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小平(忠)
委員 それ以上お
伺いいたしましても、見解の相違であると存じますから、その点はこの
程度にいたしておきたいと存じます。その他いろいろお
伺いいたしたい点もございましたが、昨日井上
委員から、私のお
伺いいたしたい点は質問されまして
説明を聞いておりますから、省略いたしますが、最後に一点
大臣にお
伺いいたしたいと思います。申し上げますと、
大臣が非常に質問の仕方が惡いからというようなことでも
つて、簡単にいなされてしまうのでありますが、どうかそういうようなことをおつしやつらずに、ひとつ懇切丁寧に御
説明をしていただきたいと思います。
その点は、私は
農地改革と関連して先ほど申し上げましたように、
土地改良というものはいかに重要であるということは、
大臣も十分御認識されておるはずであります。その
一つの例を申し上げますと、
土地改良の中でも、一般に知られていないで、それが非常に実際問題においては大きな問題があるわけです。それは例の心土耕、混層耕で、これは一般内地の本州、九州方面においては知られない。相当農政通の人でも御存じない。心土耕、混層耕と言
つても知らない人がある。これは最近の新しい言葉であるかもしれないが、しかし非常に大切な
土地改良だと思うわけです。なぜかと言うに、昨年北海道、長野県においで早魃がありました。この旱害というのは、実に最近六十年振りの被害をこうむ
つたのですが、その大半は結局心土耕、混層耕がなされていない。結局上つらだけが耕されてお
つて、
あとは心土のところが耕されておらない。わずかの二週間、三週間のひでりで作物が参
つてしまう。それがよく下の心土をひつくり返して、そうして滲透カを与える。それから心土を耕すことによ
つて早魅も防げると同時に、收穫が大体二倍から三倍半という
実績を上げておるという
現状であります。この点に対しては、どうしてもこれは個々の
農家の力で、トラツクターやあるいはブルトーザなどはとても購入できないわけです。どうしても相当の資金がいるのでありますからして何としても国庫の助成あるいは融資を仰がなければこれはできないのでありますが、これは私は非常に高原の地帯、寒冷の地帯を
開墾して、あるいは非常に立地的條件の惡い所を
開墾をや
つておりますよりは、現に
既墾地であ
つて、ちよつとそれに手を加よれば莫大な生産の上るという面については、私はもう少し
農林省が積極的にな
つていただきたい。今生度な
ども現にそういう心土耕やあるいは混層耕を、わずか数千万円で少くとも相当の面積を耕し、それから相当の收穫を上げるという見通しがはつきり立つのでありますが、しかし現実問題として資金たり
金融の面が伴わないで、それで一頓挫しておるわけです。この面について
——ぜひこれは別にそう国家財政、あるいは
農林省の
予算がどうしても差繰りならぬというような、厖大なものはいらないはずです。別に何億の資金、何億という助成を必要とするものではないのであります。北海道のほとんど全体を見ても、大体本年度四、五千万円あれば十分だ。さらに本州、四国、
日本全体を入れても、私は一億の金はいらぬと思う。それで非常に厖大な
成果を上げ得るという、こういう問題について、
大臣はその問題は本年は何とかしてやろうという、ひとつこの際御
答弁をいただきたいのでありますが、何か親切な
お話を承りたいと思います。