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1950-04-28 第7回国会 衆議院 法務委員会 第36号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十五年四月二十八日(金曜日)     午後二時四十六分開議  出席委員    委員長代理理事 山口 好一君    理事 押谷 富三君 理事 角田 幸吉君    理事 北川 定務君 理事 田嶋 好文君       佐瀬 昌三君    松本  弘君       眞鍋  勝君    武藤 嘉一君       大西 正男君    加藤  充君       田中 堯平君    世耕 弘一君  出席国務大臣         運 輸 大 臣 大屋 晋三君  出席政府委員         法務政務次官  牧野 寛索君         刑 政 長 官 佐藤 藤佐君         検     事         (検務局長)  高橋 一郎君  委員外出席者         議     員 佐藤 重遠君         專  門  員 村  教三君         專  門  員 小木 貞一君     ――――――――――――― 本日の会議に付した事件  検察行政に関する件   請 願  一 奈良地方裁判所葛城支部甲号支部昇格    の請願前田正男君外四名紹介)(第一八    号)  二 戸籍事務費全額国庫負担請願木村榮吉    紹介)(第三五号)  三 仙台地方裁判所登米支部及び登米簡易裁判    所の管轄区域変更等請願角田幸吉君紹    介)(第一三六号)  四 福島市に仙台高等裁判所支部及び高等検察    庁支部設置請願大内一郎君外一名紹    介)(第一三七号)  五 広瀬町に簡易裁判所及び家庭裁判所設置の    請願大橋武夫紹介)(第一七七号)  六 不良出版物等取締強化に関する請願(松    野頼三君紹介)(第二二七号)  七 大年寺山東北少年院設置反対請願(庄    司一郎紹介)(第二四一号)  八 中津簡易裁判所岐阜地方裁判所支部及び    家庭裁判所支部併置請願武藤嘉一君紹    介)(第三〇二号)  九 須坂町に刑務所設置反対請願(林百郎君    外一名紹介)(第三二一号) 一〇 戸籍事務費全額国庫負担並びに住民登録法    制定請願田中堯平君外一名紹介)(第    三七一号) 一一 同(足鹿覺紹介)(第三七二号) 一二 福岡地方裁判所田川支部昇格請願(長尾    達生君外四名紹介)(第三九〇号) 一三 小山町に簡易裁判所並びに検察庁設置促進    の請願小平久雄君外二名紹介)(第五九    二号) 一四 鳥取地方法務局米子支局燒失に伴う戸籍再    調製費全額国庫負担請願米原昶君紹    介)(第六九九号) 一五 解散団体名儀個人所有財産接収解除に関    する請願加藤充紹介)(第七二一号) 一六 小豆郡に高松地方裁判所支部等設置請願    (玉置實紹介)(第八〇八号) 一七 戸籍事務費全額国庫負担請願塩田賀四    郎君紹介)(第八二一号) 一八 増田町に簡易裁判所設置請願飯塚定輔    君紹介)(第九三七号) 一九 尼崎市に神戸地方裁判所支部並びに検察庁    支部設置請願吉田吉太郎紹介)(第    一〇三二号) 二〇 北見市に地方裁判所設置促進等に関する請    願(松田鐵藏紹介)(第一〇三六号) 二一 紋別町に旭川地方裁判所支部設置請願(    松田鐵藏紹介)(第一〇三七号) 二二 商法改正案に関する請願石野久男君紹    介)(第一二〇二号) 二三 日本共産党解散に関する請願大和田義榮    君紹介)(第一三六六号) 二四 戰災地における既得借地借家権保護等    