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政府委員(三浦辰雄君) この三百二十八号の、
工事施行に当り
措置当を得ないものとして御
指摘を頂きました東京営林局の栗代林道、これは
会計検査院の御
説明の中に大井川の流域で、現に発送電が五十キロなにがしかをすでに持
つておる。それでその当時その一部分につきましてはすでにゲージが違うものでありますからその間にもう一本鉄道軌條を入れまして、そうしていわゆるその乘入れを許されて現に使用してお
つたのでありますが、この
指摘を受けました三百二十八号の
工事はそれのもつと上にもう暫くその既設の軌條、日発の軌條の使用を延長させて貰
つて、横道に入るという
工事の問題であります。当時、これは
昭和二十二年の四月、旧御料林の区域でございまして、四月一日から
機構の改革で農林省でやりました、そういうような多少の
機構の変化もありましたし、日発自身がいろいろと当時の争議問題というようなことで、名古屋の支所に参るとそれは靜岡の
支店の方で大体それぐらいのことは委しておるのだというようなことであり、又靜岡へ行けば名古屋まで伺いを立てなければならないというようなことで、その交渉がまとまりません。当時出先の方及び東京営林局といたしましては、すでに同じような使用の仕方をその下流でも
つて約三キロ許されているのだから、同じような仕組におきまして共用といいますか、共同使用の分も許されるというようなことを話合として、係り程度で決めたことで、話合をした程度でこの
工事に掛
つたのがさような
手続上の問題から認可が非常に遅れて、軌條は買
つた、一部の土工は極く小部分でありますが、した、こういう問題であります。誠にこの点は恐縮に存じますが、その後の措置といたしましては、その近くにあります千頭の営林署と気田の営林署で軌條を非常に必要とする
事業が
計画された当時といたしましては軽軌條は特に手に入りません
関係上、それを廻しまして、なぜその
工事をそういう途中で止めたかと言いますと、
目的の線を引く、奥の所へ新たに日発が発電所を作る、そういうふうに発電所を作るということならば、そこに新たに材料を運ぶための道ができるから、むしろ軌條をそこへ引くよりは、できた舗裝道路を使
つた方がいいという比較、利益比較の問題がありましてその軌條を廻したという結論に
なつております。
それから次の三百二十九條の東京営林局で予算の使用当を得ず、住宅を建てたという問題であります。これはここに書いてありますように、東京都下喜多見地区の二十町歩の土地が、旧御料林でございますが、あります。
戰後、森林の回復をするためには植栽を急がなければならない。そこで
食糧増産のために苗圃もつぶされてお
つたが、これを至急苗圃地を殖やして、苗の
供給を図らなければならんことから、この二十町歩を思い切
つて大苗圃を作
つて、そこで低廉な苗木を
供給したいという考え方で、そこに自然苗圃のごときは非常に人も使うことでありますから、そこに建物の建築を図
つたのであります。ところがその後農地改革の問題が出まして、如何に、苗木が大切な際であろうともあの平坦地であり、その周辺、非常に零細な農家が多いのに悠々二十町歩を挙げて苗圃のごときものにするのは妥当でない、こういうことで地元の農地
委員会から非常な非難と陳情を受けて、結局それをどうしても七町歩程度に縮小せざるを得なか
つた、併せて戰災後におきますところの職員の住宅に非常に困ります
関係から、それを遂に職員の住宅に一応転用してしま
つた、こういうことで、経過は一応はございますものの、結果的に見て誠に私共といたしましても止むを得ん
事情等は述べたいのでありますが、結果的にはこういう御批難を頂いて、誠に恐縮する外ないわけでございます。
三百三十の大阪営林局の職員住宅十戸の問題でございますが、これはこの附近に千三百七十九町歩の国有林がございます。その国有林の
仕事をや
つて行くためにということで、家を作り、そうして同様な、先程申上げましたような局職員の全く燒けて家のない人を一時そこに收容せざるを得ない
事情にな
つたということで、これ又同様に恐縮に存じておるような次第でございます。
それから三百三十一の予算を超過して
工事を施行したもの、これは当時の、第一項の最初の方は、予算で三十六棟の新営費で以て家を建てる契約をした。そうしたところがそれは完成したのでありまするが、そのときの材料の残材、又家の非常になか
つた時代、殊に北見は四万何戸あるわけでありますが、そのときの
事情によ
つて引揚者が非常に多くて全然容れることができない、丁度北見の営林局は、
昭和二十二年の五月一日に開設になりましたのでそこに三百人近い役所の開設の
関係からいたしまして、来年度も凡そ十棟程度は新営費として貰えるというような見込の下にこの
仕事を継続させてやらせて、経費の方を廻したということで、全く予算の区分を無視してや
つたことで申訳ない点でございます。その次の今度は営林局自身の庁舎の問題でございますが、この庁舎を作ります際に、どうしても予算面の九百四十二万五千七百二十円というのではどうしても請負い切れないということからいたしまして、いろいろと業者との折衝の結果、つい資材の木材を請負人に交付することによ
つて、契約を漸く結んだ。かようなことで、役所としてはなすべからざることをしたことでありまして、これ又私共といたしましては恐縮に存じます。
以上いずれもその
関係の方面につきましては嚴に
注意をし、その後の機会においてすでにそれらのことをも含めて戒飭をさせたような
事情もございます。