運営者
Bitlet
姉妹サービス
kokalog - 国会
yonalog - 47都道府県議会
nisalog - 東京23区議会
serelog - 政令指定都市議会
hokkaidolog - 北海道内市区町村議会
aomorilog - 青森県内市区町村議会
iwatelog - 岩手県内市区町村議会
miyagilog - 宮城県内市区町村議会
akitalog - 秋田県内市区町村議会
yamagatalog - 山形県内市区町村議会
fukushimalog - 福島県内市区町村議会
ibarakilog - 茨城県内市区町村議会
tochigilog - 栃木県内市区町村議会
gunmalog - 群馬県内市区町村議会
saitamalog - 埼玉県内市区町村議会
chibalog - 千葉県内市区町村議会
tokyolog - 東京都内市区町村議会
kanagawalog - 神奈川県内市区町村議会
nigatalog - 新潟県内市区町村議会
toyamalog - 富山県内市区町村議会
ishikawalog - 石川県内市区町村議会
fukuilog - 福井県内市区町村議会
yamanashilog - 山梨県内市区町村議会
naganolog - 長野県内市区町村議会
gifulog - 岐阜県内市区町村議会
sizuokalog - 静岡県内市区町村議会
aichilog - 愛知県内市区町村議会
mielog - 三重県内市区町村議会
shigalog - 滋賀県内市区町村議会
kyotolog - 京都府内市区町村議会
osakalog - 大阪府内市区町村議会
hyogolog - 兵庫県内市区町村議会
naralog - 奈良県内市区町村議会
wakayamalog - 和歌山県内市区町村議会
tottorilog - 鳥取県内市区町村議会
shimanelog - 島根県内市区町村議会
okayamalog - 岡山県内市区町村議会
hiroshimalog - 広島県内市区町村議会
yamaguchilog - 山口県内市区町村議会
tokushimalog - 徳島県内市区町村議会
kagawalog - 香川県内市区町村議会
ehimelog - 愛媛県内市区町村議会
kochilog - 高知県内市区町村議会
fukuokalog - 福岡県内市区町村議会
sagalog - 佐賀県内市区町村議会
nagasakilog - 長崎県内市区町村議会
kumamotolog - 熊本県内市区町村議会
oitalog - 大分県内市区町村議会
miyazakilog - 宮崎県内市区町村議会
kagoshimalog - 鹿児島県内市区町村議会
okinawalog - 沖縄県内市区町村議会
使い方
FAQ
このサイトについて
|
login
×
kokalog - 国会議事録検索
1950-02-18 第7回国会 参議院 電力問題に関する特別委員会 第4号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十五年二月十八日(土曜日) 午前十時四十一分開会 ————————————— 本日の会議に付した事件 ○
電力
問題に関する調査 (
電気料金
及び
割当制
に関する件) ○
証人喚問
に関する件 —————————————
飯田精太郎
1
○
委員長
(
飯田精太郎
君) それでは
只今
から開会いたします。本日は
電気料金
と
割当制
について
関係当局
の
説明
を聽取いたしますが、
最初
に新
電気料金制
及びこの
実施
後における反響と、今後の
対策等
について
当局
の御
説明
を願います。
川上為治
2
○
政府委員
(
川上
為治君) 今度の
料金制
につきましては、御
承知
の
通り
昨年の十二月十三日から
実施
されておるわけであります。この
料金
につきましては、私共の方としましては
最初
昨年度の大体四割五分くらい値上げということで
折衝
を開始したのですが、その後
司令部
の方とも
話合
をいたしました結果、三割二分二厘
程度引上げ
るということに相成
つて
おるわけであります。
基礎
の
数字
といたしましては、
年間
の
販売電力量
を二百二十五億
キロワツト・アワー
、これは二十三年度に比較しますというと、二十三年度が二百八億
キロワツト・アワー
でありますので、約一割
足らず電力量
は多くなるという
計算
で、
石炭
を焚く量を四百六十五万トン、それから総
收入
を五百三十六億というような
計算
を
基礎
としまして、先程申しましたように大体三割二分くらい
引上げ
るということで話が付いたのであります。そこでこれを従来は
電燈料金
とか、そういうものにつきましては
全国
一率でありましたし、又
大口小口
の
電力料金
につきましてもその
地域差
につきましては大体三〇%の
範囲
内におきましての
地域差
があ
つた
わけでありまするが、今回におきましては従来と
料金制度そのもの
につきまして、
相当
根本的に
違つた点
があるわけであります。先ずその
一つ
としましては、
地域差
を従来と非常に異なりまして、
原則
としましては
九つ
の
地域
に分けまして、その
九つ
の
地域
におきまする
日発
及び
配電会社
の
裸原価
を、
原則
として
地域差
の
指数
としたという点が
一つ
であります。 それから第二の点は、従来全然認められなか
つたの
ですが、今回は
標準料金
というものと、
超過料金制
という
制度
を置いた点が従来と非常に違
つて
おる点であります。勿論従来におきましては
一定
の
割当
以上に使いましたときは、罰金として
国庫
に
キロワツト・アワー当り
十五円
程度
納めていたのですが、その
国庫
に納入することをとめまして、
割当
以上に使いましたときは
超過料金
として、これ又
地域別
にその
料金
が違
つて
おりまするが、それを
会社
の方に徴收するということにいたしたわけであります。即ち
基準
の
料金
と
超過料金制度
というものを今回の
制度
におきましてはと
つて
おるわけであります。それから第三の点は、従来夏の
料金
とか、冬の
料金
というような
区別
はなか
つたの
ですが、今回は
電燈料金
につきましても、又
大口
、
小口
につきましても、夏、冬の
料金差
というものを設けた点が違
つて
おるわけであります。それから第四は従来いろいろな点につきまして或る
程度
の
割引
ということが行われていたのであります。例えば夏におきましては
期間
常時
電力
というのがありまして、この間普通の
料金
よりも
相当
安い
電力料金
をと
つて
いたのであります。それから又
産業
によりましては特別の
割引制度
をと
つて
いたのであります。例えば
農事用
の
灌漑用水等
につきましては
普通料金
よりも三
割引
とか、そういう特別な
割引制度
をと
つて
いたのであります。その他
オフピーク料金
とか、或いは余剩の
電力
に対する
料金
の
割引
でもいろいろあるわけでありまするが、こういうものを今回におきましては
相当
整理いたしまして、夏場における、即ち
豊水期
における
期間
常時
電力
というのは全然今回は認めておりません。それから
産業
に対しまする特別な
割引料金制度
を認めていないわけでありまして、現在残
つて
おりますのは、いわゆる余
剩電力料金
、それから
オフピーク料金
、それから
力率
及び
負荷率
に対する
料金
の
割引
、こういうものを今回は認めておりまするが、非常に大きな
割引
でありました
期間
常時
電力
でありますとか、
特定
の
産業
に対する
割引
というものを今回は認めていないのであります。今申しましたように今回の
料金
の改訂に当りましてはこの四つの点につきまして、
相当
従来と大きく異なる点があるわけであります。この中でやはり一番大きな問題といたしましては
地域差
の問題と、それから
超過料金
の
制度
の問題であります。
地域差
につきましては先程申上げましたように、
日発
及び
配電会社
の
九つ
に分けましたその
地方
の
裸原値
をもとにしておる。そうして
地域差
というものを設けたということを申上げましたが、
簡單
に申上げますというと、
日発
につきましては本店の
経費
については、これを一応、各
支店別
にそれを分別した、そうしてその
地域
の
原価
の中にそれを入れるという点が
一つ
それから第二は、各
地域
におきましても、これをいわゆる
属地主義
というような
やり方
にしないで、
給電系統別
に更にこれを再編成いたしまして、即ち甲の方から乙の
区域
に対しまして、殆んどそこの
発電所
の
電力
は乙の
地方
に配電しておるというような場合におきましては、乙の
地方
の
区域
の
経費
の中にそれを入れた、そういう
給電系統別
に、これを更に
経費
の面におきまして再編成したという点が
一つ
。それから第三は
融通電力
につきましては、即ち融通された方の
経費
の中に入れたという、この三つの根本的な考えによりまして、その
地方
の
経費
を算定いたしたのであります。そうしてそれから出て参りました各
地域
の
経費
と、それから
收入
とを見合いまして、
地域差
というものを
作つたの
でありまして、その
地域差
がいわゆる生のままの
地域差
ということになるわけでありまするが、その
地域差
によりますというと、
北陸
を六十二ということにしますれば、
北海道
百二十一、それから
東北
七十八、
関東
七十一、
中部
が八十六、
関西
が百十三、
中国
が百四十四、
四国
が百二十八、
九州
が百五十七というような
指数
が出て来るわけであります。この
指数
をそのまま
電力料金
に当嵌めますというと、例えば
九州
とか
北海道
におきましては、従来の
料金
よりも
相当
高くなりますので、これを
大口
、
小口
につきましては或る
程度調整
をいたしておるのであります。先ず
定額
の
電燈料金
につきましては、この
地域差
につきまして今申上げましたけれども殆んど
適用
しないで、大体夏、冬の
区別
は設けましたが、
全国
的に見まして従来よりも二倍
程度
ということにいたしたのであります。それから
大口電力
につきましては今申上げました
地域差
は、いわゆる
電力料金そのもの
だけにかけまして、
基本料金
につきましては、
全国
一律に従来よりも五割増ということにしたわけであります。
小口
につきましても同様いわゆる
基本料金
につきましては、この
地域差
をつけないで、
全国
一律に従来の
電力料金
よりも五割増、そうしていわゆる
電力料金
に対しまして、先程申しました
地域差
をかけたのであります。そういたしましたところが、例えば
小口
で申しますというと、先程申上げました
地域差
で開くのが、これは
地方
におきまする全くの
裸原価
