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1950-03-17 第7回国会 参議院 電気通信委員会 第16号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年三月十七日(金曜日)    午後十時四十二分開会   ————————————— ○三月十五日 委員高田寛君辞任につ き、その補欠として小野哲君を議長に おいて指名した。   —————————————   本日の会議に付した事件 ○電波監理委員会設置法案内閣送  付) ○電気通信省所行事項に関する件   —————————————
  2. 小林勝馬

    理事小林勝馬君) それでは只今から電気通信委員会を開会いたします。今日は電気通信省予算を承わるのと、それから電波関係の三法案に関する質問を継続したいと思いますが、先ず電波監理委員会設置法のうちで、第十九條にあります審理官身分待遇等について電波庁から御説明を承わりたいと思います。
  3. 網島毅

    政府委員網島毅君) お答えいたします。この審理官は第十九條にもございまするように、その任命に当りましては委員長電波管理委員会同意を得て任命する。これを又罷免するときも同様でありますが、特にこういうふうにここに挙げましたのは、審理官の任免が電波管理長官とか或いは委員長の独任的な考えで以て左右されないようにということでございまして、審理官身分を完全ではございませんが、相当範囲にこれによつて保障したつもりでございます。即ち七人の委員同意がなければ、この任命、罷免はできないわけであります。ところがこの審理官は、この法案にもございますように、電波行政についての規則制定でありますとか、或いは又重要な条件の決定、或いは又異義の中立というようなものにつきまして、審理手続を行いまして、聽聞会を開いて、或いは又その結果に基きまして、審理官の判断による最後結論も出すわけでもありまして、非常に勤務が重大であります。先般本委員会におきまして御説明申し上げましたように、この審理官の構成につきましては、司法関係経験者も是非必要と私共は考えておるのでありますが、御承知よう司法関係に関しましては、検察庁或いは、裁判所の制事、検事という方につきましては、特別な俸給の定めがございまして、一般の行政官よりも相当高い俸給を取つておるのであります。ところでそれらの経験者をこちらへ持つて来るためには、やはり相当待遇をしなければならないということになるわけでありまして、私共といたしましては、極力この待遇をよくするよう努力したのでありますが、いろいろ財政的な面、その他の掣肘もありまして、一応現在のところは十二級職というところになつている次第でございまして、私共といたしましては、この程度待遇では十分いい審理官を得られるかどうか疑問もございます。まあできるだけの努力はする考えでございます。
  4. 小林勝馬

    理事小林勝馬君) 十二級程度審理官では非常に、関係仕事も多いこの審理官に、立派な人をここに招聘することはちよつとむずかしいのではないかと、こういう点で、もう少し級を多くするということはというふうになつておりますか、これはあなたの方で大蔵省と折衝される余地があるものですか、それとも今のところその十二級以上には出られないということに相成つておりまするか、その辺を承わりたいと思います。
  5. 網島毅

    政府委員網島毅君) この点に対しましては、大蔵省とも、再三折衝したのでありまするが、諸般の情勢上、一応十二級ということで、政府予算国会にすでに提出されております。従いましてその点に関しましては、政府部内におきまして今後折衝して級を上げるということは非常に困難だと考えておるのであります。
  6. 小林勝馬

    理事小林勝馬君) もう一遍承つて置きたいのですが、これは審理官の五名以内を置くということになつておりますが、この五名以内同等の資格において置かれるのか、それとも何と申しますか、審理官室長とでもいうような人を置いて、あと四人を十二級職というふうにされる御意思なのか、どういう御予定でありまするか。
  7. 網島毅

    政府委員網島毅君) 法律案にはその点明確ではございませんが、私共の考といたしましては、やはり審理宮室というものがございまして、そこに室長が置かれまして、その室長が全体のいろいろな仕事の采配を振るというと誤弊がございますが、取纏めをやるということが必要ではないかと考えております。尚この審官のこの待遇の問題に関しましては、先程申上げましたように、一応予算に十二級ということになつておりますので、これを政府部内において変えることは相当困難があると思いまするが、この級の最終的決定は、これは人事院が行うことになつております。従いまして、若し国会におきまして十分御審議されまして、この程度では、不十分ではないか、或いはその他御意見がございまして、その御意見が若し表明されまするならば、今後政府部内において、いろいろこれを実施に移す際において、こういうものの意のあるところを尊重して行うべきじやないかと、我々考えておる次第であります。
  8. 小林勝馬

