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1950-01-30 第7回国会 参議院 議院運営委員会 第18号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年一月三十日(月曜日)    午後二時三分開会   —————————————   委員の異動 本日委員左藤義詮辞任につき、その 補欠として石原幹市郎君を議長におい て指名した。   —————————————   本日の会議に付した事件 ○委員辞任及び補欠選任の件 ○公共企業体労働関係法第十六條第二  項の規定に基き、国会議決を求め  るの件に関する件(右件に関し証人  の証言あり) ○庶務関係小委員補欠選任の件 ○在外残留同胞実情調査のための議  員派遣期間変更に関する件   —————————————
  2. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) これより運営委員会を開会いたします。
  3. 芥川治

    参事芥川治君) 議院運営委員交替願が出ております。左藤義詮君の代りに石原幹市郎君、それからもう一つ予算委員辞任願が予算委員黒川武雄君から出ております。
  4. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 只今事務次長から報告いたしましたことについて承認して御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり。〕
  5. 竹下豐次

  6. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 日本專売公社職員給與についての紛争に関する仲裁裁定委員会裁定に関し、先般内閣より本院に予備審査のため送付された公共企業体労働関係法第十六條第二項の規定に基き、国会議決を求めるの件の取扱いについて、前回の本委員会において御協議いたしましたところ、日本專売公社経理状況等について秋山総裁証言を求めることに決定したのであります。よつて委員会は、憲法第六十二條、国会法第百六條及び議院に於ける証人宣誓及び証言等に関する法律等規定に基き、議長を通じて日本專売公社総裁秋山孝之輔君証人として本委員会に出頭を求め、本日ここにお出でを願つたわけであります。  只今より秋山総裁証言を伺うことにしたいと思いますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 異議なしと認めます。それでは秋山総裁にお願いいたしますが、只今お聞きのような次第でございますから、先ず法律規定に基きまして、宣誓の上証言をお願いしたいと存じます。    〔総員起立証人は次のよう宣誓を行なつた〕    宣誓書  良心に従つて真実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないこ  とを誓います。         証人 秋山孝之輔
  8. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) それでは裁定につきまして、総裁証言を求めたいと思います。
  9. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 專売公社仲裁委員会からの裁定に対しましては、書類等によつて皆様のお手許に出ておると存じますから、成るべく簡潔に申上げたいと存じます。  裁定委員会は、公社において十六條の二項の規定によらずに、單独で仲裁委員会裁定案による金額出し得ると、こういうようなお見込みで私共に裁定書を下されたのであります。私共としましては、勿論裁定委員会裁定に従う義務を有するということは万々承知をいたしておりまして、いろいろ内部におきまして收支その他につきまして検討の結果、支出し得る財源はありますけれども、私共公社といたしましては、やはり会計については各省、各庁等と全く同様でありまして、予算流用移用等については一に大蔵大臣許可によつてこれをなす外はないのであります。ために私共は葉煙草の買上金とか、そういうものを羅列いたしまして、昨年末大蔵大臣にその流用移用ということを申請して裁定に服したいという、誠意を以て大蔵省に申請いたしたわけであります。然るに大蔵省としましては、政府意向もあることでありましようが、私の希望に副うよう意見に乘つて来ないのであります。従つて国会政府から提案なすつたものと私は信じておるのであります。相成るべくは国会裁定によつて私共の希望、即ち仲裁委員会裁定によつて従業員に手当を出したいという希望を持つておる次第であります。大体でありますが……。
  10. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 只今お聞きの通りであります。尚、御質問がありましたら、それについてお答え願いたいと思います。
  11. 門屋盛一