に当るわけでありまするけれども、今申上げましたようなことで
調整
いたしました結果
北海道
におきましては百二、それから
東北
におきまして九十二、
関東
におきまして九十、
中部
におきまして九十四、
北陸
が八十八、
関西
が百、
中国
が百八、
四国
が百四、
九州
が百十一、それから
大口
につきましては
北海道
百十五、
東北
七十七、
関東
が七十九、
中部
が八十七、
北陸
が六十六、
関西
が百四、
中国
が百二十七、
四国
が百十九、
九州
が百三十三という
指数
に相成
つて
おるわけであります。
従つて簡單
に申上げますと、現行の
料金
につきましては全くその
地域
の
裸原価
による
指数
をそのまま取
つて
ない。或る
程度調整
されまして。
相当
高いところは或る
程度
低く
なつ
ておるということに
なつ
ております。
従つて
今申上げましたように、
北海道
は生のままであれば百二十一になるべきものが百十五ということに
なつ
ております。それから
九州
は百五十七になるべきものが百三十三というふうに
大口電力
につきましては緩和されておるわけであります。その
代り北陸
は六十二になるべきのが六十六というふうに、
北陸
或いは
中部
、
関東方面
で、
九州
、
北海道
のひどい被り方を、こちらの方に若干かけて
調整
をいたしておるわけであります。こういうようなふうに開きまして
大口
、
小口
の
電力料金
というものを決めてあるわけであります。
従つて成
程この
地域差
につきましては従来よりも
相当
高く
なつ
ておりますけれども、何ら
数字そのもの
を取
つて
いない。或る
程度調整
されておるということが言えるわけであります。この点が従来と
相当
違います最も大きな点の
一つ
であります。それから第二の点は、先程申上げましたように
超過料金制度
というものを設けた、その
超過料金
は、お手許に差上げておりますもので
御覧
になれますように、大体
九州
におきましては五円
程度
、それから
北海道
が六円
程度
、その他の
地区
におきましては八円
程度
ということに相成
つて
おるわけであります。そういう
一定
の
割当
以上に使いましたときは非常に高い
超過料金
を
支拂
わなれればならんということに相成
つて
おるわけであります。今申上げましたようなことで
料金
全体を、先程申上げましたように
超過料金
を使わないとすれば、大体において三割
程度ピツク・アツプ
というような
計算
になるように仕組んであるわけであります。この
やり方
につきましては、当初私共の方としましても
相当
やはり問題にいたしまして、第一点は
地域差
につきまして、急に如何に
調整
されましても、こういう高い
地域差
をつけることは、その他方におきまする
産業
に対する
影響
が非常に大きいということで、もう少し小さく、少くとも全体で四〇%の
範囲
内においてや
つて
貰いたいということで、いろいろ
折衝
をいたしましたが、十二月の十三日までには
折衝
はつかなか
つた
わけでありまして、止むなくその
地域差
によ
つて実行
をいたしたわけであります。それから第二の点の
超過料金
につきましても、これ又
関西
その他の
地方
におきましては、例えば八円というような金額につきましては、
相当
高いのではないかというようなふうに考えまして、これ又或る
程度
低くして貰うようにいろいろ
折衝
をいたしたのですが、これ又十二月の十三日までには話が
関係方面
とつ
かなくて、そのまま
実施
されておるわけであります。従いましてその実行されましてから、これが各
産業
に対しましてどういうような
影響
を及ぼすか、又それに対しましてどういう
対策
を講じたかという点につきましては、
補給金
のついておる
物資
、例えば
肥料
でありますとか、或いは
ソーダ類
、それから
鉄鋼
、こうした
方面
の
物資
に対しましては極力
割当
を殖やしまして、或いは又
補給金
の方でカバーするというような
やり方
をとりまして、
価格面
に
影響
がないように講じたのであります。
従つて
現在の
肥料
の
生産省価格
、
消費者価格
、或いは
ソーダ
につきましても
鉄鋼
につきましても、それぞれの
価格
につきましては、極力
需要者
の方に
影響
がないように努めたわけであります。それから
補給金
のない
マル公物資
につきましては、これ又極力
割当
を多くして、そして
マル公
を改訂しないように、
需要者
の方にひどい
影響
がないということにいろいろ努めたわけであります。 第三にその他の
一般
の
産業
に対しまする
影響
につきましても、例えば
電気関係
のいろいろな
産業
とか、或いは
カーバイド
だとか或いは
セメント
とか、そういうような
物資
につきましても、極力
割当
の方で何とかして、ひどくかぶるものを少くするように努力いたしたわけであります。そういうことでや
つたの
でありまするが、第四
四半期
におきましては、これは
安本当局
の方から
お話
があ
つた
かと思いますけれども、
渇水期
の上に更に又第四
四半期自体
として、極力
收支
を合せるようにという
司令部
の非常な強い要望もありましたので、
割当
につきましては今申上げましたようなことが、余りそのまま実行されないで、
相当
きつい
割当
になりまして、各
方面
に対しまして非常に大きな
影響
を與えておることは御
承知
の
通り
であります。そこでその後私共の方としましては、先ずこの
地域差
の問題とか、或いは
超過料金
の問題とか、或いは先開申上げました
割引制度
の
復活等
につきまして、その後も更に
司令部
の方ともいろいろ
折衝
をいたしておるのでありまするが、今日に至るまでまだ根本的にこれらの問題が是正はされていないで、そのままに
なつ
ておるわけであります。
割当
の問題につきましては
安本
の方から
お話
があ
つた
と思うのですが、一月におきまして五千万
キロワツト・アワー
の
追加要求
をいたしたわけでありますが、これはいけないというメモが出まして、二月におきまして一億
程度
、これがこの前認められまして、或る
程度
緩和されております。併しながら今年は
電力
は
割当
以上に
相当
出ておりますので、その中の余
剩電力
を一月におきましても八千万
キロワツト・アワー
くらい出しております。この余
剩電力
というのは、先程も申上げましたが、
相当
安い
料金
で出しておりますので、これが一月約八千万
キロワツト・アワー
、二月におきましても大体この
程度
出しておりますので、我々が十二月の十三日に実行せられるときに考えましたよりも、この
追加割当
とか或いは余
剩電力
の
供給
というようなことによりまして、
相当
割当
の
方面
は緩和され、延いては
超過料金
を拂わなくても、一部の
産業
におきましては、
割当
の
電力
だけで、
生産
は従来よりも
相当
多く
なつ
ておるというようなものもあるわけであります。例えば
昭和電工
の
川崎
の
工場
の如きは、
割当電力
が余
剩電力
を
相当
貰いましたために、大体一月の
生産
は
計画
の約倍くらいに
なつ
ておるのでありまして、
超過料金
は全然使
つて
いないというような
状況
に
なつ
ております。
川崎
の
昭和電工
の
工場
は特別な例でありますが、
カーバイド
の
工場
とか、
セメント
の
工場
とか、或いはその他の
電気関係
の
工場
におきましても
サープラス
を貰いまして、或る
程度
緩和されておるものも少くないのであります。 今申上げましたように、今回の
電気料金
につきましては、そういうようなふうに
なつ
ておりまして、現在におきましては、極力
割当
の方で
調整
したいということでや
つて
おります。尚、
地域差
の問題とか、
超過料金
の問題で、若干
司令部
の方と
折衝
しなければならん点も残
つて
おりますが、なかなか
地域差
にしましても、
超過料金
にしましても、
割引
につきましても、非常にむずかしい
状況
に
なつ
ておりまして、例えば従来の特別な
産業
に対する
割引
を復活するというような話につきましても、何もそれを
電気料金
の方で見る必要はない。これはその
産業
それ
自体
として特別な措置を外の
方面
で講ずべきだというような意見もありまして、なかなか進捗いたしておりませんことを申上げて置きます。 大体今申上げました
程度
であります。
飯田精太郎
3
○
委員長
(
飯田精太郎
君) それでは引続き
安本
から
割当
問題について御
説明
願いたいと思います。
動力局次長
の
中川
君。
中川哲郎
4
○
政府委員
(
中川哲郎
君)
電力
の
割当
につきましては、
安本
において
基本方針
を
決定
いたしまして、通産省その他の
実施官庁
においてその
実施
に当
つて
おりますので、
安本
より本電の
割当
の
基本方針
につきまして御
説明
申上げて置きたいと存じます。 新らしい
電気料金制度
の
実施
と同時に、この
電力
の
割当制度
につきましても、
従前
とは
相当
な
変更
を見ることに相成りまして、現在までは、毎期におきまして
電力
の
供給力
を想定いたしまして、その
供給力
一杯に
電力
の配給をいたしてお
つたの
でありますが、新
料金制度実施
と同時に、第四
四半期
即ち一月一日以降におきましては、
電気料金制
におきまして、いわゆる
普通料金
と
超過料金
、即ち安い
料金
と
高率料金
、この差をなしますところのいわゆる安い
料金
を展用する
使用電力量
、この限界を
安本
において
決定
する、こういうことに相成りました。従いまして
供給力
一杯に
電力
の
割当
をいたすことより若干下廻
つた線
において
電力
の
割当
を
実施
する、そういうような
方向
に
変更
を見たわけでございます。丁度第四
四半期
は
電力
の
需給
から申しまする場合には一番
渇水
の時期でございますし、
かたがた電気料金
の
変更
に関して非常に
需用家
の負担も殖えておる時期でございましたので、新らしい
料金
につきまして
従前
の
電力
の
割当
を
変更
して、これより幾分下目の線を
決定
するということは、
一般需用家
、殊に
産業界
につきましては非常な
影響
を與えられる次第でございましたので、
安本
といたしましても非常な苦慮をいたしまして、結局におきましては、
安本長官
、或いは
通産大臣等最高首脳部
が
司令部
との
折衝
によりまして、第四
四半期
の
配当枠
を
決定
いたしたようなわけであります。この第四
四半期
の
電力
の
配当
の枠がどういう
数字
に
なつ
ておるかという点につきましては、昨日
安定本部
よりお配りいたしました
資料
の
別表
に掲げておりますが、お持ちのお方は
御覧
を願いたいと思います。「
終戰後
の
電力需給
と
設備
の推移」という
資料
の
別表