    理事小林勝馬君) 私共電気通信委員会といたしましては、この審理官重要性から見まして、十二級では到底立派な人を招聘することができない。さよう考えますので、その点については今後政府部内におきましても御盡力願いたい、かように申添えて置きます。次に、この三法案施行に当りまして、格別の費用を必要とするのかどうか、又必要とするならば、どういう費用であるか承わりたい。
  9. 網島毅

    政府委員網島毅君) 御説明申上げます。この組織の上から見ますると、従来の電気通信省外局でありました。ところの電波庁が、新たに内閣の総理府の外局として設置されまするところの電波電通監理委員会事務局というふうになるわけでありまして、従来一人の大臣の代りに七人の委員或いは委員長が設けられることになります。従いまして、その委員の方々の俸給及びこれに伴う諸雑費並びに法律によつて新たに設けられることになりました審理官並び審理官事務に関する費用及び審理手続に、いろいろの証人を呼びましたり、その他いろいろ仕事がございまするが、そういうための経費は若干含めております。併しながらこれらの経費は全般的に見まして、そう大きな経費ではございませんで、経費の大部分はやはり従来の電波庁がやつておりました電波行政施行のための経費でございます。従いまして全体的に見て、そう大きな変化はないというふうに考えて頂いていいと思います。
  10. 小林勝馬

    理事小林勝馬君) 次に、電波庁の二十五年度予算の表を頂戴しておりますが、百九十一人の増員を計上しておられる。この増員内容を御説明願いたいと思います。
  11. 網島毅

    政府委員網島毅君) この百九十一人の内訳でございまするが、それは官房に六名の委員を含めまして、七名の増員を要求しております。それから又審理手続のための審理官五名及びこの審理官の補助といたしまして十一名、計十六名を要求いたしております。それから実際の事務局の内部の仕事のために百六十八名要求しておりまするが、この内訳は、従来電気通信省電気通信研究所で行なつておりますところの電離層の監督が電波庁に移管されまして、その結果電気通信省研究所から百三十一名こちらに移り変えることになります。これは先方がそれだけ減になつておりまするから、全体としてこれは増ではございません。尚、小金井の標準電波発信設備が完成いたしまして、その設備維持運用のため三十七名要求しておりまして、計百六十人名、合計百九十一人というわけであります。
  12. 小林勝馬

    理事小林勝馬君) ちよつと速記を止めて……    〔速記中止
  13. 小林勝馬

    理事小林勝馬君) 速記を始めて…それじや引続きまして、速記もなくなりますから、電気通信省予算を承わりたいと思います。それでは速記を止めて下さい。    午前十時五十六分速記中止    ——————————    午前十一時二十五分速記開始
  14. 小林勝馬

    理事小林勝馬君) 速記を始めて…速記が途中で中断されて、速記中止中に、電気通信省の方から概略説明して頂きましたが、予算説明の中でちよつと腑に落ちないところがありますから、それだけ御答弁願いたいと思います。加入電話増設は、先般新聞紙上に、現われておるあれで見ますと、非常に只今説明の分と違うようでありますし、この予算計画と大分相違するのじやないか、この予算の金額内で増加されるのかどうか。それから立法計画は、現在どの程度の数字になつておるのか、御説明願いたいと思います。    〔理事小林勝馬君退席、委員長着席
  15. 山下知二郎