に関する請願福田一紹介)(第一四〇    七号) 二五 少年保護観察制度強化に関する請願(長    野長廣紹介)(第一四九九号) 二六 角田町に簡易裁判所設置請願庄司一郎    君紹介)(第一七〇九号) 二七 岡山地方法務局津山支局庁舎建設工事促進    の請願若林義孝君外一名紹介)(第一八    六三号) 二八 田上町唐湊に決定の少年観護所設置位置変    更に関する請願床次徳二紹介)(第一    八八五号) 二九 名古屋高等裁判所及び同高等検察庁の金沢    支部昇格独立に関する請願鍛冶良作君外    五名紹介)(第一八九三号) 三〇 不良図書取締対策に関する請願松澤兼人    君紹介)(第一八九四号) 三一 めいてい酩酊者取締法制定に関する請    願(武藤運十郎紹介)(第一九九一号) 三二 佐賀地方裁判所唐津支部甲号支部昇格    の請願保利茂君外二名紹介)(第二一九    三号) 三三 札幌地方裁判所及び同家庭裁判所の各小樽    支部昇格に関する請願苫米地英俊君紹    介)(第二三三二号) 三四 矯正保護作業運営及び利用に関する法律    制定反対に関する請願川西清紹介)(    第二三五五号) 三五 八尾区検察庁舎建設促進に関する請願(内    藤隆紹介)(第二四九二号) 三六 武蔵野市に東京地方裁判所及び東京家庭裁    判所支部設置請願栗山長次郎君紹    介)(第二五八六号) 三七 矯正保護作業運営及び利用に関する法律    制定反対に関する請願大西弘君外五名紹    介)(第二六六九号) 三八 同(山崎猛君外五名紹介)(第二六八三    号) 三九 安来町に簡易裁判所設置請願木村小左    衛門君紹介)(第二七四九号) 四〇 不良出版物等取締強化に関する請願(橋    本龍伍紹介)(第二八一四号) 四一 宮崎地方法務局延岡支局庁舎新築に関する    請願佐藤重遠紹介)(第二八九八号)   陳情書  一 戸籍事務費全額国庫負担陳情書外四件    (    第五六号)  二 戸籍事務経費一部国庫負担陳情書    (第七〇号)  三 農地改革に伴う登記事務費国庫負担増額の    陳情書(第一二五    号)  四 戸籍事務費全額国庫負担陳情書外三件    (第一二六号)  五 同(第二四三号)  六 農地改革に伴う登記事務費国庫負担陳情    書(第二六六号)  七 戸籍事務費全額国庫負担陳情書    (第二    七四号)  八 同(第二七八号)  九 同(第    二九六号) 一〇 戸籍及除籍簿副本焼失による再調製に要する諸経費全額国庫負担陳情書    (第三四六号) 一一 戸籍事務費全額国庫負担陳情書外六件    (第三五〇号) 一二 同外二件    (第四一〇号) 一三 戸籍事務費全額国庫負担等陳情書    (第    四二六号) 一四 商法の一部改正に関する陳情書    (第四七五号) 一五 同    (第四七七号) 一六 同    (第四七八号) 一七 築館区検察庁仙台地方検察庁支部昇格    の陳情書    (第五四八号) 一八 戸籍事務費全額国庫負担等陳情書    (第五    八〇号) 一九 商法の一部改正に関する陳情書    (第六六九号) 二〇 同    (第六八    四号) 二一 株式会社総会招集等に関する臨時特例の    立法化に関する陳情書    (第七〇〇号) 二二 戸籍事務費全額国庫負担等陳情書    (第七四二号) 二三 商法の一部改正に関する陳情書外一件    (第七九一号) 二四 矯正保護作業運営及び利用に関する法律    案撤回陳情書外一件    (第八三八号) 二五 更生緊急保護法案及び保護司法案に関する    陳情書    (第八六二号)     ―――――――――――――
  2. 山口好一