の第七というのがございます。一番後の頁でございます。
昭和
二十四年度第四
四半期電力需給状況
という印刷物がございます。この欄の一番
最初
の行、第四
四半期計画A
という
数字
がございますが、その
数字
が第四
四半期
の
配当
でございます。この欄を見て頂きますと、一番上に
供給力
というものがございまして、
内訳水力
、
火力
と
なつ
ておるのでございます。それからその次の
所要石炭
という欄がございます。結局こうい
つた
第四
四半期
の
供給力
は、新らしい
割当
によりますると、
所要石炭
を
幾ら
に見るかという点が一番
中心点
と
なつ
たわけでございまして、
従前
でありますれば
渇水期
に焚き得ます
火力設備
の
供給力
一杯を見まして、これに必要な
石炭
を全部つけまして、それらの
供給力
を策定いたすわけでございますが、その
数字
といたしまして、
括弧
の中にございます、四角い方の
括弧
で、
所要石炭
百六十二万二千二百トンという
数字
がございます。これが第四
四半期
といたしまして所要する
石炭
の
総量
であ
つたの
でございます。これは
最初
二十四年度
年間計画
におきまして、第四
四半期
として策定いたしました
数字
であ
つた
わけであります。百六十二万トンでございます。これに対して先程
物価庁
より
説明
がありましたように、新らしい
割当
におきましては、いわゆる
電気需要経済
を
中心
といたしまして、この第四
四半期電気需要経済
が成り立つような巾において、この使い得る
石炭
までを
普通料金
に見込むという、こういう
方針
の指示を受けましたので、それの
幾ら
までをこれに見込み得るかという点が
中心
にな
つたの
でございます。これは先程申しましたような
最高首脳部
の
折衝
によりまして、九十万トンの
最終決定
を見ました。それによりまして
火力
の
供給力
が九億四千八百六十万
キロワツト・アワー
、こういうことになります。
水力
の方は過去七ヶ年の
平均水量
を
基準
にいたしまして、六十億五千七十万という
水量
を想定いたしました。これだけを
供給力
にいたしまして、後
電力損失
その他を
計算
いたしまして
配当
する
電力
を
決定
いたすわけでございます。七、八行下に
配当電力
という欄がございまするが、四十七億四千七百九十七万四千
キロワツト・アワー
、これが
配当総量
の
電力
に
なつ
たわけでございます。これは以下各欄がございまするが、
進駐軍用
、或いは
業務用
、
住宅用
、
小口電力
、
特定小口電力
、
大口電力
……、
大口電力
の
産業部門別内訳
がございまするが、かような各
部門
に
配当
いたしたわけでございまして、これは大体
従前
の毎期の
配当
に取
つて
おりました
方針
に即しまして
配当
をいたすわけでございますが、新らしい
料金
の
制度
の
実施
に関連いたしまして、
業務用
、
住宅用等
の
電力
も
供給規定
上、
一定
の
低率料金適用段階
というものが
決定
を見ましたので、新
割当
につきましてはそうい
つた
新らしく
決定
を見ましたフアクターはそのままこれを採用いたしまして、それぞれ想定を加えたわけでございます。尚新
割当
と関連いたしまして、
地区別
におきましては、
料金
において
地区差
を取
つて
参りましたと同様な
方向
におきまして、
割当
につきましてもいわゆる
高率料金
の
適用
の
段階
をなすこの
割当
は、
地区別
の
水力
と
火力
の量を応じましたものを見まして、
割当
を
決定
するような
方向
を指示いたされてお
つたの
でございまするが、
料金差
の
影響
を幾分なりとも緩和する
意味合
におきまして、この第四
四半期
におきましては、これらの
地区
を通じまして
平均
の率で水火の
使用割合
を決めるというような便宜の
策定方
を講じまして、
地区
間の差を成るべく少なからしめるような
方法
を講じました。かような
意味合
から見ますると、
最初
の百六十二万トン・ペースにおきまして
配当
し得る
電力
として想定いたしておりましたものが、この四十七億というような
数字
に対しまして、五十二億四千万でございましたので、
供給力
一杯の
配当電力
に対しましては若干下廻
つた
数字
にならざるを得ないわけでございまするが、極力これらの率を低下するような
方法
を講じまして、結局におきましては約五億
程度
の
縮減
に止ま
つて
おるわけでございます。
従つて
約一割以内の
数字
で
高率料金
を
適用
する巾が決められた、こういう結果に相成ろうかと存じます。 尚新
割当
の
実施
につきましては、結局は
一般産業
に及ぼす
影響
の大きいという点は、先程申上げました
通り
でございまするが、この点につきましても成るべく
地区
間の鞘を寄せるというような
方法
を講ずると一緒に、
大口電力
につきましては成るべく実情に副うような
配当方法
を講ずるというようなことよりいたしまして、
最初
予定いたしておりました
年間計画
におきましては、約二十六億の
配当電力
を予定いたしてお
つた
わけでございますが、それに対しまして、ここに掲げてございまするように、
大口電力
といたしましては二十四億八千万の
配当電力
を
決定
いたしたわけでございまして、約七%の
縮減
、即ち
供給力
一杯から見ますると七%だけは
高率料金
の
適用
を止むを得ないとするが、爾余の九三%を
普通料金
で
供給
し得るような
計算
におきまして
決定
をいたしております。 尚
産業部門別
の
配当
につきましては、特に新らしい
料金制度
の
実施
によりまして、非常に
高率料金
の
適用
を困難とする
産業部門
、例えば
肥料
とか、或いは合金、鑄鍛鋼、或いは
ソーダ
というような、事業の性質上
電気
を原料に使いますものにつきましては、
高率料金
の
支拂
ということは殆んど不可能な事情でございまするので、かような
産業部門
におきましては低率な
料金
によりまして、或る
程度
の
生産計画
を遂行し得るよう、この
配当
につきましては結局
最初
の
年間
の
基本計画
に決めました
数字
に近いところまでの
配当
を可能にいたしますような
方法
において、優先的な
配当
をいたしてございます。
従つて一般
の
産業部門
につきましては先程七%
程度
の
縮減
と申しましたが、約九%
程度
の
縮減
に相成
つたの
でございます。以上が第四
四半期
の
配当
につきまして基本的に一応
決定
いたしました
方針
でございまして、
実施
の面におきましては御案内のように一月におきましては、
相当
の
出水
によりまして予定以上の水が出たわけでございます。
平均
いたしまして約三割
程度
の
出水率
の増加があ
つた
ようでございますが、一月の
増配
ということが
司令部方面
の意向によりまして不可能になりまして、二月になりまして先程
お話
がございましたように一億の
増配
を
決定
いたしまして、
大口電力
に七千万、
一般小口
に三千万の
配当
をいたしたわけでございます。現在までの新
割当方針
の
実施
の
状況
は大体以上の
通り
であります。
飯田精太郎
5
○
委員長
(
飯田精太郎
君)
只今
の
政府
の
説明
に対して、御質疑がありましたら御発言して頂きたいと思います。
門屋盛一
6
○
門屋盛一
君
物価庁
の第三部長にお伺いするのでありますが、先程御
説明
の中に
地域差
を生で押付けずに
調整
したと言われたのですが、その
調整方法
はどういうふうな……。
川上為治
7
○
政府委員
(
川上
為治君) 先程申上げましたように
地域差
を生のままで開きますというと、
北陸
六二としますれば
九州
は一五七になり、
北海道
一二一というふうに非常に高くなるわけでありまするが、この
電力料金
を設定するに当りまして、
定額電燈
につきましては殆んど
地域差
というものを認めないで
全国
一律に殆んどや
つて
おりまして、そうしてそれは大体従来の二倍ぐらいの
料金
になりますという点が
一つ
と、それから
大口小口
につきましては、この
電力料金
の中に二つありまして、
一つ
は
基本料金
というものと、それからアワーによる即ちいわゆる使用した
電力量
に対する
料金
、この二つの要素で
大口小口
の
電力料金
というものは構成されているのでありまするが、その
基本料金
の方は
地域差
を全然考えないで
全国
一律に
大口
も
小口
も五割増しにしておる。そうしてもう
一つ
のこの要素であります
電力料金
の方に、先程申上げました生の
地域差
を掛けた。そうしましたところが
九州
におきましては
大口
について申上げますと、一五七の
指数
になるべきものが一三三に
なつ
た。それから又
小口
につきましては、
九州
におきましては一五七になるべきものが一一一に
なつ
ておる。それから
北海道
におきましては一二一になるべきものが
大口
が一一五、
小口
が一〇二ということに相成
つて
おりまして、これで
相当
高くなるところは
調整
されております。その代りに
北陸
とか、或いは
関東
とかいうような非常に低い
指数
のところが若干上
つて
おります。そういうふうに
全国
的には
調整
されておるわけであります。
門屋盛一
8
○
門屋盛一
君
数字
は分
つて
おるのですが、結局プールで
調整
しておるわけですね。
川上為治
9
○
政府委員
(
川上
為治君) そうです。
門屋盛一
10
○
門屋盛一
君
調整
の形は……。
川上為治
11
○
政府委員
(
川上
為治君) そうです。
門屋盛一
12
○
門屋盛一
君 それから
簡單
にお伺いいたしたい第二点は、これは
安本
の方と共同になる問題ですが、一体
電力
経済の基本としては一応この
基本料金
を出すのは、末端需要の
供給
量まで一応
電力
経済の成立つような
料金
で割出してあるんではないかと思うのですが、それともその
期間
の発生
電力量
全体で割出してあるのですか。
川上為治
13
○
政府委員
(
川上
為治君) ちよつと今の御質問……。
門屋盛一
14
○
門屋盛一
君 もう一遍言いましようか。
電力
経済、つまりもう少し分り易く言えば
日発
や
配電会社
の成立
つて
行く、経済の成立
つて
行くための
料金
ですから、この
料金
を決めるのに、例えば今期の発生
電力量
が六十億あるとしますと、そうすると末端需要の
供給
量というものを
安本
が
割当
てたのは、四十八億何ぼに
割当
てておる。この場合総
経費
をどの
キロワツト・アワー
で割
つた
ものが出ておるかというのです。六十億で割
つて
おるのか、四十八億で割
つて
おるのか。
川上為治
15
○
政府委員
(
川上
為治君) 四十八億でや
つて
おります。
門屋盛一
16
○
門屋盛一
君 そうしますと、この余
剩電力
の
割当
