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1950-02-02 第7回国会 参議院 法務委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年二月二日(木曜日)    午前十一時一分開会   —————————————   委員の異動 十二月二十二日委員松井道夫辞任に つき、その補欠として高良とみ君を議 長において指名した。 十二月二十四日委員高良とみ君辞任に つき、その補欠として松井道夫君を議 長において指名した。   —————————————   本日の会議に付した事件 ○副検事任命資格特例に関する法  律の一部を改正する法律案内閣提  出) ○郡山市に仙台高等裁判所支部設置の  請願(第一二二号) ○栃木県小山町に簡易裁判所および検  察庁設置請願(第二五七号) ○派遣議員報告   —————————————
  2. 伊藤修

    委員長伊藤修君) それではこれより法務委員会を開きます。  先ず副検事任命資格特例に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。政府からの提案理由の御説明を願います。
  3. 牧野寛索

    政府委員牧野寛索君) 副検事任命資格特例に関する法律の一部を改正する法律案提案理由を御説明申上げます。  副検事につきましては御承知の通り、検察庁法第十八條第一項の規定による二級の検察官たる資格を有する者の外、同條第二項において、司法試験に合格した者及び三年以上政令で定める二級官吏その他の公務員の職に在つた者で副検事選考審査会選考を経たものの中からも、これを任命することができることとなつているのでありますが、これらの任命資格を有する者をもつてその定員を充たすことが困難でありましたので、第一回国会において、副検事任命資格特例に関する法律の制定を見、その施行の日から一年以内に限り、副検事は、右の検察庁法規定にかかわらず、副検事の職務に必要な学識経験のある者で副検事選考委員会選考を経たものの中からも、これを任命することができるものとされたのであります。よつて政府におきましてはその期間内鋭意副検事充員に努力したのでありますが、他方副検事職責重要性に鑑み副検事選考委員会選考を愼重にしなければならない関係もあつたために、その期間内に定員を充たすことができず、しかも検察官充員治安維持上焦眉の急を要するところがありましたので、昭和二十三年十二月その期間を更に一年間延長する旨の改正がなされたのであります。その後、政府におきましては、この特例法によりまして、引続き副検事充員に努力して参つたのでありますが、現在までに任命資格特例による者合計四九〇名を任命し得たに止まり、正規資格により任命された者一四五名を加えましても、定員七三七名に対して、尚一〇二名の欠員を残している状況であります。  これらの欠員につきましては、検察庁における事務累積状況よりして、至急充員する必要があるのでありますが、従来の実績よりして、正規資格者を以てこれを充たすことは到底困難でありまして、今後も任命資格特例によらなければならないのでありますが、この特例法による任命期間は、昭和二十四年十二月十六日を以て終了いたしましたので、これを更に一年間延長することといたしまして、この現情に対処いたしたいと思うのであります。  尚、「副検事選考委員会」は、法務庁設置法の一部を改正する法律昭和二十四年法律第百三十六号)及び検察庁法の一部を改正する法律昭和二十四年法律第百三十八号)の施行に伴い、その実質に何等変更はないのでありますが、名称が「副検事選考審査会」と変更されましたので、この機会にその名称を訂正し法務設置法及び検察庁法との統一を図ることといたした次第であります。  以上がこの法律案を提案いたした理由であります。何卒愼重御審議上速かに可決せられんことを希望いたします。
  4. 伊藤修

    委員長伊藤修君) それでは質疑に入ります。
  5. 來馬琢道

    來馬琢道君 それでこの規定改正のために反対に人員が過剰になるというような問題が起らないのでありますか、この頃そういう傾向は多少あると思うが、実状を伺いたいと思います。
  6. 牧野寛索

    政府委員牧野寛索君) その件につきましては、採用におきまして必要な定員と睨み合わして選考したいと存じております。過剰になるようなことはいたさん予定でおります。
  7. 宮城タマヨ

    宮城タマヨ君 ちよつと伺いますが、この正規資格によつて任命された者と、それから特例法によつて任命されました副検事の数を比べてみますと、非常に特例法によつた者の方が多いようでございますが、実際の検事仕事を運営して行きます上にこれでお差支のないような、不都合のようなことはございませんでございましようか。
  8. 牧野寛索

    政府委員牧野寛索君) その点につきまして教育の方法を非常に嚴重にやつておりまして、講習期間を與えましてそういうような欠点のないように十分選考の上について考えてやつておりますから、実績によりまして只今懸念のような点はないように思つております。
  9. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 昭和二十年十二月十六日で以て終了してしまつて、今これを改正すると穴があくのですがいいですかね。
  10. 宮下明義