    山口(好)委員長代理 これより会議を開きます。  委員長が不在でありますので、理事の私が委員長の職務を代行いたします。  本日は昨日に引続き請願審査を行います。  日程第九、須坂町に刑務所設置反対請願文書第三二一号を議題といたします。文書表朗読を願います。  須坂町に刑務所設置反対請願 林百郎君外一名紹介  本請願要旨は、長野上高井須坂町の刑務所設置予定地は、戰時中軍需工場建設のた め買收されたもので、現今においては五町五反の農地と九十三戸の住宅と九工場とがあ る。この地に刑務所設置することとなれば、その耕作者生活の基礎を奪われ、工場 は閉鎖を余儀なくされ、居住者住宅を取り潰される等関係者のこうむる被害は重大で 、居住者の死活問題である。ついては、同刑務所設置に反対するというのである。
  3. 山口好一

    山口(好)委員長代理 政府意見を求めます。牧野法務政務次官
  4. 牧野寛索

    牧野政府委員 法務府が今回長野下須坂町に須坂刑務所を新設するにあたつては、最近における経済事情考慮し、同敷地内の耕作者及び工場経営者、同居住者に対しては、左記通り売主をして売渡代金のうちから補償の方途を講ぜしめるほか、代替地の獲得、居住者移転先施設準備等関係者生活を脅さぬよう、当府として最大の考慮を拂つているのであります。  須坂刑務所設置予定地中には、農地が五町五反あり、そのうち二町歩はすでに政府買收済みのものであります。残り三町五反歩については、長野農地委員会から、本年三月十五日付県農委第三十五号をもつて自作農創設特別措置法五條第五項に基く使用目的変更指定がありまして、右指定にあたつては、右農地耕作者に対し相当補償をすることの條件が付してあり、その相当額とは反当り二万円である旨の指示があつたものであります。  当方は右指示に基き、売主をして、右五町五反の小作者に対し、反当り二万円の離作料支拂わせるほか、離作によつて生活を脅される者に対しては、代替地を目下物色せしめているのであります。  工場は、当時七工場であつたものが、その後一工場燒失したたため、現在六工場であるが、右工場は、賃貸借契約締結の際、大和産業と工場側との間に無條件立ちきの特約があつたにもかかわらず、一工場ごとに対し金十万円也を補償せしめる予定であります。  次に住宅に居住する九十三戸の移転については、売主須坂当局の協力を得て、付近に右九十三戸の移転先に充当する施設準備し、そのほか移転料として一戸当り金二千円也を支拂予定である。
  5. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御質疑はありませんか。     —————————————
  6. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御質疑がなければ、日程第三〇、不良図書取締対策に関する請願文書表第一八九四号と日程第四〇、不良出版物等取締強化に関する請願文書表、第二八一四号を一括議題といたします。文書表朗読を願います。  不良図書取締対策に関する請願(第一八九四号)紹介議員松澤兼人君本請願要旨は、 不良図書のはん濫は、青少年に、計り知れない惡影響を與えている。ついては、不良図 書を徹底的に追放する方策として、左記措置を講ぜられたいというのである。(一) 不良図書追放法的措置を講じること、(二)優良図書については、用紙増配等の方 法により、廉価にて普及せしめること、(三)地方公共団体の経営する公民館、図書館 に補助を與え、優良図書の閲覧を容易にすること。
  7. 山口好一

    山口(好)委員長代理 政府意見を求めます。
  8. 牧野寛索

    牧野政府委員 この点について法務府といたしましては、現在のところ、刑法第百七十五條に該当するものにつきましては、嚴重に取締るよう措置を講じておりますが、それ以外のいわゆる不良図書については、これを取締る法規はないのであります。しかし一般的に不良図書取締る必要があるかどうか、もし必要があるとするならばいかなる方法によるのが適当かの諸点につきましては、十分研究した上で、過当の措置を講じたいと存じております。
  9. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御質疑はございませんか。     —————————————
  10. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御質疑がなければ、次に日程第三一、めいてい酩酊者取締法制定に関する請願文書表第一九九一号を議題といたします。文書表朗読を願います。  めいてい酩酊者取締法制定に関する請願(第一九九一号)  本請願要旨は、未成年者飲酒禁止法の一歩前進の意味で、めいてい酩酊者取締法 を制定されたいというのである。その内容は、(一)酒精飲料を飲用し、めいていして いる者は、汽車、電車、自動車、船舶等に乘ることはできない。また乘車船客は、乘 車船中は酒類を飲用してはならない、(二)酒精飲料を飲用し、めいていしている者は 前記船車の運転をすることはできない、(三)きよう応または営業上酒類供與また は販売する者は、来客に対しめいていするまで供與または販売してはならない、(四)第一項に違反したもの千円以下の罰金(または科料)または五日以下の拘留に処する。第二項または第三項に違反したものは、五万円以下の罰金または、二箇月以下の禁こに処する。
  11. 山口好一

    山口(好)委員長代理 政府の御意見を伺います。
  12. 牧野寛索

    牧野政府委員 酩酊者について法律をもつて取締ることが、現在の社会事情に照して適当であるかどうかは、相当考慮の余地があると思われるのであります。よつて十分に研究した上で善処いたしたいと考えております。
  13. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御質疑はありませんか。
  14. 武藤嘉一

