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油井賢太郎君 民主党はこの
法案に対しまして
反対をするものであります。先程
波田野委員からの
お話がありましたが、私はやはり二つの点から見て、この
法案は法文そのものは実に簡単であるけれども
国民に与える
負担というものは実に四十三億にも上
つておる重大な、莫大なものであると
考えるのであります。而もこの
損失のよ
つて来たるところは、僅か半年くらいの間にその大半が生じたというふうな結果にな
つておるのであります。
言葉を換えて申しますれば、現
内閣が行な
つておるところの
統制経済より自由経済への推移に対しての、いわゆる方法、手段の失敗である、こういう結論にならざるを得ないと思うのであります。若し一手販売一手
買取という建前から、
公団が順調な経営を持続するならば決して
損失の出るものではなく、却
つて政府に対して或る
程度の
剰余金が生まれるというふうなことは今までの例で
はつきりしておるのであります。然るに拘わらずこの最近半年間ぐらいのとことで以て急激に赤字が生じたその原因の
一つは、
公団自体が
会計経理の面において甚だルーズな措置を採
つておる。而も
売上先に対しましては殆んど督促らしいことも長いことしていなか
つた。一面から言えば払わなくてもいいのだというふうな観念を
売上先に対して与えておるという点であります。この
法案自体が通
つた暁において尚更、そういう事態がいわゆる
売掛金を生じておるところの
需要者に起るのでないかと懸念されるのであります。即ちどうせ
公団のものであるから、払わなくてもいいのだというふうな誤
つた観念を与えるのではないか。この点が一番懸念される点であります。又
政府の
統制経済の撤廃の仕方のしくじりと申しますのは、もう物価が相当下
つておる、炭価も下
つておるというふうな事態に立ち至
つたならば速かにこの
統制を外して、以て順当な炭価の減というものを見なくてはならないにも拘らず相当長い期間、物価は下りつつあるけれども、炭価は下りつつあるけれども、一手
買取という
法律上
山元から持ち込まれたものは何でもかんでも買
つていた。その結果九月の
解散当時においては莫大な数量を急激に引取らざるを得なく
なつたという形が現れておるのであります。而も或いは
検質検量というものも極めてルーズなものではないかと取沙汰されておるのであります。こういう点について検討すればするほど我々はこの
法案を通すことに対しては
反対せざるを得なくなるのであります。先程併しこの点は
波田野委員より十分
お話がございましたから省略いたしますが、やはり
臨時国会等まで延ばしてもこの点につきましては飽くまで追及検討をいたしまして、以て
国民に対して
納得の行くところまで十分この国会の
審議を尽すべきだと思うのであります。こういう点よりいたしましてこの
法案に対して
反対の意を表します。