    門屋盛一君 專売公社総裁証人として宣誓の上言われたことでありますから、今專売公社としては費目流用許可主管大臣に願い出た、主管大臣においては政府の方針その他によつてそれが不許可になつた。その結果、国会にこの裁定案が下されたものと思う。ついては国会の方は、その仲裁委裁定を生かして、公社従業員にこれだけのものを支給できるようにするというふうに私は了解したのでありますが、それに間違いはないと信じますが、ただ関連しまして、一つ証人お尋ねして置きたいことは、今政府費目流用を拒否した最大の理由なるものは、本年度予定されておるところの千二百億の專売益金が入らないというようなことも政府筋では言つておるやに聞いておるのでありますが、大蔵委員会ではありませんから、細かい内訳は要らないのでありますが、ただ問題は、現在のままで所定專売益金を上げ得るか否か。それから又その裁定第一項に示されたところの一億二千八百万円を支給してやることによつて勤労意欲を増加して、その益金確保が確実になると思うのでありますが、若しそうやらずに、この一億二千八百万円を認めないというようなことになつた結果、労組との間の問題はどうなるのか、その結果勤労意欲に多少のひびでも入つたときに、所定益金を確保し得ないような状態になるのではないかというようなことを考えるのですが、この場合総裁としての証言は、この裁定を認めない場合に、專売益金予定通り入るかという点が一つと、若しこの裁定を認めないことによつて労組との間に何かごたごたでも起きたならば、更に現在予想しておる以上の專売益金收入が減るのではないかという、この点について証言をして頂きたいと思います。
  12. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 只今質問の筋は、誠に経営上に対する御意見として御尤もなことと私は思うのであります。私自身といたしましても、現在の状況から判断いたしまして、何らの影響がないということは申上げかねるのであります。その影響する範囲はどれだけであるかということは、これはまあ将来のことに属しますから、確言はできませんけれども、若干の影響があるということは申上げることができると思います。
  13. 門屋盛一

    門屋盛一君 まあその影響程度数字で示して貰うということは、今日の場合困難でありますから、この質問は、それで影響があるということで分つたのでありますが、もう一つ專売公社総裁として、日本に初めてできましたところの公共企業体経営に当つておられる証人としては、公共企業体労務員公務員との関係をどういうふうにお考えになりますか。
  14. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 今の私の意見お尋ねようでありますけれども、これは誠に申上げるのもどうかと思いますが、私としては、公務員とはおのずから違う、やつぱり一つ私企業と同様に、運営如何によつては活溌々地に仕事ができるように仕向けて行くのが本当ではないかと思つております。
  15. 門屋盛一

    門屋盛一君 まあその通りのことと思うのでありまするが、然らば今回の裁定は、見ようによると給與ベースの引上げになる。それで専売公社政府との折衝中において、今この裁定を認める曉においては、一般公務員給與ベースを上げることになる、賃金体系を壞すことになるから困るというよう監督官庁意向があつたのではないかということと、それから今証人が言われた、私企業と同様に考えるというならば、証人としては公務員給與関係なく、専売公社独立採算制の建前から、この裁定が適当であると認めるか、この二点を一つ
  16. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 私の大蔵大臣と折衝したことから、大蔵大臣は政策的に私にこの件についてかれこれ申したことは、私記憶しませんです。單なる公社給與の問題、こういうことで話を承つたのであります。  もう一つは、給與を上げるということは、これはもう何人も自分部下給料を多くするということについては念とするところでありますから、私自身としては、でき得る限りの給料を上げたいということは念願するところであります。
  17. 門屋盛一

    門屋盛一君 先程証人は、公務員とは違つて私企業と同じに考える、そうするならば、自分の使つておる人間であるから、できるだけ給料を上げたいということは尤もであるが、私企業であるならば採算というものを考えなければならん。その場合、この程度裁定を認めた方が現在の経営上の能率独立採算制から考え経営能率が上ると思われるか、給料を上げても経営能率は余り上らないと思われるか、どちらでありますか。 証人秋山孝之輔君) それはもう給料を上げてやれば、能率従つて若干上ると私は信じております。
  18. 門屋盛一

    門屋盛一君 他の委員も御質問がおありと思いますから、私の質問はこれで終ります。
  19. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) ちよつと申上げますが、兼岩君からの申出がありまして、ここに全専売労働組合で拵えた今の問題に関する資料がございます。これを配つて呉れということでありますが、これを配ることに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) それではお配りいたします。
  21. 山下義信

    山下義信君 証人に伺いたいと思うのですけれども、総裁大蔵大臣に御交渉になりました結果、大蔵大臣費目流用許可して呉れない。この大蔵大臣許可しなかつた理由は、どういう理由でございましたか、そのときの御交渉の模様を伺いたいと思います。
  22. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 理由として格別明瞭に私承つておらないのでありますが、大体私の察知するところでは、適当でないと、こういうよう考えであるように私は想像いたしました。
  23. 山下義信

    山下義信君 公社予算実行総裁がなさる。大蔵大臣監督権はあるでありましようが、予算実行総裁がなさる。その総裁費目流用大蔵大臣に御交渉なさり、大蔵大臣がそれを拒否する場合、その理由はつきりお掴みにならないで罷り下つておられるということは、我々として解しかねるように思うのであります。適当でないと大蔵大臣言つたというのであるならば、適当でないというのは何が適当でなかつたのでありますか、そのときのあなたの御解釈は、どういうふうに御解釈されましたか、承わりたいと思います。
  24. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 私の解釈は、やはり歳入減ということを最も大きなる理由ように私は承知いたしておつたのであります。
  25. 山下義信

