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政府委員(
山根東明君) その点について重ねて私から申上げて置きたいと思いますが、実は
現行の
牧野法が殆んど死文化しております。言換えれば予算はないし、
牧野法の大部分の
規定は
牧野組合の
規定であり、この
牧野組合はこれは速かに解散しなければならんという
状況にある。そこで実は私共としましても、この
法律を御
審議願います前に、予算のはつきりした見通しも同時に立てた上でという
考え方をいたして、できるだけその線で努力をして来たのでありますが、一方においては、
現行の
牧野法がそういうふうに死文化しておりますので、一日も速力に廃止しなければならんという情勢に立至
つたのでありますので、これを廃止し、かたがた新しい
法制が生れないということになりますと、その間
牧野に関する
法制が、僅かな期間でありましても、全然ないということになりましては、精神的な見地からも
牧野の側に与える打撃も非常に大きい点もありまして、実はいろいろ御
意見が出ました点は、私共も非常に問題にしたのではありますけれども、止むに止まれず予算を伴わないこういう
法律を提案するような経緯に
なつたわけであります。そこで予算としましては、次の国会で考えると口では言
つても、実際実現しなか
つた場合はどうなるかと、これを実現……予算を計上することについて、決して
簡單に計上できるかどうかという点につきましては、私共も同じような心配を持
つておるのでありますが、ただ事務的に私共がこの
法律を作り上げます際に、その問題についていろいろ大蔵省とも折衝いたしました
事情から申し上げるのでありますが、仮に
臨時国会で新しい補正予算として提出するチヤンスが或はあるかどうかという点は、はつきりいたしませんけれども、仮にそういうチヤンスがあります場合には、これは私共は何とかしてそこに所要の
経費の計上を図
つて行きたいという強い気持を持
つておりますし、そのことは先程申しましたように、大蔵当局にも実は申入れであるわけでありますし、又来年度からは
改良事業に対する助成金としては、
土地改良法が仮に現在準備されておりますような
内容で成立いたしましたといたしますれば、この方の予算に
牧野改良の予算が当然計上せられなければならないということにつきましては、これは或る
程度大蔵当局とも、まだ確定的な話合いまでに至
つておりませんけれども、大蔵当局にも、こちらからその場合の
経費の算出
資料、その地
資料も提出してございますし、大蔵当局も事務的にはそれはすでにまあ財政の面からの支出を覚悟しておるというふうな
事情であると思うのであります。そこで勿論私共も一〇〇%確言はできませんけれども、そういう
事情でありますので、
法律が通過いたしますれば、この
法律自体も当然のことでありますが、大蔵省の事務当局も十分
承知しておる
法律でありますので、私共の努力によ
つては、決して見通しが全然暗いというふうなことではないのじやないかと考えております。
それから金融面のことも、これは
お話のように、私共も決してこれは
簡單に中金から所要
経費が出して貰えるというふうに、
簡單には考えておりません。ただこれも私共の今後の努力によりて、一般の
畜産に対する金融が、今日非常に金融機関側においてまだ十分認識して貰
つてない
現状を打開する、その線に沿
つて、この
牧野改良に対する金融
措置も、これも相当困難ではあろうと思いますけれども、やはり私共は努力しなければならない点であ
つて、そうしたいというふうに考えております。