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1950-02-14 第7回国会 衆議院 文部委員会 第4号
公式Web版
会議録情報
0
昭和
二十五年二月十四日(火曜日) 午前十一時九分
開議
出席委員
委員長代理理事
水谷
昇君
理事
岡延右エ門
君
理事
高木
章君
理事
圓谷
光衞
君
理事
小林 信一君 柏原 義則君
甲木
保君 木村 公平君 佐藤 重遠君
千賀
康治君
谷口善太郎
君
出席政府委員
(
大臣官房会計
課長)
文部事務官
寺中
作雄君 (
初等中等教育
局長)
文部事務官
稻田 清助君
委員外
の
出席者
議 員 安部
俊吾
君 議 員
庄司
一郎
君 議 員
世耕
弘一
君 專 門 員
横田重左衞門
君 二月九日 「婦人の日」を
国民
の祝日に指定の
請願
(戸
叶里子
君
紹介
)(第五六四号) 朝鮮人
教育
問題に関する
請願
(
砂間一良
君外二 名
紹介
)(第五七一号) 同(
今野武雄
君外一名
紹介
)(第五七二号)
旧制高校卒業生
の進学問題に関する
請願
(米原 昶君外一名
紹介
)(第五七三号) 同外二件(
渡部義通
君外二名
紹介
)(第五七四 号) 同外二件(
谷口善太郎
君外一名
紹介
)(第五七 五号) 同(
土橋一吉
君外二名
紹介
)(第五七六号)
群書類従原版保管
に関する
請願
(
岡延右エ門
君
紹介
)(第五八九号)
教育予算増額
並びに
定員定額制廃止
に関する請 願(
谷口善太郎
君外一名
紹介
)(第六二〇号)
教育予算増額
の
請願
(
柄澤登志子
君外二名紹 介)(第六二一号) 同外一件(
今野武雄
君外一名
紹介
)(第六二二 号) 同(
谷口善太郎
君外一名
紹介
)(第六二三号) 同月十三日
育英資金増額
の
請願
(
植原悦二郎
君
紹介
)(第 六三七号) 芦別町の
新制中学校建設費全額国庫負担
の
請願
(
柄澤登志子
君外二名
紹介
)(第六四五号)
旧制国立大学存続期間延長
の
請願
(
今野武雄
君 外一名
紹介
)(第六四七号)
大学研究機関拡充
に関する
請願
(
谷口善太郎
君 外二名
紹介
)(第六五〇号)
私立学校法廃止
の
請願
(
松本七郎
君外二名紹 介)(第六五二号)
育英資金増額
並びに
夜間学生
に対する
差別待遇
是正の
請願
(
松本七郎
君外二名
紹介
)(第六五 四号) 学問と思想の
自由擁護
に関する
請願
(
松本七郎
君外二名
紹介
)(第六五五号) 同(
谷口善太郎
君外三名
紹介
)(第七〇一号) 早稲田
大学
第一
学生寮確保
に関する
請願
(
松谷
天光光
君
紹介
)(第六六二号)
私学
に対する
国庫補助
並びに
貸付
に関する
請願
(
松谷天光光
君
紹介
)(第六六三号)
教職員
の
給与改訂等
に関する
請願外
九十五件(
早川崇
君
紹介
)(第六八一号) 同外四件(
田中
織之進君外一名
紹介
)(第六八 二号) 同外七件(
田中
織之進君
紹介
)(第六八三号)
旧制高校卒業生
の進学問題に関する
請願
(
圓谷
光衞
君
紹介
)(第六八六号) 同(
今野武雄
君外三名
紹介
)(第七〇二号)
山口大学農学部獣医科存続
に関する
請願
(
田中
堯平君外
二名
紹介
)(第七三三号)
教育予算増額
並びに
定員定額制廃止
に関する請 願(
田代文久
君外二名
紹介
)(第七三五号) 同(
今野武雄
君外二名
紹介
)(第七四六号)
私学
に対する
国庫補助
の
請願
(
今野武雄
君外三 名
紹介
)(第七三六号)
教員
の
定員増加
並びに
待遇改善
に関する
請願
(
今野武雄
君外一名
紹介
)(第七四四号) 六・三
制校舎建設予算増額
並びに
教員
の
待遇改
善に関する
請願
(
谷口善太郎
君外一名
紹介
)( 第七四五号)
教育
の
民主化徹底
に関する
請願
(
風早
八十二君 外一名
紹介
)(第七四七号)
教育予算増額等
に関する
請願
(
今野武雄
君外三 名
紹介
)(第七四八号) 京都市における
教職員
の
不当解職
に関する
請願
外五件(
谷口善太郎
君外二名
紹介
)(第七五二 号)
横浜
市等における
教員
の
不当解職
に関する
請願
外二件(
今野武雄
君外一名
紹介
)(第七五三 号)
横浜
市等における
教員
の
不当休職処分
に関する
請願外
一件(
春日正一
君外二名
紹介
)(第七五 四号)
山梨大学職員
の
不当解職
に関する
請願
(
深澤義
守君外二名
紹介
)(第七五五号) の
審査
を本
委員会
に付託された。 ————————————— 本日の
会議
に付した事件
連合審査会開会要求
に関する件
文部行政
に関する件
請願
一 六・三
制校舎建設予算増額
の
請願
(
庄司一
郎君
紹介
)(第五号) 二
教育予算増額
並びに
定員定額制廃止
に関す る
請願
(山村新治郎君
紹介
)(第一一号) 三 同(
松井豊吉
君
紹介
)(第一二号) 四 同(
金光義邦
君外六名
紹介
)(第三七号) 五 同(
田代文久
君
紹介
)(第三八号) 六 同(
川島金次
君
紹介
)(第五五号) 七 同(
小坂善太郎
君外九名
紹介
)(第六三 号) 八 同(
金子与重郎
君外一名
紹介
)(第六四 号) 九 同(
高木章
君
紹介
)(第六五号) 一〇 同(
松井豊吉
君
紹介
)(第九七号) 一一 同外二件(
岩川与助
君
紹介
)(第九八号) 一二 同(
吉武惠
市君
紹介
)(第九九号) 一三 六・三
制校舎建設予算増額
の
請願
(大和田 義栄君
紹介
)(第一〇〇号) 一四 同外二件(
降旗徳弥
君
紹介
)(第一〇一 号) 一五 同外四件(
塩田賀四郎
君
紹介
)(第一〇二 号) 一六
法隆寺金堂壁画
の
写真原板保存等
に関する
請願
(
水谷昇
君外一名
紹介
)(第一二五 号) 一七
朝鮮人学齢児童生徒
の
教育費全額国庫負担
の
請願
(
若林義孝
君外九名
紹介
)(第一七 六号) 一八
科学研究費増額
の
請願
(
根本龍太郎
君紹 介)(第一九五号) 一九 六・三
制校舎建設予算増額
の
請願
(
降旗徳
弥君
紹介
)(第二〇二号) 二〇
東北文化研究所設置
の
請願
(
庄司一郎
君紹 介)(第二四〇号) 二一 六・三
制経費全額国庫負担
の
請願外
二件( 竹村奈良一君外二名
紹介
)(第二九六号) 二二
南北両朝正閏
の
調査設置
に関する
請願
(世
耕弘一
君
紹介
)(第三〇〇号) 二三
育英資金増額
