○田嶋(好)
委員 これ以上
猪俣代議士にお答えを願うことはできませんので、私これからそれを中心にして、
法務総裁に
お尋ねをいたしたいと思います。この
佐藤事件というのは、本日社会党の
猪俣議員、共産党の林議員等から非常に疑惑に満ちた
事件として
質問が展開せられておるように見受けるのであります。しかし当
委員会に現われて参りました野党諸君の要求書によりますと、これは至
つて漠然といたしたものでありまして、何
一つとして具体的な事実が現われておりません。そこでわれわれは、この
事件が当然国政調査の対象になるものとは
考えていないのでありますが、ただ
猪俣代議士の、議事進行に名をかりるところの
委員長の問いに対するお答えで、この談の中に間違いの点もある、自分としては徹底的に究明するということを言つたのだというようなお答えでありましたので、徹底的に究明するということは、何らかの事実をつかんでお
つて考えられなければ出て来ない言葉なのであります。徹底的に究明するという以上は、
猪俣委員の方におきまして、相当究明すべき資料をつかんでお
つて、そうしてそれを究明するということに
解釈しなければ
解釈が成立ちませんので、
新聞の
内容に入
つておりますところの純然たる刑事
事件に発展する性質を持
つておるというようなこと、これは言つたか言わないかわかりませんが、大いに
考えなければならぬ点だと思うのであります。
新聞にこれだけのことが発表されまして、
佐藤事件がとかく
新聞紙上の話題となり、世間の話題とな
つております以上は、一応告発の手続がなくとも、法務当局、検察当局におきましては、これは国政調査とは離れて、検察
事件といたしまして、告発されたと同様に取調べをすべきものだと思うのであります。して見ればそれを前提にいたしまして、まずこの言葉を吐いたであろうところの告発人である
猪俣代議士を、検察当局にお呼びを願いまして、告発人としてこれをよく調査いたしまして、そうしてその事実を基にして、この
事件を御進行願
つて行きますなれば、最も早く世の疑惑を解くものであり、最も早く真相が究明され、いかにも野党の政界騒がしの
事件であり、いたずらに針小棒大に事を構えて、世の中を撹乱せんとする陰謀にすぎないということが、最も早く明らかになると思うのでありますが、この点に対しまして
法務総裁は、いかような御
見解でございましようか。