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加藤(充)
委員 それではいろいろ問題が出て来るのです。あなたはまだ御存じないかもしれないですが、町では警察あたりがピストルをたくさん持たされたことについて、いろいろな誤発
事件とか、思い上
つたやつが意識的にや
つたりいたしておる点もあると思いますが、迷惑がたくさん起きておるのであります。それからまた、この前の
委員会で私
どもが申し上げたいと思
つた、ピストルを博徒の一味が持
つておるというような
事柄もあるのでありますが、そういう御趣旨のもとに、徹底的に、こういう問題の扱い方については、殖田さんは責任を果してもらいたいと思うのであります。そのことに関連しまして、この前に
花村さんが法務
委員会の
委員長として談話を発表されたのですが、これは個人の
発言だということになりましたから、
花村さんに対する
文句は言えませんが、その中に、暴力団あるいは密輸入、密入国を徹底的に取締るというようなことを言われておるのであります。これについては
法務総裁も
文句はないだろうと思うのですが、そこで私は言葉だけではなしに、最近
日本の在郷軍人の軍隊化というような問題について、いろいろ問題にな
つておることがあると思うのです。これは白晝堂々と、トラツクで時価五億円の物資を横浜の埠頭に運びつけて検挙された、いわゆる海烈号の問題、しかもこの
事件の中心人物は、あの五・一五
事件の三上卓であ
つた。伝えられるところによりますと、自分の念願を果すつもりで、かねての
所信を実現するために、資金調達が目的でこの密輸をや
つているということが陳述されたと言われております。去年の十月の十三日の香港の華商報に、いわゆる
日本の募兵、密輸工作機関のいろいろな暴露記事が載
つておりますが、町では、やはり去年の六月二日に首相官邸でその第一回の発会式をあげた、準備会を持
つたという、いわゆる密輸に
関係がある新亜通商株式会社というものがこの背後におど
つており、それには相当な
政府の與党の幹部も参加しておるというようなことが伝えられております。こういうふうな問題は、密輸とそれから密入出国、これが
日本の古い軍
関係、あるいは凶器を持
つた連中と一連のつながりがあるということは、明らかな
通りであります。しかもさらに、これも先般来殖田さんも当
委員会で
答弁されたと思うのでありますが、
日本人の台湾募軍の問題であります。これについては、やはり旧軍人団体の集まりの中に
日本の相当な軍部が動いておるということが明らかになり、しかもそのことについては適切妥当な取締りをやる、対策を講ずると殖田さんは言われておると思うのであります。これは二月十三日の朝日
新聞の記事ですが、台湾から帰国した吉川元中佐と語るという見出しで、
日本人義勇軍説の真相というようなことが言われておるのであります。しかもそのことについては、吉川さんが結局去年の六月下旬に宮崎県の某小港から十数トンの漁船に便乘しておるということと、それから義勇軍の募集ということと、密輸ということとは非常な関連がある問題だということを
言つておるのですが、私は
裏日本の
朝鮮人の密入国が非常な重大問題であ
つて、法務
委員会としてもこれを取上げるということについては、別に反対をするものではございませんが、今申し上げましたような、表玄関から白晝公然と、堂々と、しかも首相官邸を舞台にし、有名な軍部あるいは
政党あるいは
政党の実質的な支配者がそれに介在しておるとうわさされておるというのです。しかもそれが
新聞紙に、台湾から帰
つて来た者が
新聞記者につかま
つてこういうことを明言しておるというような
状態がありますときに、殖田さんの責任を問いたいと思うのです。まず第一点は吉川元中佐が帰
つて来て
新聞記者につかま
つておるという場合に、殖田さんは処罰すると
言つておるが、これをつかまえて処罰をするのか、これをつかまえた事実があるのか、それを聞きたい。