    武藤(嘉)委員 私は業者の一人として、この法案に賛成をいたしかねますから申し上げます。酩酊とはどういう程度であるか、提案者趣旨がきわめて明瞭でございません。一ぱい飲んでも醉う人もあれば、一斗飲むか五升飲まなければ酩酊しない人もありますから、酩酊定義提案者武藤運十郎君に出してもらわなければ、これは重大問題だと思います。もしこの法を強要することになると、家庭で一ぱい飲んだ人が戸外へ出て、バスもしくは電車にたまたま乘つたといたしますと、すぐこの罰則に触れることになります。これははなはだ重大な法案であつて人権をややともすると蹂躙するのではなかろうかと思います。なおこの酩酊という定義でありますが、元来日本国民はきわめてその点において教養が低いと申しますか、世界中どこでも、酩酊して路面で大きな声を出したり、あるいは路面を醉歩蹣跚して歩いているようなのは、これは日本人特有であるのでありまして、東洋諸国において、隣邦中華民国においてもかようなことはあまり見受けられない。かようなものを武藤運十郎君が提案されたとしますれば、これはまず第一に教育問題を解決しなければ事は困難だと思います。酩酊の限度もまた最初申し上げた通り非常に問題でありますので、かかる請願に対しましては、司法当局におかせられては、よく教育あるいは厚生当局ともお打合せになることはもちろん必要でありますが、みだりにこのようなことにお耳をおかしになつて、ひいて個人の自由で飲んでいる酒を嚴禁するというような方向へ誘導せられないように、ぜひお願いしたいのであります。
  15. 田中堯平

    田中(堯)委員 ちよつと私からも意見を一つつけ加えさしてもらいます。私が少々飲むからというて、我田引水で言うのではありませんが、日本人はやはり御神酒を上らぬ神はなしという言葉もあるが、酒を飲まぬことには大体仕事ができぬのです。酒も飲んじやいかぬ、少し赤い顔をしてもいかぬということであると、とても国民の元気が阻害されるし、社会制度でもかわつて、何も酒の力をかりなくても、愉快に、元気に仕事もできるというような社会にでもなれば、また話が別でありますが、今のような苦しい社会において、その上にきゆうくつな、好きな酒もろくに飲めぬような方向制度を設けることは、私はちよつと賛成いたしかねるのであります。     —————————————
  16. 山口好一

    山口(好)委員長代理 それでは次に日程四一、宮崎地方法務局延岡支局庁舎新築に関する請願文書表第二八九八号を議題といたします。紹介者佐藤重遠君。
  17. 佐藤重遠

    佐藤重遠君 請願の御紹介を申し上げますとともに、お願いをする次第であります。  請願者延岡市長仲田又次郎外三十名でございます。この趣旨でございますが、宮崎延岡市にありまする宮崎地方法務局延岡支局庁舎を新築していただくよう請願するのでございます。その理由でございますが、ほんの少しばかり時間をちようだいいたしまして説明いたしますから、お聞きをお願いいたします。この宮崎地方法務局延岡支局は、図面が添えてありますが、現在宮崎地方裁判所延岡支部の一室にあるのであります。これは昭和二十年六月二十九日の戰災によつて国民財産関係身分関係を公証する登記薄戸籍簿等重要書類を格納したまま倉庫を焼いてしまつたのであります。爾来倉庫の再建を見るに至らずして、これらの重要簿書事務室に戸だなをめぐらして保管されている実情であります。新憲法実施によりまして、裁判所法実施に伴い、裁判所法務局が分離独立したにもかかわりませず、現在いまだに庁舎については予算措置が構ぜられていないのであります。事務所が非常に狭いために、職員の往来はもちろん、戸籍登記人権相談その他の来客の応接、会議等にも事を欠いております。能率的に大いなる障害であるのみならず、不便不自由が少くないのであります。おまけに近近税務署所管土地台帳等の厖大な簿書、物品が移管されることになつておるのでありますが、不慮の災害を予想し、戰災によつて最も大きな打撃をこうむつておる地元民といたしましては、最も心配でたまらぬというわけであります。真に憂慮されておる次第でございます。  そこで地元民といたしましては、これを傍観するに忍びず、有志と相はかりまして、庁舎建設期成同盟会というものを結成いたしまして、敷地も幸い別紙第三、第四図に示してございます通り、きわめて便利な要衝の土地を選定いたしまして——これは地元民の寄付でございますが、売買契約もすでに成立したのであります。すでに手付金も二十万円を支拂つて領收証の写しも添えてございますが、そういうふうにして準備がなされておるようなわけでございます。そこでどうぞ延岡支局庁舎建設地元民の熾烈な願いであるということを御了承願いまして、国費の御多端の折とはお察しいたしますが、同支局戰災庁でありまして、庁舎が狭隘で倉庫がなく、民事行政事務運営上支障がありますので、急速に庁舎建設をしてもらいたい。こういうことを地元民が真劍に要望しておるようなわけでございます。  そこでつけ加えておきますが、土地は大体二百十二坪ほどの新しい土地を手に入れることができております。建物は百六十二坪半という予定で設計がされております。建築費が大体三百五十万円で十分足りるように設計せられておるのであります。どうか委員会におかれましてこれをひとつ御採択くださいまして、すみやかに地方民のまじめなる請願が達成せられますように、特別の御配慮をお願いいたします。
  18. 山口好一