    説明員宮下明義君) 昨年の十二月十六日でこの法律が事実上期間が経過いたしましたために動かなくなりまして、その後は副検事選考審査会も全然行なつておりませんし、又任用もいたしておらないのであります。現在昨年十二月十六日以前において副検事選考審査会選考を経た者がすでに相当つておるのでありまするが、法律有効期間が経過いたしたためにその者も任用できないで、その任用を停止しておるような状況でありまして、今度この法律が成立いたしまして公布されますれば、それらの者も改めて任用いたしまするし、又新たに選考審査会を開きまして任用することになろうかと思いまするが、その間はこの法律有効期間が遡及するというわけではございませんで、期間の切れておつた間は事実上この法律が動かなかつたというふうに考えておるのであります。
  11. 伊藤修

    委員長伊藤修君) こういうような法律の形式の場合において、二年の期間の済んだ場合にはこの法律が失効するんじやないですか。その点はどうですか。
  12. 宮下明義

    説明員宮下明義君) その点につきましては、私共といたしましてはこの二年の期間が切れましても、法律自体としては廃止の手続をなされません限りは有効に存続しておるものでありまして、ただ事実上動かなくなつているに過ぎない、それをその後の改正におきまして、改めてその期間改正することによつて再び動き得る法律になるというふうに解釈しておるのであります。
  13. 伊藤修

    委員長伊藤修君) そうすると今の十二月十六日からこの法律改正案施行される、その間におけるところの法律効果というものはどうなつて来るんですか。
  14. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) 今度この改正法律施行されてからは、或いは選考し又採用するということは、法律に基いてできますが、昨年十二月十七日を経過して、今回の改正法律施行されます間は三年の時間内には入つておりますけれども、そういう効果はないというふうに考えておるのであります。
  15. 伊藤修

    委員長伊藤修君) その間になされた若し行為がありとすれば……。
  16. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) それが若しありとすれば無効であるというふうに考えております。
  17. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 従来任用されておる副検事の方で、何か事故があつたことをしばしば聞くのですが、そういうものの統計か何かございますか。
  18. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) ございます。事故統計でございますが、昭和二十四年中に全国の検察庁職員で一応被疑事件となつた者の数字を調べて見ましたところが、総人員が四十名でそのうち検事が八名、それから副検事が三名、検察事務官が二十九名ということになつております。検事が八名というのは非常に多いのでございますが、これは一遍も起訴された者はございません。非常にいわゆる人権蹂躪告訴などが沢山出ておりまして、幸いにして昨年は犯罪認むべきものがなかつたのでありますが、副検事につきましては僅かに八名でありまして、ただそのうち一人だけ業務横領收賄で公判を請求されたものがございます。事務官の方は相当これは横領でありますとか、或いは甚だしいのは恐喝、收賄というようなもので起訴されたものが相当多数おります。  それから只今のは告訴告発といつたようなことで刑事事件なつたものでありますが、今度は懲戒の方で調べて見ますと、昨年中は懲戒対象になつた者検事が七十、副検事が四、検察事務官が五十九、合計百二十八であります。このうち最も重い者が免職になるわけでありますが、検事、副検事を通じて免職はございません。副検事の四について言いますれば、減給が二、戒告が二ということになつておりまして、比較的軽い処分になつております。検事の数が非常に多いのは、部下に事故がありますと、常に上官或いはこれを補佐する者が懲戒対象なつておりますので、そういう関係で非常に多数に上つておるのであります。このような統計を見まして、副検事執務振りなんかにつきましては、検察事務官執務振りその他検事についても同様でありますが、大いに改善の必要を認めておりますけれども、特に統計上副検事の質が非常に悪いというふうには出ておりません。
  19. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 副検事の八という事故の内訳はどういうふうになつておりますか。
  20. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) 副検事の数は後で八名と申上げましたが、これは三名でございます。鳥取職権濫用ということで告発を受けたのが一件、同じく鳥取公務員職権濫用及び住居侵入ということで告発を受けましたのが一件、それから岡山業務横領收賄で、これは何か他の事件の取調の際に発覚したものと思いますが、これが公判請求されております。
  21. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 前の鳥取の二件は……。
  22. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) この内容はちよつと……。
  23. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 結果は起訴なつたんですか。
  24. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) これはこちらでお調べになりました例の鳥取米子事件で、捜索なんかに出向いた者が告発されておるようであります。
  25. 伊藤修

    委員長伊藤修君) これは岡山のは出身はどういう出身ですか、検察官ですか何ですか。
  26. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) これは後で調べまして又御報告します。
  27. 來馬琢道