の
請願
(
風早
八十二君外一名
紹介
)(第三一八号) 二四
教育予算増額
並びに
定員定額
制廃止
に関する
請願
(
渡部義通
君外一名紹 介)(第二九五号 二五 同(
片岡伊三郎
君
紹介
)(第三二八号) 二六 同外六件(
森戸辰男
君
紹介
)(第三二九 号) 二七 同外七件(
松本七郎
君
紹介
)(第三三〇 号) 二八 同外七件(
受田新吉
君
紹介
)(第三三一 号) 二九
旧制高校卒業生
の進学問題に関する
請願
(
今野武雄
君
紹介
)(第三四九号) 三〇 同(
渡部義通
君
紹介
)(第三五〇号) 三一 同(
松谷天光光
君
紹介
)(第三五一号) 三二
教員
の
不当休職処分取消
に関する
請願外
二 件(
今野武雄
君外二名
紹介
)(第三八九 号) 三三
育英資金増額
の
請願
(
赤松勇
君
紹介
)(第 四二八号) 三四
教員
の
待遇改善
に関する
請願
(
田島ひで
君 外一名
紹介
)(第四二九号) 三五
国瑞巖寺修理工事費国庫補助
の
請願
(安
部俊吾
君外五名
紹介
)(第四五二号) 三六
大学院特別研究生
の
給与改善
に関する
請願
(
福田昌子
君
紹介
)(第四七二号) 三七 宮村の
新制中学校建設費国庫補助
の
請願
(
庄司一郎
君
紹介
)(第四九二号) 三八
教育予算増額
並びに
定員定額制廃止
に関す る
請願
(
田中堯平君外
二名
紹介
)(第五〇 七号) 三九
育英資金増額
の
請願
(
並木芳雄
君
紹介
)( 第五一五号) 四〇 同(
谷口善太郎
君外一名
紹介
)(第五一六 号) 四一 同(
米原昶
君外一名
紹介
)(第五一七号) —————————————
水谷昇
1
○
水谷
(昇)
委員長代理
委員長はちよ
つとおさしつかえがありますので、私がかわ
つて
進行したいと思います。御了承願います。 ただいまより
会議
を開きます。 御承知のことと存じますが、
電気通信委員会
におきまして、
放送法案
を
審査
中であります。この
法案
に関しましては、当
文部委員会
といたしましても、重大な
関心
を有するものでありますので、
衆議院規則
第六十条により、
電気通信委員会
に
連合審査会開会
の
申入れ
をいたしたいと存じますが、
連合審査会開会
の
申入れ
を
電気通信委員会
へするに御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
水谷昇
2
○
水谷
(昇)
委員長代理
御
異議
なしと認めます。それではさよう決定いたしました。 なお期日に関しましては
委員長
に御一任願いたいと存じます。 —————————————
水谷昇
3
○
水谷
(昇)
委員長代理
次に
文部行政
に関する件を議題といたします。特に
文部予算
について、当局より
説明
を聽取することにいたします。
寺中政府委員
。
寺中作雄
4
○
寺中政府委員
ただいまから
昭和
二十五
年度
の
文部省所管
の
予算
につきまして、ごく簡單に御
説明
申し上げたいと存じます。
昭和
二十五
年度
の
文部省所管
の
予算
は、
総額
にいたしまして百四十六億五百三十九万円でございます。昨
年度
の三百五十六億六千七百照十九万二千円に比べまして二百十億余り減
つて
おるのでありますがこれは従来
文部省所管
に計上されておりました
義務教育国庫負担壷
その他の、
相当
多額の
政府
の
補助金負担金
が、
平衡交付金
として
地方自治庁関係
の
予算
に繰入れられた
関係
でございます。でありますから、
文部省所管
の
予算
は、ただいま申し上げた
通り
でありますが、
文部省関係
の
予算
といたしましては、
平衡交付金
の中に二百六十一億三千五百四万一千円計上しておりまするし、別に
経済安定本部関係
の
公共事業関係
といたしまして、
文部省関係
が五十七億五千万円入
つて
おりますので、
文部省関係
の
予算
の
総額
は四百六十四億九千四十三万一千円になるのであります。それでその
関係
を前
年度
と比べますと、七十八億五千九百七十一万八千円、約八十億円の
増額
に
なつ
ておりまして、来
年度
の
文部省関係予算
の
総額
を
政府
総
予算
の六千六百十四億余の
予算
に比べて
比率
をとりますと、
教育費
の
予算
は大体七%になる、昨
年度
の五・一%に対し二パーセントぐらい上昇したということになる次第であります。
文部省所管
の
予算
の中で、
本省
の
予算
は三十八億六百八十五万八千円であります。また
文部
各庁の
予算
が一億六千九百六十万二千円、
国立学校
の
予算
が百六億二千八百九十三万円でございます。 お手先にごく簡潔に
事項別
の
予算
の表をお配りしたかと思うのでありますが、それに従いましてごく簡単に御
説明
を申し上げますと、
大臣官房
の
予算
では事務的な
予算
が多いのでありますが、
ユネスコ事情
の
調査普及
に関する
経費
が五百万円でございます。昨
年度
の四百万円に対しまして百万円ふえておるわけであります。
初等
、
中等教育局
の
予算
では、
学校教育費基準作成費
というものがあります。これは七十九万八千円でありますがこれは
義務教育関係
が
地方平衡交付金
として使用されることになるに
伴つて
、その
学校教育
の
基準経費
を算定する必要がありますので、その
事務費
として七十九万八千円を計上した次第であります。なお視覚、
聴覚教育
の
経費
であるとか、あるいは
職業教育
の
経費
であるとか、あるいは
実験学校
の
経費
であるとかいうようなものが割合特色のある
経費
であります。 なお
初等中等局関係
では、昨年まで計上されておりまして本
年度
から落された
経費
も多少あります。たとえば
実業教育費
の
補助
、これは額としましてはそう大したものではなく、昨年百八十万二千円でございましたが、これが本
年度
からなくな
つたの
であります。この
実業教育費
と申しますのは、
実業教育費国庫補助法
による
補助金
で、昨年の
経費
は一校に対して十万円の三分の一
補助
して、五十三校に
実業教育施設
のための
経費
を
補助
したのでありますが、それは今
年度
から
平衡交付金
の中に同時に考えらるべきである、
地方
の
経費
として
地方
に於いて
実業教育
の
振興
をはかる必要があるので、
国庫
から
補助
することは適当ではなかろうというような
趣旨
によ
つて
、切られたわけであります。それから
通信教育施設費