    山口(好)委員長代理 政府意見を求めます。
  19. 牧野寛索

    牧野政府委員 請願の御趣旨はまつたくごもつともでありまして、御不便の点は十分承知いたしておるのでありますが、何せ今までは予算が伴わなかつたために延び延びになつておりまして、まことに申訳ありません。しかしながら宮崎地方法務局延岡支局庁舎建設につきましては、近い将来において着手する運びになると存じますから、さよう御承知を願います。
  20. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御質疑はありませんか——なければこれにて請願審査は全部終了いたしました。  本日の日程中、第一ないし第六、第八、第一〇ないし第一四、第一六ないし第二一、第二五ないし第二八、第三〇、第三二、第三三、第三五ないし第三七、第三九ないし第四一は採択いたし、採択の上は内閣に送付することを適当と認めたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御異議なければさよう決定いたします。なお採択いたしました請願に関する報告書作成については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。——異議なければさようとりはからいます。     —————————————
  22. 山口好一

    山口(好)委員長代理 次に陳情書審査に入ります。  日程第一、第二、第四、第五、第七第一一、第一二、第一三、第一八、第二二の戸籍事務費全額国庫負担陳情書は、先ほど採決いたしました請願と大体同趣旨でありますので、その審査を省略いたします。  日程第一四ないし第一六、第一九、第二〇、第二三の商法の一部改正に関する陳情書審査は、請願と大体同趣旨でありますから、その審査を省略いたします。  また日程第二四、矯正保護作業運営及び利用に関する法律案撤回陳情書外一件も請願と同趣旨でありますから、その審査を省略いたします。     —————————————
  23. 山口好一

    山口(好)委員長代理 次に日程第三、第六、農地改革に伴う登記事務費国庫負担陳情書議題といたします。文書表朗読を願います。     〔書記朗読〕  農地改革に伴う登記事務費国庫負担増額陳情(第一二五号)陳情者岐阜県知事 武 藤嘉門  農地改革に伴う登記自作農民所有権明確化をなすものであるが、本年度農地改革 事業費国庫負担額が極度に削減されたため、農地委員会登記事務はきわめて困難な現状 にあるから、該経費の国庫負担金を増額されたい。
  24. 山口好一

    山口(好)委員長代理 政府意見を求めます。
  25. 牧野寛索

    牧野政府委員 これは主として農林省の関係にもなるのでありますが、登記事務の方の関係国庫負担の件につきましては、やはり昨日の請願において、戸籍事務全額国庫負担の場合に述べたと同じように、御了承願いたいと存じます。     —————————————
  26. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御質疑はありませんか——なければ次に日程第一〇、戸籍及び除籍簿副本焼失による再調製に要する諸経費全額国庫負担陳情書議題といたします。文書表朗読を願います。     〔書記朗読〕  昭和二十四年九月鳥取地方裁判所米子支部並びに同地方検察庁米子支部庁舎の全焼とともに、同構内の鳥取地方法務局米子支局保管に係る同県西伯郡、日野郡及び米子戸籍除籍副本の全部を焼失したが、戸籍事務はその性質上国家事務なるにかんがみ、該調製方につき正式通達の事前において副本用紙現物配給及び再調製費全額国庫負担とされたい。
  27. 山口好一

    山口(好)委員長代理 次に政府意見を求めます。
  28. 牧野寛索

    牧野政府委員 ただいまの陳情と同趣旨請願が昨日ございまして、それに詳しくお答えいたしておりますので、それにて御了承願いたいと存じます。
  29. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御質疑はございませんか。——質疑がなければ次に移ります。     —————————————
  30. 山口好一