    來馬琢道君 副検事任命につきまして、私実務に当つておる弁護士と懇談したところ、捜査に当つた経験のある者は比較的同情があるが、法理一途で上つて来た副検事は、どうも何でも嚴しくておれば職責を完うするもので間違いないという観点から、どうも被疑者に対する態度が甚だ嚴重で、弁護士としては少し副検事などは常識が足りないとまで思うことがあるということを、勿論事例を挙げての非難ではありませんけれども、その傾向があるということを言われましたが、丁度この際そういうことについて然るべく教育した置かれることが必要かと思いますが、これは私共が副検事になつた人被疑者を軽く取扱えという希望ではありません。町の弁護士の声も又当局の方で聽いて置いてもいいと思いまして御意見を伺いたいと思います。
  28. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) 只今のようなことは私共も実は耳にいたしまして、又そういうこともあろうかというふうに考えておるわけであります。私共が聞きましたのは何と申しますか、やはり優秀であつて若い副検事などはどうもその義理人情の点を非常に顧慮いたしませんで、成る程間違いはないのかもしらんけれどもあれでは困る、却つて年配の長い間捜査事務であるとかいうものに携わつておりました人達は、何となく納得ができるというようなことを申すのを伺つたことがあるのであります。そういう点も勿論今後十分に心掛けまして、来年度法務研修所における副検事研修法務府の研修所研修と申しますのは、大体まあ副検事検察事務官に主力を置きまして、さような点の研修もいたし、又執務上も、今後いわゆる犯罪趨勢が次第に落付いて参りますので、従来程は仕事の上で馬車馬のように追廻されずに或いは済むのではないかと思つておりますので、そういう余力を利用いたしまして、検察庁職員執務向上ということを今後の一つの大きな目標にいたしたいというふうに考えております。
  29. 伊藤修

    委員長伊藤修君) ついでにこの際副検事に対する教育指導、そういうことについての現在お取りになつているところの実情をお聽かせ願います。それから併せて百六名というものは今年中に充員できるかどうかその見通し……。
  30. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) 研修の方は只今申上げました法務研修所の方の仕事となりまして、この対象検察庁関係では勿論検事、副検事検察事務官に亘つておりますのですが、そのうち副検事検察事務官につきましては、中央研修地方研修両方つております。中央研修法務研修所に集めてこれを研修するのでありまして、地方研修と申しますのは中央の委託に基きまして、各高等検察庁單位でやつておるのであります。で昨年の副検事中央研修を見てみますと、合計八回で三百六十一名の研修を実施しております。その研修実施期間は大体一月でございます。  その外にこの副検事にやはり関係するのでございますが、副検事を希望する検察事務官のうちで各地の長官の推薦する者をやはり中央研修いたしております。このような研修がやはり昨年中は八回で、人員は四百八十名あります。研修実施期間はこれは二週間及至一ケ月であります。そのときによりまして事務繁閑等もありまして、不同でありますけれども、かようになつております。でこの副検事候補検察事務官研修の方は、研修が済みますと試験を実施しております。その試験の結果などは選考の際に大変参考になるわけです。それから地方研修の方は、これはちよつと只今手許資料を持つて参りませんでしたが、各高検ブロックで集めまして、それぞれの工夫によりましておつております。その外各地方検察庁あたりでも、各自独自に検事などが指導いたしまして、部外の人なども呼んだりして、例えば裁判所或いは弁護士会等もあろうかと思うのでありますが、そういう研修をやつておる所もあるようであります。  これは昨年中の実績でありますけれども、来年度昭和二十五年度になりますと、これは又後に御審議をお願いするのでありますけれども、新たに高級検察研修所といたしまして一つの施設をお願いいたすことになつております。そちらの方で相当経験を経た検事研修を実施いたすのでありますが、やはりその分だけ或る程度法務研修所の方の、何と申しますか、力がセーヴされるように考えるのであります。そういうふうなところを副検事検察事務官の方に振向けまして、殊に副検人につきましては、今年内に副検事の三年間の期限を経て特別講習を受ける資格のできる者ができますので、優秀な者について半年くらい、或いはできれば一年間やりたいのでありますが、中央において本格的な研修一つ実施したいというふうに考えておるわけであります。
  31. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 充員の見込について……。
  32. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) 副検事充足につきましては、昭和二十四年十二月末日現在で合計六百三十五名採用いたしております。これは二年間の実績でございますが、この経験によりまして部内の給源というのは、これは若い方の検察事務官、例えば一年未満の二百八十人、或いは一年以上二年未満の百六十三人、これは二級官としての経歴年数でございますが、そういうようなところから相当数副検事志望者が出て参るというふうに考えております。その外に例えば経済調査庁関係でありますとか、その他更に従来多方面から入つておりますので、今日相当行政整理なんかも進行いたしておりまして、可なら優秀な人でも副検事を志望して参るということも考えられるのであります。でありますから従来の実績から見ますというと、百六名を今年度内に充足するということは恐らく十分可能ではないか、むしろ相当その質を嚴重にしてもよろしいのではないかというふうに考えておる次第であります。
  33. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 従来充足することに汲々としてやつて六百三十五名ですか。
  34. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) 申上げますが、その中で昨年度は三百九十四名選考を受けまして二百五十六名採用いたしております。
  35. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 段々採用の質が低下行きやしないかということを、現在でも相当非難があるのですが……。
  36. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) これは両方の行き方があるようでありまして……。
  37. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 今のお説のようなやり方もあるでしようけれども……。
  38. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) はあ、最初いろいろそういうふうなことがあつてはならないし、殊に最初のうちは非常に充足を急いでおりましたのですが、最近可なりその当時に比べますと充足もできて参りましたし、何となく採用する側でも落着きが出て来ましたので、御心配のようなことは、傾向としては御懸念に及ばないというふうに考えております。
  39. 松井道夫