    政府委員山下知二郎君) お答えいたします。只今国会に提出いたしましたる予算に対しまして、それが通過の暁に立法に移します立法計画は、現在検討中でございます。これは見返資金対象にいたします関係から、司令部の方の方針でも、見返資金に関する限り、詳細にその事情を了承しなければにならないという要望もございますから、目下その辺とも慎重に打合せ中でございます。とにかく今国会に提出いたしております電話増堆設の点におきましても、現在では九万五千程度のものを考えておりますが、できるならばこれを倍数以上の増設方向に振り向けたいという方針でやつております。予算は今国会に提出しておりまする範囲内で、できるだけやれるよう研究中でございますが、まだ最後のところは固まつておりません。新年度も近いのでございますから、至急にこれを固めたいということに今取運び中でございます。
  16. 小野哲

    小野哲君 今回緑風会高田寛君の補欠として本委員に指名をされました、同じく緑風会小野でございます。何分よろしくお願いいたしたいと思います。取敢えず御挨拶を申上ける次第であります。
  17. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 さつき山下政府委員からの御答弁がありましたが、それにつきまして、もう少し伺いたいと思います。それは電話復旧の問題ですが、この電気通信方面で、昨年からできた新らしい機構がうまく動いておるかどうかということなんです。あなたの言われたよう故障が非常に多い。相当資金も出しておる。資材面は殆んどこの頃は心配はないと思うのですが、結局我々素人考えで見るとやはり保守要員が足りないのじやないかと考えるのです。昨年からできた電気通信省のあの機構を見ますと、理想はいろいろあつたでしようが、現実にはむしろ管理要員を非常に殖やして、現場要員を減らしたいという結果になつておるのじやないかと思う。非常に整つた設備なり或いは科学的に弾かれた保守要員でいいのだろうと思いますが、併し戦災に遭い、而も寿命の来た設備を持つてつて、それでどういう標準で割出されたか知りませんが、現在の保守要員では、どうしても賄いきれない故障現場を沢山持つておる。幾ら保守して廻つても、どうしてもそれが追付かないというのが結局実情ではないかと、私は考えておるのであります。そこであの管理機構を動かして行く場合に、もう少し管理要員をできるだけ減らし、現場要員を殖やして、現場を充実して行くという主義をこの際是非おとりになつた方が、電話復興のためにはいいのじやないかということが一つ。それから設置法の当時に考えたことでもあり、又私から意見も述べたのですが、ああいうふうに数段階に亙つておる機構では、この段階ごとにやはり相当責任を持たせるような仕組みをしなければ動くものではないと思うのです。ところが実際地方機構を見ておりますと、数段階に分れておつて、而も各段階ごとに持つておる責任従つて権限というものは極めて小さい。やはり本省に行く、或いは地方電気通信局に伺いを立てないと決定されない部分が大部分だと思う。地方に単に調査機関を置いたのだということでは、あれだけの大きな全国に亘る機構考える必要がなかつかと思うのです。やはり管理機構として権限責任を以て動かして行かなければならんということになりますと、このような式じやなしに、各段階ごとに、いわゆる官庁用語で言うと委任事項でありますか、委任権限をもつと大幅に与え、これを確立して置くということが是非必要ではないかと考えるのです。その点について現状はどうですか。或いは山下さんのそれに対する御意見はどうですか、伺つて置きたいと思います。
  18. 山下知二郎