というのが千三百二十万円ありまして、これも
地方
の各
中学校
並びに
高等学校
の
通信教育
をやるために、
問題解答
を添削するための手当であるとか、あるいは
教員
の旅費であるとかいうようなものを計上して
補助
してお
つた
わけでありますが、
平衡交付金
として
地方
の
教育費
が
地方
的に算定されるという
趣旨
によりまして、
通信教育費
の
施設費
を今
年度
削られたわけであります。なおこの表にあります
義務教育費国庫負担金
、あるいは
定時制高等学校
の
教員費
、あるいは
中学教育
の
委託費
、あるいは
特殊教育
の
委託費
というようなものは、全部
平衡交付金
の中に込めて算定されておる次第であります。
大学学術局
の
経費
といたしましては、
教職員
の研修に必要な
経費
、すなわち小・
中学校
の
教員
の資格を
向上
するために、
現職教育
を行う必要があるのでありますが、その
現職教育
の
経費
といたしまして二千七百二十九万円を計上いたしております。これは六十一の
大学
におきまして、
夏休み期間
中六十日間、約二万五千人の
教員
に対して
大学
において
現職教育講座
を開設させまして、そこで
教員
の再
教育
をはかるというための
経費
でございます。この
経費
によ
つて
二万五千人くらいの
教員
の再
教育
がはかられるのでありますが、
教員
の総数は五十万ありますので、これでも
つて
全部の
教員
の再
教育
の完全を期するというわけには参りませんが、国において
現職教育
をやりますのは、いわば
地方
で再
教育
をやる、そのモデルとしましてやるわけであります。もともと
地方
がその責任を負担するというのが、
教育公務員特例法
による
法律
の
趣旨
でございますので、
本省
としましてはいわばモデル的な
現職教育
の
実施
に対して
経費
を計上したという形に
なつ
ておるわけであります。なおこの
現職教育
の
講座
という形で行います再
教育
のほかに、
通信教育
の形によりまして、
大学
において
教員
の再
教育
を行う
計画
に
なつ
ておりまして、その
予算
は別に
国立学校
の
予算
の中に約二千百万円ばかり計上してあるのであります。これによ
つて
約五万人の
通信教育
による
教員
の再
教育
をはかる
計画
が立てられておる次第であります。それから
学徒援護会
の
補助
は昨年一千万円でありましたが、今年は
事業
を拡張いたしまして一千五百万円に
増額
されました。 なお
相当
画期的に
増額
された
経費
としましては
育英事業
の
拡充
の
経費
がございまして、前年九億二千九百三十六万五千円でありましたが、
昭和
二十五
年度
は十五億三十七百六十四万八千円が計上されております。これは現在の
学生
の
学修費
の非常に困窮しておることにかんがみまして、
育英事業
の
相当
の
拡充
をはか
つた
次第でありまして、大体
大学
、
專門学校
の
生徒
につきましては、今までは大体八%の
育英
をや
つて
おりましたのを一〇%に上げましたまた
大学
の
教育学部
、
学芸学部
従来の
師範学校
の
学生
に対しましては五〇%、全
学生
の半分が
育英資金
の恩典を受けるという
計画
に
なつ
ておるわけであります。それによりまして大体十万人の
学生
に対して
育英事業
の
実施
を行うことになる次第であります。 それから次に
科学研究
の
経費
でありますが、
科学研究
の
経費
につきましては、いろいろ
国会方面
からも御援助をいただきまして、
相当
の
増額
ができまして、昨
年度
四億五千万円であ
つた経費
が、五億円に
増額
されました。これもわが国の
学術研究
の
向上
の上に、非常に大きな
貢献
をすることと思うのであります。 次に
社会教育局
の
経費
でありますが、
社会教育
の
振興
のために三千四十二万円を計上いたしておりまして、そのうち千九百八十四万四千円が公民館の
設置運営促進
のための
経費
でございます。 それから
国民体育大会
の
運営費
、これは昨年まで
日本体育協会
に対する
補助
としまして四百五十万円が計上されておりましたが、来
年度
は八百万円に
増額
されまして、
補助
の形でなく、
政府直営
の形で金を支出することにな、ております。 なお
芸術文化
の
振興
のために、二千六百四十九万八千円が計上されておりますが、そのうち六百二十二万六千円は、
演劇教育指導
とあげております
通り
、
芸術祭実施
のための
経費
でございます。
芸術祭
は従来は
経費
なくして、ただ
芸術祭
の
執行委員会
の形でも
つて
運営
をして参
つたの
でありますが、来
年度
は
相当
実質的な
経費
を計上いたして
運営
をする予定に
なつ
ております。 それから国宝の
経費
は本
年度
約一億円に対しまして来
年度
二億円と
なつ
ております。この中には日光の
補修
、
松本城
の
補修
、姫路城の
補修
、
法隆寺
の
補修等
が入
つて
おるわけであります。 それから
調査普及局
の
経費
としまして、
教育調査
のための
経費
が
相当増額
されました。これは
教育費
を
平衡公付金
でまかなう
関係
もありまするので、
教育調査
に
相当力
を入れる必要がありますので、三百四十三万円の昨
年度
の
経費
に対して、千二百十二万七千円と
増額
をいたしたわけであります。
管理局
の
経費
としましては、
公立小中学校
の
設備
に必要な
経費
四千三百十四万三千円、これは例の六・三制の
学校
の
建築費
が、
公共事業
として計上されております。その
内部設備
としまして、すなわち、いす、机の
経費
出してこれだけが計上されたわけであります。また
学校給食
の
経費
は一千六十五万円でございますが、これはユニセフから参ります粉乳の配給のため、また府県の
給食事務
の
補助
のための
経費
でございます。 それから
私立学校
の
建物復旧
の
貸付金
が二億七千六百六十一万円あります。
私立学校
も
公立
あるいは
国立
の
学校
同様の
比率
によりまして、
戦災復旧
をはかりますための
経費
を貸し付けるわけであります。
本省
の
経費
としましてのおもなるものは、そんなものであります。
文部
各庁の
経費
としましては、これはあまり取立てて申し上げることもない平常的な
事務費
、
運営費
でございますが、次に
国立学校
の
経費
といたしまして重要なことは、
学校
の
研究費
が
相当増額
に
なつ
たことであります。
研究費