    松井道夫君 今の件ですが、私共実は一月に金沢の高等裁判所支部名古屋高等裁判所支部行つて事件処理状況を調査して参つたのでありますが、それによりますと、大分破棄事件が多いのでありまして、公訴棄却が百七十、破棄が百七といつたような割になつておるのであります。それでその理由を聞いて見ますると、主として簡裁事件破棄されておる、勿論これは裁判官もこれは簡裁裁判官、余り裁判に馴れない方々も採用されておるのでこういう結果になるのだと思うのでありますが、併しながらその基本の起訴が一体無理があり、或いは間違つておるというようなことも、その一つの大きな理由なつておるのじやないかと想像される。只今の御答弁によりますとおいおいそういう非難も解消しつつあるという御答弁は、これは全国的にそういう傾向であれば非常に結構なことであり、又そういう傾向であるとは思いますけれども、決してそう楽観すべき状況ではないのではないかというように存ぜられておるのであります。ますますその訓練その他適任者採用というふうなことに注意せられると共に、一面只今私申上げたような資料が整備しておりましたら拜見いたしたいし、又整備しておりませんでしたらその資料を收集せられるようにせられたいと希望いたします。
  40. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) 只今松井委員の御意見誠に御尤もでありまして、十分そういう点からも調査いたしまして、質の向上を図りたいと存じます。従いましてそういう方の資料一つ整備したいと考えております。  尚その只今簡裁事件破棄が多いということに関連いたしまして、御報告がてらお答えいたしておきたいのでありますが、東京高等裁判所あたり経験を総合いたしますと、破棄になる事件はどうも簡易裁判所事件が多いのでありますが、尚その中で弁護士のつかない事件にやはり多いようであるということを申しております。で御承知のように刑事訴訟法施行の五條によりまして必要的弁護に関する例外を置いて、簡易裁判所においては新法施行の日から一年間は簡易裁判所では弁護人がなくても裁判することができるというふうになつておつたわけです。この一年間の期限も十二月一日で実は満期になつたわけであります。この規定を延長するかどうかということを我々いろいろ研究したのでありますが、結論においとはこれはもう延長しないで原則に戻ろう、相当の困難が予想されたのでありますが、只今のような点も考慮いたしましてそれでこれは延長せずに、原則守つて一つやろうではないかというふうに結論しまして、実は改正法案はお願いしなかつたわけであります。副検事研修も一生懸命おるつもりでございますし、又そういう方の手当等につきましても、只今の弊害は私は本年度に入つて相当おのずから是正されるのではなかろうかというふうな期待を持つているわけです。
  41. 宮城タマヨ

    宮城タマヨ君 検事研修のお話が出ておりましたが、中央特別講習なんかをお聞きになりますようなときの、そのお手当はどういうようなことになつておりますか。
  42. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) 中央に集めますときには、手当の方は往復の旅費は普通の旅費で支給しておりますけれども、滞在手当の方は大体この品川の思齊寮でありますとか、或いは瀧野川の案なんかに迫つておりますのですが、予算が非常に限定されておりますものですから、普通の旅費ではなくて制限旅費と申しますか、一日三百円程度確かやつておるだろうと思つております。その方は非常にまて少いのでありまして、たとえその寮に泊つておりましても、例えば本を買つて読むという余力がどうも出て来ないようであります。この辺は私共も十分今後努力いたしまして増額して参りたい。現に今度先程も申上げました検察研修所の方なんかでもやはりそういう点が問題になりまして、それを契機に直ちに多少づつ改善して参れるのではないかというふうに考えております。
  43. 宮城タマヨ

