○岩間正男君 地方の
教育の分権化ということを言われましたが、これは軽軽しく形式的に使われると非常に危険なことになると私は思う。これは例を
アメリカに引きますならば、
アメリカのような地方の分権ということは、
日本の場合と発足において異にしておる。自主的に下から上に成長するような形で長年かか
つて、そうしてそこには経済的な自立の態勢もとられておればこういう場合において地方分権も
考えられる。
日本のようなところで、それとは反対の方向をと
つて来たものに対しまして、今地方分権だとい
つてそういう態勢をとるということは、これはまるで違うじやないかと私は
考えます。併しながら一番問題になるのは経済の問題、経済的に一体今の地方にこのような
教育を委託されて、十分にこれが地方分権を確立するというような方向に行くことができるか、これは言うまでもなく明らかだと私は
考えます。経済の建前からしてこれは完全に崩れて来る。どうしてむ
日本の貧弱な経済の
現状におきましては、強力に中央の
予算をと
つて、併しその中央の
予算を運営する面におきましては、それによ
つてその管轄省であるところの文事部省が権力を潟存するというような点については徹底的にこれは排除してこれを民主的に運営して、こういう方策をとるべき場合ならば中央におけるところの全額国庫負担というのは決して間違
つた理想ではない。この機会にこそ
日本の
教育機会均等を確立さるべきであると私は確信しておる。そういう点から言いますと、最初立てられた
文部省の案と、シヤウプ氏の来朝によ
つて盛られた
文部省の
説明とは随分変
つて来ているのじやないか、これは高瀬文相をここで責めてもおかしいことになると思いますが、今回
大臣はそういう
説明はされて、いなか
つたと思います。飽くまでも中央において全額国庫負担の線を確立すべきであるとい
つておられたと思う。そういう点からここに文教政策そのものが経済の変動を受けまして、その年間におきまして
日本の文教政策そのものが変
つているという事実を我々は指摘しなければならないのでありますが、こういう議論につきましては、議論が長引くといけませんと思いますから、標準
教育費の中に入りますけれども、この法案がいよいよ出されるということで審議が始まると思うのでありますが、これはまだ現在出されておりませんね。この計画についても、この前の
お話では間もなく出されるという
お話でありますが、あれから四、五日経ちますけれども、まだ出されていないことについてもお伺いしたいと思いますけれども、大体問題はそんなら標準
教育費法案の中に盛られておるあれによ
つて、どれだけの経済的の自立が行えるかというところに問題がかか
つて来る。ところが最初
文部省の原案によりますと、これは生徒の一人当りの費用が四千五百円というよ巧な單価にな
つてお
つたと思います。これが併し
現状におきましては三千二百円というようなことにな
つておると思うのでありますが、この三千二百円で以て一体どれだけのここに
教育費の確立が望まれるか、先程も
田村議員の御質問に対して高瀬文相は答えられたようでありますが、寄付金が今年度は、今まで四百億の要求が百億に減る、そうしで三百億から減る。
従つてその寄付金は大部分は
教育費に出した寄付金であるから、当然これを今度の平衡交付金の中に入れて、そうして
教育費をそれだけ増大しなければ目的に適わない。若しそうでないことをやるというと、結局税金は地方税においてこれは四百億増加される。更に今までのような寄付金が取られれば、
教育費の負担ということはますく過重になるだけであるというような
お話があ
つたのでありますが、私のお聞きしたいことは、三千二百円というようなもので以て一体どれほどの
教育ができるか、このあらましの内容、教員の費用並びに生徒費、こういうものはどの
程度取られるかということのあらましの内容、更に今申されました寄付金を削減してそれを税金にした地方税という形で取上げる。それだけの何割かが今度の標準
教育費に盛られるのであるか、この点明らかにして頂きたいと思います。