    山口(好)委員長代理 次に日程第一七、築館区検察庁仙台地方検察庁支部昇格陳情書議題といたします。文書表朗読を願います。     〔書記朗読〕  宮城県栗原郡は全国まれに見る大郡であるが、他地方と同様最近きよう悪な犯罪が多く 同郡築館町所在の簡易裁判所並びに区検察庁警察署とともにその、取締りに努めて いるが、現在支部裁判所支部検察庁は同県志田部古川町に設置されるため、事件の処 理上人的及び経済的に大なる損失があり、郡民不便も極めて大であるから、社会不安 のますます憂慮せられる現在、すみやかに区検察庁支部昇格して、治安維持に万全 を期されたい。
  31. 山口好一

    山口(好)委員長代理 次に政府意見を求めます。
  32. 牧野寛索

    牧野政府委員 ただいまの陳情の御趣旨は十分に了解いたしました。ただ予算の問題その他地理的な方面からいろいろの制約を受けるようなこともあると思いますから、それらにつきましては十分研究をいたしてよく考究いたしたいと存じます。
  33. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御質疑はありませんか。——質疑がなければ次に移ります。     —————————————
  34. 山口好一

    山口(好)委員長代理 次に日程第二一、株式会社総会招集等に関する臨時特例立法化に関する陳情書議題といたします。文書表朗読を願います。     〔書記朗読〕  会社等臨時措置法は廃止せられたが、その中株式会社特別決議の定足数並びに総会招 集方法に関する特例規程等についてはその後何等の措置がないから、会社経営能率化 を図り経済界運行円滑化に資するため、とくに次の法的措置を講ぜられたい、(一) 株主の員数が千人を超える株式会社にあつて特別決議の場合、資本の半額以上に当る 株主が出席し、その議決権の三分の二以上で議決し得るとすること、(二)株主総会を 招集する場合、開会当日二週間前に総会開催とともに会議の目的事項を公示して株主に 対する通知に代え得るとすること。
  35. 山口好一

    山口(好)委員長代理 次に政府意見を求めます。
  36. 牧野寛索

    牧野政府委員 ただいまの陳情書趣旨はよく了解いたしたのであります。なおただいま国会において商法の一部改正を行つておりますので、それらについても十分考慮して行きたいと存じております。
  37. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御質疑はありませんか。——質疑がなければ次に移ります。     —————————————
  38. 山口好一

    山口(好)委員長代理 日程第二五、更生緊急保護法案及び保護司法案に関する陳情書議題といたします。文書表朗読を願います。     〔書記朗読〕  今回政府更生緊急保護法案及び保護司法案を提出したが、更生緊急保護法案中第十六 條の規定はその規定の有無にかかわらず更生保護会の設備、処遇給養等は労働基準法に 準拠して中央更生保護委員会が定める規則によつて運営されねばならないことが第五條 第三項に規定されてあるから、強いて本條を設ける必要はないばかりか極めて不体裁な 法律となる等の観点から、本條の規定を削除されるとともに保護司法案についてはすみ やかに審議の上実施されたい。
  39. 山口好一

    山口(好)委員長代理 政府意見を求めます。
  40. 牧野寛索

    牧野政府委員 ただいま陳情の二法案とも、すでに国会におきまして十分御審議を願いまして両院を通過いたしておりますので、この点についてさよう御承知願いたいと思います。
  41. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御質疑はありませんか。——質疑がなければ、本日の陳情書日程審査は全部終了いたしました。本日の日程中第一ないし第一三、第一七、第一八、第二二はいずれも委員会において了承すべきものと決したいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  42. 山口好一