の額は昨
年度
六億一千九百五十一万二千円に対しまして十二億七千三百十七万七千五百円と、約二倍に
なつ
ておるのであります。単科で大体五割
増額
になりまして、一
講座
の
研究費
は
実験講座
については三十八万六千円、
臨床講座
については四十一万九千円、非
実験講座
については十三万三千円というふうに
増額
にな
つたの
でありまして、これも
学校
の
研究
の
成果
の
向上
に非常に大きな
貢献
をなすものと期待しておる次第下あります。 それから東京水産
大学
が農林省から
文部省
に
移管
になりました。また東京商船
大学
が、これも運輸省から
文部省
に
移管
になりました。これによりまして
大学
が新しく二つ加わりまして、全部で七十の
大学
を
文部省
が持つことになるわけであります。
大学附置
の
研究所
におきましても、やはり
研究費
が、大体
学校
における
研究費
と同様の率で
増額
に
なつ
ております。 以上が
文部省所管
の
予算
の
関係
でございます。 次に
平衡資金
の
関係
でありますが、これはさきに申しましたように、従来の
義務教育費国庫負担金
が、
地方平衡交付金
の形で
教育費
に使われるわけでありまして、
所管
は違いますが、やはり
文部省関係
の
予算
ということができると思うのであります。それによりまして
小学校教育費
、あるいは
中学校教育費
が、従来の率よりも
相当
に
増額
に
なつ
ておるわけであります。
小学校
の
教育費
の計数は、
教員
は五十人の
生徒
に対しまして一・五人、それに
結核療養患者
〇・三三%というものを加えまして、
教員数
は二十三万一千六百八十人、
中学校
の
教育費
は、
生徒
五十人に対して
教員
・一八人、それに
結核療養患者
〇・三三%を加えまし、て
教員数
は十八万一チ五百八十四人に
なつ
ておるのであります。でありまするから、その両者を合せますと、
小学校
におきましては、昨年の人数よりも四万万三千四百五十三人、
中学校
におきましては一万五千四百九十四人、合せまして五万八千九百四十六人
増員
をはかるだけの
経費
が計上されておることになるのであります。昨年の
補正予算
で一万三百五十八をふやしてもらいましたので、実質的には四万八千五百九十六人の
増員
をはかり得る
経費
が、この
平衡資金
の中に繰入れられておるのであります。
定時制高等学校
の
教員費
は、昨年の一万三千人に対しまして、約二割を
増員
いたしまして、一万四千四百人の
経費
を計上いたしております。 そういう次第で、
平衡交付金
は昨年の
義務教育費
の費よりも
相当増額
になりますが、これを
教育費
として、ほかの
経費
とは別に、いわば
ひもつき
で
教育費
に計上されますように、
標準義務教育費
に関する
法律案
というのを上程いたしまして、
教育
の完璧を期したいというのが、
文部省
の態度でありまして、いずれ
法案
の御審議を願うこととなると思いますが、
文部省
としましては、この問題に非常に重要な
関心
を持
つて
おる次第でございますので、この点に関しまして、ぜひとも御
協力
をいただきたいと存ずる次第でございます。 それから
公共事業
の
関係
では、これも
国会方面
からの御
協力
のおかげをもちまして、六・三制の
建築費
に四十五億を計上し、また
戦災復旧
の
経費
としまして十億、それから
災害復旧
の
経費
としまして二億五千万円、合せて五十七億五千万円が計上されておる次第でございます。なお
災害復旧
の
経費
二億五千万円は、
経済安定本部
との
話合い
によりまして、実際の使用の場合には、もう少し多額にその
方面
に使えるような
話合い
をいたしておる次第であります。なお別に
災害復旧
につきましては、二十五
年度
に起る
災害
の
復旧費
は、
大蔵省関係
で百億の
経費
が計上されております。それも
文部省関係
で起りまし、
災害
にその一部を使うことができることに
なつ
ております。 以上によりまして
文部省関係予算
が、総
予算
の約七パーセント、四百六十五億の
経費
になる次第でありまして、これによ
つて
十分とは申せませんが、ますます文教の
振興
をはか
つて
行きたいというふうに考えておる次第でございます。簡単でありますが以上で
説明
を終ります。
水谷昇
5
○
水谷
(昇)
委員長代理
この際
寺中政府委員
の
説明
に対して何か御質問はございませんか。
千賀康治
6
○
千賀委員
科学振興費
が一億何かしふえたということ、それと
大学
の
学校
の
科学研究費
が十二億かあるが、その
使いわけ
はどういうふうに
なつ
ておるのですか。同じことに使うのですか、全然別に使うのですか、どういうふうになるかちよつと御
説明
を願います。
寺中作雄
7
○
寺中政府委員
大学
の
研究費
と申しますのは、これは一定の
基準
がありまして、一
講座
に対して幾らというように
なつ
ております。その一
講座
というのは、大体教授一名、助教授一名、助手二名というのが
標準
の形に
なつ
ております。でありますから一
講座
に対しては、どれだけという額が計上されるわけであります。その使い方は、
研究
のための
経費
でありますので、いろいろ
研究器材
を買うとか、あるいは
研究
の
報告書
を出すとか、あるいは
研究
のための旅行をするとか、
研究
のための
いろいろ消耗品等
を買うとか、各
方面
の
経費
に使われるほかに、経営的な、たとえば
光熱費
であるとか、あるいは
水道費
であるとか、そういうふううな
研究
に伴う経営的な
経費
にも使われるわけであります。それは大体従来の実績によりまして、
実験講座
については大体これだけの
経費
が必要であるという基礎に対して、
いろいろ物
の
値上り等
を勘考いたしまして、来
年度
は本
年度
の約五割を
増額
してもら
つた
わけであります。 それから
科学研究費
と申しますのは、そういう
講座当り
の
経費
のほかに、実質的な
研究題目
に対しまして、これは内容が五つ、六つの
項目
にわかれておるのであります。
科学研究費
と申しますのと、
試験研究費
と申しますのと、
科学研究奨励金
と申しますのと、
人文科学研究費
と申しますのと、それから民間の
研究団体
に対する
補助
、それから
研究成果
の刊行に関する
経費
、こういうふうな部わけによりまして、その
研究費
をもらう希望のある者は、
研究題目
を書きまして申請をするわけであります。そうして
委員会