    政府委員山下知二郎君) 大変に示唆に富んだ御批評を頂きまして感謝申上げます。先ず只今の御指摘の、前の問題の、現場要員管理要員に比較して少ないのじやないかという御指摘でございますが、これは速記がありますので、余り個人の感じだけを申上げることは如何かと思いますが、許して頂くならば、私は率直に申しまして、新谷さんの御意見と同じような見解を私は持つております。管理段階を或る或る程度作りましたということが私共の考えておつた線とは少し離れまして、現場から人を吸上げた傾きがあるのでございます。これは折あるごとに例えば或る一つの転任の書類なんか廻つたときに、又吸上げるか。これは吸上げてはいかん。吸下ろさなければいかん。下ろさなければいかんから、この事情を聞きまして、この事情ならば、このくらいならば、止むを得ない。これくらいだけはいいけれども、これくらいだけは下ろすよう努力しなければならないということを言つておるのです。で、私共現場の方には実際人は足らぬと思つております。併し管理面においては、或る程度の余裕は私は作ればあり得る、かよう考えております。ただ実際仕事をなさる方の側からいろいろ伺いまするとこの頃余りにいわゆる電気通信事業という事業の点からではなくて、それに附加えたいろいろな仕事が多いようでございます。そんなことで自然管理関係の方にも人が私の率直に考えている程には、そんなに人を減らすということはできないらしいのでございますけれども、とにかく御指摘の大きな点においては私は個人的には同感に思つております。これはできるだけ下の方に下ろすとかいう、私は機構を上下で考えずに横に考えたい。いわゆる現場というのが第一線です。それから本省というのが一番後の舞台だと、こう考えておりますから、できるだけ第一線に押出したい、かよう考えております。で、先程経理局長から御説明申上げました二十五年度で私共のお願いしております五千八百三十二名の増員のごときも、これは皆現場機関の人々を対象としているのである。で、今後増員するならは皆現場機関ということにいたしたい。現場つてこその我々の事業であります。現場が間誤ついたり、現場が手薄であるということは全体的に響くということを重々考えております。ただ話が少し脇道に外れて恐縮でございますけれども、特に電気通信委員の諸公にお願い申上げたいのは先程の電話故障にしましても、その他にしましても、電信電話第一線におります現場要員というものは、血みどろになつて熱心にやつてつているのであります。併しそれに対しましての報いる点が、どうしましても官庁規定に捉われますために、或いは人事院規則とか、或いは経理上の諸規則によりまして拘束されまして、本当にここにこれだけの手を打てば、これだけの効果が挙がると思うような点でも、そこまでやれないような面に再々ぶつかることがございます、これは一気にとはお願いしかねますけれども、そういう線を徐々に、尚できるだけ早く、そういう線を突破できるように御指導御協力をお願い申上げたい。これはついでのことで甚だ恐縮でございますけれども、併せまして報告労々お願い申し上げます。  それから次の、管理機構余計作つたじやないか。それについてはどうも各管理段階が何をするか分らずに、ただ調査機関ような形になつているようだというような御指摘でございますが、これも又委任規定というものがいろいろな條件に考慮されておりまして、実はごく最近漸くそれが固まりましたようなわけで、先ず半年ぐらいの間は、これはこういつた非常に違つた線作つたのでありますが、これは少し現場の方の地ならしをしなければならない。だからして余り最初から何もかもやつてしまうと摩擦が起ると考えまして、先ず準備態勢を整えることの方を主にいたしております。漸く大体人の落着きも見えたようでございますから、ここに委任規定を作りますし、それから尚併せまして、標準実施方法というものを決めまして、各段階ごとに流れ作業のことは、これだけのことは、こういうふうにするのだという趣旨最初から与えて置くという方針でおります。それを今鋭意立案中でございます。そういうものがはつきり現場の方に流れますというと、私はこの段階は決して多い段階とは思つておりません。それぞれ現場でも管理所でも通信局でも、それぞれ受持つ区域と、分野と、それから仕事内容と、幅というものがはつきりいたして来るわけであります。先程新谷さんから御指摘のありました今までの状態は、私は率直にその状態があつたということを認めます。が今後そういつた委任規定標準実施方法というものも段々明らかにして参りますと共に、この線ははつきり割切れた線が出て来る、かよう考えております。来年度、二十五年度にはその線に突進する予定でおります。
  19. 新谷寅三郎

    新谷寅三郎君 大体私の考えと同じよう考えを持つておられるようで、これ以上申しませんが、現場用員の充実の問題とか、或いは機構の問題、機構問題のときにも昨年決めたものは、これは永久に最善のものであるとは我我もちつとも考えておりません。むしろ公共企業体的なものにするのには、一応試験的にこういう機構もいいのじやないかというので、我々も賛成したわけであります。両方の問題とも一年間の実績を見られて、むしろ直すべきところは勇敢に直されたらどうかと思います。何も事業をよくするためですから、一度拵えたものを、いつまでもこのままで持つて行こうという努力はされなくても、悪い点があると思えばどんどん直していきたいと思います。それから現場用員のごときも、新らしい五千幾らの用員現場の方に振向けるというお話ですが、それのみならず、管理機構において多少とも余剰が出るならば、それを割いて、むしろ今までとは逆に、現場の方にどんどん振向けて行くということをこの際はどうしてもおやりにならないと、先程からお話よう電信電話復興というものは、むしろペー・パープランに終るということを考えます。私はここでもう一遍警告をして置きます。
  20. 小野哲