    山下義信君 歳入減ということはどういう意味でございますか、もう少し詳しく御説明願いたいと思います。
  26. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 歳入減と申しますのは、やはり收支の、例えば煙草の売行きの不振であるとか、塩の売行き、そういうよう歳入が減り、歳出がそれと比例せずに減つてはおりますけれども、そのバランスが減るということの意味です。
  27. 山下義信

    山下義信君 その一億余りの金を支出いたしますと、歳入減つて来るという、その理由はどういうふうにあなたは御承知になりますか。
  28. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 私の只今申上げたのは、一億何がしの金の意味ばかりではないのであります。業務の運行から来る收入と支出の点を申上げたのであります。
  29. 山下義信

    山下義信君 総裁は……証人は、大蔵大臣のこの費目流用の拒否の、只今理由に御同意なさいましたか、如何でございますか。
  30. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 私は同意をいたしません。
  31. 山下義信

    山下義信君 総裁の御同意のありませんでした御理由を、この機会に念のために承つて置きたいと思います。
  32. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) これは同意をしないということにつきましては、これをやはり支出する方がよかろうという考えから、これを同意をし得なかつたわけであります。
  33. 山下義信

    山下義信君 大蔵大臣歳入減影響があるから、費目流用を拒否した、こういうことであります。総裁は、この歳入減影響ということについてはどういうふうにお考えになりますか。あなたが支出した方がよかろう、かようにお考えになりました理由を承わりたいと思います。これは先程門屋議員質問にもあつたように思いますが、従業員能率上、公社運営上支出した方がよいとお考えになつたのでありますか。歳入減との関係はどうお考えになりますか。
  34. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 只今質問の御趣旨の通りであります。
  35. 山下義信

    山下義信君 私の質問は一応終ります。
  36. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 大蔵大臣が適当でないというので拒絶したというのですが、歳入減影響があるということ、その辺がどうも分りかねるのですが、もうちよつと細かに説明して頂きたいと思います。
  37. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 私もその点については、大蔵大臣意思をさように細密に承つたわけではないのであります。
  38. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 千二百八十億の利益金で、(「一億二千万じやないか」と呼ぶ者あり)それに対して一億……、千分の一ですね、問題は……。利益金の千分の一の金額……、専売局というのですが、(笑声)私ども大人交渉としては、僕もちよつと……あなた、総裁大臣交渉としての、千分の一の利益の問題は適当でないというような一句で蹴飛ばしてしまうというようなことは、ちよつと分りかねるのですが、常識として……。
  39. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 私としては、あなたのお考え通りに、非常に大きな予算のところへ、僅かに一億二千五百万ばかりのものを出せないということにつきましては、私も実際は解せないのです。他に何か大蔵大臣理由があられるかも分らんが、この点については明言を得なかつた
  40. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 数字上の問題ですね。経理上の問題ですね。どうも経理上の専門家としての自他共に許しておられる大蔵大臣と、あなたの総裁としての問答としては、ちよつと、もうちよつと分るように説明して頂けませんか。この適当でないという意味ですね。どういうふうに解釈されますか。禪問答のようで、分りにくいのですがね。
  41. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) どうも大蔵大臣の一応……、私がそのときと申上げることは如何かと思うのでありますが、私の承知するところでは、これはどうも金額の問題ではないのじやないかというふうに私は考えているのです。私にも実際は解せない点があるのであります。
  42. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 先程言われたように、あなた何万の部下を持つて部下のために、非常に部下が生活に困窮しておるということは認められると思う。その問題であなたがそこまで腰を据えて交渉されたら、先程同僚議員からして質問がありましたように、やはり相手が大蔵大臣だからといつて、訳が分らず引下られたとは考えられないのですが、それは証人として聊か僕は不満足に感ずるのですが……ただ下りおろうというようなことですね、あなたは下られたのかどうですかね。(笑声我我常識ではちよつとそういう乱暴なことでは適当でない。僅か利益金の千分の一の給與の問題で、而も公労法の重要な大きな問題に影響がある事柄ですね。もうちよつと御説明願えぬでしようか。何だか発表しちや悪いと思つておられるのじやないかという気がするのですが。
  43. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 私はさような斟酌はしておらんつもりでおります。大蔵大臣と私の意見が扞格しておれば、それ以上に私からお話ししても、大臣が説明をされなければ、無理にもこれを聞くという手もありますけれども、そういう手段は私は取りませんでした。
  44. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 それはあなたの命令の下に仕事をしておる公社労働者が、それでは納得しないし、そのような態度が、これはあなたと僕の見解の相違と言われるでしようが、僕があなただつたら、その点は明らかに答弁すべきものだと考えるのですが、そういうことが知りたければ、それは大蔵大臣から聞いて呉れということは総裁としては……、じやなくて、我々はやはりそういう点を知らなければならんと思うのですがね。その点を明確に、イエスかノーの一点こそが問題なんですね。まだいろいろな大きな問題がありましようが、当面あなたに証人としてここに来て頂いて、その点が一番重要だと僕は考えるのです。
  45. 門屋盛一