にかけまして、十分
審査
した上で、必要だと思われるところに一
研究
に対して、従来は大体二万五千円ぐらいでありましたが、今度の
予算
によりますとたしか四万円ぐらいに
上つた
と思いますが、
交付
をいたすわけであります。ですから、これは各
研究項目ごと
に実際の
研究費
に使われるのでありまして、
学校
におきますいわば経営的な、ごく平常的な、
研究
に使われる
研究費
と、多少その趣を異にしておるような
関係
に
なつ
ております。
千賀康治
8
○
千賀委員
そうしますと、
科学研究費
の方は、民間団体とか、あるいは民間の個人
研究
者ことにやるのが
趣旨
であるが、
学校
の、たとえば
大学
研究
室が、成規の
研究費
をもら
つて
——これは別のルートで十二億の方から行
つて
おるけれども、それでも足らぬから、そちらの方から
交付
の道を特に重ねて講じてもらいたいのだということを言
つて
来れば、
大学
の教室へでも、その金はまわ
つて
行くのか、行く道はないのか、いかがですか。
寺中作雄
9
○
寺中政府委員
その点は重複するのでありまして、
科学研究費
も、当然
大学
の
研究
室に、そのほとんど大部分というわけでもありませんが、約七割は
大学
の
研究
室の方へ参ります。民間の方へ参りますのが約三割ぐらいに
なつ
ておると思います。ですから、
研究費
といたしましては経済的な
研究費
のほかに、特殊な
研究
に対しまして、申請によ
つて
科学研究費
をと
つて
研究
するという形に
なつ
ております。
千賀康治
10
○
千賀委員
大分わか
つて
参りましたが、そうするとそれを
審査
する
委員会
は、どんな構成ですか。
寺中作雄
11
○
寺中政府委員
それを
審査
する
委員会
は学術
会議
でありまして、学術
会議
の分科
委員会
が、その担当ことにこまかい資料によりまして、この
研究費
を出すのが適当かどうかを検討した上で、出すことに
なつ
ております。
千賀康治
12
○
千賀委員
科学
振興
ということは、今の日本の社会では湯川博士に刺激されぬでも、ほとんど合言葉のように言われることで、われわれもむろん、流行は別といたしましても、将来の日本にはその必要が大いにあると考えております。民間におきまして特にこの声の強いのは、従来
政府
機関から個人の
科学研究
に対して、あまり強力な
補助
を受ける方法がなか
つた
、こういうことが、ことに民間で科学
教育
の
振興
を最も強く喧伝せられる理由であろうと思う。そこで従来のやり方でありますと、四億円が一億幾らふえましても、これを
審査
する機関が同じ機関で行くならば、片方の
大学
の方で十二億にふえておりましても、やはり同じ
比率
で
大学
の
研究費
の方にまた吸收されて行くだろうと思います。もちろん
大学
の
研究費
が足れりとは思いませんか、六億が十二億に
なつ
たことは、画期的の陣営強化であることは言を待ちません。こういうような場含に将来の取扱いについて——民間の科学が低劣で別ればこそ、いかに日本の
大学
の
研究
の
成果
は
相当
世界的に認められるものがあ
つて
も、日本の産業あるいは実際部門とのつなかりがなか
つた
ということが、各
方面
の大きな声のようであると思います。ことに私どもが
文部委員会
を中心といたして科学
振興
の議を云々し出しますと、地の部門から、たとえば鉄道からも通産省側からも、エンジニヤを持
つた
ところは、強力な声で、割込み運動と申しますか、とにかくおれたちも一役買
つて
いるのだ、お前たちだけの專門ではないというようなわけで、むしろ現今は、その運動の主体ほど、日本の各界を通じて科学
振興
の議が起りつつあります。その
方面
におきましても、せつかく日本には
相当
の学問があるのに、これが民間の実際部門をを刺激していないということが、やはり底流をなした指導原理のようであります。そこでこの際四億か五億何がしこ
なつ
たというその
科学研究費
は、従来よりもはるかに民間の
研究
陣に、あるいは民間の
研究
室にやることを、大いこ拡大強化といいますか、
比率
を変更して、民間の方に大きな刺激を与えたい、そういうことを考えておりますが、従来の
審査
委員会
だけの機構で、そういうことができるのであろうか。またわれわれがそういう意思を持
つて
、その機構に何らかの変更を与えなければ、そういう取扱いができて行かないであろうか。この点はどういうお見通しでありましようか。
寺中作雄
13
○
寺中政府委員
ただいま
科学研究費
の七割は官立
関係
に行くというふうに申しまして、公私の
比率
に非常な不公平があるような印象を多少受けられたかと思いますが、実除の
科学研究
のスタツクというものが何らかの形で官立の
大学
あるいは
研究所
に関連を持
つて
おる場合が多いのでありまするし、また民間
関係
といいましても、民間の組織の中にやはりいろいろな形で官立
関係
の人が
関係
しておるという場合も
相当
あるわけでありまし一、日本学術
会議
が、その
科学研究費
の配当について決して私立
関係
を特に冷遇するというようなことはないと思うのであります。日本学術
会議
の構成は御承知かと思いますが、
相当
公正な、また民主的な方法で選ばれたメンバーでございますし、なおこのスタックと申します日本学術
会議
の出店の機関がありまして、その
方面
で
科学研究費
の配分等について、
相当
重大に
関係
をしておるのでありますが、その中には民間の今が
相当
に入
つて
おるのであります。でありまするから、特にこの
科学研究費
の配当について、機構を改めなければ公正なる
運営
ができないということはないというふうに考えております。
谷口善太郎
14
○谷口委員 私も
千賀
さんのしり馬に乗
つて
、少しだけお聞きしたいと思います。直轄
学校
に対する
本省
の
予算
で七十九億八千万円余を計上されておるようでありまするが、これの各
大学
への配分、これは大体決定して、おりますか。
寺中作雄
15
○
寺中政府委員
その配賦は、これはこまかいいわゆる単価を集計したものでありますが、その配賦についてはこれからやるのでありますが、材料だけはそろ
つて
おるわけであります。何
学校
に幾らという配賦の額はまだや
つて
おりません。
谷口善太郎
16
○谷口委員 それではぜひひとつ早く材料でも見せていただきたいと思います。と申しますのは、今
千賀
さんから、
学校
あるいは
文部省
直轄の
研究所
、あるいは
大学
の附属
研究所
、そのほかの民間