の場合は殆んど経営面から行くならば、只に等しいということに
なつ
ておるのですか。
川上為治
17
○
政府委員
(
川上
為治君) さようでございます。
門屋盛一
18
○
門屋盛一
君 これは只に等しい……。
川上為治
19
○
政府委員
(
川上
為治君) さようでございます。
門屋盛一
20
○
門屋盛一
君 そうしますと、
安本
で
割当
量を多くするということが抑えつけるようなことになるのですが、それは結局何にもならんことになる。四十八億が……、余
剩電力
というやつは
相当
低
料金
で
需用家
の方に廻
つて
おるわけですか。
川上為治
21
○
政府委員
(
川上
為治君) そうです。
門屋盛一
22
○
門屋盛一
君 それから第三点は、皆さん御
承知
のように
電気
事業の再編成という問題に
なつ
ておりまして、極めて最近には通産省の試案というものが
関係方面
に出されておるというところまで行
つて
、今朝あたりの新聞ではこれは
相当
行き悩みの状態に
なつ
ておるという、これらのことに関連しまして
物価庁
として
電気
事業の分断されました場合、つまり九分割されました場合の
料金
の定め方は、どういう形式でお定めになるのか。
川上為治
23
○
政府委員
(
川上
為治君) 分割されましてプールしないというようなことになりますれば、そこの
原価
によります
指数
で行く以外に、
方法
はないのじやないかというように考えております。
門屋盛一
24
○
門屋盛一
君 そうすると、今の第一の私の質問の生で
地域差
をつけずに
調整
したという点はなく
なつ
てしま
つて
、分断された後においては
物価庁
の建前から全然今の御
説明
のように生のままでやりますというと、例えばこの
地域差
のついておる
地域
の物価ということにはどういうふうにお考えになりますか。これは物価政務次官から……、次官御出席に
なつ
ておるから。これは大きな問題ですから、つまり分断されて今第三部長のまわれるように生地のままの
地域差
がつくのです。生地のままの
地域差
がついた場合に、
電力
の高い
北海道
とか
九州
とかの物価と、それから
一般
の
地方
の物価とどういうふうにお考えになりますか。それが一点と、それからもう一点は今度の総
司令部
の改訂案に対する試案には無論家庭用
電力
、
小口電力
等をも
原価
のままでやれというふうに
なつ
ておるようですが、
物価庁
というものがあ
つて
、日本の民生安定を考えておる建前から、分断されてもやはりそれらの
全国
均霑しなければならん性質の
電力
に対しても、
物価庁
は何もせずに発生
原価
そのままで、
地域差
のついたままで扱わせるという
方針
なんですか。
坂田英一
25
○
政府委員
(坂田英一君) 分断されましたときの
電力料金
の出し方という問題については、先程
政府委員
から申上げましたことに相成ろうと思いますが、その場合における各
地域
的に、いろいろの他の物価にどういう
影響
を及ぼし、これをどう
調整
するかという御質問だと思いますが、これにつきましては、私共の方としては、この分断されましたときの
電気料金
というものにつきましても、まだ具体的には
計算
もいたしておりません、
従つて
申上げる
段階
にまで至
つて
おりませんけれども、ただ現実の問題として、この
電力
を非常に沢山
生産
費の中に織込まれる
物資
をいろいろと検討を加えており、今日の場合におきましても、その問題につきましては、例えば
補給金
のある
物資
につきましては、
補給金
の
調整
によ
つて
一部
調整
ができると思うのです。それから一部としては、でき得る限り物価を余り上げないようにして貰いたいというのは、これはもう申すまでもないのでありまして、二次製品、三次製品等において、できる限りこれを吸收せしめるという
方向
に持
つて
行く、こう存じております。
地域
的にはいろいろとその点が、若干の問題が残るのであります。多くの
電力
を
生産
費の中に織込まれる
物資
については、尚
補給金
その他のもののあるものについては、それによ
つて
調整
して行く。然らざるものにおきましては、でき得る限り二次三次において吸收せしめるという
方向
で進みたいと思
つて
おります。
門屋盛一
26
○
門屋盛一
君 その
補給金
の問題は、
料金
を決めます折にも
相当
物価庁
等も、或いは
安本
とも
折衝
した上で、
補給金
で補うということを約束されているのですが、現在においても
補給金
で補い得ない状態に
なつ
ておる。先程第三部長の
説明
では、
補給金
で補うような結果に立ち至
つて
いないと言うけれども、立ち至
つて
いる
産業
は
幾ら
でもある。あるけれども、
補給金
そのものが、
司令部
の
方針
としても、又
政府
の
方針
としましても、二十五年度では
補給金
を全部なくするという
方針
の下に進んでいるのですから、
補給金
で補うという物価政務次官の御
説明
は、昨日の通産省の
政府委員
の
説明
と同じで、親切のない、我々が今再編成問題に関連して、この
料金
問題の檢討にかか
つて
いる際、一方の
政府
の大きな
方針
なり、又
関係方面
の
方針
として、
補給金
をなくするのであるという
方針
がはつきりしているにも拘わらず、
補給金
で賄うというような御
説明
では、私は余りにも熱心が足りない、誠意の足りない
説明
だと思うのですが、併しそれでも
大口
産業
だけ、
電気
を使うものに対しては、それはまだ檢討の余地もあるのですが、私のお尋ねしているのは、生でやるということになりましたならば、家庭用
電力
及び
小口電力
は、
北海道
の端から
九州
まで均霑させなければならない
原則
のものなんです。だから
大口
産業
は
補給金
でやられますが、官公吏の給與ベースというものは
全国
一定
に
なつ
ておるのですが、そうすると電燈料の高い
地域
に勤める者と安い
地域
に勤める者では、高いところには官公吏にも
補給金
を出されますか。あなた方は
産業
々々と言うけれども、
電気
は昔はただ
産業
々々と言
つて
いたけれども、今日の
電気
の性質というものを、
物価庁
あたりにはよく呑み込んで貰わなければいけない。
電気
を材料とする
産業
に対しては、
北陸
が安ければ
北陸
へ行
つて
工場
を始めることができますけれども、官公吏は
一定
の配置を受けているのですから、俺は
電気
の安い方に行
つて
勤めたいと言
つた
つて
、そう
簡單
には動けないのです。これは一番分り易い。
全国
に均霑させなければならない
電力
が沢山あるのです。それで生の
地域差
でやられれば一番分り易いと思うのだが、官公吏にはどういう
方法
が
補給金
をお出しになりますか。
坂田英一
27
○
政府委員
(坂田英一君) これは実は今具体的な問題として、分割の問題と関連してまだ確定いたしておりませんが、
物価庁
としてはいろいろの面について檢討を加えておりますが、大体物価といたしましては、でき得る限り自由
価格
に持
つて
行きたい、こう存じております。ただ
需給
関係の非常に遍迫したもの、又例えば主食関係のもの、又
産業
の
基礎
的にもの、或いは交通、運賃その他の公共的サーヴイスとい
つた
ようなものを残して、その他はできる限りこれを自由
価格
に持
つて
行きたい、こう存じております。たださような部面のもので公定
価格
の残
つて
おるものにつきまして、著しく
電力
のそういうことが起
つた
場合における不均衡というものがあり、且つ又公定
価格
が残されるものにつきましては、著しく
価格
差の出るものについては何らかそこに必要なプールとか、そういう
方向
で残さざるを得んと思しますが、併し価物の態勢といたしましては、でき得る限り一本にまとめて正常経済に戻すという努力を拂
つて
行きたいと思
つて
おりますので、止むを得ないものが起りました場合において考えて行きたいと思いますが、具体的に檢討中であります。
門屋盛一
28
○
門屋盛一
君 どういう御檢討をなさ
つて
おるか知らんが、政務次官の御出席前に第三部長にお尋ねしたのでは……昨年の十一月二十八日、
物価庁
のこの
資料
にありますものは
電力
の性質というものを考えてなくて、家庭用
電力
及び
小口電力
にも
地域差
を付けるということに
なつ
ておる。それに対して第三部長は、生のまま
地域差
を付けると言うのです。これは
補給金
をやるとか、いろいろなことをやるということを言うのですが、今政務次官の
お話
では物価と生活というものが何か切離されておるような感じがするのです。これは八千万国民は一日も電燈なくしては暮せないのですから、このくらいはつきりした問題を今頃愼重研究を要するのですか、又愼重研究しなければ
物価庁
の方では、家庭用電燈というものが公共性があるかないかがお分りにならないのですか。これがまあ先決問題ですが、これがお分りに
なつ
ていなければ、これはそういう建前で電燈料も決められたのじや問題にならないのです。それで私聞いたのは、この
地域差
を付けたもので、物価に対しては
補給金
をやるとか何とか言
つて
おるが、給料生活をや
つて
おる者にはどういう種類の
補給金
をお出しになるかということと、一番根本的に質問しているのは再編成ができた場合の
料金
の決め方はどういう
方法
をとられるか、これの答えが出ていないのです。だからぱあつと野放図にやるというなら、あなたが
幾ら
お考えに
なつ
てもそれは補正の
方法
がないと思うのです。
川上為治
29
○
政府委員
(
川上
為治君) 先程私申上げました点につきまして、若干誤解が、又言い足りない点があ
つた
と思うのですが、若しプール機関もなくなり全然各
地区
に分割されるという場合の
電気料金
をどうするか、特に
一般
家庭の
電燈料金
についてどうするかという御質問と思うのですが、先程申上げましたように今回の改訂によりましても
大口電力
、
小口電力
につきましては
地域差
と或る
程度
設けておりまするが、
定額
の
電燈料金
につきましては殆んど
全国
一律にしてありまして勿論夏冬の
区別
はつけておりますが、
地域差
につきましては
全国
一律につけるのであります。若し先程申しましたようにプール機関もなく、全部全然分割されたというような場合におきましても、この
電燈料金
につきましては
相当
公共的な問題がありますので、
全国
成るべく一律に持
つて
行きたいというような考えでおりますけれども、これはその
地方
におきます各
会社
の、分割されました各
会社
の
收入
或いは
経費
、そういうようなものをもう一遍よく見直しまして、その点は考えて行きたいと思
つて
おります。
門屋盛一
30
○
門屋盛一
君 はつきりしたような、はつきりしないようなことに
なつ
てしま
つた
が、今改訂されたところの現行
料金
を倍率が上らずにおるということは、私がお尋ねしたときにはどういう