    門屋盛一君 議事進行について……最初に申上げたように、証人宣誓をして、相当証人からも陳述を聞いております。これ以上ずつと聞くことは時間もかかり過ぎると思うのですが。
  46. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 それじや、その問題はそれだけにして置いて……。公企労法から言つて総裁国会承認を求めて……、あなたは先程国会の決議によつて裁定金額を支給して欲しいという誠に人情のあることを言われましたが、あなたは国会承認を求めるべきものだというふうに考えておられましようか。総裁として……。
  47. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 私只今そういうふうな考えを持つております。
  48. 大野幸一

    大野幸一君 先程、大蔵大臣費目流用を拒否したということについて、これは数字上の問題じやなくて他の理由だ、こういうふうなことを御証言なされましたが、他の理由というのは、あなが当時看取されたときに、これは国鉄の場合にも出せないことにしたから、それで專売公社の場合にも出せない、いわば民自党の一貫したるところの労働政策一つの流れだというくらいのことは、あなた御看取にならなかつたかどうか。こういうことをお伺いしたい。
  49. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 今お尋ね議員のおつしやつた通りのことであります。
  50. 大野幸一

    大野幸一君 労働組合が健全なる発展をするために唯一と頼んだところのこの第三者の仲裁委員会裁定が、それがいわば労働組合の健全なる発達の唯一の一線である。これを無視されるときに、労働組合の将来に対して杞憂されるということが窺われるのですが、あなたの御感想はどうでございましよう
  51. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 私は仲裁委員会裁定を、必ずしも私の考えているところと合致しているとは思わない点もあるのであります。併しながら仲裁委員会裁定に服するという義務がありますから、これに対して実現に最善の努力を盡したい、こういうことに過ぎないのであります。
  52. 門屋盛一

    門屋盛一君 大体盡きたようですけれども、私はちよつと駄目を押して置きたいのですが、先程証人言葉の中に、大蔵大臣は適当でないということを、大蔵大臣言葉で言われたのですか、あなたがそういうふうに聞き取つたのですか。大体それは不可能であるというような言い現わし方をすべきところであつて費目流用のときに適当でないというのは、費目流用が適当でないというのが、或いは裁定が適当でないというのか、適当でないという言葉ちよつと引つかかりがある。
  53. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 適当という言葉は私の言葉でありまして、大蔵大臣言葉を引移しに申上げたのじやございません。
  54. 鈴木直人

    鈴木直人君 ちよつとお伺いしたいのですが、総裁政府裁定についての一億幾らかですか、提出して貰いたい、この予算が欲しい、こういうよう書類政府の方にお出しになつたのではないかと思うのですが、それはそういうふうにお出しになつたのですか。
  55. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 裁定に対して……。
  56. 鈴木直人

    鈴木直人君 裁定通りに実施するには一億数千万円が必要である。従つてそれを政府に支出して貰うという手続をする場合に、どういうふうな意思発表をされて手続をされたかということをお聞きしたい。
  57. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) これは予算流用許可を願出たという形式であります。
  58. 鈴木清一

    鈴木清一君 今鈴木さんの聞かれたのと、私の聞くのと同じだつたんですが、ただ予算流用だけということでしたことですか、というのは、国鉄のこの前の裁定のときは、恐らくあれも流用の問題になつておるのですが、そうしたときにやはりこういうわけでできないということを書いて出した。そうしたものと同じように、どこまでもあなたの方ではこれだけ拂うというお気持がある。これだけある、だからこれを流用して呉れということだつだ。書類を向うへ出された場合……。
  59. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) その通りです。
  60. 鈴木清一