    山口(好)委員長代理 御異議かなければさよう決定いたします。     —————————————
  43. 花村四郎

    ○花村委員長 検察行政に関する件について質疑の通告がありますから、これを許します。田嶋好文君。
  44. 田嶋好文

    ○田嶋(好)委員 私は御出席を願いました大屋運輸大臣に対しまして、お急ぎのようでございますから先に質問きしていただきます。  私の質問いたしたいと思つておりますことは、最近の列車、貨車転覆事件、これは運輸大臣も御存じのように大小とりまぜてあるようでございますが、特に最近大きい事件といたしまして、世間の注目を引き、特に公安上も相当重大視しなければならない事件が連続四件起つておるのであります。最近汽車の中で聞く人たちの言葉の中に、非常にこうした鉄道の事故によつて、自分たちが交通の便を阻害されるのみならず、この事故が非常に危険視されておりまして、下安をかもしておるようでございます、政府の御答弁によりまして、こうした民衆の不安に対しまして明快なお答えをいたし、そうして今後治安を十分に保つて行きたいと本員は考えるからこの質問に出でたわけでございます。  まず昭和二十五年三月一日に東北線の杉田駅構内で貨車が十七輌転覆脱線いたしております。そうしてこれがために非常に交通が阻害されました。続いて昭和二十五年の三月二十七日、東海道線の草薙駅と清水駅との中間におきまして二十五輌の貨車脱線がありまして、私もこの現実にぶつかりまして非常に困難をきわめた一人でございますが、これは二日の間東海道線が不通になつたという大きな事故でございます。  その次に起りましたのが昭和二十五年の四月七日に東京駅構内に起りました脱線事故であります。これも非常に東京駅を混雑せしめまして、乗客に対しまして不便を與え、非常な危惧の念を與えた事件なんです。  次が昭和二十五年四月二十一日上越線の石打、大沢間に起りました貨車十八輌の脱線転覆である。これも以上述べました三つの事件以上に、上越方面に旅行した人をして政府に怨嗟の言葉をなげしめております。そうしてこうした問題が起る原因探究に対しては、民衆が非常に関心を持つているわけでございます。これらの事件は、いずれもいまだ当局から明確な発表が民衆になされていないようでございまして、この事故がこういうようなところに基因しているのか、これに対してどういうような御調査をされたか、また今後いかように対処せんとしておるかということを、一応運輸大臣から承りたいと思います。
  45. 大屋晋三

    ○大屋国務大臣 ただいま田嶋君の御質問の件でございますが、仰せのように御指摘の最近の四つの事故を起しましたことは、まことに運輸行政の監督者である私としまして、遺憾に存ずる次第であります。そこで事故が起きまするや、ただちに機を逸せず国有鉄道の本庁から現地にそれぞれの係員を派遣いたしまして、事故の原因の調査に当らせておるわけでございます。御指摘の三月一日の東北線杉田駅の事故、次に四月七日の東京駅構内の列車脱線事故は、いずれも転轍機の鎖錠桿が折れまして、そのために事故を起したという原因が判明しておるわけであります。さらに去る三月二十七日の東海道線草薙、清水間におきまする事故は、四輌目から以後二十四輌の脱線転覆でございまして、これが理由は貨物をばら積みいたして輸送をしておりました関係で、その途中の動揺によりまして、片荷状態のために起りました、いわゆる浮き上り脱線という原因が判明しておる次第であります。なお四月二十一日上越線石打と越後大沢間におきます列車の脱線事故の原因は、軌條と車輌との接触面がスムースに行つていない、粗雑になつておりまする関係上、この軌條が蛇行曲り、へびのように曲つておりまして、その曲線の競合によりまして、結局貨車が浮き上つて、そのために脱線したという理由が判明いたしておるのであります。国鉄本庁には御承知のようにこういう脱線事故防止委員会というものがございまして、常に過去のこういうふうな脱線の原因、理由を究明いたしまして、事故を未然に防ぐような対策を講じておりますのですが、不幸にして最近御指摘の四つの事故を出したということはまことに申訳ないのでありますが、これの理由はただいま申し上げましたようなわけで理由が一応判然しております関係上、将来はかようなことを繰返されないように、しこうしてよく車輌の検査というような事柄をさらに徹底的にいたしまして、将来はこれを繰返さない、しこうして一般の乗客に不安の念を與えないという点に対しまして十分気をつけたいと考えておる次第であります。
  46. 田嶋好文

