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衆議院議員(
神田博君)
只今引用されました
石炭鉱業の問題、
資源庁の出しておる
資料は私も拜見いたしておるるのであります、なかなかよくできておる、
安本からも出ております、
統制撤廃後の
石炭概況ですか、三月十五日に出ておりますが、これもなかなかよく書いてあると思います。これを引用されまして、今の
石炭のコストの問題につきまして
数字が上
つておりますが、この
数字は私もよくまだ討計しておりませんので、はつきりこうであるかどうかは
お答えのしにくい点でありますが、大体こんなふうになるのではないかという想像はいたしております。まあ結局そこで、
炭価を引下げたらどうかという問題だと思いますが、ただ私その前に
お答え申上げたいのは、
石炭の
統制撤廃後、
相当これは
炭価の引下げがあ
つた、それから同時に
実質カロリーの引上げが極めて多か
つた、
鉱山扱いの場合も或いは五千六百
カロリーとい
つても、実際においてはそういう
カロリーはなか
つた、
石炭統制撤廃後
カロリーの問題が実質的に一割以上
向上しておるのではないか。それから尚
能率はよくな
つて参りまして、後承知のような出炭量にな
つて、一人当りのものも殖えております。
能率化されておりますので、今後も急激には参らないと思いますが、徐々ながら
相当の傾向を迫るのではないか。併しそれには先程来からいろいろ申上げておりますが、やはり
相当資金の導入を図りまして、
炭鉱の若返り、近代化を図らなければならんのではないか、併しそのやり方は急激にやるというようなことになりますと、やはりそこに無駄が出て来るのではないか、徐々にや
つて行く必要があるのではないか、それが却
つて合理的な行き方ではないか、それによ
つて急激な大幅の値下りということは期待できないかも知れませんが、今日の
経済界の
見通しがどういうことになるか、デイス・インフレで終るのか、或いはデフレで物が非常に下
つて行くのか、或いは賃金も下るのかという問題とも
関連すると思いますが、とにかく一部銘柄を除く限りにおきましては、大幅に
石炭の
炭価の値下りがあ
つた、併し輸送費或いは電力費等におきまして
相当の引上げがあ
つたことは事実でありまして、この辺の打撃が大きか
つたと思いますが、併しこの四月、五月にかけまして船の統制が外されますので、海上運賃の
相当値下りが期待されるのであります。或いは自動車による貨物運賃の値下がりが予想されるのではないかということ。それからもう
一つ、電力料金の上りましたことも、豊水期になりますので、これも下るということが予想される、年間を通じまして電力料金が、先般の場合は丁度渇水期の電力料金の一番高いときにぶつ突
つておりますので惡條件になりましたけれども、これも一応緩和される、そうしたことから
経営の
合理化が始められて行くのではないかと、こういうように
考えております。