    宮城タマヨ君 私共全部聞き及ぶわけにも行きませんけれども、ぼつぼつ聞くところによりますと、中央研修のために出て参ることは余り地方で好んでおりません。ということは、結局東京に出てくれば生活がもつともつとマイナスになるだろうというような意味であろうと思つております。このことは司法行政の上に、警察行政の上に非常に辛いことだと思つておりますが、この検察庁予算を見ますと、司法警察職員教養訓練には千七百五十万円ばかりとつておりますが、この司法修習生修習予算としては僅かに百万円きり取つてございません。非常に私は少いと思いますが、これは如何なんですか。
  44. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) 只今非常に適切な御質問を受けたのでありますが、この司法警察職員教養訓練の方の費用は、実際に要します費用をここに掲げてあるのでございますが、それに比べまして司法修習生の方の費用が僅かに百万円ということは誠に奇異の感を持つのであります。これは元来本年度つまり昭和二十四年度は零だつたのでありますが、元来司法修習最高裁判所のなさる仕事でありまして、従つて最高裁判所からその予算をお分け願つてやるということになるわけであります。現に例えば司法修習生に対する給與などはこれは最高裁判所予算の方から出ておるわけであります。ところが実際問題といたしましては、これは各地弁護士会も同様と思うのでありますが、予算関係等がありまして、どうも検察庁において修習いたします期間、例えば各地に見学に参ります旅費でありますとか、或いは役所で使いますところのいろいろな消耗品というようなものすらにも事欠く状態であつたのでありまして、これは各地指導係り検事の方からいろいろ要望がありまして、そういう点を多少でも改善するために百万円の予算を認めて頂いたわけであります。決してその百万円で司法修習検察庁で全部やつておるということではございませんので、そういうように多少でも改善して参りたいと思います。司法警察職員訓練の方は現に私共の方の全責任でやつておるのでありますけれども、司法修習の方は最高裁判所のお手伝いをやることにして百万円認めて頂いた。こういう関係なつております。これで勿論私共は十分とは思つておりませんけれども、そういうことになつておりますから御了解願いたいと思います。  それから法務研習所の方の予算検察庁予算の方で出ておりませんで、法務研修所予算として確かこれは官房の人事課系統で入つておると存じております。
  45. 伊藤修

    委員蔵伊藤修君) これは来年は延ばすようなことはないのですか。
  46. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) 来年は、はつきりもう延ばさないと約束できるつもりでおります。今年もこれはいろいろ考え方がありましたのですけれども、結論としてお願いしたわけでありまして、もう来年は延ばしません。
  47. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 他に御質問ありませんですか……、先程松井さんから御要求になりまたした資料をどうぞ。
  48. 高橋一郎

    政府委員高橋一郎君) あれはちよつと暇がかかると思うのでございますが、我々としてもどうしても作らなければなりませんですから持つて参ります。
  49. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 他に御質問がなければこの程度にいたして置きたいと思います。御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕   —————————————
  50. 伊藤修

    委員長伊藤修君) では次に第一六号商法改正案要綱に関する請願、第一二二号郡山市に仙台高等裁判所支部設置請願、第二五七号栃木県小山町に簡易裁判所および検察庁設置請願、第五七号商法中一部改正に関する請願、以上四件を一括議題に供します。それでは請願の要旨を専門委員から伺うことにいたします。
  51. 長谷川宏

    ○専門員(長谷川宏君) 私からちよつと請願の趣旨を申上げます。第一二二号の郡山市に仙台の高等裁判所の支部を設置して貰いたいという請願でございますが、これはこの請願は第一国会以来引続いて毎回出ておりまして、五回までずつと採択して内閣に送つておりますのですが、前回は保留されました。そういうような経緯になつておりまして、趣旨は、この郡山は七万ぐらい人口があるし、非常に交通が発達しておる。併し今度の改正で控訴審は仙台高等裁判所まで出て行かなければならないので、非常に不便だからこの際支部を設置して頂きたい。こういう趣旨であります。  それからその次は二五七号の、これは栃木県の小山町に簡易裁判所とそれから検察庁を設置してほしいという請願でありますが、これはこの町は栃木から十キロばかり離れております両毛線の駅になつておりますから、あすこから、時間にしまして汽車の便で三十分程の所にありますが、人口は十万九千ばかりありますし、それからこの管轄するところの町が三つ、村が九つ、殊に警察署が五つある。こういうような所でありまして、事件の件数も、司法事犯の検挙数が千三百件で、経済事犯の検挙数が三千百六十八件あります。ここに簡易裁判所を設置して頂ければ大変結構なんである。こういう趣旨なんでありまして、そうしてこの敷地であるとか、或いは建物であるとかいうようなものはこの町の方で提供するところの準備がしてある。こういうようなことであります。
  52. 伊藤修