    ○田嶋(好)委員 一応御調査の結果は了承いたしたのでございますが、これは実は私の考えばかりでなく、世間一般の考えといたしまして、これらの事故には一つの共通点が見出されるような気がするのであります。清水と草薙間に起りました事故、上越線の石打と越後大沢に起りました事故は、今大臣からお答えのように、いずれも貨車の積荷の関係で浮上り脱線の事故、しかもこの両方の事故にはいずれも人命の危機ということが起つておりません。のみならずいずれも前後の車輌をのけまして、中間の車輌に事故が起きておる。しかも起きた場所は、事故收拾のための工事が非常に困難な箇所に起つているのでありまして、交通を妨げる上からいたしますと、これ以上場所的にいい場所はないということが現われておるのであります。また東京駅に起りました事故と東北本線の杉田駅に起りました事故は、同じような原因がここに指摘をされておるのであります。これまた場所的に申しまして非常に交通阻害、社会不安をかり立てるに役立つという結果になつておるのであります。こうしたことは世間一般が認めておることでありまして、單にこの事実だけをもつて、今の御答弁だけをもつて世間の人が納得するかどうか、公安的な立場から考えますれば、むしろこの背後には極端な言い方がございますが、専門的な知識をもつて、専門的な技術をもつて行われた犯罪と断定して断定せられないこともないのじやないかという気がいたすのであります。この点に対しまして、共通性から生れるところの社会不安に対して、いずれも今の御答弁で満足されるものとお考えになるかどうか、運輸大臣としてはたして確信をもつて犯罪性なしというお答えができるかどうか、この点を伺いたいと思います。
  47. 大屋晋三

    ○大屋国務大臣 事故の原因につきましては、ただいま申し上げました通り、国鉄といたしましてこれを技術的に専門的に原因を究明いたしました結果、何らそこに作為的な事態が発生しておらぬという一応の技術的な究明ができておるのでございますが、一面これを治安的、公安的な面からただいまの田嶋君の御意見がございましたが、これはやはり鉄道方面の公安並びに警察、そちらの治安、公安の専門の官庁の方で扱つておりますので、ただいまのところ、私のところにはさような意味合いにおきまする調査の報告が参つておりませんので、御指示によりましてただいまあらためてこの四つの事故に対する、さような観点よりいたしました報告を徴することにいたしたいと考えます。
  48. 田嶋好文

    ○田嶋(好)委員 それでは運輸大臣に対する質問はこれで終ります。  次に法務総裁にこれらの事件についてお尋ねしたいと思うのでありますが、法務総裁がお見えにならないようでありますから、法務府の政府委員にこの点を確めておきたいと思います。今お聞きの通り、運輸大臣からも運輸省の管轄事項としてお答えがあつたわけでありますが、運輸大臣も指摘されましたように、公安的の立場からこの問題を考えたときは軽々に断定できない。従つてその点について調査するというお答えがありまして、私は運輸大臣に対する関係は満足するのでありますが、その捜査当局の上司にある法務府といたしましてこの事件を調査されて、どういう結論に現在到達しておるかどうか、この点を承りたいと存じます。
  49. 佐藤藤佐

    佐藤(藤)政府委員 ただいまのお尋ねの列車脱線頻覆の事故については、その都度検察当局においても愼重に調査をいたしておるのでありますが、まだ結論に到達いたしておりません。しかし今後といえども国鉄当局並びに警察当局と十分連絡をとりまして、愼重に調査研究いたしたいと存じます。
  50. 田嶋好文

    ○田嶋(好)委員 まだ調査の結論が生れていないということを聞きまして、今後の調査に期待してお待ち申し上げる次第でございますが、今申し上げましたように、四つの事案というものは、おのおの共通性を持つております。場所的にも、方法的にも、技術的にも、実に共通性を持つております。また時期的に考えますと、これは国鉄裁定に基く国鉄従業員の労働攻勢という線とのつながりがはつきり見受けられるのでありますが、さきに私たちは三鷹事件、松川事件等を生みまして、相当社会不安をかもしたのでございますが、これは幸いにいたしまして法務府、その他関係当局の御努力でようやく人心も納得いたしまして、その解決点に到達せんといたしておるのであります。この点は喜ばしい次第でありますが、これもやはり人員整理、行政整理に基くところの労働攻勢に関連したものと考えられるのでありまして、時期的にこれと同一に考えられる事案でございますから、結論が生れてないということでありますれば、せつかくこれらの問題について重大なる関心のもとに最善の御努力を願いたいと思います。なお本国会においてもこの問題は見のがすことのできない問題として、本委員会においても見のがすことのできない問題として、われわれ委員としては重大に考えておるわけであります。今後の進展いかんでは、国会はこの問題について国政調査をも進行せしめて行かなければならぬという決心も持つておりますので、この点お含みの上、今後捜査を嚴重に行つてくださいますよう要望いたしまして私の質問を終ります。
  51. 山口好一

    山口(好)委員長代理 他に御質疑はありませんか、——なければ、本日はこれにて散会いたします。     午後三時五十五分散会