調整
の形を
とつ
たか、
調整
の形は
日発
プールの形においてされておる。分割された場合ならばプールというものはなくなる。そうして各
会社
の経理の状態をお調べに
なつ
て安くできるところがあれば安くできるが、
九州
のごときはお調べにならなくても高くなることは分
つて
いる。どういう
方法
で
料金
を定められるか、もう少し具体的に申しますならば、分割されても
料金
決定
に際しましては、需要
供給
の案とか、義務ということに対して何等か別途な法律行為によ
つて
やるか何かしなければならないならば、民有、民営に
なつ
て独立採算制をやる
会社
がなかなかうまく行かんじやないか。それで今御研究に
なつ
ている中に、今までの答弁を伺うと
電気
の性質を呑み込んでおらないと思う。
物価庁
の方は私が質問すれば
大口電力
とか、
産業
用
電力
と言うけれども、
電気
の恩惠を被
つて
おるのは……
大口電力
はこの
割当
で半分以下である。半分以上のものは国民全般に
なつ
ておるので、この
大口
二十八億というものは今期
割当
量から言
つて
も半分以上のものである。その中で
幾ら
かのものは
電力
の発生地に持
つて
行けるものもある。そういうことは又別途に考えてもいいけれども、私が一番心配しているのは国民が困る、
北海道
の果から
九州
に至るまで一様に恩惠を蒙らなければならん。その点のお考えはまだ少しにぶいじやないかと思う。
坂田英一
31
○
政府委員
(坂田英一君)
物価庁
としては
価格
の問題を非常に重視しております。従いまして今分割の問題についても仰せの
通り
確定しておりませんで、いろいろの議論も交されておるということは御存じの
通り
であります。それに即応しながら又
物価庁
の意見もいろいろと檢討を加えて行きたい、こういうことで、ここで確定したことを申上げる
段階
に至
つて
おらんということを申上げたのでありまして、私共としては、そういう
基準
においてできることならば、やはり必要な限度においていわゆる電燈の問題についても先程申されたような問題について、何かプールの機関があるというような
方向
があれば望ましいと思
つて
おる。それでそういう点につきまして
電力
の再編成の問題が如何ように
決定
されるかということと、睨み合わして檢討いたしておりますけれども、まだその部面は確定に至
つて
おりませんので、
物価庁
としてこうするということを今ここでは申上げることができませんので、そういうことに即応して検討を加えております。
門屋盛一
32
○
門屋盛一
君 途中からおいでに
なつ
たから分らんと思うのでありますが、再編成の問題は昨日通産
当局
が通産試案であると言われましたものを、我々国民の感じますところでは、日本の
政府
の案として正式の閣議は経なくても、日本
政府
の行政
当局
から向うに出されておる、これは我々が新聞で見ているのだから、
物価庁
の政務次官御存じないわけはない。こういうことは通産
当局
が
物価庁
にも
安本
にも御連絡がなく大きな
電力
事業の再編成というものが、通産
当局
だけで出されていいもんですか、惡いもんですか、それを
決定
してからあなたお考えに
なつ
ても間に合わん。私があなただ
つた
ら
物価庁
の重要にポストにある者に一言の相談もなく、又
安本
もここへ見えておるが、
安本
としても一言の相談もなく通産省が独断で以て、ああいうものを出して
関係方面
との
折衝
を進められ、それがコンクリートされた来た後において、あなたのお考えはどこに割込む余地がありますか、私は政務次官会議でも、閣議でも
相当
にこれは問題にならなければならん問題だと思うのであります。今あなたの
説明
を聞くと、我々は通産省から出された案がコンクリートされて来てから、あなたが研究したのでは間に合わん問題であると思うのであります。これはどう考えるか、それとも今再編成問題で通産省から稻垣私案とも書いてございません、通産省私案とも書いてなければ……日本
政府
が持
つて
行
つて
行き悩んでおると国民は読んでおる。あなた方、
電気
に関係の多い方が向うから決
つて
来てから研究すると言
つて
は間に合わんと思います。放任しておるのです。再編成問題が起
つて
から
相当
に時間が経
つて
おるのであります。私の言うこと無理ですか。
坂田英一
33
○
政府委員
(坂田英一君) 先程申した
通り
でありますが、とにかく
物価庁
としての考え方その他について関連して検討を加えております。
門屋盛一
34
○
門屋盛一
君 それを聞いておるのじやない。通産省試案というものが、
政府
が処理して
関係方面
に出しておられる。これはあなた方御存じか、御存じでないか。
坂田英一
35
○
政府委員
(坂田英一君) 一応の問題についてそれは分
つて
おりますけれども、まだ正式にそこまで進んでおりません。
門屋盛一
36
○
門屋盛一
君 そうすると、次に聞きたい問題は、
電力
に対して、
電気料金
に関係があり、
電気
の
割当
に関係があり、統制に関係があり、プール
方法
に関係を持
つて
おるところの
安本
、
物価庁
が、通産省試案が出されておるのに今日まで何ら
安本長官
は異議を言わないのでありますか。
中川哲郎
37
○
政府委員
(
中川哲郎
君)
安定本部
といたしましては通産省の事務
当局
と連絡いたしまして、通産省の事務の進行につきま島ては常時相談も受け、その他の
方法
で積極的に連絡いたしまして、その間の事情は
承知
いたしております。
門屋盛一
38
○
門屋盛一
君 事情を
承知
してお
つた
ら、
安本
としては
政府
案として出されたものは
安本
も了承済みの案なんですね。
物価庁
はどうなんですか。
坂田英一
39
○
政府委員
(坂田英一君)
物価庁
も勿論連絡をと
つて
、今
安本
の
政府委員
から
お話
申上げた
通り
でありますが……。
門屋盛一
40
○
門屋盛一
君 了承済みで出されたとすれば、撲の質問は無理でなくて、分断後の
料金
の決め方というものは、今研究中という事態は過ぎておると思うのであります。向うに出しておるからこれはどういうわけですか、私は善意に解釈して通産省が独自でや
つた
案だとしたならば、これは重大問題です。
安本
、
物価庁
連絡の上だとすれば、
料金
の決め方、
電気
の
割当
方法
というものは、
安本
と
物価庁
も
一つ
の腹案を持たなければならん。それとも分断したら
電気
のことは知らないという建前で行くのですか。そうすると、あなた方のさつきの答弁は皆嘘になる。ここへ出られる以上、
政府
の
政府委員
として出られるのですから、嘘は言わないようにして貰わないと困る。
坂田英一
41
○
政府委員
(坂田英一君) 先程申したように、そういう関係で行
つて
おりますので、今ここで申上げるところまで行
つて
おりませんけれども、どうしてもむずかしい問題について、検討を加馬て行くと申しますのは、
物価庁
としては、やはりこの
電力量
のプールの問題について今固めて参りたい、こう存じておるのであります。
門屋盛一
42
○
門屋盛一
君
政府
の出された案には、プールの問題がないのですよ、通産省試案には……。通産省試案にこれがあるならば、プールの問題を研究する必要があるけれども、プールしないという線でぴちつと切られておるものに対して、今プールの問題を研究するということは、死んだ子の年を数えることになりはしないか。御存じで出されたのなら、プールしなくて国民に均霑するかということを御研究にならないでは出されん筈なんです。
川上為治
43
○
政府委員
(
川上
為治君) 先程申上げましたように、各
地域別
になりましたとき、特に公共的なものであります
定額
電燈料金
のごときは、成るべくその
地域
だけで特別な
料金
を作らないで、
全国
に共通するような
料金
にしたいというような
方法
でありますとか、或いは先程申しました……。
門屋盛一
44
○
門屋盛一
君 どういう
方法
でやるのですか、それを聞いておる。
川上為治
45
○
政府委員
(
川上
為治君) それは、非常に
影響
の大きいところにつきましては、場合によりましては、
大口
の方が
地域差
以上に或いは高くなるかも知れんと思うのですが、
電燈料金
の方を外の方と大体歩調を合わせて行きたいと思
つて
おるのです。
門屋盛一
46
○
門屋盛一
君 その指示権がなくなるのですよ。今の
政府
の出された案から言うと……。時間が長くかか
つて
無駄ですが、次官が見えておるので、今通産省から出されたものは、準備的に事務的な打合せはあ
つた
けれども、出すときに正式な連絡がないからまだ自分達は知らないものだ
つた
ということになるのですか。それならば撲は爾余の質問を保留するのですが、飽くまで御存じだというなら、継続して根本的に突いて行くのですが、どつちにしましよう。この案をお読みに
なつ
たら、
物価庁
の指示権はなく
なつ
ておるのですよ。
坂田英一
47
○
政府委員
(坂田英一君) いろいろの点について
安本
を通じて相談はいたしておりますけれども、詳細な問題について、今申しましたような公共的に濃厚なもの、そういう今
物価庁
の
政府委員
から申上げた
通り
の問題について、検討を今加えております。
油井賢太郎
48
○油井賢太郎君 私はちよつと
料金
の決め方のさつきの御
説明
の中でお伺いしたいのですが、
平均
三二%今度
料金
が値上りするというような
お話
であ
つたの
ですが、而もその
説明
の中で、重要
産業
に対しては成るべ丸
料金
を値上げしないような方策をと
つて
おられるようなことをお述べに
なつ
ております。そうしますというと、
平均
三二%が上廻
つて
、個々の事業では上廻る事業が出て来るわけです。その最高はどの辺で抑えておられるかということを、先ずお伺いしたい。
川上為治
49
○
政府委員
(
川上
為治君) これはすべて
割当
の問題と絡んで参りまするが、
割当
が非常に少くて、
超過料金
を余計拂うということになりますと、或る
工場
につきましては、或いは二倍になるかも知れませんし、或いは三倍になるかも知れないと思うのでありますけれども、結局
割当
の如何によりまして、その
料金
が非常に上るか下るかということに相成るわけであります。別に最高をどの
程度
に抑えるかという点につきましては、
割当
を極力余計にして貰いまして、二倍にも三倍にもならんようにしたいというような考えでや
つて
おります。
油井賢太郎
50
○油井賢太郎君 まあ
割当
を余計貰
つて
余り値段が上らなか
つた
産業
は大変結構でしようが、同じ
産業
の中でも、輸出
産業
等においても、すでに三倍にも値上げに
なつ
て困
つて
おるのが沢山あるのです。こういうことは御研究に
なつ
て
割当
をされたのですか、それともただ漫然と
割当