    委員長伊藤修君) 右両件に対する……。
  53. 牧野寛索

    政府委員牧野寛索君) 郡山市に仙台高等裁判所支部設置に関する請願は、これは先程説明にありました通りに、毎回の国会にたびたび議題に上つておるのでありますが、前回におきましては、最高裁判所の担当の関係からもしまして、又土地のいろいろな事情から見ましても、直ちにこれを設置するというようなことは困難であるというような立場にありまして、審議未了となつたのでございますが、現在におきましても、その当時と状況は余り変つていないのじやないかと思うのであります。尚詳細につきましては、最高裁判所より御説明して頂きたいと思うのであります。  小山町のこの問題の請願の趣旨は、十分了解いたかのでありますが、併しこの請願の管轄区内の一部からも反対の陳情もありますので、最高裁判所とも十分協議をいたしまして、研究の上然るべく取計らいたいと存じております。
  54. 磯崎良譽

    説明員(磯崎良譽君) 只今政府の方から御答弁ございましたが、最高裁判所といたしましても大体同じような見解であります。高等裁判所支部を設置することにつきましては、現在の予算定員以外に、新たに裁判官以下職員予算を頂戴しなくてはできない事情にあるのでありまするが、二十五会計年度におきましても、我々努力いたす所存でありまするが、新たに高等裁判所の判事以下職員予算についてはできるだけ今後とも努力いたしまして、請願の御趣旨に成るべく副いたいというように思つております。  それから小山町でありますが、これも只今政府の方がおつしやいました通りに、管内の一部に現在の栃木県の簡易裁判所が便利だからということで、反対の意向を表明しておる事情もありますし、裁判所側といたしましてもやはり裁判官以下の現在の予算定員からこれを差繰るということが非常に苦しい実情でありまするので、これも今後の努力によつて予算的な措置を講じまして、御趣旨に副いたいと思つております。
  55. 來馬琢道

    來馬琢道君 郡山の方は、私昨年の十月福島県の三春の方に講演に行きましたときに、裁判所の判事に知人がありましたので、そのお母さんに迎えに来て貰つて裁判所を訪問し、それから判事とも数時間いろいろ懇談いたしました。町も視察いたしました。相当つている町でありますから、只今請願します方は相当理由世あるとも思うのでありますけれども、少し町が発展したからすぐにこういう請願を通すということは、各方面の事情を参酌いたしまして相当考慮しなければならんかと思います。これはよく事情は察するけれども、余り力を入れないで取扱つておくということが正しい私共の態度だと思います。その辺一つ委員諸君の御考慮を得たいと思います。
  56. 伊藤修

    委員長伊藤修君) では本件につきましては、御承知の通り近く下級裁判所に関する改正法律案が出るようなふうにも聞いておりますから、その際に考慮することにいたしまして、本日はこの程度にして置いては如何です。御異議はありませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  57. 伊藤修

    委員長伊藤修君) それでは商法改正に関する陳情及び請願が出ておりますが、これは御承知の通り近く商法改正法律案が出ますから、その際に同時に審査することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんですか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  58. 伊藤修

