていただきまして、大きな問題にしていただきたい、こういうことを要望するものであります。