をされたのか、その点をお伺いしたいのです。
中川哲郎
51
○
政府委員
(
中川哲郎
君)
電力
の
割当
につきまして、
料金
の値上げの
影響
がどうなるかという点を検討してや
つた
かどうかと、こういうお尋ねのようでありますが、第四
四半期
に関する限り非常な
影響
があるということを
承知
いたしまして、極力この
割当
が殖えるような努力をいたしたのであります。且つ又、それの
影響
の度合を各
産業部門別
に、明細なものは勿論時間の関係上できませんが、例えば輸出
産業
、殊に繊維等につきまして、或る
程度
の輸出を伸ばす
意味合
におきまして
割当
を増加する、或いは
電気
化学工業等につきまして、
生産
価格
に及ぼす
影響
は成るべく小さからしめるというような手配は十分講じたつもりであります。ただ
一般
的に申しまして、
平均
値上率が三割六分内外という建前でありまするけれども、第四
四半期
に関する限りこの
割当
が非常に少いために、これを從前の、例えば第三
四半期
程度
の量まで
電気
を使
つて
場合には、三倍、或いは四倍、それ以上の率になるということは予定できたわけでございまするが、何分にも第四
四半期
でありまするから、使う
電気
の量自身は必ずしも第三
四半期
と同
程度
には参らないわれであります。その点からいたしますれば、二倍乃至、ものによりましては三倍
程度
に
なつ
ておりますものもございますかと思いまするが、第四
四半期
の
電気
の使い方という点を考えに入れますれば、四倍とか五倍とか、そういう非常に高率のものは出ることにはならないであろうという見通しでございまして、大体以上のような見当の下に
割当
をいたした次第でございます。
油井賢太郎
52
○油井賢太郎君 それでは、第四
四半期
で以て非常に二倍とか三倍とか高く
なつ
て困
つて
おる
産業
に対しては、後で
調整
をするとか、そういうふうな措置を講ぜられるつもりですか、それともこのままで以て押通されるような御所存ですか、この点を
一つ
。
中川哲郎
53
○
政府委員
(
中川哲郎
君) この
年間
を通じましては、値上げの率のきつい点は
相当
緩和せられるというつもりでおります。と申しますのは、第四
四半期
におきましては、
電力
の
配当
量は
相当
増加するわけでございまして、從
つて
、
超過料金
を
適用
する
段階
というものは、
地域
によ
つて
は若干の差異はあろうかと思いますが、第三
四半期
よりは
相当
な緩和ができると、かように考えまして、
年間
を通じましては、二倍とか三倍とかいう度合にはならないで済むものと、かように
承知
いたしております。
油井賢太郎
54
○油井賢太郎君 ここに
一つ
の実例があるのですが、最低月額として今度の
電気料金
が一・六、七倍と
なつ
ておる
一つ
の
産業
があるのです。ところが、その次の
電力
の
割当
量というものが半分にされてしまう。超過
電力
というものが今まで殆んど大したことがなか
つた
。これは
一つ
の輸出
産業
ですが、今度は超過
電力
が、いわゆる残
つた
半分そつくり十倍にも近い
料金
に上げられる、結局合計すると三倍になるというふうなことになるのですか。今の御
説明
によ
つて
は、この点は割切れないと思うのですが、どういうわけで
割当電力
量が一躍今までの半分に
なつ
てしま
つた
か、
割当
の
基礎
を各
産業
ごとにお分りならばお示し願いたいと思います。あなたの
安本
の方からお出しになられて表を見ると、どれも半分に
なつ
たような
産業
は見当らないのです。どこからそういう
計算
は出いるのですか、それについて御回答願いたいと思います。
中川哲郎
55
○
政府委員
(
中川哲郎
君) 個々の具体的
工場
の例について、
数字
的に検討いたさなければならないかとも存じますが、大体論といたしましては、さような
工場
につきましては、大体第三
四半期
、即ち一番
電力
の需要が伸び切
つた
状態におきまして、
相当
の
電力
を需要いたしております。これは
電気
の
割当
自身から申しますれば、第三
四半期
等におきまして、
最初
の
計画
以上に水が出まして関係上、実績では
相当
電気
を使
つて
おるものがございます。かようなものを見合いいたしまして、第四
四半期
の
割当
を見ますと、実績といたしまして、
相当
な
縮減
になるものが
部門
によ
つて
はあり、又
工場
によ
つて
はそういうものが出るということがあろうかと思います。例えば
配当電力
需要
状況
の欄の
鉄鋼
という
部門
につきまして一番終りから二行目のC分のAという
数字
がございます。これは二十四年度の第二
四半期
のCというのがございますが、これは二十四年度の第二
四半期
のCに対しまして、比較をと
つて
見ますると、五一・九%というふうな
数字
が出て参ります。かような点からいたしますと
部門
或いは
工場
によりまして、非常に
電気
の需要
状況
がよく
なつ
たために
電気
を沢山使
つた
場合と比較四たしますと第一
四半期
の
配当
で非常に窮屈になり、特に今回の
配当
につきましては、追加
配当
というものを、これは水の
状況
、その他によりまして、時々刻々從前でございますと追加
配当
いたしたのでございますが、今期からこれが非常に嚴重になりましたために、追加
配当
ができないというような実情からいたしますと、第四
四半期
と從前と比べますと、主要
産業
で半分
程度
になるものが実際上あろうかと思います。そうい
つた
点であります。
門屋盛一
56
○
門屋盛一
君 今の
安本
の
説明
とさつきの
物価庁
の第三部長の
説明
では食違があると思いますが、第三部長の
説明
によると非常に
電力
の発生
状況
がよく
なつ
たから、
安本
の方で余剰
電力
の
追加割当
を沢山や
つて
、
産業
に支障を来たしておらないという、こういう
説明
であるが、これは速記録を後で調べて見れば実際に分るので、
川崎
の
昭和電工
という、これは沢山
割当
に
なつ
ている。そうすると今の
安本
の御
説明
によると、今回は
追加割当
は非常に嚴重であ
つた
ということ、それから今油井議員の質問されている事例の
工場
は
超過料金
を加算したから三倍以上に
なつ
ている。そうしますと
追加割当
というものが極めて政治的に動かされた、
産業
の実態によ
つて
動かすものでなくて、極めて政治的に動かされておるというような感じを與えるのですが、そうすると
追加割当
の実際上の事務手続は誰に権限を持たしてあるのですか、
地方
の安定局ですか、
地方
の通産局の方でやるのですか。
中川哲郎
57
○
政府委員
(
中川哲郎
君)
追加割当
につきまして、先程の第三部長の御
説明
との関係で御質疑がございましたが、第三部長の言われましたのは、
追加割当
と同時にいわゆる余剰
電力
の
配当
のことを思してお
つた
ようでございます。
昭和電工
の例におきましても、これは追加
配当
でなく、余剰
電力
の
配当
であ
つた
わけでございまして、今期からはいわゆる追加
配当
は、自家発電規模によります
配当
は非常に嚴重に
なつ
て、二月に一応の追加
配当
をいたした分が
最初
でございます。これにつきましては各
部門
大体において平等の率で追加
配当
をいたしておるわけでございまして、不公平はない筈でございます。一方余剰
電力
の
配当
につきましては、これは不時の
出水
等に応じまして、
電気
を
割当
しまして使用して貰いますために、
原則
として
電気
会社
と
需用家
との自由な契約によ
つて
処置いたさしております。使用させる
工場
も
電気
化学
工場
等、随時この不時の
出水
に応じて使用し得る
工場
だけに限定されておるわけでございまして、
昭和電工
の
川崎
工場
のような場合がたまたまその例に該当したわけでございます。かような
工場
におきましては非常に制規の
割当
以上に余剰
電力
を使い得る
工場
でありましたので、実績が良好であ
つた
、かように申されたと思います。
一般
のさような余剰
電力
を使い得なか
つた
工場
は、今回の二月の追加
配当
があ
つた
だけでございまして、
配当
量といたしますと從前の額に比べて、
相当
な
需給
状況
であ
つた
と思います。
門屋盛一
58
○
門屋盛一
君 そこの食違いがはつきりして来た、第三部長の
説明
を聞いていると、本年は思
つた
よりも水が多くて
電気
が沢山出たから、
一般産業
には大した
影響
は與えなか
つた
という御
説明
なんです。速記録を見れば分る、私は嘘を言
つて
るんじやない。
安本
は一月には追加
配当
できなか
つた
、余剰
電力
をや
つた
。ではこう解釈していいわけですか。雨が降
つて
呉れて
電気
が沢山できて、或る
特定
の
産業
はその恩恵に浴することができるが、
一般
の
産業
はその恩惠に浴することができないような組立て方が、今度の新
料金
の
制度
と解釈していいわけですか。事実はそう
なつ
ている。問題はこの
工場
で余
剩電力
でやれない、余
剩電力
を使うのは
電気
会社
と
会社
とが直接交渉によることに
なつ
ておる。こういう中小企業の方はそういう交渉の余地はないんです。それを
一定
の
割当
量で抑えてしま
つて
いる。
幾ら
雨が沢山降
つて
特定
の
産業
だけを潤おすことに
なつ
て
一般
の中小企業には何らの恩惠はない。そう解釈していいわけなんですね。
油井賢太郎
59
○油井賢太郎君 関連して、今
安本
の方の御
説明
では
鉄鋼
の例を挙げられたのですが、この纖維というところを御覽願いたいんです。これを見ますというと最低が八六・五、今度は百二十三
割当
いたしておる。ところがこの纖維
産業
に特に大変余当
割当
てられたようにこの表では見受れられるのですが、それが反対にでたらめにうんと減
つて
おるというような事例があるんです。こういう食違いが今言
つた
門屋委員の政治
折衝
によ
つて
起るものとすれば、これは
産業界
において実に重大なる問題じやないかと思います。そういう点を併せて御回答願いたいと思います。
中川哲郎
60
○
政府委員
(
中川哲郎
君)
最初
に門屋委員のお尋ねでございまするが、この点は中小企業だから特に
配当
が窮屈であるかどうかという点……。
門屋盛一
61
○
門屋盛一
君 じやないんだ。雨が降
つて
も中小企業は潤おいは来ないということを言うているんだ。
中川哲郎
62
○
政府委員
(
中川哲郎
君) 水の
状況
がよく
なつ
た場合に、中小企業と
一般産業
、即ち余
剩電力
を使い得ません主要
部門
につきましては
配当
の増額はいたしません。從
つて
原則
としていたさないわけでございます。
門屋盛一
63
○
門屋盛一
君 恩惠がないわけだ。
中川哲郎
64
○
政府委員
(
中川哲郎