    委員長伊藤修君) それではさよう決定いたします。   —————————————
  59. 伊藤修

    委員長伊藤修君) この報告はお願いできますか。
  60. 來馬琢道

    來馬琢道君 簡単にいたします。
  61. 伊藤修

    委員長伊藤修君) それじや御報告をお願いすることにいたします。
  62. 來馬琢道

    來馬琢道君 中国、九州出張報告の概要を申上げます。去る昭和二十四年十二月十七日東京を出発いたしまして、広島少年院を訪問、院長森明麿氏の注意周到なる案内によりまして十分視察をいたしました。第一学寮、第二学寮は完成しておりますが、第三学寮は建築中でありました。職業補導所は農業部と工作部とに分ち、農耕用として牛馬おのおの一頭、鶏十羽、豚一頭、兎三匹を飼育するというような方法で、なかなか少年指導の上におきましては注意されてあります。ただ職員給與が一般の職員に比べて二、三級低いので、適材を得ることが困難であります。即ち精神的人材がなければこの事業の目的を達成することができないかと、聊か不安に思つて来ました。  広島高等裁判所の会議には長官松本静史、検事長岸本義廣、地方裁判所判事及び地方検事正、森加家庭裁判所長、矢島刑務所長、今西弁護士会長の諸氏が出席されまして、日鋼事件、下関騒擾事件報告、及びいわゆる法廷侮辱問題等について意見の開陳があり、勾留理由の開示の問題、保釈保証金五百万円の事件説明等を聞きました。勾留状、逮補状の請求却下に関し、及び上訴の問題、青少年保護の問題等について、長時間に亘つて討議しました。刑務所も視察して、原子爆弾のために家の柱が石ごと一寸五分もそのまま滑り出している実情を見て、この方面についても相当注意しなければならんと思いました。  岩国少年刑務所、即ち自治学院であります。この少年刑務所の視察も相当の意義がありましたが、特に山口地方裁判所岩国下部上席判事白井氏、検察庁検事、柳書簡易裁判所原田判事、岩国少年刑務所各課長、岩国警察署、玖珂東地区警察署の各員、山口弁護士会副会長丸茂氏等が出席して、過般かねて與えられたる問題について討議いたしました。刑務所の視察よりもこの会議の方に力が入つたのは、如何に同地方の訪問が彼の地の人々に期待されておつたかということを知ることができると思います。少年刑務所を出発するときに、その保護せられたる少年がブラスバンドを持ちまして螢の光を演奏して見送つたときには、誠に涙ぐましい気持を抱いたのでありました。  新光学院に行きまして、これは山口県熊毛郡佐賀村にありまして、土地は潜水学校の跡で残存建物も少しあり、新築の建物も殆んど整つておりました。まだここもこれから本当にその目的に向つて進んで行くものだと思いました。  このときに星野委員が断食をしながら同行され日々に衰弱して行くのを見て、私は見るに忍びませんで、参議院の議長や殊に労働者農民党の黒田代議士その他に向つて、断食を中止するように言つて欲しいという電報を打ちました。大変皆さんをお騒がせいたしましたが、同僚といたしまして甚だ心苦しいことがあつてからであります。  山口地方裁判所に参りました。山口地方裁判所の会議は玉井所長中村検事正、永江家庭裁判所判事、少年保護観察所長稲田氏、北村弁護士会長、各警察署関係者等も出席して、著名事件について、或いは下関事件、職場拠棄の問題、保釈について、青少年犯罪の問題などにつきまして、いろいろの報告がありまして討議をいたしました。刑務所を視察し又少年保護観察所の敷地も視察しました。  もつと他の方面を視察するような予定であつたのでありますが、時間がないために止めまして、直ちに佐世保の刑務所に参りまして佐世保の刑務所のすべての点について視察いたしました。それから翌日は佐世保臨海寮を視察いたしました。これは海軍の火薬庫の跡でありますので、建物は高層なものであるけれども甚だ暗いので、明るくするのに相力盡力していたようであります。海岸でありますので海員養成の特色があります。発動機船も借用しておるのでありますが、船に乗りまして逃走されては困るというので、漁業その他についてもいろいろ苦心しながら教育しておるようであります。  佐世保地方裁判所下部における懇談会には、長崎の地方裁判所長、現在家庭裁判所所長石井壽氏、佐世保支部上席判事小田村元彦氏、山田長崎地検次席検事、佐世保地検支部大坂盛夫氏、佐世保警察署次長、佐世保市助役長崎弁護士会長吉村氏、佐世保弁護士津川他一名の両氏、臨海寮の少年院長の大栗道船氏といつたような人が出席いたしまして、令状の問題、権利保釈の問題、裁量保釈の問題、上訴に関する件等を討議したしました。家庭裁判所に専任判事がいないので不便が多いというお話も聞きました。この佐世保の裁判所の一支部における会議は佐世保だけのことだと思つておりましたところ、只今申したように長崎地方裁判所長も又次席検事も、弁護士会長も、一同揃つて出席さけたので、なかなか予想外の大きな会となりました。併しながらその会議におきましては、弁護士と判事との間にいろいろな論争にも似た演説がありましたけれども、本院から参りました関係上私共の地位からそれをなだめまして、言うだけのことを言うて貰つて、かなり深刻なる討議をいたしましたが円満のうちに閉会したのでありました。  來馬は長崎市におきまして裁判所等の建物を視観しました。あいにく日曜日でありましたので外観だけを見たのであります。それから星野委員は単独に下関刑務所を視察し、又宮崎刑務所も視察して来られました。実はそれらにつきましては、私は写真をとつて参りました。いずれ御報告にも附加したいと思つております。その外のことは報告書に詳しく申上げてあります。  私共の出張中に得ました印象は、各方面で本院からの出張ということに対して非常に和やかに而して又非常に期待していたような気分で、いずれも腹臓なき意見を述べられてこれを聞けたことは、私共の法務に精進する上に多大の利益を與えられたと思います。簡単ながら御報告を終ります。
  63. 宮城タマヨ

