○
江崎真澄君 御
質問の点でございますが、特に
提案者には、この
提案理由の第一点と第二点についてのお尋ねのように承りますが、これは多少誤解があ
つたのではないかと思いますが、申し上げれば及第点がいただけると思います。と申しますのは、この
中京競馬場というのは、
ちようど十一箇所の名称の中に
阪神競馬場という、
阪神という名称がありますように、いわゆる
阪神、
中京という言葉は、これは同じ語彙に属す言葉と考えていただいていいと思います。そこでたまたまこの
中京競馬場は、もちろん一箇所ですが、その
候補地としてあげておるのが五つあるわけでございます。なぜその五箇所を一箇所にきめてから、はつきりした名称で出さないのか、こういう疑問があ
つたので、ただいまの御
質問に
なつたと思いますが、すでに
委員長から補足
説明をいただき、また実際御
視察をいただいた
委員各位には、御了承をいただいておるところでございますが、なかなかどうも、さて十万坪以上、あるいは厖大な二億円というような
経費のかかるような
国営競馬場の
計画ということになりますと、はたして五箇所のうち、どれがいいかということになれば、多少一長一短ということは、差の大小こそあれ、あると思うのです。そこで最もいい所を
一つきめたい。これが今日までの
農林委員会のこの
法案御
審議に当
つての御苦心の存するところであり、
委員長のいろいろな御意見にな
つて、私
どもに伝わ
つて参りました。これが自主的に、今度とにかく一箇所に行こうということに相
なつたわけです。そこでこの
法案をつく
つていただくこと自体が、五箇所がほんとうに協力して、一番いい所に
中京競馬場と称する
競馬場を
設置する
一つの濫腸にもなり、空気になる。そうして、これがひいて二億円の
資金調達にも大いに役立つわけでございます。これは当然
名古屋、
一宮に限りま
せん。
全国の
競馬愛好家等にも呼びかけまして
全国的に募金をいたしまして、この
競馬場をつくる
計画に向わなければならぬ、かように考えておる次第であります。
第二の点は、
政府側から御
答弁をいただく方がほんとうじやないかと思いますが、要するに十一箇所あ
つて八箇所しか実施しておらぬ。それならば現在
競馬場のあるところでや
つたらいいじやないかという御
質問と承ります。ご
もつともだと思いますけれ
ども、これは
提案理由の
説明の中にもうた
つてありますように、
実情は戦時中における
設備の荒廃、
交通事情、その他の
理由によりましてとありますように、
国営競馬といいます以上は、収入が国庫になければならぬと思います。そうすると、
交通事情が悪か
つたり、
設備が荒廃した所では、幾ら
競馬をや
つてみたところで、収入があがらない、人が集らない。馬主も自然そんな
交通不便の所に持
つて行
つてやるということに、再三は応じないでありましよう。そういうことからいうと、十一箇所の中の、今やめておる新潟であるとか、宮崎であるとかいうような辺境の地と、この
中京地区という、内地の
中心地帯と御比較していただけば、おのずからこの
場所が適当であるというふうに、お考えをいただけるのではなかろうか、こんなふうに考える次第でございます。
予算の
関係は、先ほど来から申し上げておりますように、二億円からの厖大なものでございますから、余裕があるものならば当然国家でつく
つてもらいたい。これは
地元としても
一つの希望でございます。けれ
ども、これはもう
地元において非常な熱意を持
つて、ぜひここに
競馬場を持
つて来たいという以上は、ただあなたまかせといいますか、
政府まかせで、たなぼた式の
競馬場設置ということは考えま
せん。そこで私
どもといたしましては、熱意を持つ以上は、この
資金は極力
全国に訴えて、当然これは、産業の
中心地帯でありまする
名古屋でありますとか、あるいは
一宮という所に、
地元としては
中心を置くわけでございます。
競馬熱というものは、戦後非常に熾烈なものがございます。これの愛好者、これの協力者というものは、
全国にも多数あるわけでございまして、すでに私
ども、
競馬界その他の
関係者に呼びかけまして、
法案通過のあかつきには、十分協力してやろうという、大阪方面—もちろん
東京におきましても、さような心強い、力強い意見を承
つておるのでございまして、この点につきましては、ひとつ
委員各位の御理解によりまして、私
どもも十分御期待に沿うべく、
資金獲得に奔命をしたいと考えておる次第であります。この点は十分確信を持
つてお答えができると思います。どうぞよろしくお願いいたします。