君) 二月のは例外がございましたが、恩惠のない点は事実でございます。この点逆荷その代り異常
渇水
のあ
つた
場合に
電気
会社
の負担におきまして
一定
の
配当
に維持する、損をいたしましても
電気
の
配当
は達成させるということも見合いまして、成るべく
期間
中の追加
配当
はしないという建前を採
つて
おります。尚次の御質問におきましては纖維
部門
におきましては纖維全般の枠といたしましては、
相当
増額して
配当
いたしております。これは特に綿に輸出を予期して
配当
に
なつ
たわけでございまして、綿の輸出につきましては
相当
十分な
配当
が出ておりますと存じます。が
特定
の
工場
の例につきましては、これは具体的
配当
は通産省並びにそれの
実施
部門
であります通産局で
配当
いたしたのでございまして、具体的な事例につきまして検討いたしまして、むしろや
つた
方が適当ではなかろうかと存じます。
門屋盛一
65
○
門屋盛一
君 おいおい新
料金
の不備な点を白状された結果に
なつ
たが、先程の
説明
を折にも
大口電力
の
最初
の
割当
量を殖やすために、
一般
電力
の方から、
小口電力
の方から割いて、
大口電力
の方の荷を約二%程軽くした。その二%軽くしたことが二%だけ中小企業の方の
割当
を減しておるということは、これは事実ですね。これは
説明
したのだから間違いない。これはそう
なつ
ているわけですね。
中川哲郎
66
○
政府委員
(
中川哲郎
君) それを二%削
つて
、
大口
に廻したという趣旨で申上げたのではなか
つたの
ですが。
門屋盛一
67
○
門屋盛一
君 趣旨ではないが事実はそうなんだ。
中川哲郎
68
○
政府委員
(
中川哲郎
君)
大口
の中で優先的に扱わなければならない
部門
に若干の優先扱いをした、こういうことを申上げたのでございまして、二%の鞘は
大口
部門
の中での操作でございますが、
小口電力
との間では……。
門屋盛一
69
○
門屋盛一
君
小口電力
の方を削
つて
大口
の
電力
にやらなければ……。
中川哲郎
70
○
政府委員
(
中川哲郎
君) さようなことを申上げたのじやないのです。
門屋盛一
71
○
門屋盛一
君 申上げたのじやない、
括弧
にない
数字
が載
つて
おる。第三部長の言う方が本当なんだ、〇・七の負担に
なつ
てお
つた
ものが、〇・七楽になるのが
小口
の方を削
つて
来たために〇・九に
なつ
て、
大口
が楽に
なつ
たということを
説明
しているのだ。
中川哲郎
72
○
政府委員
(
中川哲郎
君) それは今の点は、先程私が御
説明
申上げた点についての
お話
だと思いますが、私の申上げました点は、
大口電力
の中での
配当
に際しまして、
一般
的、
平均
的には七%の圧縮、これは百六十二万トン・ペースに対しての圧縮でごごいましたが、これにウエイトをつけましたために、優先扱いでない
一般
部門
の中から
平均
九%の圧縮に
なつ
ておる。こように申上げました。誤解のないように。この
小口電力
という
部門
は別に特契されまして、五百キロ以下の
部門
についてはいわゆる中小企業は、上の方の二つ目の欄の、
小口電力
で計上いたしております。
門屋盛一
73
○
門屋盛一
君 そうすると、結局二%外から持
つて
来て楽にした
産業
がある。その楽にした
産業
は、余
剩電力
で賄い得る
産業
ではなか
つたの
ですか。
中川哲郎
74
○
政府委員
(
中川哲郎
君) 楽にいたしました
産業
は、この化学工業、即ち余
剩電力
を使い得る化学工業もございまするし、又、先程の輸出用の纖維もございます。それから炭鉱のように、保安
電力
が
相当
の量を占めておる、かようなものもございます。これは配付の
最初
に当りまして、いわゆる高い
料金
を使うことが著しく困難だと認められる
部門
に限定いたしたわけでございます。結果として、或いは水が非常に出た場合におきましては、余
剩電力
を使い得る
工場
がこの中に
相当
あ
つた
ということは事実でございます。
門屋盛一
75
○
門屋盛一
君 そうしすまと、この次の第一
四半期
の
割当
において
一つ
幾ら
か是正するというようなお気持がございますか。
中川哲郎
76
○
政府委員
(
中川哲郎
君) お尋ねしたいと思いますが、是正と申しますと、
産業部門
間の
配当
についての是正……。
門屋盛一
77
○
門屋盛一
君
配当
は今の余
剩電力
で賄い得るようなものに
割当
量を殖やしてお
つた
ということが、その
割当
量を反対にぐつと下げて、そうしてその
割当
量の余
つた
ものを他の
産業
面に振り当てるというようなお考えがあるかないか、それがないとするならばこれはもう余
剩電力
……。
中川哲郎
78
○
政府委員
(
中川哲郎
君)
電気
化学工業におきましては、大体余
剩電力
を使うことが從前からも本来であ
つた
わけでございまして、特に第四
四半期
はそうい
つた
余
剩電力
が非常に多い時期でございますので、そうい
つた
余
剩電力
に期待させるということで、
配当
する
方針
になると思います。
従つて
基準
電力
の
配当
ということは、
一般
部門
におきまして伸びる程、
電気
化学
部門
については伸び得ない、かように存じております。
油井賢太郎
79
○油井賢太郎君 それはいずれゆつくり……。
門屋盛一
80
○
門屋盛一
君 ゆつくりじやない、早くや
つて
置かないと……。
油井賢太郎
81
○油井賢太郎君 別の機会に申上げます。 次に三二%大体
平均
して
料金
が高く
なつ
たというのですが、実績はどう
なつ
ておりますか。もつともつと余計徴收されたのじやないかと我々考えるのですが、その実績と、それから将来もそういうふうな
收入
があ
つた
場合に、
電力
料を安くするためにお使いになるか。或いは又單に
配電会社
とか
日発
とかいうふうの
配当
でもあるための
基礎
にされるようなおつもりであるか。そういう点をちよつとお聞かせ願いたい。
川上為治
82
○
政府委員
(
川上
為治君) 極く最近の実績は出てないのですが、大体十二月に実行いたしましてから一月までの
状況
を見ますと、先程申上げましたように、余
剩電力
は出しておりますけれども、
追加割当
の方は認められておりませんので、勢い非常に
出水
のありました場合は
超過料金
の方に廻されておりますので、この三二%よりも
相当
多く
料金
は入
つて
おると私共の方では考えております。三二%以上に
なつ
ておると考えております。但し今後
割当
を非常に大きくしますれば、この点は段々
調整
されて行くわけであります。
油井賢太郎
83
○油井賢太郎君 それから根本問題になるのですが、今度の
電力料金
変更
については、民間の声とか、各企業者団体等の意見とかということをお聞きに
なつ
て決めたのですか、天下りで以てこういうことにお決めにな
つたの
ですか。
川上為治
84
○
政府委員
(
川上
為治君) 特別に公聽会その他のいろいろな機関によりまして意見を聞いたわけでありませんが、各
産業
に対しましても又各
方面
に対しましてもいろいろ
お話
をし、且つ又
お話
を聞いてや
つたの
ですが、私
最初
に申上げましたように、私共の方としましては、
超過料金制度
につきましても又
地域差
につきましても、もう少し緩和して貰いたいということでいろいろ
折衝
をいたしましたのですが、十二月の十三日までにはどうしても
お話
がつかないで止むを得ずや
つた
という面もあるわけであります。
油井賢太郎
85
○油井賢太郎君 それは、この
割当
量はさつきの
お話
では
安本
でお決めになるのじやなくして、通産省で
割当
をされるようでありますけれども、これは
地域
的に
割当
をされるのですか、各企業別、この表
通り
に行
つて
これを更に
地域別
にやるのですか、そういう点はどうでしようか。
中川哲郎
86
○
政府委員
(
中川哲郎
君)
安本
におきましては、ここに掲げましたような業種別、これに応じました
地域別
を
決定
いたしまして通産省へ流します。通産省におきまして各現局と打合せの上、
部門
別の
工場
別
配当
を
決定
いたすわけでございます。
従つて
通産本省並びに
地方
通産局におきまして、
工場
別
配当
をするわけでございまして、
安本
におきましては業種別の枠と
地域別
の枠を決める、その枠の中で具体的
工場
別
配当
を通産省へ流す、こういうわけでございます。
油井賢太郎
87
○油井賢太郎君 この
資料
を要求しますが、今の
お話
に
なつ
た
資料
を成るべく早く
一つ
御提出願いたいと思います。
中川哲郎
88
○
政府委員
(
中川哲郎
君)
地域別
のですか。
油井賢太郎
89
○油井賢太郎君 今あなたの
お話
に
なつ
た
地域
と業種別両方合せたもの。
佐々木良作
90
○佐々木良作君 二、三質問したいのですが、その前に今の質問と関連して出てお
つた
あの公聽会その他で聽なか
つた
けれども、いろいろなところで意見を聽取されたと言われますけれども、
電気
業者以外にどこの意見を聽取されましたか。
川上為治
91
○
政府委員
(
川上
為治君) この
産業
のいろいろな団体がありますので、その団体に対しましてこれは全面的に聞いたわけじやありませんが、いろいろ私共の方では個別的にどういうような結果になるだろうというようなことにつきましていろいろ話をしております。
佐々木良作
92
○佐々木良作君 そういうぼおつとしたのじや困るので、どこでどういう団体と決まる前に、どういう団体とどういうチヤンスでそういう話をされましたか。
川上為治
93
○
政府委員
(
川上
為治君) 例えば日経連に対しましてこれは日にちも忘れましたが、いろいろまた決まる前に
話合
をしております。
佐々木良作
94
○佐々木良作君 日経連の意見を採入れられましたか。日経連の意見を今度の
決定
の場合に参考に取入れましたか。
川上為治
95
○
政府委員
(
川上
為治君) 日経連等の意見につきましても尤もな点がありますので、私共の方といたしましては先程から再々申上げておりますように、
地域差
の問題につきましても、
超過料金
の問題につきましてもいろいろ向うと
折衝
もいたしたのでありますが、結局十二月の十三日までには、これは勿論大臣も煩わして頂きましていろいろ
折衝
をいたしたのですが、各
方面
のいろいろな御意見も十分に取入れないままに、実行しなければならん状態にな
つたの
であります。
佐々木良作
96
○佐々木良作君 今のしまいのが本当でしよう。具体的にこの内容がよくなるような意味で相談されたり、或いは具体的に意見が入
つた
りしたチヤンスは殆んどなか
つた
でしよう。
川上為治
97
○
政府委員
(
川上