    宮城タマヨ君 当委員会が検察及び裁判の運営等に関する調査につきまして、司法制度に関する調査、新刑事訴訟法の運用に関する調査、青少年犯罪に関する調査、この三つを行います目的を以て法務委員遠山、宮城両委員が去る一月六日から八日間、埼玉、群馬、長野の各県に参りまして現地調査をいたしました。調査は現地の各機関の非常な協力を得ましたために、所期の目的を達することができまして満足いたしておりまするのでございますが、詳細は報告書によつて承知願いたいと思つております。
  64. 松井道夫

    松井道夫君 私は法務委員長伊藤修氏と共に、昭和二十五年一月七日から同月十六日まで、石川県、富山県、新潟県に検察及び裁判の運営等に関する調査のたけ司法制度に関する調査、新刑事訴訟法の運用に関する調査、青少年犯罪に関する調査のため出張してきたのでありますが、調査の詳細なる内容は、報告書に譲ることにいたしまして、あらましのことを、ここで述べておきたいと存ずるのであります。  それで金沢、富山、新潟の裁判所で、それぞれ調査の関係の人達に集まつて貰いまして、懇談会を開いたのであります。特にこの際申しておきたいことは、刑事訴訟の運用に関しまして、暴力的犯罪とか、或いは集団的犯罪乃至は特殊の裁判に陥りやすいような犯罪について、検挙の條件をやや厳重に出す。或いは検事捜査の段階におきまする拘留期間を延長する等の特殊の措置を新たに定められることが必要であるといつた意見が、裁判所検察庁側に顕著であつたのであります。弁護士会側の意見を、その点について特に聞きたかつたのでありまするが、その理由は明らかでございませんけれども、深いその点についての意見を、弁護士会側から聴取すらことが不十分であつたということは、甚だ遺憾でありました。  それから例えば思想傾向を有する事件のようか特殊の事件で、法廷の秩序を維持するために、現行法によつて裁判所とも努力をしておるのでありまするが、それのみにて不十分であつて、特殊の例えば法廷侮辱罪といつたような方法、そういう措置を要望する声が裁判所に強く聞かれたのであります。  尚司法制度に関することにおきまして、裁判官会議の運営が我々如何に行われておるかに関心を持つてつたのでありまするが、これは今回の調査いたしました裁判所におきましては、概ね円滑に運営されている。例えば二ケ月に一遍とか或いはその回数が余り頻繁で裁判上に差支えるというようなことのないような方法でやつておる。そうして又この裁判官会議というようなものが必要であるという意見が圧倒的であつたようであります。但し今の裁判に差支えるというようなことについては、格段のやはり注意を拂わなければならんし、そのようなことになつておるというようなことでありました。  それから青少年関係に移りますが、大体予算がが少いために十分なことができない、それは少年関係の施設すべてに通ずる訴であつたのであります。観護所につきましても又少年保護観察所にいたしましても甚だしい予算の不足を訴えておつたのであります。殊に未だ間借的な方法で運営をいたしておる一般の状況でありまして、これは果して役所であるのかとびつくりするような情ないところで、これでは少年犯罪に関する一般の関心を高めるところが、むしろ反作用があるのじやないかと思われるようなひどいところもあつたのであります。その点から申しますると、新潟は勿論現在の施設は間借の程度のものでございまするが、将来家庭裁判所、今の観護所、成人保護観察所、少年保護観察所或いは兒童関係の兒童相談所そういつた施設を一つの区画に建てる計画になつておりまして、その敷地なども決定し現在建築中でありまするが、これは新潟市の頗る目抜のよい所であります。土地から言つても非常によいです。これは全国一だと言つて自慢をいたしておりましたが、結構なことと感じた次第であります。  大体以上のことを申述べて置きまして、他の細かいことはさつき申しましたように報告書に讓ることにいたします。
  65. 伊藤修

    委員長伊藤修君) では本日はこの程度にして散会いたします。次回は追つて通知いたします。    午後零時二十二分散会  出席者は左の通り。    委員長     伊藤  修君    理事            鬼丸 義齊君            宮城タマヨ君    委員            大野 幸一君            岩木 哲夫君            來馬 琢道君            松井 道夫君            松村眞一郎君   政府委員    法務政務次官  牧野 寛索君    検     事    (検務局長)  高橋 一郎君   事務局側    常任委員会專門    員       長谷川 宏君   説明員    檢     事    (檢務局刑事課    長)      宮下 明義君    最高裁判所長官    代理者    (事務総局総務    局第二課長)  磯崎 良譽君