研究団体
の
研究所
、これらの
研究費
の配賦について御質問があ
つた
ようであります、私はもちろんこういう問題についてお尋ねしたいことが非常にたくさんあるのですが、一、二だけお伺いいたしておきます。 実は最近各
大学
を二、三まわ
つて
みますと、
研究費
の問題は、もちろん困
つて
おりますが、同時に
研究
施設がま
つた
く荒廃に帰している。なぜ今
大学
の配分の内容を聞いたかと申しますと、昨
年度
より若干の
研究費
あるいは直轄
学校
の
経費
がふえてはおりますが、しかし私の見た範囲では、単なる研廃施設の荒廃の状態を見ましてもとても五割や五割の
増額
ではどうにもできな、のであります。極端な例でありますが、京都
大学
の湯川
研究所
のごときは、昨
年度
大体一人当り月三百円の
研究費
しかない。三百円といいますと、アメリカの単位にしまして大体八十五セントぐらいにすぎないのでありますから、これでは子供の小づかいにもならないものをと
つて
おるわけであります。これは
研究
者自身が非常に嘆いている、こういう状態が方々にあるのです。地質、鉱物の
研究
室でありますが、雨漏りがいたしまして地下室に水がたま
つて
いる。これをポンプでくみ上げる装置に
なつ
ておるのでありますが、そのポンプがこわれて、すでに二年間雨が降ると長ぐつをはいて地下の
研究
室に入る。そこには大事な施設があ
つて
、それを守るだけで一生懸命だ、一体幾らだと聞きますと、七万円あ
つた
らポンプができるというが、その金がないのであります。あるいはまた小さい話でありますが、黒板が小さくて、公式をずつと書いて行くと、
学生
がそれを写す余裕のない間に消さなければならない。これを三倍くらいにしてほしい。あるいは雨漏りがして
研究
室が間に合わない、一
講座
ふえたが教室がない。私ども国会で何十億、何百億と論議していると、何千円何万円とかいうことが問題に
なつ
ていることは、おかしいくらいでありますが、そういうところに問題の中心かある。これは
研究
以前の問題だと私は思
つて
おります。いろいろ置いてみますと、今度おやめに
なつ
たようでありますが、野津という理学部長、この方に聞きますと、いろいろ言いたいが、荒廃の状態を私の口から言
つたの
では、にらまれて首になる、だから言わないのだ、学長が言
つて
いいというなら、いろいろデータを出したいと言
つて
おります。つまり
研究
をやる上にどうしても必要な
研究
以前の施設が、荒廃に帰している。これに対しでどうにもできないのだという気持を、
学生
連中が持
つて
いる、おそらくこれは
文部省
の方もよく御承知だと思います。しかし何とかしなければならぬ、単に嘆いてばかりいられない。この状態で四、五年もたてば、もう科学の
研究
というのは、日本の
大学
になくなる、そういう状態にあると私は思う。こういう点について何とか今度の
予算
の若干の
増額
で、こういう問題を幾分考慮において、解決できるものとしてなされたものかどうか、その点を聞きたいと思います。
寺中作雄
17
○
寺中政府委員
学校
の
研究
施設が非常に貧弱であるというお話でありまして、私どももその点非常に責任を感ずるのでありますが、
予算
の面から申しますと、何しろ戦災並び二その後の
災害
で
相当
学校
がつぶれておりますので、いわゆる
公共事業
費の中に
戦災復旧
費が
国立
関係
で八億七千二百万円ございまして、その内容
設備
としまして一億一千四百万円、そのほかに特別営繕費というり形で約一億円、新制
大学
の
設備
費としまして、これもやはり
研究
施設等の充実に充てる
経費
なのでありますが、それか二億二千万円、これは
科学研究費
あるいは
学校
の
研究費
以外のものであります。そういうようなもので、逐次に
研究
施設の整備をはかりつつあるの下あります。何しろこの損耗が
相当
大きいので一ぺんに補充なり修築なりをやるということがむずかしい。どうしても財政の都合のつく限り、逐次に整備するというよりほかにないのであります。お話の点ば、私どもも各
方面
から似たような事例もいろいろ聞くのでありますが、われわれとしても、ただいま申しましたような
経費
を、できるだけ活用いたしまして、その整備完美をほか
つて
行くことにいたしたいと考えております。
水谷昇
18
○
水谷
(昇)
委員長代理
なお御質問もあるでしようが、時間に余裕がありませんので、この程度にして……
谷口善太郎
19
○谷口委員 質問を打切ることはかまいませんが、実際は
文部
大臣なりに出ていただきまして、
政府
委員と両方いてもら
つた
らけつこうだと思やます。実はこの問題は非常に重要な問題でありまして、もう少しわれわれは
大学
の現状をよく見て善処しなければならない。これについては、今までの
運営
委員会
でよほど論議があ
つたの
じやないかと思
つて
おりますが、私は私なりにいろいろお聞きしたいことがある。特に最近では電力量の問題が大きな問題に
なつ
ておりまして、これなんかについてもお聞きしたいと思います。今日もし時間がなくて、質問を打切られることは私はかまいませんが、近いときに
委員会
を開いていただきまして、この問題をもう少し論議させていただきたいと思います。
水谷昇
20
○
水谷
(昇)
委員長代理
本日は
文部
大臣も局長もいませんので詳しいことは御答弁できまいと思いますから、この程度にいたします。 —————————————
水谷昇
21
○
水谷
(昇)
委員長代理
次に
請願
日程を順次議題といたします。議事の順序は、特に
予算
に
関係
を有するものより、逐次日程の順に進めて参りたいと存じます。 日程第一、第二、第一四、第一五、第一九は、いづれも六三
制校舎建設予算増額
の
請願
でございますので、一括して議題に供します。
紹介
議員の
説明
をお願いいたします。
庄司一郎
君。
庄司一郎
22
○
庄司一郎
君 ただいま議題となりました六・三制
関係
の
予算
増額
に関する
請願
の件でございますか、私
紹介
議員として、ただいま陳述いたしたいのは、宮城県のPTAの代表者諸君によ
つて
提出されました
請願
でございます。もつとも該
請願
け、
昭和
二十五
年度
において六・三制
関係
の
予算
四十五億円が計上されるということが、まだ一般
国民
の間に普及徹底しない前の
請願
書の作成には違いないと考えますが、新制
中学校
を各都道府県の市町村長か熱心に建築されているこの
昭和
二十四年から二十五
年度
にかけまして、市町村財政の面から考えて、また新制