為治君) この内容につきまして不合理な点、或いはこれは少し行過ぎていないかというような点につきましては、いろいろ意見を入れまして、意見を聞きまして、それに基きまして私共の方としましても
超過料金
の緩和とか、或いは
地域差
につきましても順次これを是正するというような点につきましていろいろ
折衝
をいたしましたが、先程申上げましたように十二月の十三日までには到頭そういうような点につきましては話がつかなか
つた
わけであります。
佐々木良作
98
○佐々木良作君 今の問題はそれ程追いませんけれども、十分に下の意向を聞かれたかというような質問に対して、私はこの経過を全部知
つて
おるのですよ、余り大巾に全部意見を聞いて、どうだというようなことは、こういうときに僕ははつきりこういう席で言うて貰いたくない。余り現実に入
つて
ないのですから。 それから第二番目の質問に入ります。新
料金
が設定されてから実際の
料金
の
調整
の実績ですね、
最初
予定された実績が現在入りつつあるか、入りつつないか、
電気
会社
の総合
收入
という、その見当を
一つ
御
説明
願いたいと思います。何倍とかいうことはトータル
收入
で大体何倍に入れようということに
なつ
たと思いますが、それが予定
通り
入りつつあるか、入りつつないか、今実際入りつつあるとすれば何パーセントぐらい入りつつあるかということを……。
川上為治
99
○
政府委員
(
川上
為治君) どの
程度
入
つて
おるかということにつきましては、まだ
実施
されましてから日にちが比較的浅いので、はつきりした点もまだ分
つて
おりませんが、大体まだ仕上
つて
ないところも大分ありまして、所期の
通り
十分に入
つて
ないことは確かであると私共は考えております。
佐々木良作
100
○佐々木良作君 その所期の
通り
入
つて
いない原因を、今どういうふうに考えられておりまするか。先程の
説明
で一番惡いときの
電気
の量のときから、使用
電気
料が予定
通り
に入
つて
ない、少いという面も言及されましたが、むしろ私は逆に中小企業その他の
工場
の方が参
つて
お
つて
、入らないという原因の方が大きいような気がしますが、具体的にデータはないでしようけれども、見当はどういう感じでおられますか。
川上為治
101
○
政府委員
(
川上
為治君) その点につきましては、実際まだ
幾ら
入
つて
おるかということ、入りつつあるかということを十分に確かめておりませんので、それに対する
対策
というようなものはまだ検討いたしておりませんが、何らかの
方法
でこれを緩和して行かなければ、そういうような事態が起きましたならばどうしても緩和して行かなければならんかと、私共の方では考えております。
佐々木良作
102
○佐々木良作君 大方そういうことだろうと思いますが、家庭用とそれから
工場
用との比率、去年の夏頃から、新
料金
に入
つて
から使われておる
電気
料の
工場
向けのやつと、それから家庭向けのやつとの差が段々違
つて
来ておるだろうと思います。その辺を調べられること、及び
工場
用の部分の
産業
別、それから工業規模によ
つて
の
料金
をちやんちやんと納めておるか、納めてないかということ、これを至急に
全国
統計でなくてもいいですから、東京とか大阪の中枢地で……。これが成るべく早く調べられないというと、今
料金
の検討をするのに間に合わんようになると思いますから、是非早く調べて貰いたいと思います。 それからもう
一つ
質問して置きますが、先程の分断云々の話があ
つた
際に、
物価庁
としては
電気料金
の公共的な性質のもの、例えば家庭用的なものですね。こういうものは成るべく
全国
均等の立場を取りたいというふうに言われましたが、それだけ言いますと、逆に
産業
用
料金
については必ずしも均等的なものではなくて、
電気
の沢山あるところは沢山使
つて
もいい、或いは安くてもいいというふうに取れるのですが、若しそれを
電気
の
料金
という建前だけから取られて、現在の日本の
産業
構造と、それから現在日本の
産業
の立地條件、
電気料金
はその中の
一つ
の要素です。
電気料金
以外の
産業
立地條件、労働力その他の、そういうものとのバランスをどう考えておるか。つまり
電気料金
を、例えば
九州
では高く
なつ
て
産業
が参るのならば、
北陸
なら
北陸
へ行けばいいという場合に、
電気
の
料金
面だけから考えて場合には、成る程そういうような考え方のありますが、日本の
産業
構造はそう
簡單
にできてない。
産業
立地條件もそう
簡單
にはついてないわけです。その辺の
電気料金
が持つ
産業
立地條件とのウエートをどう考えておられるか。
川上為治
103
○
政府委員
(
川上
為治君) 今の問題は極めて重大な問題でありまするが、私共の方としましては一応こういうようなことも考えられるわけであります。今度
地域差
が
相当
高くなりました
地域
においては、案外
石炭
の値段とか、そういう燃料費が安いところもあり、
従つて
全国
的に見ますというと、勿論
地域差
につきましては今度のものは
相当
高いとは考えられますけれども、そういう
九州
とか
北海道
におきましては
電気料金
は上るけれども、一面において燃料費、即ち
石炭
代等が安いのでありますので、或る
程度
そういうところにおきましては、
調整
されておるのじやないかというようなことも考えられますので、今後の
電気料金
をどういうふうに改訂して行くかというような問題につきましては、そういう点を十分考えて行きたいと思
つて
おります。
佐々木良作
104
○佐々木良作君 今後の問題ですから十分考えて貰いたいと思いますが、そういう今の考え方でおられるならば、例えば
四国
の住友の共同
電力
に、ああいう
電気
のないところに、あんなアルミニウムを作らせるというような
計画
は違
つて
おる筈です。その他まあ例を言えば、丁度米を食いたい者は米の産地に住め、麦を食いたい者は麦の産地に住めというような
簡單
な考え方で、
電気料金
の
産業
立地條件に占めるウエートを考えられるのは、私は非常に危險じやなかろうかと思う。むしろ日本の
産業
分布なり、
産業
立地條件は
電気
よりも他の條件に縛られておる方が余程大きい。
従つて
電気料金
の問題は、一方からそういう
産業
立地條件、その他の立地條件が余り
変更
されないように
一つ
今後十分に考えて貰いたい。
割当
の面にしても、
料金
の面にしても……、それだけ申上げて置きます。
門屋盛一
105
○
門屋盛一
君 今の関連ですが……。これからのことでまあよく研究せられればいいけれども、まだ今の
政府委員
の方のお考えでは、今できておる
産業
にどれだけの
影響
があ
つて
、どれだけの混乱が起るかということをも併せて考えて貰わないと、
相当
地域
によ
つた
ら混乱
状況
に
なつ
てしまう。
佐々木良作
106
○佐々木良作君 ちよつと事務的に
一つ
聽いて置きますが、この新
料金制度
を
実施
なさ
つて
から、配電と
日発
との
調整
はもうつきましたか。
川上為治
107
○
政府委員
(
川上
為治君) 先般両方の
調整
がつきまして、近いうちにGHQと決ま
つた
ところを交渉することに
なつ
ております。
油井賢太郎
108
○油井賢太郎君 先程から門屋委員や佐々木委員から
電気料金
の公平化ということを申され、又公共化ということも言われておりますが、勿論立地條件或いはその土地々々の、
東北
なら
東北
の寒冷地帶には
電気料金
は或る
程度
安くなる、そういうようなことを公正に
一つ
政府
の方ではお考え願いたい、特にそれを申上げて置きます。
飯田精太郎
109
○
委員長
(
飯田精太郎
君) 私から
一つ
御注文して置きたいと思います。今までの質疑応答を伺
つて
おりますと、どうも新
電気料金
の中で
割当
ということが非常に
影響
が大きいのでありますが、
割当
に対して不明朗な感じを受けたのであります。
割当
に対する
基準
があるのだろうと私は思いますが、それを御提出願いたい。どういう
産業
にはどういう
基準
で
割当
をするのだという、
最初
の
割当
の何か
基準
があ
つて
や
つて
おられると思うのですが、それを
一つ
出して頂いて、できれば世間に公表されるくらいのことをなす
つた
方がいいのではないか。(「同感」と呼ぶ者あり)大分不公平だという非難が多いようです。何かありましたらこの次に
一つ
お出しを願いたい。
佐々木良作
110
○佐々木良作君 今の
委員長
のに関連して私も申上げて置きますが、それは確かにいかんと思います。それと同時に
割当
と
料金
の問題は、ここで
幾ら
答弁されましても地株に行くと大体めちやくちやの分が非常に多いのです。ですから
基準
は
基準
、
方針
は
方針
としましても、各
地方
でもつと本当に公正にやられるように鞭撻されないと、この中央での
方針
通り
に必ずしも行
つて
いませんから、その点も
一つ
十分に注意されたいということを申上げて置きたいと思います。
中川哲郎
111
○
政府委員
(
中川哲郎
君) 今の
委員長
からの御質問の点につきましては、
割当
基準
、明細な
基準
というものはなかなかこれはむずかしいものでございますが、一応
割当
の基本として
安本
におきまして確定したものをお出しいたしたいと存じます。尚佐々木委員からの御注意の点も十分
承知
いたしておる点でありまして、近くそういう点を十分に検討いたしまして現在以降の
割当
の明朗化ということをいたしたいと、かように存じております。十分注意をいたしまして善処いたしたいと、かように考えております。
飯田精太郎
112
○
委員長
(
飯田精太郎
君) 本日は土曜日でもありますので、この
程度
で打切りたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
飯田精太郎
113
○
委員長
(
飯田精太郎
君) 御異議ないと認めます。ちよつとお諮りしたいことがございます。この問題について松永氏その他関係者をお呼びしたいと思いますが、都合で次回の委員会には大山松次郎氏を証人としていろいろ御意見を承りたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
飯田精太郎
114
○
委員長
(
飯田精太郎
君) ではそのように取計らいます。 それでは本日はこの
程度
で散会いたします。 午後零時三十四分散会 出席者は左の
通り
。
委員長
飯田精太郎
君 理事 石坂 豊一君 門屋 盛一君 水橋 藤作君 小川 久義君 委員 島 清君 吉田 法晴君 石原幹市郎君 廣瀬與兵衞君 深川榮左エ門君 油井賢太郎君 鎌田 逸郎君 安部 定君 結城 安次君 佐々木良作君
政府委員
物価政務次官 坂田 英一君 経済安定事務官 (
物価庁
第三部 長)
川上
為治君 経済安定事務官 (
動力局次長
)
中川
哲郎君