    小野哲君 今新谷君からの御質問といいますか、御意見の中に、又山下さんが説明された中に、電気通信従事員のいわゆる人事管理と申しますか、そういうふうな点から見ても、或いは予算制度運用というふうな点から見ても、現在では非常に不便である、又困る問題がある、こういうふうなお話ようでありますが、本日の新聞でありましたか、内閣にある行政制度審議会で、電気通信事業について、国有鉄道と同じよう公共企業体による、経営をやつた方がいいというふうな意見が出ておつたように見受けたのであります。先程も山下さんの御説明人事管理その他企業経営自体の問題について相当困難を伴つておるという現状から鑑みて、電気通信省におかれて、将来如何なる企業形体なり、企業方式によつて運営することが最も能率的であり、又人事管理の上にいい影響を及ぼすかということについて御研究になつておられるかどうか、この辺の御意見を伺つて見たいと思います。
  21. 靭勉

    説明員靭勉君) 只今質問につきましては、最近新聞等相当報道されておりますので、私共としましても勿論いろいろと考えております。併しながら現在電気通信省として公式にどういうふうに取運んでおるか、或いはそれに対する方針決定があるかという点につきましては、まだそういうふに正確になつていないのであります。御承知ように、内閣電信電話復興審議会というものができまして、尚現在におきまして答申案準備しておるような次第でまだ結論が出ておりません。それから今朝の新聞に出ました点につきましても、私の承知しております範囲につきましては、あれは行政制度審議会ですか、それとして決定されるものでありましようが、まだ政府としてそれを決定して行くという段階でないと考えます。この問題に関する電気通信省方針というお尋ねでございまするならば、大臣にお願いしたいと思います。私共勿論事業を最も企業的に能率的に経営して行くには、どういう点が障害であるか、どういうふうに直して行かなければならんかということは、常に念頭において研究はいたしております。甚だまずい答弁でございますが……
  22. 小野哲

    小野哲君 今靱次官から、大臣から聞いて呉れというふうなお話なのですが、大臣は恐らく大臣立場としていろいろ研究されておるものと私も思います。併し直接その掌に当つておられる事務次官の立場において十分御研究になつておるのではないか、又先程新谷君のお話の中にもありましたように、電気通信省設置法が審議されました際においても、今後の企業経営についてどういうふうな組織が最も適当であるかということについても論議をされたように伺つておるのであります。従つて電気通信事業の高率的な経営なり、或いは従事員人事管理の適正を図つて行くということは今に始まつた問題ではないので、従つて私は事務当局におかれても相当研究になつておられるであろう、政府方針なり、或いは電通省自体としての公式の御意見は、或いは承わりにくいかと思いますけれども、何かのお考えがあつて然るべきではないか、他動的にそういう組織に移行するということでなしに、むしろ積極的に自主的に高能率の経営に向つて進んで行くという御熱意があるものと考えるものですから、伺つたような次第で、勿論他の機会に国務大臣にも伺いたいと思いますけれども、丁度皆さんお揃いですから私も一応伺つて置きたい、こういう趣旨です。
  23. 水橋藤作

    水橋藤作君 私は日本電話設備会社の買収問題が、三年以前から関係方面から、メモランダムが出まして、それに対して回答もしてあられるように聞いているのでありまするが、今日に至つてもそのままである。又その経過がどういうふうに進んでおりまするか、一応山下さんでも、次官でも結構ですが、お伺いしたいと思います。
  24. 山下知二郎