中学校
を理想的によりよく建立したいという念願の上から、
政府
財政の乏しい中からも、義務
教育
の意味において、できるだけより多くの
予算
上の
補助
額を確保していただきまして、各市町村等に、これまたでき得るだけより多くの
補助
を御
交付
願いたい。かような
趣旨
が
請願
の大要であると思うのであります。
文部委員会
においても、
委員会
の開会のたびここに、御熱心に従来この
予算
増額
の問題について御対策を頂戴していることは、本員もよく承知しておりまして、感謝感激にたえざる次第でございます。この
請願
はひとり宮城県のPTAの代表の
請願
だけではありませんで、その心持は全国都道府県一万二千の市町村の衷心からの叫びであると思うのであります。幸いに二十五
年度
予算
の中約四十五億計上され、その他
義務教育関係
の新制
中学校
施設費
としても若干の御計上を願
つて
いることは、まことにありがたいことでございますが、なお
昭和
二十六
年度
、来
年度
においても一層
文部委員会
において御奮闘をお願い申し上げて、より多くの
補助
額を確保していただきたいということが、この
請願
の大要の
趣旨
であると思うのでありまして、何分よろしくお願い申し上げたいと思うのであります。 なおこれに附帯して積雪地帯あるい仕冷寒地帯、山村
関係
等において、雨天体操場であるとか、あるいは三、四里も遠い所から積雪の場合において通学される
学生
のために、寄宿舎を設けるとか、そういう
方面
の施設に対する
補助
等も、一層確保していただきたいというお願いの
趣旨
が附帯されているのでございます。何分よろしくお願い申し上げたいと思います。 なお
委員長
のお許しをいただいて、私
紹介
のもう一つ具体的な
請願
を申し述べきせていただきます。それは宮城県刈田郡宮村村長から
請願
に
なつ
ております宮村の
新制中学校建設費国庫補助
の
請願
でございます。この宮村というのは蔵王山という有名な山の山村でございます。面積は一村にして十七万里あります。従いまして新制
中学校
が一村一校では、とうてい間に合いませんので一村に二校あるいは三校の建設をもくろんでいるような次第であります。従
つて
従来の村単位の六・三制
関係
の
補助
ではなく、
学校
数を単位にこの
補助
の対象としてほしいという意味が含まれている
請願
でございます。宮村という小さな村の
請願
のようでございますけれども、これまた全国において、ただいま申し上げたように一村にして十七万里などという広大な山村
方面
においては、一村に二校ないし三校、あるいは四校の新制中学を建設しなければならぬという状態にある。そういう大きな村に対しましては、従来の村単位の
補助
方針を一樹されて、
学校
数単位の
補助
にお改めをお願いしたい、こういう意味の
請願
であろうと了承しております、何分よろしくお願い申し上げたいと思います。
水谷昇
23
○
水谷
(昇)
委員長代理
それでは
紹介
議員の
庄司一郎
君が御出席でありますから、日程の第二〇、
東北文化研究所設置
の
請願
文書表第二四〇号について御
説明
を願います。
庄司一郎
24
○
庄司一郎
君 ただいま
委員長
から議題にしていただきました東北文化
研究所
開設に関する
請願
は、東北六県の知事が署名して、その代表者の宮城県知事が提案されている
請願
でございます。これは東北
大学
の法文学部内に東北文化
研究所
の御開設を
政府
にお願いすることが
請願
の
趣旨
でございます。その理由は、非常に遅れております東北
地方
の文化を画上させ、あるいは発達させるために、古来の考古学的な面、あるいは産業、経済、交通、
教育
、すべての文化面より東北のレベルを高めるために、
大学
内に專門の文化
研究所
を新しく設置してほしいというのであります。これは主として同
大学
内の古田教授が熱心に提唱されて東北六県の知事を動かし、六県の知事ももつともで、あるというので、かような
請願
書が提出されたような次第であります。目下
政府
予算
窮乏の折柄特に
文部
関係
においては、六・三制義務
教育
等の
予算
確保のために、
文部
当局も非常な御苦心の折柄でございますから、今にわかに即時本
年度
といふことは不可能でありましても、適当な時期に東北文化
研究所
のようなものを設けさしていただいて、古来遅れている、文化のレベルの低い東北
地方
の文化
向上
のために、何分の御配慮をお願い申し上げたいと思うのであります。
水谷昇
25
○
水谷
(昇)
委員長代理
先刻
庄司
君から便宜、宮村の
新制中学校建設費国庫補助
の
請願
について御
説明
がありましたから、この際日程第三七も議題にいたしまして以上六・三
制校舎建設予算増額
の
請願
と、
東北文化研究所設置
の
請願
並びに宮村
新制中学校建設費国庫補助
の
請願
についての
政府
の意見を伺います。
稻田清助
26
○稻田
政府
委員 ただいま御
紹介
のありました義務
教育
充実に関しまする校舎建築等の
政府
補助金
の問題、あるいはまた
地方
文化
向上
のための
学術研究
機関設置の問題につきましては、もとより
文部省
といたしましても、国家財政の許す限り、充実拡張を念願としているので、ございまして
請願
の御
趣旨
もごもつともと考られるのであります。今後財政の許す限り、
文部省
といたしましても力をいたしたいと考えております。またこれにつきましては十分この
文部委員会
の御
協力
も得たいと考えております。
圓谷光衞
27
○
圓谷
委員 今の問題に関連して、六・三制の
予算
について、この
実施
にあた
つて
文部省
が〇・七というところの
基準
を立てて
補助
の対象にしているのですが、六・三制の
実施
がこの
予算
の〇・七で行く場合に翌
年度
、二十六
年度
においてできるか。また六・三制
実施
の〇・七というものは本年限りであるか、また明
年度
はその
基準
を改めるか、その点に伺います。
寺中作雄
28
○
寺中政府委員
昭和
二十五
年度
の六三制
予算
は一応〇・七坪を確保するための
経費
でございまして、次
年度
以後はどういう方針になりますか、まだ確定はいたしておりませんが、決して〇・七坪を確保することをも
つて
満足するという意味ではございません。それに上
つて
決して完全な
学校
ができるというわけではございませんので、ますます
委員会
の御
協力
を得まして、六・三制のほんとうに完全な
教育
ができますような
学校
