○堀末治君 私最後に折角樋貝
国務大臣もいらつしやることでありますから、希望いたしたいのでありますが、
東京の
質屋だけの
営業統計表を先程頂いたのですが、これを見ますというと、
東京だけでは千百二十店であ
つて、要するに品数は六十八万七千九十六口、在質高は五億三千七百万円、一店平均口数が六百十三品で、一店の平均在質高が四十七万九千円、そうして
質置主の職業別を調べてみますと、俸給生活者が四九%、労働者二一%、商
業者が二二%、工
業者が一二%その他が五%、まあこういうことにな
つておるわけであります。恐らくそうしたお尋ねをしたときも、多分今の俸給生活者が一番
質屋を利用しておるのじやないかという気持でお尋ねしたのですが、果して四九%というような非常な高率にな
つておる。而も今の俸給生活者は給與ベースが低いので非常に生活が困難だということは随分やかましい問題にな
つておるのでありまして、その
質屋を利用するのが今の給與ベースの低い俸給生活者が半分だ、こういうことにな
つておる。その俸給生活者がいざ利用するというときは少くとも月一割ぐらいの金利を拂わされる、要するに生活困難な上にも生活困難をしておるわけであります。一方私が聞いたところによるというと、この
質屋さんの方には銀行あたりも
余り喜んで安い金を融通しないということを聞いております。元は御承知の
通り、私申上げるまでもありませんが、
質屋さんというものは、全国的に見て有産階級、非常にお金持ちの人が多か
つたように思うのでありますが、先年の財産税の
関係から恐らく戰前程のような資力がないのじやないか、
従つていざ金が要るということにな
つて来ると、銀行も喜んでこれに融資しないということは尤もだと、こういうふうに思われる。この間もこの席上で話が出たが、親質というものがあ
つて、同
業者の中で融通を利かしておる、
従つてこれは高利になることは止むを得ないことだと思うのでありますが、これを、分りませんけれども、全国の数に割
つてみると恐らく一軒二十五万円ぐらいじやないか、そうすると四百億ぐらいの金になる。少くともこれで全部見ると三百億乃至五百億の金が、
質屋というものを通じて庶民階級に金を融通しているのじやないかとこういうことを
考えてみると、今のような高い金利でなくもう少し安い金利で庶民階級の金利を図
つてやるということが、この金詰りの時節柄非常に必要なことではないかと、さように思うのであります。幸いに
東京のごときは協同
組合ができておるということでありますから、いわゆる協同
組合を通してもう少し政府の低利資金を廻して、金利を安くするということが非常に社会の政策上必要じやないかということを
考えるのであります。この点について大臣は如何にお
考えですか、大臣の御所見を伺いたいと存じます。