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政府委員(
石原周夫君) 非常に御尤もな仰せでございまして、実は
配炭公団の廃止の前におきまして私共、なかんずく財務当局の見地からこういうような大きな
貯炭を持
つて清算過程に入る、而もそれが下がるというようなときにできるだけ早く手を打つべきだということを内部においていろいろ議論をいたしたのであります。この点につきましては先般森下委員の御質問に対してもお答えして置いたのでありますが、そこでいろいろ
関係の向とも折衝したのでありますが、結局この前申上げましたように
石炭というものは戰争のたしか十六年か、十七年だ
つたかと思いますが、日本
石炭が直接買取りを開始いたしまして以来、もう殆んど八九年に亘ましてこの
石炭を売捌きます機構をなくしておるわけであります。従いましてこの
配炭公団が
解散をいたしました後におきましてその荷動きを受けるべき受入態勢をどうして作るかということにつきまして非常にまあその当時といたしましては、こういうことで果して大きな混乱なしで済ませるだろうかというくらいの、まあ短い期間を以ちまして
清算に入
つたのでありまするが、併しながら昨
年度の下半期においての需給の転換が非常に早か
つた、それに加えまして、心理的な作用も働きまして、御
指摘のような赤字にな
つたのであります。従いまして、今後におきましてはこういうような苦い経験に鑑みまして、すでに昨年の十月以来、一例を上げて申しますれば、価格調整
公団のごときは、従来は一遍物を買いまして、それを売るというやり方をや
つてお
つたわけであります。
従つて收入、支出、両建にな
つておりますが、これを先に
決算いたしまして、売買
差額だけを選んだというようなことにいたしました。そういうような方式をできるだけ取ることによりまして、物を抱くことをできるだけ廃す、それから未收金の額もできるだけ少くするというような方針を採用して参りました。それでも尚若干の残
つておりまする
公団につきましての将来におきまする問題はあると思うのでありまして、この点は実施上いろいろな、まあ現在
公団が果しておりまする金融的の機能の点から申しまして、
公団の扱い物資を外すということは非常に摩擦の多いことでありますが、我々といたしましては、できるだけこういうような
損失を生ずることのないように、少々の摩擦があ
つても早く外して行くということをやる必要があると思います。