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政府委員(
山下知二郎君) 大変に示唆に富んだ御批評を頂きまして感謝申上げます。先ず
只今の御
指摘の、前の問題の、
現場要員が
管理要員に比較して少ないのじやないかという御
指摘でございますが、これは
速記がありますので、余り個人の感じだけを申上げることは如何かと思いますが、許して頂くならば、私は率直に申しまして、
新谷さんの御
意見と同じ
ような見解を私は持
つております。
管理段階を或る或る
程度作りましたということが私共の
考えてお
つた線とは少し離れまして、
現場から人を
吸上げた傾きがあるのでございます。これは折あるごとに例えば或る
一つの転任の
書類なんか廻つたときに、又
吸上げるか。これは
吸上げては
いかん。吸下ろさなければ
いかん。下ろさなければ
いかんから、この
事情を聞きまして、この
事情ならば、このくらいならば、止むを得ない。これくらいだけはいいけれども、これくらいだけは下ろす
ように
努力しなければならないということを言
つておるのです。で、私共
現場の方には実際人は足らぬと思
つております。併し
管理面においては、或る
程度の余裕は私は作ればあり得る、か
ように
考えております。ただ実際
仕事をなさる方の側からいろいろ伺いまするとこの頃余りにいわゆる
電気通信事業という
事業の点からではなくて、それに附加えたいろいろな
仕事が多い
ようでございます。そんなことで
自然管理関係の方にも人が私の率直に
考えている程には、そんなに人を減らすということはできないらしいのでございますけれども、とにかく御
指摘の大きな点においては私は個人的には同感に思
つております。これはできるだけ下の方に下ろすとかいう、私は
機構を上下で
考えずに横に
考えたい。いわゆる
現場というのが
第一線です。それから
本省というのが一番後の舞台だと、こう
考えておりますから、できるだけ
第一線に押出したい、か
ように
考えております。で、先程
経理局長から御
説明申上げました二十五年度で私共のお願いしております五千八百三十二名の
増員のごときも、これは皆
現場機関の人々を
対象としているのである。で、今後
増員するならは皆
現場機関ということにいたしたい。
現場あ
つてこその我々の
事業であります。
現場が間誤ついたり、
現場が手薄であるということは全体的に響くということを重々
考えております。
ただ話が少し脇道に外れて恐縮でございますけれども、特に
電気通信委員の諸公にお願い申上げたいのは先程の
電話の
故障にしましても、その他にしましても、
電信電話の
第一線におります
現場要員というものは、血みどろにな
つて熱心にや
つて貰
つているのであります。併しそれに対しましての報いる点が、どうしましても
官庁の
規定に捉われますために、或いは
人事院規則とか、或いは
経理上の諸
規則によりまして拘束されまして、本当にここにこれだけの手を打てば、これだけの効果が挙がると思う
ような点でも、そこまでやれない
ような面に再々ぶつかることがございます、これは一気にとはお願いしかねますけれども、そういう線を徐々に、尚できるだけ早く、そういう線を突破できる
ように御指導御協力をお願い申上げたい。これ
はついでのことで甚だ恐縮でございますけれども、併せまして
報告労々お願い申し上げます。
それから次の、
管理機構を
余計作つたじやないか。それについてはどうも各
管理段階が何をするか分らずに、ただ
調査機関の
ような形にな
つている
ようだという
ような御
指摘でございますが、これも又
委任規定というものがいろいろな
條件に考慮されておりまして、実はごく最近漸くそれが固まりました
ようなわけで、先ず半年ぐらいの間は、これはこういつた非常に
違つた線を
作つたのでありますが、これは少し
現場の方の地ならしをしなければならない。だからして余り
最初から何もかもや
つてしまうと摩擦が起ると
考えまして、先ず
準備態勢を整えることの方を主にいたしております。漸く大体人の落着きも見えた
ようでございますから、ここに
委任規定を作りますし、それから尚併せまして、
標準実施方法というものを決めまして、各
段階ごとに流れ作業のことは、これだけのことは、こういうふうにするのだという
趣旨を
最初から与えて置くという
方針でおります。それを今鋭意立案中でございます。そういうものが
はつきり
現場の方に流れますというと、私はこの
段階は決して多い
段階とは思
つておりません。それぞれ
現場でも
管理所でも
通信局でも、それぞれ受持つ区域と、分野と、それから
仕事の
内容と、幅というものが
はつきりいたして来るわけであります。先程
新谷さんから御
指摘のありました今までの
状態は、私は率直にその
状態があつたということを認めます。が今後そういつた
委任規定や
標準実施方法というものも段々明らかにして参りますと共に、この線は
はつきり割切れた線が出て来る、か
ように
考えております。来年度、二十五年度にはその線に突進する
予定でおります。