    政府員山下知二郎君) 日本電話設備会社業務電気通信省引取つて、その業務をするようにという指令は、二十二年の三月二十五日の覚書政府は命令を受けております。これに対しまして報告を、つまり計画関係方面に同年の五月及び八月に報告いたしまして、その後いろいろ研究を続けて参りました。ところがその調査報告されたもの自身につきましては、関係方面の方から、その線でいいとも悪いともはつきりした指示は受けておりません。併し三ケ年以内に日本電話設備会社の今やつておる業務引取ようにということは、これは再々口頭を以て指令を受けております。今月の二十五日が丁度その三年目に相成るわけであります。従いまして関係方面覚書の線、及び口頭指示の線に沿いまして、三月十五日から四月末までの間に業務を引受けるという方針を立てまして、目下その取運び中でございますが、その業務引取ります上において、又いろいろな外の従業員関係とか、或いは会社の処理の関係とかいう問題でで、いろいろ要求しなければならんことがございますために、一方業務を引受ける準備をしつつ、その方の交渉も現在進行中でございます。
  25. 水橋藤作

    水橋藤作君 そうしますると、報告をされた、その方針通りこの四月末までに目的を果される見込みと解してよろしうございますか。
  26. 山下知二郎

    政府委員山下知二郎君) 報告しましたその線の通りではございませんです。それで先程ちよつと申上げたのでございますが、その点についてはこちらから提出しました書類につきましては、可不何らの意思表示を受けていなかつたのでございます。ですから新たに三ケ年以内に引受けるというその線がはつきりしまして、その線で新たな話として関係面ののいろいろな指示も受けておるわけであります。
  27. 水橋藤作

    水橋藤作君 一応報告されてから、報告されたものによつて、その目的を達しられない状態ができたのは何か理由があるのだと思うのであります。私の考えまするには、報告されたことが、向うから又それに対して不平があつたのならば別として、向うはそれを了として、四月末までに目的を達しろと言われたとするならば、その報告通り運ぶべきではないかと、私はかよう考えるのであります。若しもその報告より変るとするならば、その変つた変らなければならない事由、それから又変る方法、どういう方法によつで買牧されるかという点を私ちよつとお伺いしたいのであります。その点を……
  28. 山下知二郎

    政府委員山下知二郎君) 報告の線通りではないということを申上げましたのは、口頭の点におきましては、私共実は再々触れております。触れておりますけれども、それはこちらからアブローハルしなかつたのだから拒否したものである。そういうふうに解釈して呉れてよろしいという口頭の答えは貰つておるわけであります。今会社側ともいろいろ折衝中でございますからして、どの点がどうなるという点においては、全般的にはつきりは申し上げ兼ねますけれども、希望する従業員にして公務員法に抵触しない方々は、これは皆役所の方に来て賞うという線で現在進行しております。
  29. 水橋藤作

    水橋藤作君 もうすでに三月十五日からも事務引継とか、或いは目的を四月末に完了するというところまで来ておりますので、省といたしましては人事の問題、或いは経費の問題、資材の問題、すべてが運びつつあることと思いまするので、もう少し具体的に、而も我々が聞かんとするところをここで一々お伺いすることも、資料その他急に今山下さんの顔を見たので、私がちよつと思い出して質問いたしましたので、私も資料を持つておりますので、その資料によつて又もう少し具体的にお伺いしたいのであります。と同時に、やはり責任者たる山下さんなり、次官も相当の資料をお持ちになつて、数字的にもお伺いしたいこともありまするので、この次の機会に譲ることにいたしまして、只今質問を保留いたします。
  30. 松野喜内

    委員長(松野喜内君) 本日はこの程度において委員会を閉じたいと思います。散会いたします。    午前十一時五十八分散会  出席者は左の通り。    委員長     松野 喜内君    理事            小林 勝馬君    委員            中村 正雄君            大島 定吉君            新谷寅三郎君            小野  哲君            水橋 藤作君   政府委員    電気通信監   山下知二郎君    電気通信事務官    (経理局長)  肥爪 龜三君    電波監理長官  網島  毅君   説明員    電気通信事務次    官       靭   勉君