    鈴木清一君 今一つお聞きしたいのは、これはたまたま給與問題に絡むところの費目変更の願いでありますけれども、恐らく今後も起きるだろうと思います。業務上起るところの予算費目流用が起ると思います。そういうことも今までもありましたか。
  61. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 今までもあります。
  62. 鈴木清一

    鈴木清一君 その額の限度はどの程度であつたか。
  63. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 額に限度はありますまい。限度はないでしよう
  64. 鈴木清一

    鈴木清一君 限度ということはない……。今までもそういう費目変更というようなことは、大蔵大臣総裁から許可を願つたこともあり、又許されたこともあつた……。
  65. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) あります。
  66. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 如何でしようか、外にまだ御質問ございますか。
  67. 門屋盛一

    門屋盛一君 私は飽くまでも專売公社公共企業体でやつているのであるので、今の秋山総裁考えておられるように、私企業と同様の線でやつて行かなければならんと思います。これはこの裁定案とは直接の関係はないのですが、関連があるのですが、問題は政府收入から言いますと、こういうことによつて妙な気分になつて歳入減を来さないようなことをするために……このままでおれば歳入減ということになるだろうということは、総裁も言われております。歳入減を防ぐことについてのやはり御考慮を願つて置きたい。これは質問でなくて、御出席になつている総裁に対する私の希望なんであります。それがために歳入減を来すということは、恐らく大変な問題になるのじやないかということが憂えられます。それから最後の質問ですが、はつきり最初にお答えになつたのが少し簡單過ぎて分らないのですが、この裁定を履行さえしなければ、政府予定歳入が上るのですか。
  68. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 予定歳入が上るということは、政府如何よう考えておりますか、分りませんが、專売の責任者としては私はさようには考えておりません。
  69. 門屋盛一

    門屋盛一君 分りました。
  70. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 外に御質問ございませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
  71. 兼岩傳一

    ○兼岩傳一君 もう一つ追加予算とか、借入金というようなことは考えられないのですか。
  72. 秋山孝之輔

    証人秋山孝之輔君) 借入金ということは、政府から借入れる外できないでしよう追加予算というのは更正予算、この前の議会に提出いたしましたああいう程度のことしかできない、いわゆる追加予算でしよう
  73. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 大体御質問も盡きたかのように思いますが、これで総裁に対する質問打切つてよろしうございますか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  74. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 異議なしと認めます。御苦労様でした。  大蔵政務次官が見えておりますが、何かこの際お尋ねがありますか。……なかつたら今日はこれで……。
  75. 門屋盛一

    門屋盛一君 散会前に……証人の喚問によつて証人陳述があり、質疑応答があつたのでございますので、次回に大蔵大臣労働大臣に来て貰うことは、この速記の抄録ができましてから後にして頂きたいと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  76. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) それじや只今門屋君の発言の通りにいたします。
  77. 山下義信

    山下義信君 本日の速記は成るべく至急にでき上るように、委員長からも御盡力願いたいと思います。   —————————————
  78. 宮坂完孝

    参事宮坂完孝君) お諮りしたいと思います。庶務小委員鈴木清一君が辞任いたしまして、後任に佐々木良作君を推薦されております。
  79. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  80. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 御異議なしと認めます。   —————————————
  81. 宮坂完孝

    参事宮坂完孝君) それから在外同胞議員派遣でございますが、一月中ということでありますが、二月末日までにして頂きたいということでございます。
  82. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  83. 竹下豐次

    理事竹下豐次君) 御異議なしと認めます。 すか。……それじや改めて御相談する ことにいたします。  それでは散会いたします。    午後二時三十九分散会  出席者は左の通り。    理事            小林 英三君            大隈 信幸君            竹下 豐次君            鈴木 直人君    委員            大野 幸一君            河野 正夫君            山下 義信君            石原幹市郎君            小串 清一君            城  義臣君            門屋 盛一君            小林 勝馬君            加賀  操君            九鬼紋十郎君            島村 軍次君            兼岩 傳一君            鈴木 清一君   委員議員             三好 始君   —————————————    副議長     松嶋 喜作君   —————————————   政府委員    大蔵政務次官  水田三喜男君   事務局側    参     事    (事務次長)  芥川  治君    参     事    (議事部長)  河野 義克君    参     事    (警務部長)  丹羽 寒月君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君   証人    日本專売公社総    裁       秋山孝之輔君