建築を充実いたしますように、今後とも努力いたしたいと存じております。
圓谷光衞
29
○
圓谷
委員 二十五
年度
の
予算
で、〇・七について各県において問題が起
つて
いるのですが、その〇・七を
実施
する場合に、最も必要な村、たとえば一箇村に分教場が六つある、あるいは
学校
が同じ村に四つあるという場合に、〇・七の坪数を割り当て旬と、そういう村に対しては児童の定員が必ずしも五十人と
なつ
ていない、二十五人あるいはそれ以下の学級編成をしなければならぬ村においては、この
基準
がむしろ〇・八以上に
なつ
ている。しかし実際においては最も必要だという村に
実施
できないということで、大分問題に
なつ
ております。この点について
文部
当局はどういう考えを持
つて
おるか。
寺中作雄
30
○
寺中政府委員
五十人のクラスに〇・七坪というのは、一応普通の
学校
の場合の
標準
でありまして、もつと小さいクラスを構成しなければならないような場合には、それに応じただけの
基準
をも
つて
その配賦をいたしておるのでありまして、〇・八あるいは〇・九にL上るような場合もできて来るわけであります。その点は考慮してや
つて
おるつもりでおります。 —————————————
水谷昇
31
○
水谷
(昇)
委員長代理
次に日程第二二、
南北両朝正閏
の調査機関設置に関する
請願
を議題といたします。
紹介
議員の御
説明
を願います。世
耕弘一
君。
世耕弘一
32
○世
耕弘一
君 本
請願
の
趣旨
は、南北両朝の正閏について、世論がまだ一致いたしませんで、ややもすれば皇室の尊厳を傷つけるような言論並びに記事が内外に現われておるような状況であります。最近におきましては熊沢天皇あるいはほかに新しい天皇があるということが、新聞に出ておるようなことで、国家の象徴たる皇室に関して、かくのごときことが流布されるということは、
国民
としてまことに遺憾千万でありますから、この際新たかる調査機関をつくられて、この問題の帰趨するところをはつきりしていただくようにお取扱いを願いたいというのが、
請願
の要旨であります。何とぞ御採択あらんことをお願いする次第であります。
水谷昇
33
○
水谷
(昇)
委員長代理
紹介
議員の
世耕
さんに申し上げますが、
説明
者がいないそうですから、またあらためて……
世耕弘一
34
○世
耕弘一
君 非常に重要なことでありますから、
政府
の意見も聞く必要があろうと思いますし、またその
説明
のしかたによ
つて
は、私もあらためて証拠を出して議論しなければならぬと思いますから、そこのところは、
委員長
におかれて適当におとりはからい願いたいと思います。
水谷昇
35
○
水谷
(昇)
委員長代理
それでは次の機会に譲ります。 —————————————
水谷昇
36
○
水谷
(昇)
委員長代理
次に日程第三五、国宝瑞巌寺修理工事費
国庫補助
の
請願
を議題に供します。
紹介
議員の御
説明
を濃います。安
部俊吾
君。
安部俊吾
37
○安
部俊吾
君 本
請願
の要旨は、宮城県宮城郡松島町にある国宝瑞巖寺は各所の腐蝕破損がはなはだしく、すみやかに全面的修理をしなければ、国宝建造物としての保存は期せられない。よ
つて
関係
官民一丸となりまして、これが修
理事
業達成を企図したのでありますが、巨額の負担に耐えられませんので、修理工事
実施
にあたりまして、ぜひとも工事費
総額
三千六百二十万円に対する最低八割の
国庫補助
をせられたいというのであります。 右指定建造物は、明治三十六年十月
国庫補助
をも
つて
大修理完成以来、四十七年を経過しておるのであります。従
つて
各所の腐蝕破損は実にはなはだしいのであります。またこの瑞巌寺は、松島の地にありまして、日本三景の一として景勝の誉れ高く、近くは
国立
公園候補の声も高いのでありまして、内外観光客の来訪もますます頻繁を予想せられておるのであります。中央を遠く隔てる東北の地に、三百五十年前の桃山時代を誇る美術工芸の精粋を尽して建立されたところの一大殿堂でありますから、これを完全に保護管理することは、最も必要なことと思うのであります。文化国家建設に寄与する重大なる使命を多分に包含しておるものと思うのであります。特に第八軍よりこの保存方を要請されておりまして、ここに付録として宮城県知事より瑞巌寺住職あての書面があります。これを朗読いたします。
昭和
二十三年七月三十日 宮城県知事千葉三郎 瑞巌寺住職殿 緊急修理を要する文化施設の件今般東北軍
政府
から
昭和
二十三年四月一日附第八軍指令書第二三号(に)の(3)の
項目
に伴い、文化施設に対する緊急修理の方法を講ずるよう
申入れ
があ
つたの
で左記熟読の上その文化施設に対し緊急修理されたい。 記 一、文化施設 宮城県松島町瑞巌寺(屋根及廊下の広範囲修理) 二、右修理工事は
文部省
文化課指導の下に
国立
博物館内国費保存課が監督の任に当る。 三、右修理工事の完了する迄は其の経過報告を毎月提出されたい。 四、取りあえず概略の修理
計画
書を作成して所見等あるならば附記し至急提出されたい。 以上これに対して承諾書を与えております。 承 諾 書 国宝建造物瑞巌寺本堂外五廉修理工事を瑞巌寺国宝建造物保存協賛会が施行することを承諾しました
昭和
二十四年十一月日 宮城県宮城郡松島町松島字町 内九一 臨済宗 瑞巌寺 住 職 三 浦 承 夫 檀徒総代 鈴 木 圓 七 同 大宮司 勝五郎 こういうわけでありまして、この際本
委員会
において御採択を願いまして、この工事に関して最低八割程度の
国庫補助
をいただきたいことをお願いする次第であります。
水谷昇
38
○
水谷
(昇)
委員長代理
政府
の御意見を伺います。
寺中作雄
39
○
寺中政府委員
瑞巌寺の国宝
補修
につきましては、来
年度
二億の国宝保存
経費
のうちに計上されておるのでありますが、はたして御
請願
のように八割の
補助
ができますかどうかということは、なお調査員がその
補修
の必要の程度その他を調査いたしました上で決定することと思います。まだ決定はいたしておらないはずでありますが、御
趣旨
の点は十分了承いたしまして、できるだけ御
趣旨
に沿いますように、
補助金
を出すようにとりはからいたいと存じております。
水谷昇
40
○
水谷
(昇)
委員長代理
それでは本日はこの程度にいたしまして、残余の
請願
は後日さらに審議をいたしたいと思います。 本日はこれにて散会いたします。次会は公報をも
つて
お知らせをいたします。 午後零時二十一分散会